「張五飛」の版間の差分

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
(台詞の追記)
14行目: 14行目:
  
 
L5コロニー群出身の少年。丈の長い白い中国服を普段着にしている。愛機の[[シェンロンガンダム]]を死んだ妻である[[竜妹蘭]]の名乗っていた中国の古い武人の名にちなんで「ナタク」と呼ぶ。
 
L5コロニー群出身の少年。丈の長い白い中国服を普段着にしている。愛機の[[シェンロンガンダム]]を死んだ妻である[[竜妹蘭]]の名乗っていた中国の古い武人の名にちなんで「ナタク」と呼ぶ。
 +
優れたガンダムパイロットであると同時に武術の腕も高く、自分の血統と称号に高い誇りを持っている。非常にプライドが高く、一方で他者を気遣うために単独行動をとる場合が多い。
 +
一度生身で敗北して屈辱を味わわされたトレーズを宿敵として狙う。武器商人から補給しながら、単独で対[[OZ]]破壊工作を行っていた。
  
 
古代中国から続く戦士の一族の直系で、戦士の称号を持つ。正義かそうでないかが彼の価値感の全てであり、常に自分の正義を貫く為に行動する。邪悪な考えを持つものを本能的に見分け、迷うことなく敵と決め、容赦なく攻撃を仕掛ける。一度は[[トレーズ・クシュリナーダ]]に敗れたことで自信を喪失。常に自分が強い、自分が勝つという前提のもとに戦いを行ってきた彼が「自分は弱い」という自己矛盾に陥るも、「弱いから強くなろうとする」という[[サリィ・ポォ]]に出会ったことで自分を取り戻し、戦線に復帰。ガンダムパイロット達と共に戦い続けた。
 
古代中国から続く戦士の一族の直系で、戦士の称号を持つ。正義かそうでないかが彼の価値感の全てであり、常に自分の正義を貫く為に行動する。邪悪な考えを持つものを本能的に見分け、迷うことなく敵と決め、容赦なく攻撃を仕掛ける。一度は[[トレーズ・クシュリナーダ]]に敗れたことで自信を喪失。常に自分が強い、自分が勝つという前提のもとに戦いを行ってきた彼が「自分は弱い」という自己矛盾に陥るも、「弱いから強くなろうとする」という[[サリィ・ポォ]]に出会ったことで自分を取り戻し、戦線に復帰。ガンダムパイロット達と共に戦い続けた。
  
彼の言う正義とは単に「強いこと」と誤解されやすく、「勝てば正義」「弱者は悪」という非常に独善的なものと取られることがある。実際は「正義は負けない」「悪の栄えたためしなし」という一種のヒーロー理念と言い換えてもよいのだが、何かと正義にこだわる彼の言葉を額面どおりに捕らえてしまうと「勝ったから正しい」「力こそ正義」という世紀末な考えを持った人物と思われてしまう。もしそうであればトレーズに敗れた時点で彼は「悪」となり、舞台から退場していなければならない。そうでないことはその後の展開からも判るだろう。彼の「正義」は「正しいから勝つ or 勝ったから正しい=正義は勝つ」であり、そして正義は勝つのだから強いに決まっている、となる。案外単純なのである。
+
彼の言う正義とは単に「強いこと」と誤解されやすく、「勝てば正義」「弱者は悪」という非常に独善的なものと取られることがある(事実、EPISODE ZEROではそのように理解している)。実際は「正義は負けない」「悪の栄えたためしなし」という一種のヒーロー理念と言い換えてもよいのだが、何かと正義にこだわる彼の言葉を額面どおりに捕らえてしまうと「勝ったから正しい」「力こそ正義」という世紀末な考えを持った人物と思われてしまう。もしそうであればトレーズに敗れた時点で彼は「悪」となり、舞台から退場していなければならない。そうでないことはその後の展開からも判るだろう。彼の「正義」は「正しいから勝つ=正義は勝つ」であり、そして正義は勝つのだから強いに決まっている、となる。案外単純なのである。そして「弱いものは戦うな」という言葉は「正義は勝つ=正しいから強い」と同時に「強くなければ正義を貫けない」という意味でもあることがわかる。
 +
この点は[[機動戦士ガンダムSEED]]で[[キラ・ヤマト]]の「想いだけでも、力だけでも…」というセリフと非常に似通っている。
  
 
しかし、このあたりの細かい説明がなされていなかったため、他の4名のガンダムパイロットと比べると、コロニーのために戦う彼らに対し、短絡的で、強力なガンダムに助けられているだけの自分を強い強いとアピールしたいだけのくせに、トレーズに敗れながらも敗北=悪を受け入れられずに正義面しているというものすごくウザいキャラクターと誤解されていることが多い。
 
