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== MS-06J ザクIIJ型(Zaku II Ground Type) ==
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{{登場メカ概要
*登場作品:[[機動戦士ガンダム]]、[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]、他
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| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
*デザイナー:大河原邦男
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| 外国語表記 = Zaku II Ground Type
*分類:汎用量産型[[モビルスーツ]]
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| 登場作品 =  
*装甲材質:超硬スチール合金
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*[[機動戦士ガンダム]]
*頭頂高:17.5m
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*他多数
*全高:18.0m
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<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
*本体重量:49.9t
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| デザイナー = 大河原邦男
*全備重量:70.3t
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
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*出力:976kW
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| 生産形態 = 量産機
[[ザクIIF型]]を改修し、地上環境に適応させた機体。F型でも地上で活動することができたが十分な対応はできていなかったため開発された。冷却機構の空冷化、防塵対策などをされ稼働時間や機動性が改善され、軽量化もされている。気密性は維持されており、水中や宇宙空間でも活動は可能だが、まともな戦闘は出来ていない。
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| 型式番号 = MS-06J
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| 頭頂高 = 17.5m
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| 全高 = 18.0m
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| 全備重量 = 70.3t
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| 主動力 = [[熱核融合炉]]
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| ジェネレーター出力 = 976kW
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| スラスター総推力 = 45,400kg
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| 開発組織 = [[ジオニック社]]
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
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== 概要 ==
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[[ザクIIF型]]を改修し、地上環境に適応させた機体。「陸戦型ザクII」とも呼ばれる。
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[[一年戦争]]開戦当初、[[ジオン公国軍]]は[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]との短期決戦を目論んでいたが、[[ルウム戦役]]に至るまでの損耗や[[地球侵攻作戦]]が戦略上の選択肢として現実味を帯びていく中で、ザクIIの重力下運用が検討される。しかし、コロニー国家である[[ジオン公国]]は遠心力による擬似的な1G環境しか持たず、コロニーで地球環境を想定した演習や実験を行うには不適当であり、月面の[[グラナダ]]の試験場を利用する事もあったが、重力の違いもあり満足な実働データを得る事は出来なかった。これらのデータとシミュレーションに基づいてMSの稼働を想定する事は出来たが、それはあくまで想定にすぎず、得られるデータも予測値でしかなかった。この段階で純粋に地上用に局地化したMSを開発する事は技術的にも難しいという結論から、F型の汎用性を利用し、予想値に基づいて仕様変更を行ったのがJ型である<ref>[[ザクI]]の時点で重力下での運用も可能な設計となっており、その後継機であるザクIIも基本的にそのまま重力下での運用が可能であった。</ref>。
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J型が本格的に生産されたのは2月の地球侵攻作戦の実施以降だったと言われ、3月1日に始まる第一次降下作戦においてはF型がそのまま投入され、現地でJ型に改修された。それに前後する時期、いわゆる「純正のJ型」の生産は[[グラナダ]]で行われており、第二次降下作戦以降暫時投入され、第四次降下作戦において主力となったとされている。地上では[[キャリフォルニアベース]]でも生産が行われたが、同時期に局地戦用MSの開発が本格化したこともあって、同基地での生産数は決して多くはない。
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J型は、F型から空間戦闘に必要なパーツを取り除き、大気圏内での使用を前提として推進剤や冷却材の削減などとともに、空冷式熱核反応炉への転換、関節部の強化、各部の軽量化など重力下での長時間運用に耐え得るよう改造が施された。生産ラインはF型のものをほぼそのまま利用できたのみならず、現地改修という形でF型からJ型への仕様変更も容易であった。例えば頭部は基本的にF型と同じモジュールが使用されており、純正のJ型との違いは各部のシーリングやハッチのロック機構の変更程度だった。F型の頭部をそのまま使用する事も可能だったが、J型のセンサー類は受光端末や計測系のソフトウェアが大気層の存在に対応したものに刷新されている。
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生産時期の関係もあり、四肢モジュールも基本的にF型のパーツを強化した上で流用しているため基本構造はほぼ同じである。しかし、塵埃などの侵入防止のためのコーティングや、重力下環境に対応したソフトウェアが新たに上書きされている他、空間戦闘に不可欠な[[AMBAC]]システムはオミットされている。F型でそれらパーツに使用されていた空間には、地上用に開発された対地センサーや冷却システム、ウェポンラッチなどが増設されている場合が多い。時期によっては脚部サブスラスターなどがハウジングされたままの機体もあり、それらの有効性が後のホバー走行のヒントになったとする説もある。
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ジェネレーターの空冷化に伴い、インテークの内部構造やフィルターなどが専用のものに換装されており、大気の滞留や循環を有効利用している。これは稼働に際してプロペラントを消費する必要がほとんどなく、主な移動方法として歩行が用いられるであろう事が想定されていたためで、これにより地上での稼働時間は格段に延長されている。緊急時や最大戦闘機動時以外で稼働させる必要性がほとんど認められなかったため、バーニアの口径なども、F型として小規模なものであったが、これは大気圧が存在する事による反作用も勘案した上で設定されたものであり、当初の運用において必要充分なスペックであった。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
<!-- ;[[作品名]]:説明 -->
 
