ヘビーガン

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ヘビーガン
外国語表記 Heavy Gun
登場作品
デザイナー 大河原邦男
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スペック
分類 汎用量産型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 RGM-109
全高 15.8m
本体重量 9.5t
全備重量 23.5t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 2,870kW
スラスター推力
  • 21,250kg×2
  • 9,940kg×4
スラスター総推力 82,260kg
アポジモーター数 59
装甲材質 ガンダリウム合金
開発組織 アナハイム・エレクトロニクス社
所属 地球連邦軍
主なパイロット
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概要[編集 | ソースを編集]

宇宙世紀100年以降、大規模な抗争や反地球連邦運動の沈静化に伴い、MSの運用費削減を目的にサナリィが提出したモビルスーツ小型化計画を地球連邦軍が受け入れ、その試作機としてアナハイム・エレクトロニクス社が開発したモビルスーツ。15mサイズを基本とした第二期モビルスーツの最も初期の機体であり、現場からは「ヘビガン」の略称で呼ばれている。

サナリィからの提案により、小型MSの開発は技術的にも可能である事が確認されており、ある程度の効果も期待出来る事も判明していたため、アナハイムはジェガンの機能を小型化する方向で開発を行った。

ヘビーガンは、MSを小型化した場合の量産体制の確認のために作られた側面があり、後発機となるGキャノンなどと比べ性能的に見劣りする部分がある事は否めないが、ジェネレーター等の部品はジェガンからの流用であるものの、出力や推進面、及び装備拡張機能ではジェガンを上回っていた。この結果は、廉価版量産型MSとしては十分な性能を獲得する事が出来たと言え、連邦においてもMSの小型化が推進されるようになる。しかし、当時のアナハイムはMSの小型化に消極的であり、ヘビーガンはサナリィの想定した性能に達していなかった[1]ため、サナリィはアナハイムへの開発委託から自主開発への道を切るべくフォーミュラ計画を始動する事になった。

サナリィの評価に対し、連邦軍では当時のジオン残党の掃討を主目的とした次世代の小型モビルスーツ開発までの埋め合わせとして量産が決定し、第二次オールズモビル戦役[2]ではGキャノンと共に十分な働きを示した。一方で、コスモ・バビロニア建国戦争では後発機であるクロスボーン・バンガードの量産機群と比べると出力や運動性能、ビーム・シールドの未装備など性能面での劣勢を覆す事が出来ず[3]、この頃になると現地のパイロットからも「ジェガンと大差無い」と不評を買った。

配備数は多く、整備性も高い機体の為、宇宙世紀0130年代も主力モビルスーツとして勤め、後年の宇宙世紀0153年には地球連邦軍から払い下げられたヘビーガンがマケドニア政庁やネオ・テキサスコロニーなどに配備されている。

登場作品[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムF91
初出作品。ビルギット機(24番機)を初めとして多数の機体が登場するも、殆どがクロスボーン・バンガードの機体には歯が立たず撃破されている。ビルギット機はガンダムF91との連携もあって善戦したものの、最終的にバグによって撃墜された。
機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122
後半ステージからジェガンに代わる味方機として登場する。…が、これといって能力面で変化は無く、相変わらずの壁役である。
機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91
漫画版第10話に306部隊所属機が1コマのみ登場したが、直後にビギナ・ゼラによって撃墜されている。小説版では一般機種と重装攻撃型が登場する。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
連邦軍の主力モビルスーツとして登場する。後継作品ではジェムズガンとの機種転換が進み姿を消している。
機動戦士ガンダムF90FF
第1話から登場。第13実験戦団の機体はリゼルとの模擬戦で、小型機ゆえの機動性を活かしこれを圧倒。ガンダムF90-Eタイプの電子支援があったとはいえ、従来のガンダムシリーズにない戦いぶりを見せた。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能 [編集 | ソースを編集]

サーチライト
頭部に設けられたポップアップ方式のサーチライト。コロニー内戦闘を考慮し、電力の供給停止やミラー破損に伴う光源の消失を考え、その場合の対処法として装備されている。MSのセンサーには暗視用のものも装備されているが、パイロットによる肉眼での確認も必要であるという判断から採用された。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

