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腕部や頭部の構造・構成などはザクとほぼ同等だが、頭部は通信デバイスの性能はすべて共通であり、機能強化のためアンテナを増設する必要がなくなっている。また、腕部については[[ビーム・サーベル]]などの運用も想定されていたため、マニピュレーターには連邦純正のエネルギーコネクターが装備されている。
腕部や頭部の構造・構成などはザクとほぼ同等だが、頭部は通信デバイスの性能はすべて共通であり、機能強化のためアンテナを増設する必要がなくなっている。また、腕部については[[ビーム・サーベル]]などの運用も想定されていたため、マニピュレーターには連邦純正のエネルギーコネクターが装備されている。
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ハイザックの開発は、連邦軍による公国系技術の検証という側面も持っており、特に基本構造となる各種アクチュエーターや動力装置、電装系、制御系などを比較・検証し、双方の長所を盛り込むという作業は、単純に折半すれば済むというものではなかった。ボディユニットに搭載されたメインジェネレーターは連邦系のデバイスを使用しており、そのエネルギーゲインを流体パルスに変換して四肢の駆動を行っている。一方、バックパックの換装を想定したため、背面の構造は基本的に連邦系MSを踏襲したものとなっており、バックパックの接合規格も連邦系の物を採用。そのため、必要に応じて[[流体パルスシステム]]と[[フィールド・モーター]]を使い分けており、異なる種類のエネルギー経路が複雑に絡み合ってしまっている。このエネルギー経路の複雑化は、ジェネレーター自体の出力不足と共にビーム兵器を2つ以上同時に使用できないという重大な問題を抱える原因となった<ref>装備質量比が障害となっているとする説もある。</ref>。
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ハイザックの開発は、連邦軍による公国系技術の検証という側面も持っており、特に基本構造となる各種アクチュエーターや動力装置、電装系、制御系などを比較・検証し、双方の長所を盛り込むという作業は、単純に折半すれば済むというものではなかった。ボディユニットに搭載されたメインジェネレーターは連邦系のデバイスを使用しており、そのエネルギーゲインを流体パルスに変換して四肢の駆動を行っている。一方、バックパックの換装を想定したため、背面の構造は基本的に連邦系MSを踏襲したものとなっており、バックパックの接合規格も連邦系の物を採用。そのため、必要に応じて[[流体パルスシステム]]と[[フィールド・モーター]]を使い分けており、異なる種類のエネルギー経路が複雑に絡み合ってしまっている。このエネルギー経路の複雑化は、ジェネレーター自体の出力不足と共にビーム兵器を2つ以上同時に使用できないという重大な問題を抱える原因となった<ref>初期の設定では、装備質量比が障害となり、同時装備できないとする資料(ガンプラ旧キット説明書など)もある。</ref>。
== カラーバリエーション ==
== カラーバリエーション ==
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:連邦軍所属機。青系統で塗装されている。戦争被害者、あるいはサイド3住民やジオン寄りの勢力に対する配慮とされている。
:連邦軍所属機。青系統で塗装されている。戦争被害者、あるいはサイド3住民やジオン寄りの勢力に対する配慮とされている。
;ハイザック・カスタムカラー
;ハイザック・カスタムカラー
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:『Ζ』第39話にて[[ゼダンの門]]に配備されてた、ハイザック・カスタムと同一のカラーリングの機体。
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:『Ζ』第39話にて[[ゼダンの門]]に配備されていた、ハイザック・カスタムと同一のカラーリングの機体。
;グレミー軍カラー
;グレミー軍カラー
:『ΖΖ』第45話に1シーンだけ登場した灰色の機体。
:『ΖΖ』第45話に1シーンだけ登場した灰色の機体。
;ジオン共和国軍カラー (UC)
;ジオン共和国軍カラー (UC)
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:『UC』における[[ジオン共和国軍]]所属機。連邦軍にて装備の刷新により発生した残余機体が共和国側に押し付けられる形で払い下げられている。ジオン・カラーへの塗装が禁止されており、地色を晒した白を基調としたカラーリングを使用する事が暗黙のルールとなっている。それでも共和国軍兵士にとっては貴重な「ザク」であり、連邦製でありながら士気の向上に繋がった。
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:小説『UC』における[[ジオン共和国軍]]所属機。連邦軍にて装備の刷新により発生した残余機体が共和国側に押し付けられる形で払い下げられている。ジオン・カラーへの塗装が禁止されており、地色を晒した白を基調としたカラーリングを使用する事が暗黙のルールとなっている。それでも共和国軍兵士にとっては貴重な「ザク」であり、連邦製でありながら士気の向上に繋がった。
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;[[レイヴン隊]]所属機
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:地球連邦軍の教導隊「レイヴン隊」に所属する模擬演習機。部隊カラーである黒で塗装されている。
