テム・レイ

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テム・レイ
外国語表記 Tem Ray
登場作品
声優 清川元夢 (1st)
坂口候一 (THE ORIGIN)
デザイナー 安彦良和
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プロフィール
種族 人間
性別
髪色
職業 技術仕官
所属 地球連邦軍
階級 大尉(技術士官)
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概要 

地球連邦軍に所属する技術仕官。『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイの父親で、V作戦の中心人物。作中での「ガンダムの生みの親」(作品としてのガンダムの生みの親はもちろん富野由悠季氏)。物語開始直後に起きたジオン軍の襲撃に巻き込まれ、宇宙に投げ出され行方不明になる。後にサイド6で再会するが、酸素欠乏症にかかっており、かつての精悍な姿は見られなくなっていた。様々なメディアで取り上げられているが、劇場版、小説版、ORITIN版とも「ガンダムの活躍に興奮して転倒し、頭を強打する(場合によってはこれが原因で死亡)」という描写がなされている。

TV・劇場版

優れた技術者だが父親としてはやや問題があり、ジオン軍による襲撃時にはアムロの身を案じつつも「第一にガンダム」という姿勢を崩さず、アムロが訴えていた避難している市民には全く関心を示さなかった。また、妻であるカマリア・レイとの夫婦関係は完全に冷え切っており、地球とコロニーとで別居状態にある。このことから「研究熱心だがそれ以外のことには全く関心を持たない」という仕事人間であったことがわかる。後に再会した時もアムロから母親のことを聞かされたが、全く意に介さなかった。この時点ではすでに酸素欠乏症にかかっていたためやむを得ないのかもしれないが、ガンダムやアムロへの強い関心と比較するとあまりにも淡泊な反応である。

一方、アムロに関しては少年期に宇宙に連れ出し「宇宙を見せておきたい」と語り、また自分の部屋に息子の写真を飾ってたり、「親父にもぶたれたこともないのに!」というアムロの台詞からは手を挙げることもなかったほど大切にしていたことが伺える(もともと理知的な人物であるから手を挙げずに諭すような対応を心掛けていたのかもしれないが、いずれにせよ彼なりにアムロに対して気を使っていたことは間違いない)。

THE ORIGIN

アナハイム・エレクトロニクス社からの出向で、大尉待遇で研究を行っている。ミノフスキー博士の一番弟子との触れ込みで、非常に優れた技術者として注目されていた。地球連邦軍がキャッチしたジオンの新兵器試作機を一目見てその本質を見抜き、「戦争が変わる」という未来を予測し、連邦軍の危機を訴えV作戦を考案する。彼の開発したガンダムがのちの連邦軍にとっての切り札になるわけだが、完成後の輸送中にシャア・アズナブルに追跡されサイド7でアムロと運命の出会いを果たした。これらのことを踏まえてTV版でのテム・レイの言動を考えると「目の前の避難民も助けたいが、それよりも、切り札であるガンダムを破壊もしくは奪われればその時点で連邦軍の敗北が決定的になってしまう」という優先順位からアムロの訴えに対して冷たい返答であったことが伺える。彼もそれほど必死だったのだ。

TV・劇場版に比べるとより人間味があり、内面に秘めた意思の強さが見られた。特にアムロに対してはまっとうに接している部分が強調されており、家がロクに掃除もされていない状態や、パンツ一丁で年頃の少女(フラウ・ボウ)を自宅に招き入れるなど常識に欠けるアムロの行動を(至極常識的なレベルで)厳しく叱るなど、どちらかというとTV版よりもかなりダメ人間として描かれているアムロに対し、しっかりとした父親として描写されていた。