 
;[[機動戦士ガンダム]]
 
;[[機動戦士ガンダム]]
:量産機として多数の機体が登場する。
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:出典元。量産機として多数の機体が登場する。この頃はF型やJ型の設定が無く単なる「ザク」としての扱いとなる。
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;[[ガンダムセンチュリー]]
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:「ザクII」としての設定と共にF型、J型の区分も用意された。以降、公式設定にも取り入れられるようになる。
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;[[ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079]]
 +
:[[闇夜のフェンリル隊]]に配備されている。
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;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO|機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録]]
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:第2話に連邦軍の[[セモベンテ隊]]が運用する鹵獲機が登場。[[第603技術試験隊]]の[[ヒルドルブ]]と交戦している。第3話では宇宙空間で[[ボール]]に翻弄される機体が登場している。宇宙に上がった機体の武器はその後、[[オッゴ]]に転用されている。
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;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線]]
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:全話で登場。特に第1話は歩兵視点から描かれているため、対峙するザクが驚異的な存在となっている。第3話では既に連邦軍にモビルスーツが配備されているため、他の作品の様にやられ役として扱われている。
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;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
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:7話で海賊のMSとして登場。基地の入り口でジオン残党と遭遇、[[ザク・マリナー]]や[[ジムIII]]と共に、交戦するも[[ザク・デザートタイプ]]にハンド・グレネードを投げられ撃破される。
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;[[機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク]]
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:地上での[[マルコシアス隊]]の機体として登場。
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;[[機動戦士ガンダム アグレッサー]]
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:第1話からジオンの量産機として多数登場する。第11〜13話では[[ハングマン]]が秘匿していた機体に[[チェイス・スカルガード]]が搭乗する。正式なメンテを受けていない機体のためスペックは落ちている。[[グレイヴ|グレイブ]]の実行部隊の[[陸戦型ジム]]と交戦し撃破した。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
<!-- ;武装名:説明 -->
+
;[[ザク・マシンガン]]
;ザク・マシンガン
+
:一年戦争初期より多用されたモビルスーツ用マシンガンで、新旧ザクのもっとも一般的な携行武装。スコープとモノアイを連動させる事で精密射撃も可能であった。弾種も豊富で、徹甲弾をはじめ対宇宙艦艇用徹甲弾、散弾なども用意されていた。
:ドラムマガジン式の口径120mmマシンガン。
+
;ヒート・ホーク Type5
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:斧状の近接戦闘用の斬撃装備。セラミック系高分子化合物のブレード部分を赤熱化し、その高熱で敵の装甲などを溶断する。対艦・対建造物が主な用途だったが、後に対MS用に使用されるようになった。
 