== 登場作品と操縦者 ==
== 登場作品と操縦者 ==
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;[[機動戦士ガンダムNT]] (漫画版)
;[[機動戦士ガンダムNT]] (漫画版)
:第13話から旧[[サイド6]]の[[スペースコロニー]]「メーティス」の防衛隊機として2機登場。[[シナンジュ・スタイン]]に攻撃を加えるも、両機とも撃破された。
:第13話から旧[[サイド6]]の[[スペースコロニー]]「メーティス」の防衛隊機として2機登場。[[シナンジュ・スタイン]]に攻撃を加えるも、両機とも撃破された。
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;[[機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE]]
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:ストーリーイベント「水の星にくちづけをII」において一般機の他にも[[バーク]]の乗る隊長機(連邦軍カラー)が登場。ハイザックとしては珍しく頭部にブレードアンテナを装備している(Gジェネシリーズなど、前例は存在している)。
== 装備・機能 ==
== 装備・機能 ==
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;ザク・マシンガン改
;ザク・マシンガン改
:ジオン公国軍で運用された[[ザク・マシンガン]]の改良型である120mmマシンガン。光学系のセンサーを連邦規格の物に変更した事で命中精度が向上している。威力こそビーム・ライフルに遠く及ばないが、信頼性が高く運用性に優れる。
:ジオン公国軍で運用された[[ザク・マシンガン]]の改良型である120mmマシンガン。光学系のセンサーを連邦規格の物に変更した事で命中精度が向上している。威力こそビーム・ライフルに遠く及ばないが、信頼性が高く運用性に優れる。
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;BR-87A[[ビーム・ライフル]]
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;BR-87A [[ビーム・ライフル]]
:Eパック方式のビーム・ライフル。ビーム・サーベルとの選択装備。出力2.2mMW。ハイザックの実戦配備よりも遅れて完成し、マラサイとの共用装備とされた。短銃身のコンパクトな構造が特徴で、射程は短いが連射性能に優れる。予備のEパックはオプション・シールドの裏側に二基格納可能。
:Eパック方式のビーム・ライフル。ビーム・サーベルとの選択装備。出力2.2mMW。ハイザックの実戦配備よりも遅れて完成し、マラサイとの共用装備とされた。短銃身のコンパクトな構造が特徴で、射程は短いが連射性能に優れる。予備のEパックはオプション・シールドの裏側に二基格納可能。
;ヒート・ホーク
;ヒート・ホーク
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:ザクと同様に右肩に固定されている防御兵装。
:ザクと同様に右肩に固定されている防御兵装。
;オプション・シールド
;オプション・シールド
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:左腕部ラッチに接続される携行型のシールド。ジム系の機体から乗り換えるパイロットのり弁しを考慮して装備された。連邦軍で普及しているシールドと同様、十字マークのエンブレムが取り付けられており、所属を示す記章表示にも有効である。シールド裏にビーム・ライフルの予備エネルギーパックを2基格納できる。
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:左腕部ラッチに接続される携行型のシールド。ジム系の機体から乗り換えるパイロットのり弁しを考慮して装備された。連邦軍で普及しているシールドと同様、十字マークのエンブレムが取り付けられており、所属を示す記章表示にも有効である。シールド裏には格納スペースがあり、シールド先端のパネルを押すとカバーが開放。ビーム・ライフルの予備エネルギーパックを2基格納できる。
=== その他 ===
=== その他 ===
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:長距離砲撃用の大型メガ粒子砲。ジェネレーターが出力不足のため2機で運用する(1機が射手を担当。もう1機がアシストジェネレーター役を担う)。ハイザックの胴体部をパッケージングして搭載すれば、1機での運用も可能。『Ζ』第27話でサラ機が射手、[[マウアー・ファラオ]]機がタンク役を務め、クワトロの乗るシャトルの狙撃に用いられた。
:長距離砲撃用の大型メガ粒子砲。ジェネレーターが出力不足のため2機で運用する(1機が射手を担当。もう1機がアシストジェネレーター役を担う)。ハイザックの胴体部をパッケージングして搭載すれば、1機での運用も可能。『Ζ』第27話でサラ機が射手、[[マウアー・ファラオ]]機がタンク役を務め、クワトロの乗るシャトルの狙撃に用いられた。
;レーザートーチ
;レーザートーチ
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:溶接用のトーチ。『Ζ』第29話で[[G3ガス]]ボンベの溶接に使用している。
