発売後の動向
発売後は基本的に不具合の修正、難易度の調整が主であった。
一部のあまりにも強すぎるパーツの調整や、高難易度での敵の耐久力などの是正が行われ、より遊びやすくなるよう変更が加えられた。しかし前作ガンダムブレイカー2と異なり本作では発売後に追加機体などのダウンロードコンテンツ(以下DLC)は当初は発表されておらず、ファンからはDLCの配信を望む声が多くあったという。今作では追加機体が少なく、システム面やグラフィック面での進化が主であったため、目新しいという意味ではやや物足りなかったことも関係していたようだ。また、前作は発売後もユーザーの興味を惹き続けようという意図から短期間でのDLC配信を連続して行ったが、これが「分割商法」「DLC商法」という評価を受けてしまったこととも無関係ではないと思われる。
(※ただし、ガンダムブレイカー2のDLCは'''すべて無料'''であったため、○○商法という批判は当たらない。確かに「出し惜しみ」はあったのだろうが、長く売れることを望めば出し惜しむことも当然必要である。)
そんな中、5月中旬にガンダムブレイカー3の追加コンテンツ制作が発表され多くのファンを喜ばせた。
追加コンテンツの内容は複数回に分けて配信すると発表され、第一弾として6月13日に「RE:BREAK」が配信開始。しかしその後は公式HP・公式ツイッターとも追加コンテンツの続報はなく沈黙。ファンから困惑の声が聞かれた。しかし3か月が過ぎた9月末、新たに「ガンダムブレイカー3の追加コンテンツ再始動」の旨がアナウンスされ、「すでに発表されている追加機体にさらに追加」「後日談となるストーリーモードを追加・ボリュームは本編と同等」「10月末から毎月配信し、全5回(すでに配信されている第一弾と合わせて合計6つ)の配信」「有料化(期間限定でセット購入すると割引有り)」とされた。
また、当初には発表されていなかった「追加ビルダーズパーツ」「追加EXアクション・追加バーストアクション」も素知らぬ顔で追加しているなど「買った人が喜ぶような」不意打ちを仕組んでくるあたりやはり侮れない。
2017年2月14日、予告されていたガンダムブレイカー3のダウンロードコンテンツ(DLC)全6回の配信が開始され、これをもってガンダムブレイカー3の開発が完了した。当初は予定されていなかった追加コンテンツの開発・配信にあたり、少なからず聞かれた不満点や改善点を適宜取り入れられており、ガンダムブレイカー3本編と3DLCではいくらかの変更が行われている。また、twitterを用いたプロモーションも後半からは新機体のPVを配信するなど宣伝にも力を入れ、恒例となった「小野坂昌也氏&小西克幸氏のプレイ動画」を発表するなど、いかにゲームをアピールするかという点においても改善が見られた。
追加コンテンツあらすじ
;RE:BREAK
:宇宙エレベーターでの決戦から数日が過ぎ、イラトアミューズメントセンターに集まったカンブラファイターの面々。そこには因縁浅からぬ「ウィル」と「ミスターガンプラ」の姿もあった。かつては世界大会決勝で激突した二人であったが、長い間その思いはすれ違ったままになっていた…。
:ガンダムブレイカー3オリジナル機体、8年前に二人が激突した「百式J(イエーガー)」「ブレイク・ディアス」が追加された。
;BUILD BIGINNING
:イラトアミューズメントセンターに現れた怪しげなセールスマン。店主のイラト婆さんは彼の薦めで「新機体追加アドオン」を導入するが、高難易度の新型機体に常連の子供たちは大苦戦。刀折れ矢尽きる惨状に見かねたミサの誘いで「追加アドオン」へと挑む。いかに高難易度といえど世界レベルの3人には敵ではなく、見事撃破。しかし戦いはそれだけでは終わらなかった……。
:「ガンダムバルバトス第6形態」「フェネクス」「スクランブルガンダム」が追加された。また、ビルダーズパーツが20項目追加、EXアクション・バーストアクションが追加された。
;BUILD RISING
:東京・お台場。30年前の「ガンダム・グレート・フロント」跡地に建てられた「GGF博物館」では、復刻イベントが行われていた。当時「彩渡ナンバーワン」のガンプラバトルチームだったユウイチ・マチオ・ミヤコの3人はかつての思い出を懐かしみつつも果たせなかった悲願を胸に、戦いへと赴くのだった。
:「ガンダムAGE FX」「ガンダムグシオン」「ガンダムアスタロト」「リバウ」が追加された。また、ビルダーズパーツが8項目追加された。
;BUILD EVOLUTION
:ロボ太は大いに悩んでいた。トイボット、すなわち玩具である彼の役目は持ち主とともに楽しい時間を過ごし、寄り添うこと。そしていずれ持ち主のとの「玩具からの卒業」を見届けること。持ち主の成長は喜ばしいものであり、玩具としての役割を果たしたことになる。しかし彼は玩具として、ロボットとして「与えられた役割」以上の望みを胸の奥に抱いていた。「ともにありたいという思い」「ロボットとしての責務」。何度も何度も自問を繰り返し、答えの出ない堂々巡りに煩悶するロボ太だった……。
:「ガンダムキマリス」「アルケーガンダム」「モビルワーカー」「SD戦士 騎士スペリオルドラゴン(御伴専用)」が追加。また、ビルダーズパーツが追加。さらにパーツの強化限界を上昇させるリミットブレイカーシステムが追加された。
;BUILD ABSOLUTE
:最近巷を騒がせているコンピューターウイルス。全世界的に広まったこのウイルスにインフォちゃんも(再び)感染してしまった。ミサ達は力を合わせて立ち向かうも、今度の新型ウイルスは一筋縄ではいかない。そのうえ感染拡大抑制を口実にガンプラバトルシュミレーターを回収されてしまい万事休す。この窮地を脱する逆転の一手とは……!?