しかし、このあたりの細かい説明がなされていなかったため、他の4名のガンダムパイロットと比べると、コロニーのために戦う彼らに対し、短絡的で、強力なガンダムに助けられているだけの自分を強い強いとアピールしたいだけのくせに、トレーズに敗れながらも敗北=悪を受け入れられずに正義面しているというものすごくウザいキャラクターと誤解されていることが多い。
 
一方、彼の真意に触れたファンからは非常に愛されており、そういった意味では言葉の足りない不器用さがよく現れている。ガンダムWの登場人物はあまり真意を口に出さないタイプが多く、五飛は口数が多い割りに特にそのあたりがわかりにくいキャラクターであったため、大変損な評価をされてしまっている。
 
一方、彼の真意に触れたファンからは非常に愛されており、そういった意味では言葉の足りない不器用さがよく現れている。ガンダムWの登場人物はあまり真意を口に出さないタイプが多く、五飛は口数が多い割りに特にそのあたりがわかりにくいキャラクターであったため、大変損な評価をされてしまっている。
  
常に感情を表に出し、一見して粗暴なイメージがあるが、戦い以外の時は物静かでシャイ。純粋なあまり、一般人から見ると予想外の行動に出る場合も多い。また、[[オペレーション・デイブレイク]]の目的を5人のガンダムパイロットの中で唯一見破るあたり、戦術を見る力もある。
+
常に感情を表に出し、一見して粗暴なイメージがあるが、戦い以外の時は物静かでシャイ。純粋なあまり、一般人から見ると予想外の行動に出る場合も多い。
 
+
また、[[オペレーション・デイブレイク]]の目的を5人のガンダムパイロットの中で唯一見破るなど、武力のみならず戦術を見る力もある。
武術の腕も高く、自分の血統と称号に高い誇りを持っており、単独行動をとる場合が多い。一度生身で敗北して屈辱を味わわされたトレーズを宿敵として狙う。武器商人から補給しながら、単独で対[[OZ]]破壊工作を行っていた。
 
 
 
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
 
<!-- :作品名:解説 -->
 
<!-- :作品名:解説 -->
59行目: 60行目:
 
;「お前は正しいのか?」/「正しいのかと聞いている!」
 
;「お前は正しいのか?」/「正しいのかと聞いている!」
 
:五飛を象徴するセリフ。まず戦う相手に投げかけ、「自分の行動が(少なくとも自分自身が)正しいと思っているのか自分自身に問え」という意味であり、言い換えればお互いが正しいと考えている者同士が戦場で相対すれば、戦って決着をつけるしかない、という悲壮な覚悟の言葉でもある。大抵は意味を捉えかねて返答できないため、もう一度問い直すことになる。
 
:五飛を象徴するセリフ。まず戦う相手に投げかけ、「自分の行動が(少なくとも自分自身が)正しいと思っているのか自分自身に問え」という意味であり、言い換えればお互いが正しいと考えている者同士が戦場で相対すれば、戦って決着をつけるしかない、という悲壮な覚悟の言葉でもある。大抵は意味を捉えかねて返答できないため、もう一度問い直すことになる。
 +
:彼は「正しいのか」と問うことはあっても「強いのか」と問うことはない。これが五飛の正義が「正義は強い(正しいから勝つ)」ことであって「強いものが正義(勝ったから正しい)」ではないことの根拠となっている。
 
