∀ガンダム (作品)

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∀ガンダム (作品)
読み ターンエーガンダム
外国語表記 CALLED TURN"A"GUNDAM
原作 矢立肇
富野由悠季
総監督 富野由悠季
キャラクターデザイン 安田 朗 (原案)
菱沼 義仁 (設定)
メカニックデザイン 大河原邦男
シド・ミード
重田 敦司
沙倉 拓実
色彩設計 笠森 美代子
美術 池田 繁美 (監督)
音楽 菅野 よう子
音響 鶴岡 陽太 (監督)
撮影 大神 洋一 (監督)
制作 フジテレビ
サンライズ
編集 山森 重之
秋保 宣宏
ジェイ・フィルム
企画 サンライズ
協力 ASATSU-DK
創通エージェンシー
放送局 フジテレビ
放送期間 1999年4月9日~2000年4月14日
話数 全50話
劇場版
  • 劇場版∀ガンダムI 地球光
  • 劇場版∀ガンダムII 月光蝶
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概要[編集 | ソースを編集]

ガンダム20周年記念として企画された作品。記念作品と言うことでガンダムの原作者である富野氏がVガンダム以来5年ぶりにメガホンを持つこととなった。「∀」は「ターンエー(ターンA)」と読む。ロゴには「Called "∀"GUNDAM」と副題がある。

正暦2343年の地球を舞台に、隠蔽された歴史(黒歴史)以前に月に移民した人々と、地球に残った人々との戦いの物語。

ノベライズは佐藤茂版と福井晴敏版の二種類が存在するが、作風は大幅に異なる。

一見すると、髭のあるガンダム、従来とは一線を画すスマートなMS、機械文明が衰退した技術水準、発掘されたMSの利用、といった宇宙世紀やアナザーセンチュリーでも見られなかった独自色ばかりが目に付く。しかし本作は、単なる『戦いの為の機械』ではない∀ガンダムの扱われ方をはじめ、牧歌的な世界観や音楽から温かみのある独特な作風に仕上がっている。これは戦争ばかりではない富野氏が本当に描きたかったものだと言う。

全称記号が示す様にこれまで制作されてきた「ガンダム」全てを総括し、ターンA(原点回帰)する事を目的とする作品であり、「ガンダム」に必要な事が何かを考え、黒歴史=今までのガンダムの歴史を目にした人間の反応でもって、メタ的に視聴者に対して意見を発する作品である。

この他にも黒歴史は様々なメッセージを示しており前述のメタ的な視点の他に、富野氏が「いい大人がいつまでもアニメを有難がるんじゃない」と言う意味(今日のネットスラングに近い意味)や、善悪に関係なく人の戦いの歴史はそれ自体が不毛、という意味も持っている。特に前者の心情は初代製作時から富野氏が持ち続けていた根深いもので「どのMSが最強という議論を大真面目に大人がやるバカな行為」に終止符を打つため、∀ガンダムを最強に位置づくようリアルロボットの常識を遥かに凌駕する性能と黒歴史最末期に作られた(=過去のあらゆる技術の集大成)という設定になったとも言われている。

また黒歴史はすべてのガンダムを内包しているという設定のためVガンダムまでの宇宙世紀はもちろん、GWXのアナザーセンチュリーの世界も含まれる。果ては後続作品のコズミックイラ西暦AGP.D.も含まれると後に富野氏がインタビューで明言している。「あと100本ガンダムが作られても余るくらいの年代設定にしてある」とも発言しており、このことから今後登場するであろう新ガンダムもすべて含まれることとなる。(『ガンプラ』を扱うビルダーズとビルドファイターズなどの世界は例外とされる。)構想段階ではSDガンダムも発掘される案があったとのこと。また、R.C.について公式では正暦より前とされていたが富野は、この時代から約500年後頃を想定していた、と発言しており、公式と設定に矛盾している。

MSデザインには映画エイリアン2などのメカニックデザインを手掛けるシド・ミードを起用。ターンエー世界のMSが前後作品と異なる意匠を持つのはこのためで、工業的なデザインを得意とするシドは「従来のMSのような箱を積み重ねるのではなく、表面にパーツを貼りあわせるイメージ」を持たせたとのこと。

良くも悪くも印象的なデザインは、初期にはファンからもかなり反発があり、離れ業が得意の富野氏でさえターンエーの初期案を見た際には絶句したという。(初期案はボツとなったがスモーとしてリファインされた。)もっとも、ガンダムシリーズの新作は初期段階で叩かれる事が慣例になっており、本作も放映が進むにつれファンを獲得した。ターンエーと同じ奇抜なデザインだったターンXは、登場後大きな反発もなく受け入れられた。

しかしファンの好き嫌いがはっきり分かれてしまったため商業的な成績は今一歩だった。これについては富野氏は「(オタク相手ではなく)一般向けに作ったから」と述べている。