;ザク・バズーカ
 
;ザク・バズーカ
:対艦用の口径280mmバズーカ。
+
:240mmの弾頭を射出する携行用のキャノン砲。。開戦当初は核弾頭の射出にも使用されたが、南極条約締結後は通常弾頭を装備し、対艦用や支援射撃用の兵装として位置づけられている。
;ヒート・ホーク
 
:高熱の刃で溶断する格闘武装。
 
 
;クラッカー
 
;クラッカー
 
:対モビルスーツ用の投擲兵器。直撃でなければ威力が低いので牽制用として用いられる。
 
:対モビルスーツ用の投擲兵器。直撃でなければ威力が低いので牽制用として用いられる。
 
;3連装ミサイル・ポッド
 
;3連装ミサイル・ポッド
:両脚部に装着される武装。
+
:陸戦用にあつらえられた3連想のミサイルポッド。脚部などにマウントして使用する。
;マゼラ・トップ砲
+
;ZIM/M・T-K175C マゼラ・トップ砲
:[[マゼラ・アタック]]の175mm砲を手持ち武器に改修したもので、非公式兵器である。
+
:[[マゼラアタック]]の175mm砲を手持ち武器に改修したもの。<br/>初出の『機動戦士ガンダム』ではラル隊による現地改修の武器とされていたが、後に『第08MS小隊』でJ型の標準装備として設定し直された。
 +
;[[シュツルム・ファウスト]]
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:モビルスーツ用の使い捨てロケットランチャー。[[セモベンテ隊]]の機体の1つが装備している。
 
;Sマイン
 
;Sマイン
:対人近接防御兵装。小型鉄球の雨を降らせる。
+
:対人近接防御兵装。機体各部の発射口から小型鉄球入りの弾頭を発射、敵の頭上で炸裂し小型鉄球の雨を降らせる。<br/>『MS IGLOO2』に登場する機体が装備している。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
<!-- ;内容:説明 -->
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=== 機動戦士ガンダム ===
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;「アコース、クラッカーだ!」
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:第12話より、クラッカーの初使用シーン。[[ランバ・ラル]]の命令を受けた[[アコース]]がガンダムに向けてクラッカーを投擲。ガンダムを後方へ吹き飛ばした。グフの初登場に加え、ザクの新武器が披露されるなど、視聴者に新たな強敵の出現を印象付けた。
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=== 機動戦士ガンダム MS IGLOO ===
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;対[[ヒルドルブ]]
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:
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;"溺れる"ザク
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:『一年戦争秘録』第3話より。[[オデッサ]]から脱出した[[HLV]]を軌道上で待ち伏せていた連邦軍が攻撃。接近してくるボールに対し、HLVからザクが次々と飛び出し迎撃しようとするも、姿勢制御がままならず、その場で空転。ろくに抵抗ができないままボールに撃墜されてしまう。ボール相手に一方的に撃墜されるザクに苛立ちを隠せない[[モニク・キャディラック|モニク]]に対し、[[オリヴァー・マイ|オリヴァー]]は「あのザクIIは地上仕様のJ型なんです!溺れているんです!」と説明する。地上用にバーニアを調整・オミットしたザクでは、彼の言うように宇宙空間で"溺れて"しまうのだ。
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
<!-- ;[[機体名]]:説明 -->
+
=== パーソナルカスタム機 ===
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;[[ザクIIJ型 (エルマー・スネル大尉専用機)]]
 +
:「ホワイトオーガー」の異名で恐れられるエルマー・スネルの専用機。白い機体にパーソナルマークのトカゲが描かれている。
 +
 
 +
=== 仕様バリエーション ===
 
;[[ザクIIF型]]
 
;[[ザクIIF型]]
 
:ベース機。
 
:ベース機。
 
;[[ザクIIJC型]]
 
;[[ザクIIJC型]]
:マイナーチェンジ機。
+
:密林での戦闘用に改修された局地戦仕様。
 +
;[[ザクII寒冷地仕様]]
 +
:防寒氷結防止処理が施されたJ型。
 +
 
