マスターアジア

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2017年9月19日 (火) 18:34時点におけるGundam27 (トーク | 投稿記録)による版
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マスターアジア(Master Asia)

ドモンの師匠であり、シャッフル同盟「キング・オブ・ハート」の前任者。第12回大会優勝者で、現ネオホンコン代表。第12回大会で「射撃武器」の風評が強い本大会を自らの格闘技を持って優勝。東方不敗の異名を持つ。初登場のシーンでは生身でモビルスーツを撃破する実力者。 非常にストイックで厳しい性格をしている一方で人格者であり、言葉には出さないが極めて情深い人物。言葉は厳しいものの、愛弟子のドモンに対しては敵対してからも幾度も戦い、倒すチャンスがあったにも関わらずトドメを刺さずに仲間に引き入れようとするなど非情になりきれない優しさもある。その人柄から人々から畏怖と敬意の念を持たれている。

マスターアジアの目的はガンダムファイトを本来在るべき「格闘路線」に戻すこと、そして「代理戦争」としてのガンダムファイトのあり方、すなわち「地球を棄てて宇宙に移住しながら、その地球を破壊しつくすガンダムファイト」が正しいのかどうかを問うためであった。 しかし、東方不敗は優勝と引き換えに、その自然を自分自身で破壊していたことに気付く。その怒りと憤りが彼の心をゆがませてしまい、シャッフル同盟から脱退。不治の病に冒された東方不敗はデビルガンダムを発見、その力を見出して自然利用しようと考えた。当初はデビルガンダムを敵視するドモンと争うが、第13回大会決勝バトルロワイヤルで東方不敗の真の目的は「人類抹殺」で、デビルガンダムの目的と一致してその野望に身を費やしたことが判明する。 しかし、彼は単純な破壊者としてではなく、人類が平和の意味を取り違え、自ら傷つくことなく(=責任を負うことのない)代理戦争による平和(=世界への無関心)を否定した。これは、戦争を是とするのではなく、誰しも世界に対して責任を追わなければならないという考えによるものであり、もはやこれを正せないと確信したために「人類抹殺」へと突き進んでしまう。

ドモンはそんな東方不敗と最期のガンダムファイトで一騎打ちを行う。戦いのさなか、こぶしを交えることで東方不敗の心の悲しみを知り、そのうえで師の野望を打ち砕く。 死力を尽くした戦いに破れ「人類もまた自然の一部」であることドモンに気付かされて「人類抹殺」という自らの行いを悔いた。それがバカ弟子と言いながらも立派に成長したドモンに阻止されたのは、本望だったのかもしれない。 その後、自慢の弟子の成長に満足してこの世を去る。その志は弟子のドモンに引き継がれた。

放映中からウォンの手先となって奔走する小物っぷりに違和感を覚える視聴者は多かったが、物語終盤に彼の真意が語られるにつれてファンが爆発的に増加。人間的な器量、戦闘力ともにラスボスといってもいい立ち位置であった。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャアにおけるシャア・アズナブルそのもののポジションといってもよい。一方で、乗り越えられる壁としてドモンの前に立ちふさがったあたりはランバ・ラルの役割もあるともいえる。

「師匠」としてあまりにも有名であり、ガンダムの話題に限らず何の脈絡もなく「師匠」という単語が出た場合はたいてい彼のことを指していることが多い。「東方先生」とも呼ばれ、慕っているファンは数多いという。

