サザビー
MSN-04 サザビー(Sazabi)
- 登場作品:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア、機動戦士ガンダム Twilight AXIS
- デザイナー:出渕裕
- 装甲材質:ガンダリウム合金
- 頭頂高:23.0m
- 全高:25.6m
- 本体重量:30.5t
- 全備重量:71.2t
- 主動力:熱核融合炉
- ジェネレーター出力:3,960kW
- センサー有効半径:22,600m
- スラスター推力:133,000kg
- 開発組織:ネオ・ジオン軍、アナハイム・エレクトロニクス社
- 所属:ネオ・ジオン軍
- 主なパイロット:シャア・アズナブル
概要
アナハイム・エレクトロニクス社が開発した新生ネオ・ジオン軍の試作型モビルスーツ。
新生ネオ・ジオン軍の総帥であるシャア・アズナブルの専用機であり、カラーリングは彼のパーソナルカラーである真紅で塗装されている。
当初はギラ・ドーガ サイコミュ試験型を経てヤクト・ドーガが総帥専用機として開発されていたが、性能が求められた水準まで達する事が出来なかった為、新たに本機が造られる事になった。製造はアナハイム・エレクトロニクス社が行っているが、これはネオ・ジオン軍に本機の製造やテスト等を行う為の設備がなかった為とされる。なお、全高25m以上とかなりの大型機になっているが、これは様々な試行錯誤の結果のようである。
ニュータイプ専用機でもある本機だが、優先的に求められたのはMSとしての優秀さであり、そこにニュータイプ用の武装や機能等を付け加えるといった開発方針が採られた。
各部装甲に採用されたガンダリウム合金は強度が高いが、装甲自体はそれ程厚くはない。この為、各部の稼動領域が広く確保される事となり、その見た目に反して運動性も高くなった。また、機体の耐久性自体も非常に優れている。推力の方もバックパックを始め、両肩や両脚、スカート部等にスラスターを設置した為にかなり高く、従来機を凌駕する機動性を本機に与えている。バックパックにはプロペラントタンクを2本装着しており、これと機体自体に備えられたプロペラントにより稼働時間もかなり長い。
コクピットは頭部に存在し、従来機と同様にリニアシートと全天周モニターが採用され、緊急脱出用のイジェクションポッドとしても機能する。小型のスラスターも内蔵しており、即座に戦場から離脱する事も可能である。
武装にはファンネルやメガ粒子砲等が装備され、これによって高火力かつ多彩な攻撃を実現した。
最大の特徴は新素材「サイコフレーム」が採用されている事で、これにより搭載しているサイコミュシステムの小型・高密度化が実現可能となり、追従性も向上している。これと大型化した機体サイズのおかげでシステム等に余裕が生まれ、機体の軽量化を始めとして装甲やアクチュエーター等の強化、更には機体の信頼性までもが高められる事となり、本機はワンオフかつ新規に設計・開発された機体でありながらも量産機クラスの高い稼働率を誇り、更にはニュータイプ専用機としても通常のMSとしても高い性能を持つという非常に優れた機体として完成している。
左側のフロントスカートにはマーキングが描かれており、これはパイロットであるシャアの本名「キャスバル・レム・ダイクン」のファーストネーム及びファミリーネームの頭文字「C」と「D」を表しているという。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- パイロットはシャア・アズナブル。
フィフス・ルナの落下作戦の際、ギュネイ・ガスの援護・回収の為に出撃。アムロ・レイのリ・ガズィと交戦し、圧倒的優位性を保っていた。
アクシズ落下作戦でもロンド・ベル艦隊が放ったミサイルを撃ち落とす活躍を見せていたが、最終局面でアムロのνガンダムと互角の戦いを繰り広げる。互いに全ての武装を失い、徒手空拳による格闘戦に縺れ込むが、最終的にはνガンダムが勝利し、アクシズの表面に叩きつけられた。その際、コクピットの脱出機能が作動しているが、戦場を離脱する前にスラスターをトリモチで潰されて捕獲されている。
装備・機能
特殊機能
- サイコフレーム
- サイコミュの小型化を可能とした新開発の構造材。
- 分離
- プロペラントタンクを分離可能。
武装・必殺攻撃
- ビーム・ショット・ライフル
- 本機の主兵装。収束・拡散用の銃口が一つずつ存在し、どちらも連射が可能。特に後者は近距離戦闘での効果が高い。
- ビーム・サーベル
- 両腕の内側に1本ずつ、計2本が格納されている。
性能は通常のビームサーベルと特に違いは無く、この時代のトレンドであるアイドリング機能(斬りかかった時だけビームが形成される機能)も搭載されている。 - 拡散メガ粒子砲
- 腹部に1門内蔵されている高出力ビーム砲で、一射で複数の敵機を撃破できる。ジェネレーターと直結している為に威力も高いが、パワーダウンすると威力も低下するというリスクも孕んでいる。
- ビーム・トマホーク
- 接近戦用のビーム兵器で、シールドの裏側にマウントされている。通常は手に持って使うが、投擲して対象を破壊するという使い方も可能。
ビームの形成器が両側と中央の計3基あり、通常は両側のどちらか一方からビーム刃を形成し、名称通り「ビームトマホーク」として使用する。最大出力時には3基全てからビーム刃が形成され、出力の高い「大型ビームサーベル」として使用可能。反面、消費するエネルギー量は増加する。また。ビーム刃を形成せずともヒートホークとして使用できる。 - ファンネル
- ファンネルコンテナに6基搭載されている無線式の誘導兵器で、エルメスの「ビット」とキュベレイ系列の「ファンネル」の特徴を兼ね備えている。オールレンジ攻撃を可能としており、コンテナに戻せばエネルギーとプロペラントを補給して再度使用する事ができる。
大抵のゲームでは強力な武装として装備されているのだが、劇中では補助的な武装として使用される事が多く、主に相手の牽制やミサイルの迎撃等を行っている。 - シールド
- 主に左腕に装着される実体盾。材質はガンダリウム合金で、本体の装甲と同等の物が使われている。νガンダムのニューハイパーバズーカの直撃を防ぎ切れる程の防御力を持つ。
表面にはネオ・ジオン軍の紋章が描かれている。 - ミサイル
- シールドの先端に3発マウントされている。
対決・名場面
関連機体
- ナイチンゲール
- 『ベルトーチカ・チルドレン』版のサザビーと言える機体。
「CCA-MSV」ではサザビーの発展機という設定になっているが、設計思想が大きく異なる。 - ギラ・ドーガ サイコミュ試験型
- ギラ・ドーガをベースにファンネルを搭載した機体。この機体のコンセプトを基にサザビーが造られた。
- ヤクト・ドーガ
- ギラ・ドーガを改造した機体で、こちらも本来は総帥専用機として造られていた。しかし、要求性能を満たせなかった為にサザビーが開発されている。
- バルギル
- プロトタイプとして開発された機体の1つ。本機に近い外見や武装を持つ。後にムーンガンダムへと改修された。
- シナンジュ
- ユニコーンガンダム開発の為の実験機「シナンジュ・スタイン」の改装機で、こちらもサイコフレームを搭載している。外見はサザビーとよく似ているが、直接的な関連性はないようだ。
- ミスサザビー
- 『ガンダムビルドファイターズ』に登場する本機をベースとしたガンプラ。
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