シャア専用ザクII

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シャア専用ザクII
外国語表記 Char's Zaku II
登場作品
デザイナー 大河原邦男
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スペック
分類 指揮官用量産型モビルスーツ
型式番号 MS-06S
全高 17.5m
本体重量 56.2t
全備重量 74.5t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 976kW
スラスター総推力 51,600kg
装甲材質 超硬スチール合金
開発組織 ジオニック社
所属 ジオン公国軍
主なパイロット シャア・アズナブル
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概要

ザクIIS型シャア・アズナブル専用機。中立コロニー・サイド7で開発されていたV作戦機の偵察・破壊命令を受け、これの追撃任務に用いられた。

劇中の初登場時にオスカが「通常のザクの3倍の速度で迫ってきている」と言った事に起因して、スラングで赤いものに対し「通常の3倍」と称されるほどにその存在はあまりにも有名であり、”赤い彗星”シャアの代名詞とも言える機体である。当初は本当に3倍の速度という設定だった様であるが、余りにも非常識な設定なので、後に色々と後付け設定が考案されている。 ただ、これと言った定説が存在せず現在でもあやふや。シャアだけが3倍である事は言及されている為、何らかのテクニックを持っていた(デブリなどを蹴って速度をあげていた)、本機が特別何らかのカスタマイズを受けていた(例としてプラモデルなどでは、スラスター出力増強など推進力向上を図ったとの解釈が表現されている。その場合は装甲や武装などを犠牲にして軽量化を図り、出力を推進力にあてているとされ、ゲームなどでは通常のザクIIよりも耐久性に難があるとされている)、一般兵との技量差の結果(一般兵は減速するような宙域でもシャアの技量なら最高に近い速度で突っ切れる)などと言われている。

シャアが一番輝いていた機体とも言われており、彼はこの機体を上回る機体を得たガンダムのパイロットの成長に伴い、徐々に落ちぶれていく事になる。

なお、これ以降のガンダム作品以外でも「ライバルは赤い」「ライバルは3倍」といったオマージュが広く用いられるようになったその原点といわれている。 また、機動戦士ガンダム00ではトランザムシステムの使用中は「赤く発光して3倍相当の性能得る」といった形で姿を変えつつも受け継がれている。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダム
初登場作品。第2話からさっそく登場し、完全に素人であるアムロのガンダムを圧倒するものの、本機の武装では致命打を与える事はかなわなかった。しかし、最終的にガンダムに対しては優勢のまま地球降下を迎える。ガルマ戦死後にシャアが左遷されてからの本機の動向は不明となっている。
機動戦士ガンダム (小説版)
シャアの第1巻での搭乗機として登場。ガンダムとの交戦では既に相手がニュータイプとして覚醒し始めていたため、TV版とは異なり、ほぼ互角の戦いとなっている。第8話ではテキサス・コロニー内でガンダムと交戦の末、大きく損傷。エルメスの加勢を受け逃れた後、コロニー内に放棄された。
ガンダムセンチュリー / MSV
ザクIIの一機種としてS型が設定されたため、本機もS型に分類された。以降、各媒体において「MS-06S」として扱われるようになる。
機動戦士ガンダム MS IGLOO
『一年戦争秘録』第1話に登場。観測機に搭乗していたマイワシヤにモノアイの発光信号で、戦闘が艦隊戦からモビルスーツによる奇襲戦に移行した事を伝えた。直後、敵の戦艦を立て続けに撃沈している。