登場作品と役柄

機動戦士ガンダム
初登場作品。初登場の第1話でコロニーに穴が開いた際に宇宙空間へと放り出され死亡したかに見えたが、しばらく経った第33話~第34話でまさかの再登場を果たす。しかし、酸素欠乏症により既に技術者や父親としての風格が失われたみすぼらしい姿になっており、父親と再会し一度は喜んだアムロも困惑し涙ながらに住処を後にするしかなかった。
機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編
TV版にあったサイド6宙域でのガンダムの活躍に狂乱するシーンに、興奮するあまり階段から転落するという新規カットが追加された。この際、手が力なく崩れ落ちており、気絶したとも死亡したとも見て取れる描写がなされている。
機動戦士ガンダム (冒険王版)
Vol.1に登場。アムロがガンダムに搭乗しザクを撃破する光景を目撃している。また、TV版と違ってコロニーに穴が開かなかったため九死に一生を得る(が、その後の出番は無し)。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ
V作戦の要となるキャラクターとして登場。作品によっては彼を主役にゲームを進めるモードがあり、最強のガンダム軍団を作るために奮闘するテムの姿が見れる。
SDガンダム スカッドハンマーズ
主役として登場。屈指のマッドサイエンティスト、ハンマー馬鹿であり、ガンダムの武装はガンダムハンマーのバリエーションのみ開発。ビーム・ライフルやビーム・サーベルは理論的にオミット。息子であるアムロを被検体としてガンダムに搭乗させる等々、ネタキャラとして主人公であるアムロの活躍を食う程の傍若無人ぶりを発揮する。

人間関係 

家族

アムロ・レイ
息子。第1話で離ればなれになり、後に酸素欠乏症にかかった彼の姿を見たときは衝撃を受けた。1st劇場版IIIでは階段から落ちており、小説版では死亡した事が明記されていたが、アムロ自身がそれを知っていたかは定かではない(小説『ベルトーチカ・チルドレン』では知っている)。
カマリア・レイ
妻。アムロとテムとは別居して地上に残っている。

地球連邦軍

ブライト・ノア
連邦軍の仕官候補生。サイド7への到着時に彼から子供がゲリラ戦に参加している現状を聞き、嘆いている。

その他 

トレノフ・Y・ミノフスキー
『THE ORIGIN』における師に当たる人物。敬愛すると同時に強い対抗心も燃やしていた。

名台詞

機動戦士ガンダム

テム「ブライト君と言ったね?」
ブライト「はい」
テム「何ヶ月になるね?軍に入って」
ブライト「6ヶ月であります」
テム「19歳だったか?」
ブライト「はい」
テム「ガンダムが量産されるようになれば、君のような若者が実戦に出なくとも、戦争は終わろう」
ブライト「お子様でいらっしゃいますか?」
テム「あぁ…。こんな年の子が、ゲリラ戦に出ているとの噂も聞くが、本当かね?」
ブライト「はい。事実だそうであります」
テム「嫌だねぇ…」
第1話より、ブリッジへの呼び出しがかかった際のブライトとの会話。息子アムロの写真を眺めながら、1人の父親として若者が戦場で戦わざるを得ない現状にただ嘆くのだった。

機動戦士ガンダム (冒険王版) 

ブライト「むすこさんですか?」
テム「ああ ここ数年いっしょにゆっくり食事をしたこともないがね……… サイド7にいるんだ」
ブライト「技術長のおくさまは地球に残られているとおききしましたがむすこさんはひとりで……」
テム「たくましい男にそだてたいとおもってひとりでおいているんだが どうもね…」
Vol.1より、サイド7到着時のブライトとの会話。TV版では語られる事のなかったアムロとの関係についてテム自ら語っているシーンである。また、会話を終えブライトが立ち去る時に「ひまができたら家で食事をしよう むすこと3人で」と食事の約束をするなど、良心的な人物として描かれている。
なお、テムはアムロをたくましい男に育てきれていないと悩んでいたものの、漫画のアムロはたくましいどころじゃ済まない熱血ぶりを見せているため、テムの取り越し苦労で済んだようだ。