登場作品と役柄

機動武闘伝Gガンダム

人間関係

ドモン・カッシュ
弟子。バカ弟子バカ弟子と言いながらも愛情を注ぎ、肉体の強さだけではなく、精神的にも最強のファイターへと育て上げた。
風雲再起
愛馬。

名台詞

「流派東方不敗は 王者の風よ 全新系列 天破侠乱 見よ!東方は赤く燃えている!! 」
流派東方不敗の銘文。同門の徒があった場合の挨拶として拳を交えながらこの漢文を朗読する慣わしがあるらしい。『この世は常に新しい波乱に満ちている 嘆きと助けを求める声は天を破らんばかりだ 見よ、そのため東方は赤く燃えているではないか 流派、東方不敗の役目は 王者の風を吹かせそれを鎮めることなのだ』という意味。
「戦いとは詭道なり……策なくおのが勢いのまま戦うは敗れる兆しなり」
「ううぅぬ……今一歩と迫りながら惜しいことよ……だが素直に引くことも兵法の一つ」
17話より。孫子の兵法をベースにした流派東方不敗の兵法でドモン・カッシュを翻弄する。ただ力だけでないところがポイント。ドモンは師匠の教えを守って教科書通りの方策を獲るが、東方不敗は「生兵法は怪我の元」と裏をかいて罠を張っていた。師匠が教えたことを逆手に取って罠にはめるのはズルくないか?という声もあるが、これは「教えを知っているだけでなく、経験を伴ってこそ意味がある」という深い教えがある……らしい。
「わしの名を知らぬか?未だ負けを知らぬは、東方不敗よ!」
記録上は現役ガンダムファイターの頃から黒星は少なからずあったりする。年齢と病気があって現在の戦闘力と考えると、現役時代のマスターアジアを負かすというのはどんな実力者なのだろうか・・・。
「たわけが!わしがいつそんなものを欲しいといった!!」
ドモンに「デビルガンダムを使って世界を掌握しようとしている」と問答になった際に。確かに「デビルガンダムが必要」という方向性は一貫しており、ウォンの手先になってまでこれを欲する「理由」は明らかになっていなかった。
「貴様も見たはず!ネオホンコンの裏の姿を!そうだ、世界がガンダムファイトとうつつを抜かしておる間にも、あのような場所が地球のいたるところに広がっておる!ローマを見なんだか。パリも、ロンドンも、貴様の祖国のネオジャパンの京都ですら滅びの一途を辿っておるのを忘れたか!!」
これこそがガンダムファイトの暗部、コロニーの主導権争いのために地球を破壊しつくす「ショー」に対する怒りこそが彼の戦う理由だったのである。
「分らぬか。地球を汚す人類そのものがいなけなれば自然はおのずとよみがえる。そして最強の力をもったデビルガンダムさえいれば、もう誰も地球へ降りられなくなる……フフフ…ウハハハハハ……そうだ、それがいい!それが一番だ!そのためなら人類など滅びてしまえ!!」
東方不敗の深い深い絶望がこの言葉に込められている。
「まだ分からんのか! なにがガンダムファイトだ! なにが理想的な戦争よ!
 我が身を痛めぬ勝利が何をもたらす? 所詮はただのゲームぞ!」
ドモンとの一騎打ちで。ガンダムファイトによる「無益な流血を避ける」という理想と異なり、世界はこの「戦争」をショーとして見ていた。世界に対する無責任さを指摘し、一人ひとりがそれを重く受け止め、そのありようを考えなければならない、と説いている。決して「戦争をして血を流せ」という意味ではない。
「こぉの馬鹿弟子がぁぁぁぁ!」
色々なところで使われているが、たいていは目の前の問題にばかり気を取られてしまうドモンに「もっと大局的に見よ」という師匠の訓示。馬鹿弟子といいながらもドモンのそんな真っ直ぐなところを気に入っていたようでもある。
「そこまでか?貴様の力などそこまでのものに過ぎんのか!それでもキングオブハートか!
足を踏ん張り、腰を入れんか!そんなことでは悪党のワシ一人倒せんぞ!このバカ弟子が!
 何をしておる、自ら膝をつくなど勝負を捨てたもののすることぞ!立て!立ってみせい!]
ドモンとの一騎打ちの最終局面、石破天驚拳の打ち合いで追い詰めながらもドモンを熱く鼓舞し、底力を引き出させた。敵でありながらも弟子を叱咤し、自分を乗り越えさせ、散っていく姿に多くのファンが胸をうたれた。
「……よろしい。今こそお前は、本物のキング・オブ・ハート……!」
ドモンとの一騎打ちのトドメとなる石破天驚ゴッドフィンガーからのヒートエンドで、自分を超えた弟子への最高の賛辞。あまりのラスボスっぷりと見事すぎる散りざまに、監督である今川泰宏氏はこの後も話が続くにもかかわらず、絵コンテで「完」と入れてしまったという逸話があるほど。

搭乗機体・関連機体

クーロンガンダム
マスターガンダム
デビルガンダム
この機体の持つ力を使って地球の自然環境を回復させようとした。

よもやま話

東方不敗マスターアジアはガンダムファイトにおいて、作中で唯一ファイティングスーツを着用しない。機動戦士ガンダムにおけるシャア・アズナブルも終盤までノーマルスーツを着用しなかったが、これは「死にたくない一心で弾を避けるから」とうそぶいている(実際は自信の表れであり、他者に対する絶対的な力量の裏付けを誇示していたものと思われる)。そのため彼も同様の理由があるのではないか?とされており、普段身に着けているいわゆるチャイナ服がファイティングスーツの性能を持っている、本気を出すと勝負にならないのでハンデを付けている、ファイティングスーツを着用すると普段の感覚に狂いが生じるから、など様々な考察がされていたが、1995年発行の「アニメージュ」3月号付録にて「格好悪いから」という衝撃の事実が明かされた。現在では上述の「チャイナ服が公式レギュレーションを満たしたファイティングスーツ」説が濃厚とされている。普段から着用しているのは「常在戦場」の心構えなんだとか。

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