2002年2月~3月には劇場用にTV本編映像を再編集した『劇場版∀ガンダムI 地球光』と『劇場版∀ガンダムII 月光蝶』の2部作が公開され、日替わりで上映するという特殊な手法が取られた。2部作にまとめる都合上、TV版から一部エピソードがカットされており、台詞にも一部差異が見られる。

ストーリー[編集 | ソースを編集]

ムーンレィスの地球帰還の先遣調査員として少年少女達と共に地球に降下した15歳の少年ロラン・セアックは、北アメリア大陸の東にある街、ビシニティへと向かう道中、川で溺れていたところをハイム家の姉妹、キエルとソシエに助けられる。使用人としてハイム家に雇われたロランは地球での生活に感嘆し、月に住む住人達にその思いを馳せる。

それから2年後、17歳になったロランはソシエと共に成人式に参加し、アーク山のホワイトドールの石像の前で儀式を始める。ところがその最中、地球へと降下してきたディアナ・カウンターがモビルスーツを尖兵として送り出しノックスの街への攻撃を開始してしまう。

戦火がビシニティにも広がる光景を唖然と眺める2人だったが、その時、ホワイトドールの石像が崩れ落ち、中から白い機械人形が姿を現した。

登場人物[編集 | ソースを編集]

地球人(ロラン等地球在住者含む)[編集 | ソースを編集]

ロラン・セアック(ローラ・ローラ)
主人公。月出身の少年。ムーンレィス地球降下が人体に与える影響の調査のために地球に降りる。2年後のムーンレィスの地球降下の際、復活した“∀ガンダム”に搭乗したことから地球側として戦うことになってしまった。尚、グエンに請われ女装した際はローラと名乗る。
キエル・ハイム
地球のハイム鉱山の経営者の長女。ディアナ・ソレルに瓜二つのため、いろいろと巻き込まれる。
ソシエ・ハイム
キエルの妹。TV版最終話における彼女は、全てのとばっちりを受け持って不幸。
メシェー・クン
ソシエの友人。飛行機乗りからカプルのパイロットになる。
グエン・サード・ラインフォード
地球の地方領主の御曹司。当初は月側と戦っていたが、黒歴史に魅せられてギンガナムに協力する。ロランを女装させたり手元に置こうとしたりしていた。小説のみ、ブラックドールことサイコガンダムに操乗している。
実はガンダムシリーズきっての性倒錯者。
リリ・ボルジャーノ
グエンの隣りの領主の末娘で彼の婚約者。グエンの性癖は知りつつも好意を持っているが、それは情愛と言うよりも政治的な信頼に近いものといえよう。物語後半から終盤にかけての取り纏め役でその辣腕を発揮。
ジョゼフ・ヨット
シド爺さんの助手だったが、MSパイロットになる。
ギャバン・グーニー
ボルジャーノンのパイロット。ソシエに求婚するが、マウンテンサイクルら発掘された核兵器の爆発で戦死した。
ミハエル・ゲルン
シド・ムンザ
キース・レジェ
フラン・ドール
ウィル・ゲイム
テテス・ハレ

ムーンレィス[編集 | ソースを編集]

ディアナ・ソレル
ムーンレィスの女王。かぐや姫。キエル・ハイムにそっくり。
ハリー・オード
ミラン・レックス
フィル・アッカマン
ポゥ・エイジ
コレン・ナンダー
最初にホワイトドールを「ガンダム」と呼んだ男。何やら過去にガンダムと因縁があるらしく、強く敵視している。
ホレス・ニーベン
アグリッパ・メンテナー
ギム・ギンガナム
ムーンレィスの軍人。ディアナの地球帰還作戦に反対して対立。
メリーベル・ガジット
スエッソン・ステロ
ミーム・ミドガルド

登場メカ[編集 | ソースを編集]

モビルスーツ[編集 | ソースを編集]

ミリシャ[編集 | ソースを編集]

ムーンレィス / ディアナ・カウンター [編集 | ソースを編集]

艦艇[編集 | ソースを編集]

ミリシャ[編集 | ソースを編集]

ムーンレィス / ディアナ・カウンター [編集 | ソースを編集]

用語[編集 | ソースを編集]

黒歴史
最終戦争において滅亡した文明の歴史。本作の世界観においては過去・未来のガンダムシリーズ (『ビルドシリーズ』など一部作品を除く)は実際に起こった出来事としてこの黒歴史に集約されている。
ムーンレィス
最終戦争後に荒廃した地球から月に移民した人々の末裔。
機械人形
地球側のモビルスーツの呼称。
マウンテンサイクル
黒歴史の兵器や技術が埋没している土地を指す。その内、核兵器等の極めて危険性の高い兵器が埋没している土地に関しては、禁忌の土地として「ロストマウンテン」と呼称されている。