 +
=== 系列機・派生機 ===
 
;[[陸戦高機動型ザク]]
 
;[[陸戦高機動型ザク]]
:性能向上版。
+
:G型と呼称される性能向上型。
 
;[[ザク・デザートタイプ]]
 
;[[ザク・デザートタイプ]]
:砂漠仕様。
+
:本機をベースとした砂漠熱帯仕様。
 +
;[[ザクキャノン]]
 +
:本機をベースに対空キャノンを装備した機体。
 +
;[[ザク・ハーフキャノン]](MSV-R版)
 +
:ザクキャノンのバックパックを装備した機体(オリジン版ではC型が装備)。
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;[[ザクタンク]]
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:破損したザクIやザクIIを再利用した機体。
 +
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:本機をベースに開発された[[グフ]]のプロトタイプ。
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:本機をベースに開発された[[サイコ・ザクMk-II]]の試作1号機。
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=== 技術的関与のある機体 ===
 +
;[[アッガイ]]
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:本機のジェネレーターが流用されている。
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;[[オッゴ]]
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:本機のパーツや武器を流用したモビルポッド。
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<!-- == 余談 == -->
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<!-- *説明 -->
  
 
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
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== リンク ==
 
== リンク ==
 
*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
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2024年10月25日 (金) 22:49時点における最新版

ザクIIJ型
外国語表記 Zaku II Ground Type
登場作品
デザイナー 大河原邦男
テンプレートを表示
スペック
分類 地上用量産型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 MS-06J
頭頂高 17.5m
全高 18.0m
本体重量 49.9t
全備重量 70.3t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 976kW
スラスター総推力 45,400kg
装甲材質 超硬スチール合金
開発組織 ジオニック社
所属組織 ジオン公国軍
所属部隊
主なパイロット
  • トーマス・クルツ
  • フェデリコ・ツァリアーノ
  • テンプレートを表示

    概要[編集 | ソースを編集]

    ザクIIF型を改修し、地上環境に適応させた機体。「陸戦型ザクII」とも呼ばれる。

    一年戦争開戦当初、ジオン公国軍連邦軍との短期決戦を目論んでいたが、ルウム戦役に至るまでの損耗や地球侵攻作戦が戦略上の選択肢として現実味を帯びていく中で、ザクIIの重力下運用が検討される。しかし、コロニー国家であるジオン公国は遠心力による擬似的な1G環境しか持たず、コロニーで地球環境を想定した演習や実験を行うには不適当であり、月面のグラナダの試験場を利用する事もあったが、重力の違いもあり満足な実働データを得る事は出来なかった。これらのデータとシミュレーションに基づいてMSの稼働を想定する事は出来たが、それはあくまで想定にすぎず、得られるデータも予測値でしかなかった。この段階で純粋に地上用に局地化したMSを開発する事は技術的にも難しいという結論から、F型の汎用性を利用し、予想値に基づいて仕様変更を行ったのがJ型である[1]

    J型が本格的に生産されたのは2月の地球侵攻作戦の実施以降だったと言われ、3月1日に始まる第一次降下作戦においてはF型がそのまま投入され、現地でJ型に改修された。それに前後する時期、いわゆる「純正のJ型」の生産はグラナダで行われており、第二次降下作戦以降暫時投入され、第四次降下作戦において主力となったとされている。地上ではキャリフォルニアベースでも生産が行われたが、同時期に局地戦用MSの開発が本格化したこともあって、同基地での生産数は決して多くはない。

    J型は、F型から空間戦闘に必要なパーツを取り除き、大気圏内での使用を前提として推進剤や冷却材の削減などとともに、空冷式熱核反応炉への転換、関節部の強化、各部の軽量化など重力下での長時間運用に耐え得るよう改造が施された。生産ラインはF型のものをほぼそのまま利用できたのみならず、現地改修という形でF型からJ型への仕様変更も容易であった。例えば頭部は基本的にF型と同じモジュールが使用されており、純正のJ型との違いは各部のシーリングやハッチのロック機構の変更程度だった。F型の頭部をそのまま使用する事も可能だったが、J型のセンサー類は受光端末や計測系のソフトウェアが大気層の存在に対応したものに刷新されている。

