「ザクIII」の版間の差分

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
 
(2人の利用者による、間の2版が非表示)
29行目: 29行目:
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ザクII|ザク]]系の正統な後継機種をうたい開発された[[ネオ・ジオン]]の量産型[[モビルスーツ]]。[[アクシズ]]に逃げ延びた旧ジオン系技術者が[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の[[ハイザック]]をザクの正当な後継機として認めなかったことから、本機の開発に踏み切り、当時の最新技術を導入して完成した。
+
[[ザクII|ザク]]系の最終型として[[ネオ・ジオン]]が開発した量産型[[モビルスーツ]]。[[一年戦争]]終結後、[[アクシズ]]に逃げ延びた旧ジオン系技術者が[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の[[ハイザック]]をザクの正当な後継機として認めなかったことから、当時の最新技術を導入した「正統派ザク」として本機を完成させた。
  
作戦に応じたオプション兵装を装着出来る高い汎用性を持ち、固定武装として強力なビーム砲を有する。本来は地上での運用を想定しているが、大気圏内・宇宙用ランドセルを装備する事で高運動性と充分な燃料を積載可能。また、[[ベースジャバー]]との連携を強化する目的で頭部には複数のアンテナが装備されている。
+
開発当初から広範な汎用性の獲得を目的としており、多様なオプションも並行して開発されていた。作戦に応じたオプション兵装を装着出来る高い汎用性を持ち、固定武装として強力なビーム砲を有する。また、頭部には無人[[サブ・フライト・システム]]である[[ベース・ジャバー]]とのコンビネーションを強化する為に、複数のアンテナが装備されている。
  
試作機が[[ドーベン・ウルフ]]と同時期に完成したものの、火力と推力の両面で劣っていたため量産化は見送られ、少数の生産に留まった。完成した機体は[[ラカン・ダカラン]]等一部の指揮官によって運用された。また、機動性能を高めた[[ザクIII改|MC型]]などのカスタム機体も存在している。
+
一般的なザクIIIは地上での運用を想定されていたが、大気圏内・宇宙用ランドセルを換装する事で高機動性と充分な燃料を搭載出来るようになった。バックパックにはプロペラントタンクと可動式のバーニアスラスターが装備されており、稼働時間の延長とともに、より高機動での戦闘を展開する事が可能。
  
ザクとしては珍しい濃淡のグレーを基調としたカラーリングだが、これは一年戦争時のエースパイロットのパーソナルカラーをもとにしているとする説がある。
+
試作機のロールアウトが統合性能で勝る[[ドーベン・ウルフ]]と同時期であった為、本格的な量産は行われておらず、少数の生産に留まった。完成した機体は[[ラカン・ダカラン]]等一部の指揮官によって運用された。また、機動性能を高めた[[ザクIII改|MC型]]などのカスタム機体も存在している。
 +
 
 +
ザクとしては珍しい濃淡のグレーを基調としたカラーリングだが、これは一年戦争時のエースパイロットのパーソナルカラーがベースであるという説があるが、定かではない。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダムΖΖ]]
 
;[[機動戦士ガンダムΖΖ]]
:第27話で初登場。主なパイロットは[[ラカン・ダカラン]]。第35話ではラカン機が[[ダブリン]]での[[コロニー落とし]]の際に都市の封じ込めの為に市民を攻撃し脱出を妨害したが、コロニー落着後に[[ジュドー・アーシタ]]の[[ΖΖガンダム]]と交戦の末、両腕を破壊され撤退した。また、この戦闘で合体中のΖΖガンダムを庇った[[ハヤト・コバヤシ|ハヤト]]が戦死している。その後、第44話~第46話でグレミー軍所属機が僅かながら画面に登場している。
+
:初登場作品。第27話で初登場。主なパイロットは[[ラカン・ダカラン]]。第35話ではラカン機が[[ダブリン]]での[[コロニー落とし]]の際に都市の封じ込めの為に市民を攻撃し脱出を妨害したが、コロニー落着後に[[ジュドー・アーシタ]]の[[ΖΖガンダム]]と交戦の末、両腕を破壊され撤退した。その後、第44話~第46話でグレミー軍所属機が僅かながら画面に登場している。
 
