ハイペリオンガンダム

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ハイペリオンガンダム
外国語表記 Hyperion Gundam
登場作品 機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY
デザイナー 大河原邦男
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スペック
正式名称 ハイペリオン
分類 試作型モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 CAT1-X1/3
全高 16.90m
本体重量 54.70t
主動力 バッテリー
開発組織
所属組織 地球連合軍 (ユーラシア連邦) ⇒ 未所属
所属部隊 特務部隊X
母艦 オルテュギア
主なパイロット カナード・パルス
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概要[編集 | ソースを編集]

ユーラシア連邦が独自のMS開発計画「X計画」に基づいてアクタイオン・インダストリー社の協力を得て開発した機体。「ハイペリオン」の名は「ギリシア神話」に登場する「高い天を行く者」の意を持つ神の1人に由来する。

地球連合軍の一員であるユーラシア連邦にとって、対ザフト軍戦以降に世界での発信力を維持し続けるためには強力なモビルスーツの保有が必要不可欠だった。しかし地球連合軍のモビルスーツ技術は事実上、大西洋連邦に独占された状態であった。この状況を打破するために計画されたのがザフト・大西洋連邦の技術をベースに独自の技術を盛り込んだ新型機の開発であり、極めて独創性の高い機体である「ハイペリオン」が生み出されることとなった。

基本的な部分は初期GAT-Xシリーズの特徴を受け継いでおり、コックピットも同型の物が採用されている。最大の特徴はユーラシア連邦が得意とする光波防御帯テクノロジーが組み込まれている点で、宇宙要塞「アルテミス」に使用されている光波防御帯を発展させたモノフェーズ光波防御シールド「アルミューレ・リュミエール」が採用されている。これは「アルテミスの傘」と同様に外部からのビーム兵器と実体弾を防ぐことが可能な他、単位相指向型に改良されたことで自機による内部からの攻撃を通すことが可能という正に攻防一体の装備となっている。

フェイズシフト装甲とは別ベクトルに絶対的な防御を与えることに成功した強力な装備だが、電力消費が多大であるという欠点を抱えている。特に360度全方位に展開した場合の稼働時間は僅か5分程度と非常に短いため、通常は腕部の1基から2基を使用するに留められている。このような欠点を持つため、他の武装は全て本体の電力を消費しないパワーセル方式が採用されている。

型式番号の「CAT」は「Composition Armament Tactical=戦術構成兵装」の略であり、独自の戦術思想に基づいた運用が可能となっている。その運用法とは、ハイペリオンの絶対的な防御力を活かして敵部隊中央に単機突入し、撹乱した後に後続の味方部隊が掃討するという戦術が想定されていた。

大西洋連邦がニュートロンジャマーキャンセラーを入手したことによる政治情勢の変化により、地球連合軍がダガーシリーズの供与を受けることを決定したため、ハイペリオンは試作機3機の製造で凍結されることとなってしまった。しかし本機の「アルミューレ・リュミエール」の技術は他勢力にも譲渡され、それぞれ「陽電子リフレクター」や「ビームシールド」などに発展している。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY
初登場作品。パイロットはカナード・パルス
特務部隊Xに所属し、キラ・ヤマトの捜索の為にロウ・ギュールサーペントテールらと交戦している。
その後、ニュートロンジャマーキャンセラーを入手しようとドレッドノートガンダムと戦うも敗北して中破する。部隊と共に脱走した際には、追撃してきたハイペリオンガンダム2号機を撃破し、これを予備パーツとして用いて修復。月のプトレマイオス基地を襲撃し、強奪したニュートロンジャマーキャンセラーによってスーパーハイペリオンガンダムへと改修された。
GUNDAM EVOLVE
「EVOLVE../6」にて登場するが、パイロットに関する描写は一切無い。Xアストレイの幻影に襲われるプレアのドレッドノートの前に突如として現われ、攻撃を庇った後、幻影と死闘を繰り広げる。途中、背後からドラグーンとプリスティスで攻撃されそうになるものの、そこへドレッドノートが加勢し共闘を開始。戦いの末に幻影を撃破するものの、その直後にドレッドノートと互いに銃口を向け合ったところでストーリーは終了する。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