:「ガンダムバルバトルスプス」「イージスガンダム」「ガンダムグシオンリベイク」が追加。また、ビルダーズパーツも追加。リミットブレイカーも引き続き入手可能。
;BUILD KINGDOM
:太平洋に浮かぶメガフロート。そこで開催される宇宙太陽光発電(SSPG)の着工記念ガンプラバトル大会に招待された我らが彩渡商店街ガンプラバトルチーム。前大会決勝で激突したウィルはじめ多くの強豪ファイター一同に介し、しのぎを削る激闘を演じていた。しかし大会の裏で、ある一人の人物の陰謀がついに動き出す……。
:「ボール」「バスターガンダム」「ガンダムローズ」「ビギニングガンダム30」「カバカーリー」「フルアーマーユニコーンガンダム」「ガンダムAGE-1ノーマル&ガンダムAGE-3ノーマル」「ガンダムTR-5〔ウーンドウォート〕(公式サイトでは未発表)」が追加。また、ビルダーズパーツも追加された。
登場人物
;主人公
:プレイヤー。つまり「あなた」の分身であり、代弁者。性別や年齢、出自は不明だがガンプラを愛するガンプラビルダーである。使い手が途絶えて久しくなった「覚醒」の能力を持っている。
;ミサ
:綾渡商店街の模型屋の娘。廃れていく商店街を復興するため、ガンプラバトル大会で名前を売ろうと奮闘するが苦戦中。見た目は可憐そうな美少女だが意外にもしたたか。胸部装甲が薄いことを気にしているらしい。
;カドマツ
:ハイムロボティクス社に務めるエンジニア。本業は情報工学。技術者のわりに「根性とかスピリットでなんとかする」という非科学的な考え方も好む変わり者。腕は確かでロボ太の製作者。当初は他のチームに所属していたが、主人公とミサを気に入り移籍。さらに社長に掛け合って彩渡商店街ガンプラバトルチームのバックアップも取り付けた。
;ロボ太
:ハイムロボティクス社製のトイボット(玩具用ロボット)。本来は子供向けコミュニケーションロボットだがガンプラを作ったりガンプラバトル、果てはトイショップの店番まで出来てしまう。最近ではブログを始めたらしい。見た目は可愛らしいが性格は義理堅く男らしい。主人公を「主(あるじ)殿」と呼ぶ。
;ウィル
:外資系企業タイムズユニバース社の若きCEO。ミサ達の綾渡商店街は駅前に進出してきたタイムズユニバース系列のショッピングモールによって閑古鳥が鳴く状況になってしまった。つまり間接的には彼のタイムズユニバースを打ち負かさなければ綾渡商店街復興は達成できないということ。ちなみにこの世界での企業は大なり小なりガンプラバトルチームを自社で持っているものだが、タイムズユニバース社ではガンプラバトルチームが存在しない。どうやらミスターガンプラと因縁があるようだが……。
;ドロシー
:ウィルの家で雇われているメイド。家事全般はなんでもできるようだが変わった性格をしており、常に冷静沈着だが時折突拍子もない行動を取ったりする。
;ミスターガンプラ
:アフロとアロハシャツの奇異な男性だが、世界初の「プロ」のガンプラファイター。世界中の大会を総なめにしていたが、8年前に突如現役引退。現在はガンプラバトル大会などの解説で活躍している。各地の大会で話題になっている「あなた」の能力に興味を持つ。
;モチヅキ
:佐成エレクトロニクスのエンジニア。見た目はちっちゃい少女だが実は30代。腕は確かだが性格が残念な凄腕ビルダー。カドマツの商売敵だがそれなりに交流はある模様。どうやらカドマツには個人的な感情をいだいているようだが……?ちなみになにかとモチヅキの小ささに言及されるのは佐成=サナリィ(サナリィ社製のモビルスーツは小型化しているため)にかけているものと思われる。
;ウルチ
:佐成エレクトロニクスのファイター。長身でクールな女性でモチヅキを「姐さん」と呼び、その機体に全幅の信頼を置いているが性格に関しては諦め気味。
;ツキミ&ミソラ
:沖縄宇宙飛行士訓練学校の生徒で、夢は遥か空の宇宙飛行士。
;イラト婆さん
:ミサ行きつけのゲーセン「イラトアミューズメント」の店主。純真無垢な子供に世の中の厳しさを教えるしたたかな老婆だが根は(わりと)善良。子供からなけなしのお小遣いを巻き上げる際に「富野調」で話す。
;インフォちゃん
:「イラトアミューズメント」のワークボット(業務用ロボット)。インフォちゃんはイラトアミューズメントのメンテナンス全体を担当しているが、イラト婆さんの指示でその精度は若干タイトな設定にされている。ミサの胸部装甲について辛辣な発言をする。