;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
 
;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
 
:海賊のリーダーが搭乗。最終的に[[イフリート・シュナイド]]に撃破される。
 
:海賊のリーダーが搭乗。最終的に[[イフリート・シュナイド]]に撃破される。
 
;[[機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン]]
 
;[[機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン]]
:サイド1コロニー「シャングリラ」のジャンク屋に放置されていた機体が登場。[[ガンズ・ラン]]が搭乗し、非合法の[[MS]]対戦競技「バトレイヴ」に参加している。この機体は頭部が[[ザクIII改]]の物に、バックパックとリアスカートは宇宙用の高機動型に換装されていた。<br>見分けがつかないため[[ザクIII改]]と呼ばれることもある。
+
:サイド1コロニー「シャングリラ」のジャンク屋に放置されていた機体が登場。[[ガンズ・ラン]]が搭乗し、非合法のMS対戦競技「バトレイヴ」に参加している。この機体は頭部が[[ザクIII改]]の物に、バックパックとリアスカートは宇宙用の高機動型に換装されていた。<br>見分けがつかないため[[ザクIII改]]と呼ばれることもある。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
49行目: 51行目:
 
=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
 
;換装
 
;換装
:ザクIIIには様々なオプション装備が用意されており、それを作戦内容に応じて換装可能。
+
:ザクIIIは本体と並行して開発された様々なオプション装備が用意されており、それを作戦内容に応じて換装可能。
  
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;銃剣付きビーム・ライフル
 
;銃剣付きビーム・ライフル
:[[R・ジャジャ]]が装備しているEパック方式のライフル。銃身下部に低出力のヒート剣を装着している。後述するライフルが間に合わなかった為、代替装備として流用された。
+
:[[R・ジャジャ]]が装備しているEパック方式のライフル。銃身下部に低出力のヒート剣を装着している。後述する専用ライフルの開発が間に合わなかった為、代替装備として流用された。
 
;腰部ビーム・キャノン
 
;腰部ビーム・キャノン
:フロントスカートに2門装備されている2.8MW出力のビーム砲。発射時には上方に起こして使用する。バレル部を取り外す事でビーム・サーベルとして使用可能。こちらは出力0.85MW。
+
:フロントスカートに2門装備されている2.8MW出力のビーム砲。ザクIIIの標準兵装であり、発射時には上方に起こして使用する。バレル部を取り外す事でビーム・サーベルとして使用可能。こちらは出力0.85MW。
 
;頭部ビーム・キャノン
 
;頭部ビーム・キャノン
 
:口吻部に内蔵されている出力1.6MWのビーム・キャノン。基部は上下に可動可能。
 
:口吻部に内蔵されている出力1.6MWのビーム・キャノン。基部は上下に可動可能。
65行目: 67行目:
 
::シールド内に装備されている対モビルスーツ用の投擲兵器。直撃でなければ威力が低いので牽制用として用いられる。
 
::シールド内に装備されている対モビルスーツ用の投擲兵器。直撃でなければ威力が低いので牽制用として用いられる。
 
;試作ビーム・ライフル
 
;試作ビーム・ライフル
:本機用に試作されていた大出力・長射程のライフル。本体より完成が大幅に遅れているため、ほとんどの機体はR・ジャジャのライフルを装備、もしくはビーム・キャノンで代用された。その後、この武装の完成品がザクIII改に装備されている。
+
:本機用に試作されていた大出力・長射程のライフル。本体より完成が大幅に遅れているため、ほとんどの機体はR・ジャジャのライフルを装備するか、ビーム・キャノンで代用された。その後、この武装の完成品がザクIII改に装備されている。
 
:[[ガンプラ]]旧キット「1/144 ザクIII」のインストに掲載された画稿が初出。『ラスト・サン』に登場した機体はこちらを装備している。
 
:[[ガンプラ]]旧キット「1/144 ザクIII」のインストに掲載された画稿が初出。『ラスト・サン』に登場した機体はこちらを装備している。
 
;中型ビーム砲
 
;中型ビーム砲
105行目: 107行目:
 