;「弱い者は戦うな!」
 
;「弱い者は戦うな!」
:彼が失い続けたものは、みな「弱かった」からであり、「弱い」のに戦ったために失われてしまった。これは彼なりの「失いたくない」という思いのこもった言葉。額面どおりに捉えると、「弱者はされるがまま蹂躙されろ」という意味になってしまい、非常に傲慢と思われてしまう。このあたりはセリフ回しの問題であり、意図的に誤解を受けやすくなっていながら、その割りにフォローがない。大変損なキャラクターである。
+
:彼が失い続けたものは、みな「弱かった」からであり、「弱い」のに戦ったために失われてしまった。これは彼なりの「失いたくない」という思いのこもった言葉で、「戦うのは強い者(=正義の味方)にまかせておけ」という意味。額面どおりに捉えると、「弱者はされるがまま蹂躙されろ」という意味になってしまい、非常に傲慢と思われてしまう。このあたりはセリフ回しの問題であり、意図的に誤解を受けやすくなっていながら、その割りにフォローがない。大変損なキャラクターである。
 +
;「正しい奴が強くなくてどうする!」
 +
:17話より。OZとコロニーとの関係が良好になっていくなか、OZの真の目的を知るガンダムパイロットたちはそれを知らしめようとするも、実利を取るコロニー側から見捨てられる運命にあった。危機に陥ったカトルとデュオだったが、間一髪で五飛が救出に現れてこのセリフ。これこそが五飛の『正義』の本質である。とても格好いい。
 +
;「俺は『犠牲』の上に成り立つ『平和』という名の正義が本当に正しいのか確かめたいだけだ!そのために…俺は『悪』になる!」
 +
:
 +
;「人類は変わらなかった…倒すべき敵を倒しても、地球は何も変わらなかったんだ!!」
 +
:
 +
;「だから兵士はいらんのか!戦争のためだけに生きた兵士は切り捨てるのか!」
 +
:五飛や兵士達は今まで戦ってきたことの結末を見届ける権利と義務がある。だが、その結末は自分たちが「切り捨て」られるに値するだけのものではなかった。五飛もまた戦争を憎むパイロットであるが、だからといってとにかく戦争がなくなればいいというわけではない。理想のために戦ってきた結末が満足行くものでなければ、満足の行く結末まで戦い続けることもまた正しいのではないのか。自己否定と自己肯定のあいだで、五飛もまた煩悶していた。
 
;「俺と貴様はこうして戦っている。戦っている時こそ、俺も貴様も充実しているのではないのか!?」  
 
;「俺と貴様はこうして戦っている。戦っている時こそ、俺も貴様も充実しているのではないのか!?」  
 
;「俺と貴様は同類だ!戦場でしか、己の存在意義を見出すことが出来んのだ!!」
 
;「俺と貴様は同類だ!戦場でしか、己の存在意義を見出すことが出来んのだ!!」
66行目: 76行目:
 
;「これで俺も戦いを棄てられる……さらばだ、トレーズ」
 
;「これで俺も戦いを棄てられる……さらばだ、トレーズ」
 
:デキムに反抗して、自らの意志で立ち上がるブリュッセルの人達を見守っていた時の言葉。トレーズを撃破した時から苛まれていた葛藤から、五飛はようやく前に進み見始めた。
 
:デキムに反抗して、自らの意志で立ち上がるブリュッセルの人達を見守っていた時の言葉。トレーズを撃破した時から苛まれていた葛藤から、五飛はようやく前に進み見始めた。
 +
 +
== 迷台詞 ==
 +
;「ズール皇帝こそが正義だ!」
 +
:スーパーロボット大戦64より。スタンドプレーに走りがちな五飛は単独でズール帝国に挑み、洗脳されてしまっていた。これは洗脳されている状態でのセリフなので五飛が変節したとかではないのだが、正義を軸にしっかりと自分の足で立っていた五飛のあまりの変わりようにファンは茫然。すかさず[[デュオ・マックスウェル]]から指摘が入ったもののそのインパクトは計り知れず、21世紀に入ってもファンの脳裏に強烈に焼き付いている。
 +
  
 
== 搭乗機体・関連機体 ==
 
== 搭乗機体・関連機体 ==

2020年7月1日 (水) 22:14時点における版

張 五飛(チャン・ウーフェイ/Chang Wufei)

L5コロニー群出身の少年。丈の長い白い中国服を普段着にしている。愛機のシェンロンガンダムを死んだ妻である竜妹蘭の名乗っていた中国の古い武人の名にちなんで「ナタク」と呼ぶ。 優れたガンダムパイロットであると同時に武術の腕も高く、自分の血統と称号に高い誇りを持っている。非常にプライドが高く、一方で他者を気遣うために単独行動をとる場合が多い。 一度生身で敗北して屈辱を味わわされたトレーズを宿敵として狙う。武器商人から補給しながら、単独で対OZ破壊工作を行っていた。

古代中国から続く戦士の一族の直系で、戦士の称号を持つ。正義かそうでないかが彼の価値感の全てであり、常に自分の正義を貫く為に行動する。邪悪な考えを持つものを本能的に見分け、迷うことなく敵と決め、容赦なく攻撃を仕掛ける。一度はトレーズ・クシュリナーダに敗れたことで自信を喪失。常に自分が強い、自分が勝つという前提のもとに戦いを行ってきた彼が「自分は弱い」という自己矛盾に陥るも、「弱いから強くなろうとする」というサリィ・ポォに出会ったことで自分を取り戻し、戦線に復帰。ガンダムパイロット達と共に戦い続けた。