装備・機能

特殊機能

レーザー・ビーム
小説版『1st』にのみ登場。指先に内蔵されている。ガンダムとの交戦時には武器として使用し、ランドセルや頭部に損傷を与えている。

武装・必殺攻撃

120mmマシンガン
いわゆる「ザク・マシンガン」。ジオン軍モビルスーツでは一般的な武装だが、シャアはどちらかというと白兵戦を得意としていたため牽制として使われることが主だった。機動力が高い事を考えれば、自機の速度による運動エネルギーの追加で、相対的に火力を高くできるというテクニックはある。
280mmバズーカ
エース用高機動機という性質から、艦船への一撃離脱戦法を意識して装備している事が多い。『1st』作中ではガンダムにザク・マシンガンが通用しないという事もあり多用された。
シュツルム・ファウスト
命中率は低いが威力は高い、使い捨てのロケットランチャー。『IGLOO』のルウム戦役でマゼラン級に対して使用し、撃沈している。
ヒート・ホーク
手斧型の格闘戦闘用兵器。刃の部分を高熱化することで対象を溶断する。当初は対艦戦闘用だったが、連邦軍にもモビルスーツが出現したことにより対MS戦闘にも使用されるようになった。尚、刃を高熱化する際に刃の部分がプラズマ化してビームを弾く為、ビーム・サーベルを受け止めることが可能である。
キック
シャアの代名詞的な攻撃。本来武装でも何でもないのだが、トリッキーな動きで幻惑したり、回避に利用したり、蹴りつけて敵機の姿勢を崩すという戦闘以外にも、自機の姿勢制御、方向転換、ブレーキ、踏み台として加速といった様々な用途に用いられた。そのため推進力やエネルギーを節約し、継戦能力や機動性を飛躍的に高めることに成功している。一方で、モビルスーツはそうした使い方を想定していないため、関節部の耐久性に難があり、それ専用のカスタマイズをされており、非常にピーキーな調整になっているという説もある。

対決・名場面など

機動戦士ガンダム 

赤い彗星のシャア、ガンダムとの初対決
第2話より。オスカの「通常の三倍」、パオロ艦長の「赤い彗星のシャア」といった印象的な言葉をよそに、テレビ画面いっぱいに映るシャア専用ザクは視聴者に強烈なインパクトを与えた。
ビーム・ライフルのビームを初見で、しかも発射後に易々と避けた上、逆に直撃弾を与えるなど、実力差をこれでもかと見せ付けた。しかし、圧倒的な性能差を覆す事は叶わず、攻撃は悉く装甲に阻まれ、僚機のスレンダーを一撃で撃墜されてしまったためやむなく撤退。初対決は引き分けに終わった。
短い戦闘でありながら「見せてもらおうか~」「戦艦並みのビーム砲を~」といったシャアの名台詞が多く生まれたシーンでもある。

機動戦士ガンダム MS IGLOO 

ルウム戦役での戦い
『一年戦争秘録』第1話より。第603技術試験隊のマイ中尉たちに後退を促した赤いザクは直後、艦隊戦の真っ只中に飛び込み、弾幕が飛び交う中、サラミス級1隻、マゼラン級1隻を瞬く間に撃沈せしめた。ルウム戦役初の公式映像化という事もあり、「赤い彗星」の異名を得るに相応しい軽快な動きを見せている。

関連機体

シャア専用ザクII (THE ORIGIN版)
本機のTHE ORIGIN版デザイン。型式番号はそのままだが、武装面に違いが見られる。
ザクIIS型
一般用の隊長機。

余談

  • シャア専用ザクII以前、ライバル機といえば「黒」であった。これは黒=悪そう、という印象と、「鉄人28号」に登場するライバル機「ブラックオックス」からの伝統と言われていたが、まさに彗星のごとくアニメ界に現れたシャアによって、以降は「ライバル=赤」という新しい定説を作り出した。これは機体を黒一色にしてしまうと宇宙空間の背景に溶け込んでしまうため、非常に都合が悪かった。黒い三連星の乗るドムは「黒い」とはいうものの、ヘッドパーツの後部、胴、肩、スカート以外はどちらかというとむしろ紫の面積が多い。また、黒い三連星は地上戦で登場したが、ライバルであるシャアは地上と宇宙で登場する必要があったため、と言われている。
  • なお、時々取沙汰される「シャア専用ザクIIがピンク色なのは絵具が一番余っていたから」という説は当時の製作チームから否定されており、赤はガンダムのパーツ、こと腰部(コアファイター部)と盾に多めに使われているが、同じ色を全体に使ってしまうと機体の印象が薄れてしまうため、生理科学的に「目が赤と認識する」明るい赤を用いたというのが実際なのだという。余談の余談だが、プラモデルキットのシャア専用ザクIIもこの色をかなり忠実に再現している。ところがピンクに近い赤に違和感を持つ一部のファンはより赤い塗料で塗りなおしたため模型店では赤が飛ぶように売れ、嘘かまことか、一時はタミヤカラーの赤だけが棚にないという現象が見られたのだそうな。しかし21世紀に入って映像技術が飛躍的に向上したことから、現在では設定に近いワインレッドで彩色されており、プラモデルのキットも同様の深い赤色になっている。
  • ルウム戦役の設定が固まりきっていなかった頃のゲーム作品 (Gジェネギレンの野望の初期作品)では、ブレードアンテナ無しの本機が登場している。その後、ルウム戦役の戦闘風景が描写された『MS IGLOO』においてはブレードアンテナ付きで登場している。

商品情報

ガンプラ

フィギュア

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