;ザクIIIG型
 
;ザクIIIG型
 
:スカート・エキステンションブースターを装備した機体。
 
:スカート・エキステンションブースターを装備した機体。
 +
;[[ザクIIIサイコミュ装備型]]
 +
:本機の拡張プランとして開発段階から計画されていた[[ファンネル]]搭載仕様。
 +
 
=== 技術的関与のある機体 ===
 
=== 技術的関与のある機体 ===
 
;[[ザクII]]
 
;[[ザクII]]

2022年7月19日 (火) 07:00時点における最新版

ザクIII
外国語表記 ZAKUIII
登場作品 機動戦士ガンダムΖΖ
デザイン 小田 雅弘
テンプレートを表示
スペック
分類 汎用量産型モビルスーツ
型式番号 AMX-011
頭頂高 21.0m
全高 23.9m
本体重量 44.2t
全備重量 68.3t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 2,150kW
スラスター総推力 172,600kg
装甲材質 ガンダリウム・コンポジット
センサー有効半径 9,700m
開発組織 ネオ・ジオン
所属 ネオ・ジオン
主なパイロット ラカン・ダカラン、他
テンプレートを表示

概要[編集 | ソースを編集]

ザク系の最終型としてネオ・ジオンが開発した量産型モビルスーツ一年戦争終結後、アクシズに逃げ延びた旧ジオン系技術者が地球連邦軍ハイザックをザクの正当な後継機として認めなかったことから、当時の最新技術を導入した「正統派ザク」として本機を完成させた。

開発当初から広範な汎用性の獲得を目的としており、多様なオプションも並行して開発されていた。作戦に応じたオプション兵装を装着出来る高い汎用性を持ち、固定武装として強力なビーム砲を有する。また、頭部には無人サブ・フライト・システムであるベース・ジャバーとのコンビネーションを強化する為に、複数のアンテナが装備されている。

一般的なザクIIIは地上での運用を想定されていたが、大気圏内・宇宙用ランドセルを換装する事で高機動性と充分な燃料を搭載出来るようになった。バックパックにはプロペラントタンクと可動式のバーニアスラスターが装備されており、稼働時間の延長とともに、より高機動での戦闘を展開する事が可能。

試作機のロールアウトが統合性能で勝るドーベン・ウルフと同時期であった為、本格的な量産は行われておらず、少数の生産に留まった。完成した機体はラカン・ダカラン等一部の指揮官によって運用された。また、機動性能を高めたMC型などのカスタム機体も存在している。

ザクとしては珍しい濃淡のグレーを基調としたカラーリングだが、これは一年戦争時のエースパイロットのパーソナルカラーがベースであるという説があるが、定かではない。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムΖΖ
初登場作品。第27話で初登場。主なパイロットはラカン・ダカラン。第35話ではラカン機がダブリンでのコロニー落としの際に都市の封じ込めの為に市民を攻撃し脱出を妨害したが、コロニー落着後にジュドー・アーシタΖΖガンダムと交戦の末、両腕を破壊され撤退した。その後、第44話~第46話でグレミー軍所属機が僅かながら画面に登場している。
機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
海賊のリーダーが搭乗。最終的にイフリート・シュナイドに撃破される。
機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
サイド1コロニー「シャングリラ」のジャンク屋に放置されていた機体が登場。ガンズ・ランが搭乗し、非合法のMS対戦競技「バトレイヴ」に参加している。この機体は頭部がザクIII改の物に、バックパックとリアスカートは宇宙用の高機動型に換装されていた。
見分けがつかないためザクIII改と呼ばれることもある。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

換装
ザクIIIは本体と並行して開発された様々なオプション装備が用意されており、それを作戦内容に応じて換装可能。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