楽曲[編集 | ソースを編集]

オープニングテーマ [編集 | ソースを編集]

「ターンAターン」(2話~38話)
作詞:井荻麟 / 作曲:小林亜星 / 編曲:矢田部正 / 唄:西城秀樹(キングレコード)
「CENTURY COLOR」(39話~50話)
作詞:井荻麟、浜口祐夢 / 作曲:浜口祐夢 / 編曲:RAY-GUNS / 唄:RAY-GUNS

エンディングテーマ [編集 | ソースを編集]

「AURA」(1話~15話、17話~40話)
作詞・作曲:谷村新司 / 編曲:菅野よう子 / 唄:谷村新司 (ポニーキャニオン)
「月の繭」(41話~49話)
作詞:井荻麟 / 作曲・編曲:菅野よう子 / 唄:奥井亜紀
「限りなき旅路」(最終話)
作詞:C.Piece / 作曲・編曲:菅野よう子 / 唄:奥井亜紀

挿入歌 [編集 | ソースを編集]

「羽化」
作詞:岩里祐穂 / 作曲:菅野よう子 / 編曲:菅野よう子 / 歌:大塚宗一郎
「ALFA and OMEGA」
作詞:Carla Vallet / 作曲:菅野よう子 / 編曲:菅野よう子 / 歌:Carla Vallet
「月下美人」
作詞:井荻麟 / 作曲:小林亜星 / 編曲:矢田部正 / 歌:西城秀樹
「Until」
作詞:Chris Mosdell / 作曲:菅野よう子 / 編曲:菅野よう子 / 歌:Maryanne Murray
「The song of a stone」
作詞:Chris Mosdell / 作曲:菅野よう子 / 編曲:菅野よう子 / 歌:大塚宗一郎

劇中歌 [編集 | ソースを編集]

「月のたま
作詞:井荻麟 / 作曲:菅野よう子 / 編曲:菅野よう子 / 歌:レット隊

各話リスト[編集 | ソースを編集]

話数 サブタイトル 備考
SP ∀ガンダム直前スペシャル『ターンAターン』 
第1話 月に吠える 
第2話 成人式 
第3話 祭りの後 
第4話 ふるさとの軍人 
第5話 ディアナ降臨 
第6話 忘れられた過去 
第7話 貴婦人修行 
第8話 ローラの牛 
第9話 コレン、ガンダムと呼ぶ 
第10話 墓参り 
第11話 ノックス崩壊 
第12話 地下回廊 
第13話 年上のひと 
第14話 別離、再び 
第15話 思い出は消えて 
第16話 ∀の全て  1話~15話の総集編
第17話 建国のダストブロー 
第18話 キエルとディアナ 
第19話 ソシエの戦争 
第20話 アニス・パワー 
第21話 ディアナ奮戦 
第22話 ハリーの災難 
第23話 テテスの遺言 
第24話 ローラの遠吠え 
第25話 ウィルゲム離陸 
第26話 悟りの戦い 
第27話 夜中の夜明け 
第28話 託されたもの 
第29話 ソレイユのふたり 
第30話 胸に抱えて 
第31話 追撃!泣き虫ポゥ 
第32話 神話の王 
第33話 マニューピチ攻略 
第34話 飛べ!成層圏 
第35話 ザックトレーガー 
第36話 ミリシャ宇宙決戦 
第37話 月世界の門 
第38話 戦闘神ギンガナム 
第39話 小惑星爆裂 
第40話 月面の海戦 
第41話 戦いの決断 
第42話 ターンX起動 
第43話 衝撃の黒歴史 
第44話 敵、新たなり 
第45話 裏切りのグエン 
第46話 再び、地球へ 
第47話 ギンガナム襲来 
第48話 ディアナ帰還 
第49話 月光蝶 
第50話 黄金の秋 

主要スタッフ[編集 | ソースを編集]

制作会社
サンライズ(第1スタジオ)
監督
富野由悠季
キャラクターデザイン
安田朗(カプコン ※当時)
メカニカルデザイン
シド・ミード
大河原邦男、他
音楽
菅野よう子

関連作品[編集 | ソースを編集]

∀ガンダム 月の風
本作の前日譚にあたるコミカライズ作品。
ガンダム Gのレコンギスタ
レギルド・センチュリーを舞台とする作品。作中設定では宇宙世紀の延長線上にある作品だが、富野監督としては本作の続編として制作しており、時系列の線引きが曖昧となっている。

商品情報[編集 | ソースを編集]

DVD[編集 | ソースを編集]

【TV版】

【劇場版】

DVD-BOX[編集 | ソースを編集]

Blu-ray [編集 | ソースを編集]

小説 [編集 | ソースを編集]

【佐藤茂版】

【福井晴敏版】

【月に繭 地には果実】

資料リンク[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]