;ユウイチ
:ミサの父親。模型屋を営む優しげな男性だが、ミサの事となると「やるときはやる」頼れるお父さん。
;マチオ
:豪快な性格の巨漢だが気は優しい快男児。彩渡商店街で精肉店を営んでいる。
;ミヤコ
:彩渡商店街で居酒屋を営んでいる美女。
用語
;綾渡商店街
:綾渡(あやと)商店街は100年以上の歴史を持つ古い商店街だが、駅前の百貨店が出来てから客足が遠のいて久しく、現在では3件が開業しているのみとなっている。
;イラトアミューズメントセンター
:ミサ行きつけのゲーセン。イラト婆さんとインフォちゃんの二人で営業しているが、クレーンゲームのタイトな設定や筐体のメンテナンスはイマイチの模様。主人公(プレイヤー)との出会いの場所。
;宇宙エレベーター
:軌道上にある宇宙ステーションと地上をつなぐ施設。機動戦士ガンダム00に出てくるような立派なものではなく、巨大なゴンドラのようなもの。そのため人類が宇宙に移住するようになって…というにはまだまだ先の話であり、安全性や利便性は改善の余地が多くあるとされている。
;覚醒
:ガンプラバトル中に発生する現象。ガンプラバトルシュミレーターに搭載された機能だが、その原理は不明。なぜそうなるのかは「できるからできた」としか言いようがないらしい。現在ではその存在自体が忘れ去られかけており、作中では使うことのできるガンプラファイターは主人公(プレイヤー)以外では'''ほとんど'''いない。<br/ >これが発現したプレイヤーの操作するガンプラは耐久値の自動回復、EXアクションの自動回復、ブーストゲージの回復速度向上、機動性の大幅向上の効果が得られ、機体が赤い燐光を発するようになる。また、EXアクションを上回るバーストアクションが使用可能になり、発動することで戦局を覆しうる性能を発揮する。さらに熟達することで味方メンバーにも強力な支援効果をもたらすことが可能。覚醒中は時間経過でバーストゲージが徐々に減少していき、バーストゲージが尽きることで解除されるがバーストアクションを使用した場合は残り時間に関係なく即座にバーストゲージを使い尽くして解除される。
;ガンプラバトル
:制作したガンプラをガンプラバトルシュミレーターに読み込ませて戦うVR(仮想現実)シミュレーションバトル。基本的なルールは「遭遇戦」となっており、CPUとの戦闘を行いながら都度リーダー機体などを撃破し、ステージを攻略していく。<br />その際にまれに他のプレイヤーの乱入が発生し、対戦も行われる。この乱入戦はステージ攻略に直接は関係なく、敗北したとしても乱入者は帰還して乱入前まで進行していたステージを継続してプレイすることができる。<br >ガンプラのスケール(縮小率)によって1チームあたり参戦できる機体数に制限がかけられ、PG(1/60)では2体まで、MG(1/100)では3体まで、HG(1/144)では4体までとなっているが、足りなくても(不利になるだけなので)構わない。
;ガンプラバトルシュミレーター
:ガンプラを読み取ってゲーム内で再現し、操作する筐体。「3」の時代では一般に普及しており、各地のアミューズメントセンターで遊ぶことができる。
;ガンプラバトル大会
:年に1回行われる世界的な大会で、日本では最も小さいタウンカップから始まり、リージョンカップ、ジャパンカップ、ワールドカップと規模が大きくなっていく。大会のルールはトーナメント形式で基本的に通常のものと同じだが、ステージの最後に参加者同士で直接対戦を行い、これに勝利したほうが次のステージへと進むことができる。
;ガンプラバトルチーム
:ガンプラバトルやガンプラ制作を主に作られた集団で、個人規模から企業規模に至るまでさまざま。この世界ではガンプラバトルは世界的な人気競技であり、大きな宣伝効果が見込めることから多くの企業が自社チームを持っている。しかしその分勝利イコール利益、敗北イコール不利益が明確になってしまい、単なる趣味の延長というわけではいかなくなりつつあるようだ。
;ガンプラファイター
:年々規模が大きくなっていくガンプラバトル大会には宣伝効果などが期待できるようになり、徐々に企業のスポンサーやチームが参入され、賞金なども支払われるようになった。その結果、ガンプラバトルを生業とする「プロ」のガンプラファイターが生まれた。ミスターガンプラは10年前に世界で初めて誕生したプロのガンダムファイターである。