    生産時期の関係もあり、四肢モジュールも基本的にF型のパーツを強化した上で流用しているため基本構造はほぼ同じである。しかし、塵埃などの侵入防止のためのコーティングや、重力下環境に対応したソフトウェアが新たに上書きされている他、空間戦闘に不可欠なAMBACシステムはオミットされている。F型でそれらパーツに使用されていた空間には、地上用に開発された対地センサーや冷却システム、ウェポンラッチなどが増設されている場合が多い。時期によっては脚部サブスラスターなどがハウジングされたままの機体もあり、それらの有効性が後のホバー走行のヒントになったとする説もある。

    ジェネレーターの空冷化に伴い、インテークの内部構造やフィルターなどが専用のものに換装されており、大気の滞留や循環を有効利用している。これは稼働に際してプロペラントを消費する必要がほとんどなく、主な移動方法として歩行が用いられるであろう事が想定されていたためで、これにより地上での稼働時間は格段に延長されている。緊急時や最大戦闘機動時以外で稼働させる必要性がほとんど認められなかったため、バーニアの口径なども、F型として小規模なものであったが、これは大気圧が存在する事による反作用も勘案した上で設定されたものであり、当初の運用において必要充分なスペックであった。

    登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

    機動戦士ガンダム
    出典元。量産機として多数の機体が登場する。この頃はF型やJ型の設定が無く単なる「ザク」としての扱いとなる。
    ガンダムセンチュリー
    「ザクII」としての設定と共にF型、J型の区分も用意された。以降、公式設定にも取り入れられるようになる。
    ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079
    闇夜のフェンリル隊に配備されている。
    機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録
    第2話に連邦軍のセモベンテ隊が運用する鹵獲機が登場。第603技術試験隊ヒルドルブと交戦している。第3話では宇宙空間でボールに翻弄される機体が登場している。宇宙に上がった機体の武器はその後、オッゴに転用されている。
    機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線
    全話で登場。特に第1話は歩兵視点から描かれているため、対峙するザクが驚異的な存在となっている。第3話では既に連邦軍にモビルスーツが配備されているため、他の作品の様にやられ役として扱われている。
    機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
    7話で海賊のMSとして登場。基地の入り口でジオン残党と遭遇、ザク・マリナージムIIIと共に、交戦するもザク・デザートタイプにハンド・グレネードを投げられ撃破される。
    機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク
    地上でのマルコシアス隊の機体として登場。
    機動戦士ガンダム アグレッサー
    第1話からジオンの量産機として多数登場する。第11〜13話ではハングマンが秘匿していた機体にチェイス・スカルガードが搭乗する。正式なメンテを受けていない機体のためスペックは落ちている。グレイブの実行部隊の陸戦型ジムと交戦し撃破した。

    装備・機能[編集 | ソースを編集]