バルカン砲
頭部に左右一対二基内蔵された機関砲。連邦系MSの標準装備。
ハンドグレネード
両腰のラックに各4基ずつ装填されている。マニピュレーターによる手動投擲も装備位置からの自力推進発射も可能。コロニー内での戦闘を考慮し、威力が抑えられているため、対MS戦ではあまり効果が期待できない物となっている。
ビーム・ライフル
銃身保護、精度確保のためにブルバレル構造を採用した標準的なビーム・ライフル。この時期のMSは対MS戦闘をほとんど想定していないため、コロニー保護の見地からもライフルの使用は極力回避するよう考えられている。
過剰な威力を発揮しないようサブセンサーによるリミッター機能[4]も装備されている。非使用時は腰リアアーマーのマウントラッチに懸架される。
ビーム・サーベル
標準的な近接白兵戦用の武装。手首を回転させることでビーム・シールドの様に扱う事ができる。なお、サーベルラックの位置が設定されておらず、サーベルの本数も資料によって1~2本とバラつきがある。
シールド
実体式の防御兵装。Eパック搭載機能などの付加機能は無いシンプルな物。手部携行グリップは備えず前腕部マウントへの直接装着のみの形式。
ビーム・ライフル (ジェムズガン用) / ビーム・シールド
『クロスボーン』第5巻第3話の1コマにて量産型クァバーゼに撃墜された機体が装備。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムF91 [編集 | ソースを編集]

バグ

機動戦士ガンダムF90FF [編集 | ソースを編集]

リゼル
第1話より、ガンダムF90-Eタイプの運用試験を兼ねた模擬戦にて。3機のヘビーガンと3機のリゼルがデブリ帯で対決し、ヘビーガンが接近戦でリゼルを圧倒。変形し距離をとるリゼルだったが、身を潜めている最中にF90-Eタイプのジャミングによりレーダーとモニターに不具合が発生。そこに奇襲を掛け、見事圧勝した。
『F91』では終始C.V.軍の後発小型機に圧倒されたヘビーガンではあるが、腐っても小型機。大型機相手には無類の強さを発揮できる事を証明したシーンである。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ヘビーガン重装攻撃型(ヘビーガンパワードウェポン)
火力不足を補うためのオプション重武装パーツに換装した機体。
ヘビーガン (マケドニア仕様)
マケドニアコロニーの防衛用に配備されていた機体。『F91』の物とはデザインが異なりささやかながら出力もアップしている。
ハーディガン
サナリィキャノンガンダムの仕様を本機をベースに盛り込み、量産性と本機との互換性を重視して開発した上位機体。
ヘビーガンII
宇宙世紀0111年にアナハイム社が設計したヘビーガンのマイナーチェンジモデル。その後、キャノンガンダムのデータをフィードバックし、出力を13パーセント向上、ミッションパックの換装機能が盛り込まれた。同機は更に改良が施され、ハーディガンとして完成している。
シルエットガンダム
本機のフレームをベースに開発されたワンオフ実験機体。
MSA-120
本機の発展型として開発された試作機。
ジェガン
前世代機。第二次オールズモビル戦役、コスモ・バビロニア建国戦争では共に運用された。
ジェムズガン
後継機。ビーム・シールドを有し、信頼性も高いものの性能については心許ないものがあった。

商品情報[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 尤もサナリィが求めていた性能はどう見ても「戦時機体」のスペックであり、平時に運用する機体の評価としては過剰に貶している部分があった。ただし、これはブッホ・コンツェルンからリークされたデナン・ゾンのスペックに対抗するという意図がある。また、アナハイムもヘビーガンはあくまで繋ぎであり、当初はそのアップデート版であるヘビーガンIIを次期主力機として売り出す予定であったが、こちらもブッホからのリークによって軌道修正する事になった。
  2. 第一次OM戦役では何らかの理由で配備されなかったのか掃討部隊の主力機種はジェガンだった。
  3. CVは戦術面でも連邦軍への対抗策を予め研究・立案していた為、この戦力差が如実に現れる事になった。
  4. コロニー内の構造物を射線上に検知するとコロニー構造物に重大被害を与えないレベルまでしか出力が上がらなくなる仕様。宇宙空間などでは解除される。