銃剣付きビーム・ライフル
R・ジャジャが装備しているEパック方式のライフル。銃身下部に低出力のヒート剣を装着している。後述する専用ライフルの開発が間に合わなかった為、代替装備として流用された。
腰部ビーム・キャノン
フロントスカートに2門装備されている2.8MW出力のビーム砲。ザクIIIの標準兵装であり、発射時には上方に起こして使用する。バレル部を取り外す事でビーム・サーベルとして使用可能。こちらは出力0.85MW。
頭部ビーム・キャノン
口吻部に内蔵されている出力1.6MWのビーム・キャノン。基部は上下に可動可能。
シールド
ザクIIと同様に右肩に固定されているシールド。裏側にサーベルやクラッカー等を内蔵可能。
ビーム・サーベル
シールド内に2基装備されているビーム・サーベル。こちらは予備兵装としての意味合いが強い。
クラッカー
シールド内に装備されている対モビルスーツ用の投擲兵器。直撃でなければ威力が低いので牽制用として用いられる。
試作ビーム・ライフル
本機用に試作されていた大出力・長射程のライフル。本体より完成が大幅に遅れているため、ほとんどの機体はR・ジャジャのライフルを装備するか、ビーム・キャノンで代用された。その後、この武装の完成品がザクIII改に装備されている。
ガンプラ旧キット「1/144 ザクIII」のインストに掲載された画稿が初出。『ラスト・サン』に登場した機体はこちらを装備している。
中型ビーム砲
ビーム・キャノンを換装して装備するビーム砲。固定武装の中ではかなり強力なものだが、バレル部が剥き出しとなってしまうという欠点を有する。
試作ビーム・ライフルと同様、ガンプラ旧キットのインストが初出。こちらも『ラスト・サン』に登場した機体が装備している。
30mmバルカン砲
頭部に2門内蔵されている。『ラスト・サン』に登場した機体は頭部がザクIII改の物に換装されていたため装備している。

その他 [編集 | ソースを編集]

シールド (ハンマ・ハンマ用)
スパイクアーマー先端部裏面のマウントラッチにアタッチメントを取り付ける事で他の装備を装着可能。スパイクアーマーの画稿には例として「ex. ハンマ・ハンマのシールドを付けることも可能。」との添え書きがある。
ランドセル (宇宙用)
ランドセルの宇宙用試作案。運動性強化のため、ランドセルの大型化やスカート後部のバーニア・スタビライザー化が検討されている。ガンプラ旧キットのインストが初出。『ラスト・サン』に登場した機体が装備している。
バズーカ
独自形状のバズーカ。脇部ラッチに装着して使用する。初期稿に同装備の本機の画稿が見られる。模型誌『モデルグラフィックス』1987年3月号には画稿に加え、それをモチーフにしたザクIII F型の作例が掲載されている。
中距離航行用ランドセル
航行用に大型のプロペラントタンクを搭載した大型バックパック。上記と同様、画稿のみ。模型誌『モデルグラフィックス』1987年3月号には画稿に加え、こちらも上記の模型誌に画稿およびマラサイIIの作例が掲載されている。
スカート・エキステンションブースター
腰部サイドアーマーに装着するスカート状の大型ブースター。上記と同様、画稿のみ。こちらも上記の模型誌に画稿およびザクIII G型の作例が掲載されている。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ΖΖガンダム
コロニー落とし作戦の舞台となったダブリンで、ラカン機とΖΖが対決した。

関連機体[編集 | ソースを編集]

バリエーション機 [編集 | ソースを編集]

ザクIII (袖付き仕様)
袖付きで運用されているザクIII。フロントスカート内に隠し腕を装備する。
ザクIII改
指揮官用の装備に換装した機体。マシュマー・カスタムとも呼ばれる。
ザクIII後期型
ザクIIIの発展型。バックパックを任務に応じて換装できる。
ザクIII (ジオンマーズ仕様)
ジオンマーズで運用されているザクIII。火星での運用を想定した陸戦仕様。
ザクIII強行偵察型
偵察・索敵仕様。ルッグンと同規格のレドームアンテナを有する。
ザクIIIF型
バックパックをリゲルグと同型の物に換装した機体。
ザクIIIG型
スカート・エキステンションブースターを装備した機体。
ザクIIIサイコミュ装備型
本機の拡張プランとして開発段階から計画されていたファンネル搭載仕様。

技術的関与のある機体[編集 | ソースを編集]

ザクII
ザクIIIの一つ前のナンバリングを持つ機体。この機体の正統な後継機としてザクIIIが開発された。
ザクIV
ザクIIIの後継機。士気高揚の為にザクのスタイリングを誇張したデザインを有する。
ハイザック
連邦製ザク。この機体の存在が本機開発の切欠となった。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

 

リンク[編集 | ソースを編集]