彼の言う正義とは単に「強いこと」と誤解されやすく、「勝てば正義」「弱者は悪」という非常に独善的なものと取られることがある(事実、EPISODE ZEROではそのように理解している)。実際は「正義は負けない」「悪の栄えたためしなし」という一種のヒーロー理念と言い換えてもよいのだが、何かと正義にこだわる彼の言葉を額面どおりに捕らえてしまうと「勝ったから正しい」「力こそ正義」という世紀末な考えを持った人物と思われてしまう。もしそうであればトレーズに敗れた時点で彼は「悪」となり、舞台から退場していなければならない。そうでないことはその後の展開からも判るだろう。彼の「正義」は「正しいから勝つ=正義は勝つ」であり、そして正義は勝つのだから強いに決まっている、となる。案外単純なのである。そして「弱いものは戦うな」という言葉は「正義は勝つ=正しいから強い」と同時に「強くなければ正義を貫けない」という意味でもあることがわかる。 この点は機動戦士ガンダムSEEDキラ・ヤマトの「想いだけでも、力だけでも…」というセリフと非常に似通っている。

しかし、このあたりの細かい説明がなされていなかったため、他の4名のガンダムパイロットと比べると、コロニーのために戦う彼らに対し、短絡的で、強力なガンダムに助けられているだけの自分を強い強いとアピールしたいだけのくせに、トレーズに敗れながらも敗北=悪を受け入れられずに正義面しているというものすごくウザいキャラクターと誤解されていることが多い。 一方、彼の真意に触れたファンからは非常に愛されており、そういった意味では言葉の足りない不器用さがよく現れている。ガンダムWの登場人物はあまり真意を口に出さないタイプが多く、五飛は口数が多い割りに特にそのあたりがわかりにくいキャラクターであったため、大変損な評価をされてしまっている。

常に感情を表に出し、一見して粗暴なイメージがあるが、戦い以外の時は物静かでシャイ。純粋なあまり、一般人から見ると予想外の行動に出る場合も多い。 また、オペレーション・デイブレイクの目的を5人のガンダムパイロットの中で唯一見破るなど、武力のみならず戦術を見る力もある。

登場作品と役柄

新機動戦記ガンダムW EPISODE ZERO
本編の前日譚。現在と異なり物静かな性格で、戦争の前では「正義」や主義主張など意味のないものと捉えており、戦いを物量による「強いか弱いかだけ」という非常に冷めた目で分析していた。実は学者を目指していたが、戦士の一族のしきたりであったため、竜妹蘭との婚約を押し付けられ、嫌々ながらも従う。しかしコロニーへの細菌兵器を用いた攻撃で竜妹蘭を目の前で失ったことで彼女の「正義」と「力なきものは蹂躙されるだけ」という事実を突きつけられ、力=正義という考えに至ってしまう。
新機動戦記ガンダムW
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
マリーメイアの反乱が勃発した際、黒幕であるデキム・バートンのもとに参集。ヒイロカトル達と真逆の道を選択した。その真意は、世界に対して正義を問う事にあった。たった1年で「最後の戦争」を忘れたかのような平和を謳歌する人々に対し「変わらなかった」と落胆し、そのために「悪」として世界に波紋を投げかけようとしていた。また、彼は「戦うことしかできない」兵士たちの「受け皿」としてマリーメイアに正義があるとも論じている。これは自分自身も含めた兵士たちが戦争が無くなることでその存在意義を自ら否定しなければならないという自己矛盾に直面していたためであった。ヒイロ・ユイはこれを「トレーズの亡霊」と称し、自己否定と向き合うよう諭した。
この戦いでヒイロとは二度にわたって激戦を繰り広げる。そのさなか、ヒイロからの問いかけに自らを見つめ直し、最終的にはデキムから離反して蜂起した市民を背後から見守っていた。
その後、竜一族の故郷でアルトロンガンダムの最期を見届けた五飛は、以後はプリベンターとして世界を見つめていく事になる。
新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
EWから数十年後、プリベンターの火星支局長、『老師・張』となる。パイロットとしても未だに現役であり、ナタクの名を受け継いだ純白のガンダムエピオンパイを完成させている。