    武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

    ザク・マシンガン
    一年戦争初期より多用されたモビルスーツ用マシンガンで、新旧ザクのもっとも一般的な携行武装。スコープとモノアイを連動させる事で精密射撃も可能であった。弾種も豊富で、徹甲弾をはじめ対宇宙艦艇用徹甲弾、散弾なども用意されていた。
    ヒート・ホーク Type5
    斧状の近接戦闘用の斬撃装備。セラミック系高分子化合物のブレード部分を赤熱化し、その高熱で敵の装甲などを溶断する。対艦・対建造物が主な用途だったが、後に対MS用に使用されるようになった。
    ザク・バズーカ
    240mmの弾頭を射出する携行用のキャノン砲。。開戦当初は核弾頭の射出にも使用されたが、南極条約締結後は通常弾頭を装備し、対艦用や支援射撃用の兵装として位置づけられている。
    クラッカー
    対モビルスーツ用の投擲兵器。直撃でなければ威力が低いので牽制用として用いられる。
    3連装ミサイル・ポッド
    陸戦用にあつらえられた3連想のミサイルポッド。脚部などにマウントして使用する。
    ZIM/M・T-K175C マゼラ・トップ砲
    マゼラアタックの175mm砲を手持ち武器に改修したもの。
    初出の『機動戦士ガンダム』ではラル隊による現地改修の武器とされていたが、後に『第08MS小隊』でJ型の標準装備として設定し直された。
    シュツルム・ファウスト
    モビルスーツ用の使い捨てロケットランチャー。セモベンテ隊の機体の1つが装備している。
    Sマイン
    対人近接防御兵装。機体各部の発射口から小型鉄球入りの弾頭を発射、敵の頭上で炸裂し小型鉄球の雨を降らせる。
    『MS IGLOO2』に登場する機体が装備している。

    対決・名場面[編集 | ソースを編集]

    機動戦士ガンダム[編集 | ソースを編集]

    「アコース、クラッカーだ!」
    第12話より、クラッカーの初使用シーン。ランバ・ラルの命令を受けたアコースがガンダムに向けてクラッカーを投擲。ガンダムを後方へ吹き飛ばした。グフの初登場に加え、ザクの新武器が披露されるなど、視聴者に新たな強敵の出現を印象付けた。

    機動戦士ガンダム MS IGLOO[編集 | ソースを編集]

    ヒルドルブ
    "溺れる"ザク
    『一年戦争秘録』第3話より。オデッサから脱出したHLVを軌道上で待ち伏せていた連邦軍が攻撃。接近してくるボールに対し、HLVからザクが次々と飛び出し迎撃しようとするも、姿勢制御がままならず、その場で空転。ろくに抵抗ができないままボールに撃墜されてしまう。ボール相手に一方的に撃墜されるザクに苛立ちを隠せないモニクに対し、オリヴァーは「あのザクIIは地上仕様のJ型なんです!溺れているんです!」と説明する。地上用にバーニアを調整・オミットしたザクでは、彼の言うように宇宙空間で"溺れて"しまうのだ。

    関連機体[編集 | ソースを編集]

    パーソナルカスタム機 [編集 | ソースを編集]

    ザクIIJ型 (エルマー・スネル大尉専用機)
    「ホワイトオーガー」の異名で恐れられるエルマー・スネルの専用機。白い機体にパーソナルマークのトカゲが描かれている。

    仕様バリエーション [編集 | ソースを編集]

    ザクIIF型
    ベース機。
    ザクIIJC型
    密林での戦闘用に改修された局地戦仕様。
    ザクII寒冷地仕様
    防寒氷結防止処理が施されたJ型。

    系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]

    陸戦高機動型ザク
    G型と呼称される性能向上型。
    ザク・デザートタイプ
    本機をベースとした砂漠熱帯仕様。
    ザクキャノン
    本機をベースに対空キャノンを装備した機体。
    ザク・ハーフキャノン(MSV-R版)
    ザクキャノンのバックパックを装備した機体(オリジン版ではC型が装備)。
    ザクタンク
    破損したザクIやザクIIを再利用した機体。
    プロトタイプグフ
    本機をベースに開発されたグフのプロトタイプ。
    サイコ・ザクMk-II試験機
    本機をベースに開発されたサイコ・ザクMk-IIの試作1号機。

    技術的関与のある機体 [編集 | ソースを編集]

    アッガイ
    本機のジェネレーターが流用されている。
    オッゴ
    本機のパーツや武器を流用したモビルポッド。

    商品情報[編集 | ソースを編集]

    リンク[編集 | ソースを編集]

    脚注[編集 | ソースを編集]

    1. ザクIの時点で重力下での運用も可能な設計となっており、その後継機であるザクIIも基本的にそのまま重力下での運用が可能であった。