機関砲
頭部に左右一対2門内蔵されている近接防御機関砲。
RFW-99 ビームサブマシンガン「ザスタバ・スティグマト」
ザスタバ社製のビームサブマシンガン。威力は低いが速射性に優れた中・近距離用の火器で、専用マガジンからエネルギー供給される。マガジンには1発分のエネルギーを充填した薬莢型パワーセルが多数内蔵されており、発射後には順次空になったパワーセルが右側の排莢口から排出される。予備マガジンは両腰部や腰背部に装備可能。ユニークな特徴としてビームナイフをバレル上部のフレームに格納可能となっている。名称の「スティグマト」はフランス語で「聖痕」を意味する。
ビームナイフ「ロムテクニカRBWタイプ7001」
両腕部に1基ずつ、両脚部に1基ずつ、スティグマトに1基の計5基装備されているロムテクニカ社製のビームナイフ。ビームサーベルを小型化した武装で、柄に搭載されたスティグマトと互換性のあるパワーセルからエネルギー供給される。スティグマトに格納されている物はそのままの状態で銃剣のように使用可能な他、射出して攻撃することも可能。
ビームキャノン「フォルファントリー」
バックパックのウイングバインダー先端に1門ずつ計2門内蔵されているビームキャノン。ハイペリオンの中で最大の火力を誇る武装で、他の武装と同じくパワーセル供給式のため、供給が続く限り発射することが可能。「フォルファントリー」はフランス語で「空威張・乱暴」を意味する。
モノフェーズ光波防御シールド「アルミューレ・リュミエール」
両腕部に1基ずつ、バックパック中央に1基、ウイングバインダー側面に1基ずつ、バインダー先端に1基ずつの計7基装備されている光波防御シールド。7基全てを機能させることで全方位防御可能となるが、その場合約5分しか稼働できないため通常は腕部の物のみ使用される。展開しながら内側から攻撃することが可能な他、発生器を変形させることで攻撃用のビームランスとしても使用可能。ビーム兵器や実体弾を完全に防ぐことが可能だが、対ビームコーティングやラミネート装甲製の武装はすり抜けたり、本機の変形させたビームランスには突破されるという弱点もある。「アルミューレ・リュミエール」はフランス語で「装甲した光」を意味する。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ドレッドノートガンダム

関連機体[編集 | ソースを編集]

系列機・派生機[編集 | ソースを編集]

スーパーハイペリオンガンダム
本機に外付けの核エンジンを追加した機体。機体名はカナードによる命名。
ハイペリオンガンダム2号機
2号機。機体色が白を基調としている1号機に対し、こちらは灰色を基調としている。左肩にシミュレーションでの撃墜スコアとして撃墜マークが描かれているのが特徴。
ハイペリオンガンダム3号機
3号機。機体色は2号機とほぼ同一。
ハイペリオンG
ハイペリオンの量産試作機。
ハイペリオンGR / ハイペリオンGL
ガンダムアストレイ ターンレッドの護衛機として改造された機体。
量産型ハイペリオン
ハイペリオンの量産型。

技術的関与のある機体[編集 | ソースを編集]

ゲルフィニート
アクタイオン社が開発した初のモビルスーツ。この機体の開発データが活かされている。
ザムザザー / ゲルズゲー / ユークリッド / デストロイガンダム
アルミューレ・リュミエールの発展型である「陽電子リフレクター」を搭載した機体群。
デスティニーガンダム / レジェンドガンダム / ストライクフリーダムガンダム
デスティニーインパルスガンダム / ドムトルーパー
アルミューレ・リュミエールの発展型である「ソリドゥス・フルゴール」を搭載した機体群。これ以外のビームシールドも本機から発展した物である。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 本機の携行武器を開発したザスタバ社とロムテクニカ社は、いずれも実在する銃器メーカーである。
    • ザスタバ・アームズ:セルビアのザスタバ社の子会社。軍用やスポーツ用の小火器を製造。
    • ロムテクニカ社:ルーマニアの銃器メーカー。FPK狙撃銃などを製造。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]