ビグ・ザム

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ビグ・ザム
外国語表記 Byg-Zam
登場作品 機動戦士ガンダム
デザイナー 大河原邦男
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スペック
分類 拠点攻略用試作型モビルアーマー
生産形態 試作機
型式番号 MA-08
全高 59.6m
本体重量 1,021.2t
全備重量 1,936.0t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 140,000kW
スラスター総推力 580,000kg
装甲材質 超硬スチール合金
センサー有効半径 134,000m
開発組織 ジオン公国軍
開発拠点 ア・バオア・クー
所属 ジオン公国軍
乗員人数 3名
主なパイロット
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概要[編集 | ソースを編集]

ジオン公国軍が開発した拠点攻略用モビルアーマー一年戦争で投入されたMAの中でも最大級の機体として知られ、円盤状の胴体に一対の脚部を備えた独自の機体構造を有する。パイロットの搭乗員は三名。メイン・パイロット一名とサブ・オペレーター二名で操縦されるが、コンピュータ補助と操縦系統の切り替えにより一名での運用も可能である。

地球連邦軍本部ジャブロー攻略を視野に開発され、戦略攻撃用とも称される圧倒的な火力[1]と、機動兵器としては初めてIフィールド・ジェネレーターを装備した事で高い耐ビーム性能を特徴としている。全身に装備されたメガ粒子砲とIフィールドを稼働させる為に胴体に4基の大型ジェネレーターが搭載されているが、冷却やエネルギー消費の問題もあって宇宙空間での最大稼働時間は15~20分と極めて短いという欠点があった。

外見上の特徴となる脚部は宇宙空間ではAMBACユニットとして機能し、地上では歩行ユニットと質量移動による姿勢制御システムの役割を担っており、緊急時には切り離すことも可能であった。

開発は量産も視野に入れてア・バオア・クーで進められていたが、ロールアウトしたのは試作初号機のみとなった[2]。その試作機も補充戦力としてソロモンへ送られ、連邦軍との戦闘に投入され、喪失した。要塞攻略という用途で開発されたが、実際は撤退戦における殿という、本来とは逆の用途で運用された。しかし、この戦闘で巨大MAの有用性が実証された事は事実であり、戦後もこのコンセプトを受け継いだ機体が複数開発されている。また、連邦軍もソロモン戦で艦隊に甚大な被害を被った教訓から、これらMAへの対抗兵器を開発している。

登場作品[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム
初出作品。第35話ラスト~第36話で登場した。一年戦争末期にギレン・ザビから増援としてソロモンドズル・ザビの元へと分解された状態で送られ、ソロモン内で組み立てが行われた。その後、ソロモン攻防戦で自軍の敗色が濃厚となったため、友軍撤退時の殿としてドズル自らが乗り込んで出撃。多数の連邦軍艦艇を撃沈するなどして圧倒した。しかし、スレッガー・ロウGアーマーによる特攻を防いだ隙を突かれてアムロ・レイガンダムの攻撃を受け、撃破された。
機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙
TV版とほぼ同様だが、こちらではコア・ブースターの特攻を受けている。
機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―
『劇場版Ζ』の世界観におけるキリマンジャロ攻略戦で、少数量産されたジオン残党所属機がカラバと共闘してキリマンジャロ基地を陥落させている。
これは登場した回の話が、ソロモン攻略戦におけるドズルの部下であったラコックがメインだったからであり、「ドズルの『ビグ・ザム量産の暁には』というセリフを実現させた」と作者は述べている。
機動戦士ガンダム クライマックスU.C.
エクストラモード「地上の悪魔」において、ステージ冒頭に「大気圏突入を完了したビグ・ザムが、土を巻き上げながらジャブローに着陸する」という、ビグ・ザムが本来想定されていた通りに運用されるムービーが流れる。
機動戦士ガンダムUC (アニメ版)
episode 7の最終決戦にてユニコーンガンダムネオ・ジオングが宇宙の歴史を辿る中、ガンダムと交戦するシーンが挿入される。
機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ
FABULOUS-W001に登場。同乗していたマイヤー達に脱出を促した後、ドズルは連邦軍の主力艦隊に特攻し、Gアーマーとガンダムの攻撃によって撃破された。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