人間関係

老師O
シェンロンガンダムの製作者。
竜妹蘭
五飛のかつての婚約者。OZによるコロニーへの細菌兵器使用に抵抗して戦い、命を落とす。
トレーズ・クシュリナーダ
剣で戦いを挑んだ五飛に勝った上に命を取らずに見逃した。以降、屈辱を受けた五飛の宿敵となる。
サリィ・ポォ
トレーズに敗れ、自分の存在価値を見失っていた五飛が再起するきっかけをつくった女性。後に五飛の部下となるキャシィ・ポォの母。
ヒイロ・ユイ
オペレーション・メテオに際して接触したガンダムのパイロットの1人。五飛がマリーメイアの側に着いた時、単身で彼と対峙した。
ルクレツィア・ノイン
兵学校の教官をしていたが、五飛に宿舎を爆破され、教え子達を殺された。自身もエアリーズで戦いを挑むが惨敗。女は殺さないと情けをかけられた。
ミル・ピースクラフト
ノインの息子にして、かつてMSの戦術を叩きこんだ弟子。

名台詞

「お前は正しいのか?」/「正しいのかと聞いている!」
五飛を象徴するセリフ。まず戦う相手に投げかけ、「自分の行動が(少なくとも自分自身が)正しいと思っているのか自分自身に問え」という意味であり、言い換えればお互いが正しいと考えている者同士が戦場で相対すれば、戦って決着をつけるしかない、という悲壮な覚悟の言葉でもある。大抵は意味を捉えかねて返答できないため、もう一度問い直すことになる。
彼は「正しいのか」と問うことはあっても「強いのか」と問うことはない。これが五飛の正義が「正義は強い(正しいから勝つ)」ことであって「強いものが正義(勝ったから正しい)」ではないことの根拠となっている。
「弱い者は戦うな!」
彼が失い続けたものは、みな「弱かった」からであり、「弱い」のに戦ったために失われてしまった。これは彼なりの「失いたくない」という思いのこもった言葉で、「戦うのは強い者(=正義の味方)にまかせておけ」という意味。額面どおりに捉えると、「弱者はされるがまま蹂躙されろ」という意味になってしまい、非常に傲慢と思われてしまう。このあたりはセリフ回しの問題であり、意図的に誤解を受けやすくなっていながら、その割りにフォローがない。大変損なキャラクターである。
「正しい奴が強くなくてどうする!」
17話より。OZとコロニーとの関係が良好になっていくなか、OZの真の目的を知るガンダムパイロットたちはそれを知らしめようとするも、実利を取るコロニー側から見捨てられる運命にあった。危機に陥ったカトルとデュオだったが、間一髪で五飛が救出に現れてこのセリフ。これこそが五飛の『正義』の本質である。とても格好いい。
「俺は『犠牲』の上に成り立つ『平和』という名の正義が本当に正しいのか確かめたいだけだ!そのために…俺は『悪』になる!」
「人類は変わらなかった…倒すべき敵を倒しても、地球は何も変わらなかったんだ!!」
「だから兵士はいらんのか!戦争のためだけに生きた兵士は切り捨てるのか!」
五飛や兵士達は今まで戦ってきたことの結末を見届ける権利と義務がある。だが、その結末は自分たちが「切り捨て」られるに値するだけのものではなかった。五飛もまた戦争を憎むパイロットであるが、だからといってとにかく戦争がなくなればいいというわけではない。理想のために戦ってきた結末が満足行くものでなければ、満足の行く結末まで戦い続けることもまた正しいのではないのか。自己否定と自己肯定のあいだで、五飛もまた煩悶していた。
「俺と貴様はこうして戦っている。戦っている時こそ、俺も貴様も充実しているのではないのか!?」
「俺と貴様は同類だ!戦場でしか、己の存在意義を見出すことが出来んのだ!!」
マリーメイアの反乱に加担した五飛と、そんな彼を止めるために応戦するヒイロ。互いに戦うために存在意義を見出された者として、五飛はヒイロに自身の心中を吐露していく……
「これで俺も戦いを棄てられる……さらばだ、トレーズ」
デキムに反抗して、自らの意志で立ち上がるブリュッセルの人達を見守っていた時の言葉。トレーズを撃破した時から苛まれていた葛藤から、五飛はようやく前に進み見始めた。

迷台詞

「ズール皇帝こそが正義だ!」
スーパーロボット大戦64より。スタンドプレーに走りがちな五飛は単独でズール帝国に挑み、洗脳されてしまっていた。これは洗脳されている状態でのセリフなので五飛が変節したとかではないのだが、正義を軸にしっかりと自分の足で立っていた五飛のあまりの変わりようにファンは茫然。すかさずデュオ・マックスウェルから指摘が入ったもののそのインパクトは計り知れず、21世紀に入ってもファンの脳裏に強烈に焼き付いている。


搭乗機体・関連機体

シェンロンガンダム
アルトロンガンダム
シェンロンガンダム (EW版)
アルトロンガンダム (EW版)
ウイングガンダムゼロ
ガンダムエピオンパイ

商品情報

話題まとめ

資料リンク

リンク