機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ 

テム「こうなったら、仕方がない 私がガンダムに乗る」
連邦兵「む、無理です やめてください、危険過ぎます」
テム「ガンダムのことは 私が一番知っているんだ、任せておけ」
連邦兵「プロトタイプガンダムであれば 近くにあるはずです」
テム「性能に違いはない 出撃するぞ」
『新ギレンの野望』のテム・レイ編より。『1st』ではサイド7遭遇戦でモビルスーツの回収に行った結果、宇宙を漂流する事になったが、ゲームの選択肢で「ガンダムでジオンと戦う」を選択する事によりゲームが続行。プロトタイプガンダムに乗ったテムがスレンダーザクIIF型と交戦するIF展開を体験できる。
連邦兵「さすが、親子ですね」
テム「お、親子…? なにをいっているんだ、キミは?」
連邦兵「サイド7のザクは 息子さんのガンダムが撃破したんです」
テム「なんだって!? どうして、アムロが!」
アムロ「と、父さん、仕方がなかったんだ 誰かがやらなきゃ、誰かが…」
テム「いや、いいんだ 今は怒っている余裕はないようだ ガンダムを扱えるのなら パーツの回収を手伝え、できるな?」
アムロ「は、はいっ!出来ると思います」
テム「それよりも、どうだガンダムは?」
アムロ「そりゃ、すごいに決まってるさ! 父さんが熱中していた理由がわかります 教育型コンピューターに エネルギーゲインが5倍以上だなんて…」
テム「そうか! お前にもわかるか さすがは私の息子だ だがな… ガンダムが本当に凄いところはだな」
同上。ザクの撃破後、テムは息子がガンダムで敵を撃退した驚愕の事実を知る。しかし自分の子供と共にガンダムに搭乗した事もあり、緊迫した状況でありながら親子はガンダムの性能についての話題に花を咲かせるのだった。かくしてレイ親子によるダブルガンダムの活躍が幕を開ける事になる。
テム「シャアなど、ガンダムの敵ではない 私に任せておけ」
アムロ「父さん、僕もやります ひとりでやらせるわけにはいかない」
テム「やめろと言っても聞かないのだろう まあ、ガンダムには大気圏突入装備もある 無理さえしなければ、お前でもやれるはずだ」
アムロ「モビルスーツが大気圏突入…!? 父さんは、そんな凄いモビルスーツを」
テム「ゆくぞ、アムロ!」
同上。大気圏突入を間近にシャアがホワイトベースを襲撃してくるものの、2機のガンダムがいるホワイトベースはまさに無敵。ジャブローへの降下を成功させるべく果敢にシャアに立ち向かう。

迷台詞 

SDガンダム スカッドハンマーズ

「ジェネレータには7基ものタキム社製熱核反応炉を搭載 理論的には・・・・5倍のエネルギーゲインを誇ります!」
ステージ1開始前のムービーより。ジャブローの高官達に対しガンダムの性能を力説しているのだが、何気なく熱核反応炉7基搭載という衝撃発言が。それもあってかこの後もやたらと5倍を強調するテムだった。
レビル「計画書にあった・・ビーム・ライフルとか~ビーム・サーベルなどは…」
テム「いえ…理論的に言って ありません!」
同上。レビルにハンマー以外の武装を聞かれた際の問題発言。これにはレビルも度肝を抜かれる羽目に。しかも、直後にサイド7が敵襲を受けた際にはレビルの心配を他所に「ガンダムっ GOっ!」と一声。アムロを強引にガンダムに乗せて出撃させた。冒険王版1stのレビルであれば「いや あれでいいんだ…」で済ませそうである。

搭乗機体・関連機体

ガンダム / ガンダム (THE ORIGIN版)
V作戦の根幹をなす機体。ミノフスキー博士の研究から生み出されたジオン軍の兵器に対してのガンダムは、いわば代理の師弟対決とも言える。
ガンキャノン最初期型
『THE ORIGIN』にてテム・レイによる指揮のもとで開発された機体。連邦軍初のモビルスーツではあったが、研究施設や環境が希望に沿ったものではなく、機体もMBT(メインバトルタンク)を人型にしただけに等しい性能であったため、彼にとっては満足のいく機体ではなかった。のちに改修され、ドッキングシステムによる「砲撃型ガンダム」のバリエーション機となった。
ホワイトベース
サイド7へ向かう際に乗艦。

余談 

  • 『1st』第33話でテムがアムロに手渡し、その旧スペックからアムロに投げ捨てられたテム・レイの回路であるが、2007年に「一番くじ 機動戦士ガンダム 脱戦士編」で「こんなものHUB賞」の景品(USBハブ)として立体化。形状やサイズが忠実に再現されている。しかもアニメの設定に踏まえ、古すぎてまずお目にかかれないUSB1.1にのみ対応という謎の拘りよう。

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