Iフィールド・ジェネレーター
機体の周囲にIフィールドを展開し、ビーム攻撃を無効化する。艦砲も無力化するだけの防御力を誇るが、Iフィールドの効果範囲内に接近された場合はその限りではない。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

大型メガ粒子砲
本体中央に内蔵されているビグ・ザム最大のビーム砲。13.9MWという破格の出力を誇り、マゼラン級宇宙戦艦も一撃で沈めるほどの破壊力を有している。砲身はある程度の射角の変更が可能。
『1st』作中では「前部ビーム (劇場版ではフロントビーム)」と呼称されている。
メガ粒子砲
本体の全周に沿って配された26基[3]のメガ粒子砲。出力2.1MW。全方位の目標への同時攻撃が可能な対空迎撃兵装だったと言える。
105mmバルカン砲
機体に2門内蔵している近接防御用の武装。装備箇所や装弾数についてのスペックは不明。
脚部クロー
両脚部に3基ずつ、計6基装備。主に下方からの敵機の接近に対応するために装備されている。
『1st』第36話では両足でGアーマーの機首を鷲掴みにする異様な光景が見られた。
対空ミサイル
クロー先端部を分離してミサイルとして射出する事が可能。撃ち切り式の為、戦闘中の再装填は不可能。脚部の接地性能に関わる為、地上での使用は想定されていなかったとされる。
『めぐりあい宇宙』の作中ではコア・ブースターの機首に数発撃ち込んだ他、ガンダムのビーム・ライフルを弾き飛ばすなどピンポイントを器用に狙っている。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ガンダムGファイターコア・ブースター

関連機体[編集 | ソースを編集]

別仕様 [編集 | ソースを編集]

ビグ・ザム (ザビ家仕様)
ギレンの野望シリーズ』に登場するゲームオリジナル仕様。ザビ家の人間の搭乗機として装飾が施されており、武装にはミサイルランチャーが追加されている。
ビグ・ザム (アクシズ仕様)
アーケードゲーム『ガンダムトライエイジ』に登場。ビグ・ザムがアクシズで強化改造を受けたら、という設定のゲームオリジナル仕様。カラーリングはキュベレイをモチーフにしている。
ジービッグ・ザム
漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』に登場。かつてドズルが搭乗していた機体を回収し、ジオン残党に対する威圧目的で改修した機体。
ビグ・ザム (サンダーボルト版)
サンダーボルト』の世界観におけるビグ・ザム。スペースコロニーの全高に匹敵するサイズの超大型機となっている。

系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]

量産型ビグ・ザム
Gジェネシリーズ』に登場するゲームオリジナル機体。本機の改設計案。
ドグザム
本機の発展系として設計されていた機体。
コウモリガサ
ビグ・ザムに似た胴体を有する機体。
マタ・ビリ
本機の設計書を基にニューギニア基地で開発されたモビルフォートレス。ミノフスキークラフトによる飛行が可能。
ジャムル・フィン
本機の系列機として開発されていた機体。開発途上で設計変更された。
ビグ・ザムール
ジオンマーズがジャムル・フィン当初のコンセプトのまま開発を続行し完成させた機体。
ギガッザム
本機に加え、ビグロジオングの要素が組み込まれ開発された機体。
ビグ・ザウーラ
少数派になった旧ザビ家勢力が開発したモビル・クルーザー。
ビグザム改
機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティスに登場する機体。
グラン・ザム
オールズモビルによるビグ・ザムの再設計機。地球侵攻を想定していたが、完成には至らなかった。
カングラザム
カングリジョグラブロ、ビグ・ザムを結合した機体。ビグ・ザムはレプリカである。

その他 [編集 | ソースを編集]

アプサラス / アプサラスII / アプサラスIII
本機と同様、ジャブロー攻略用に開発されたモビルアーマー。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

フィギュア [編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. ビグ・ザム単機で2~3個師団に相当するとも言われている。
  2. 試作機は量産仕様で導入予定だった装備の幾つかがオミットされていたと言われており、量産仕様はミノフスキークラフトを搭載し、単独での大気圏突入が可能だったとされる。また、稼働時間についても大気を併用した冷却システムによって10時間以上の連続稼働を実現していたと言われている。
  3. 28基、44基など諸説あり。