第一次オールズモビル戦役

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第一次オールズモビル戦役 (First Olds Mobile movement) 

宇宙世紀0120年に勃発した戦役。地球連邦軍火星ジオン残党オールズモビル(火星独立ジオン軍)」との戦闘。

宇宙世紀0120年10月25日、オールズモビルはジュピトリス級輸送艦である「コバヤシ丸」を撃沈。それから3日後の10月28日、サナリィで開発された最新鋭モビルスーツガンダムF90の1号機、2号機によるトライアルを行っていた地球連邦軍を襲撃し、2号機の奪取に成功する。これを機に、火星に潜伏するオールズモビルの存在を認知した地球連邦統合本部は、ラー・カイラム級戦艦アドミラル・ティアンムを旗艦とした第十三独立艦隊を編成。火星でのオールズモビル討伐を命じる事になった。

0121年3月、第十三独立艦隊は火星圏に到達するものの、オールズモビルと内通していたボッシュ・ウェラー大尉の策により、暗礁等を利用した巧妙な奇襲攻撃によって大打撃を受けてしまう。しかし、ガンダムF90を始めとする一部の連邦軍部隊は火星への降下を強行。連邦軍は史上初の異星での戦闘を行う事となった。

連邦軍の降下後、オールズモビルはオリンポス火山内で40年前より開発が進められていた戦略兵器「オリンポス・キャノン」で隕石を撃ち出し、地球へ直接攻撃する事を画策。連邦軍に遅れる形で火星へ降下したボッシュは、鹵獲して改修を行ったガンダムF90の2号機を使用して連邦軍を迎え撃とうとするものの、デフ・スタリオン少尉の搭乗するガンダムF90の1号機との戦闘の末に撃破され、戦死。ガンダムF90の1号機と2号機それぞれは連邦軍によって回収された。

なお、オリンポス・キャノンは第一射で第十三独立艦隊の旗艦であるアドミラル・ティアンムを轟沈させたものの、兵器としては完全な失敗作であり、たった一回の使用で生じた圧力により基地そのものが崩壊。火星のオールズモビルは自滅に近い形で壊滅する事になった。

一連の事件は、その後宇宙世紀0122年9月22日に公式に公表されたが、公表が遅れたのは事の発端となったF90強奪事件が軍(特にフォーミュラ計画推進派)にとってスキャンダルに他ならず、実際の戦闘でも第十三独立艦隊のほとんどが撃沈されており、艦隊の損害も甚大なものであったため、派遣された艦艇も少数であった事にされた。また、第十三実験戦団を第十三独立艦隊に再編するにあたり、宇宙軍作戦司令本部の主要メンバーもフォーミュラ計画を推進するハウゼリー派の参謀は殆どが外され、保守派に入れ替えられていた。これには、ハウゼリー派の不始末であるF90強奪事件を守旧派が解決することで小型モビルスーツ開発の主導権を握ろうという思惑があったと言われている。

登場作品 

機動戦士ガンダムF90
初出作品。本作の舞台として描かれたが、地球から火星へ向かい戦闘を行った第十三艦隊の視点からの描写が主であり、それ以外でどのような戦闘が行われたかは殆ど語られていない。第5話ではノヴォトニーの口から「人類初の異星での戦闘」と出ており、実際にそれまで他の惑星を舞台とする公式作品は存在していなかったものの、後発の『A.O.Ζ Re-Boot』ではそれ以前に火星で勃発したジオン系組織同士によるレジオン建国戦争「輝ける星」作戦が展開されている。
機動戦士ガンダムF90FF
本編開始前のPROLOGUEで『F90』の出来事がダイジェスト方式で語られた。時系列上、本編では第一次オールズモビル戦役以前の情勢がトリムールティ事変を含めて描かれている。
機動戦士ガンダムF90クラスター
オールズモビルサイドから同戦役が描かれており、民間軍事企業ダンシネインデス・ガンズガンダムF90火星独立ジオン軍仕様の確保のために暗躍していた。

関連用語 

オールズモビル
火星に落ち延びたジオン残党組織。過去の妄執から同戦役を勃発させた。F90強奪作戦では、レガシィの流れを汲む月軌道方面艦隊の精鋭が差し向けられた。
火星
同戦役の舞台となった惑星。宇宙世紀改暦以前から開拓が進んでいたが、一年戦争後からジオン残党の潜伏地となっており、レジオンやオールズモビルの前身組織となるジオンマーズが生まれた。
トリムールティ事変
宇宙世紀0116年に勃発したトリムールティを巡るファステスト・フォーミュラとジオン残党組織レガシィの攻防。「第0次オールズモビル戦役」とも呼称される。
第二次オールズモビル戦役
宇宙世紀0122年に再起したオールズモビルと連邦軍との戦闘。

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