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:溶接用のトーチ。『Ζ』第29話で[[G2ガス|G3]]ボンベの溶接に使用している。
;155mmマシンガンランチャー
;155mmマシンガンランチャー
:ケラウノス所属機と同様の装備。カラバ所属機が使用。
:ケラウノス所属機と同様の装備。カラバ所属機が使用。
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== 関連機体 ==
== 関連機体 ==
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;[[ザクIIF2型]]
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=== 別仕様・装備バリエーション ===
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:ベース機。ザクのバリエーションとしては後期に開発された機体に当たる。
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;[[ハイザック (レジオン鹵獲仕様)]]
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:[[レジオン]]が鹵獲・改修した機体。赤い機体色が特徴。火星プラントで新規に製造された機体も存在する。
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:;[[グランザック]]
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::レジオン仕様のハイザックに地上走行用のグランユニットを装着した機体。
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;[[ハイザック・キャノン]]
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:バックパックをキャノン・パックに換装した機体。
;[[ハイザック試作型]]
;[[ハイザック試作型]]
:量産化前の試作機。性能はこちらの方が上とされる。
:量産化前の試作機。性能はこちらの方が上とされる。
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:;[[マリン・ハイザック]]
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::ハイザック試作型、またはレジオン鹵獲仕様を水中用に改装した機体。前者は正式採用されなかったが、連邦軍で運用された[[ザク・マリンタイプ]]が同様の名称に変更されている。後者についてはレジオンの戦力として量産化が実現している。
;[[ハイザック先行量産型]]
;[[ハイザック先行量産型]]
:先行量産機。動力パイプ等の取り回しが制式仕様と異なる。
:先行量産機。動力パイプ等の取り回しが制式仕様と異なる。
:;[[バイザックTR-2[ビグウィグ]]]
:;[[バイザックTR-2[ビグウィグ]]]
::先行量産型にビーム・キャノンユニットBL-85Xを組み合わせた機体。
::先行量産型にビーム・キャノンユニットBL-85Xを組み合わせた機体。
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;[[マリン・ハイザック]]
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:水中用に改装した機体。正式採用はされなかったが、連邦軍で運用された[[ザク・マリンタイプ]]が同様の名称に変更されている。
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=== 系列機・派生機 ===
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;[[ハイザック・キャノン]]
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;[[ザクIIF2型]]
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:バックパックをキャノン・パックに換装した機体。
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:ベース機。ザクのバリエーションとしては後期に開発された機体に当たる。
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;[[マラサイ]] / [[ロゼット]]
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:後継機。ジェネレーター出力を引き上げ供給経路の見直しなどが施され、複数のビーム兵器が運用出来るなど、運用時の問題点が改善されている。
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=== 強化型・改修機 ===
;[[ハイザック[ケラウノス所属機]]]
;[[ハイザック[ケラウノス所属機]]]
:ケラウノス所属機。独自の改良によって冷却能力が向上している。
:ケラウノス所属機。独自の改良によって冷却能力が向上している。
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;[[ハイザック[ヴァナルガンド]]]
;[[ハイザック[ヴァナルガンド]]]
:[[TR計画]]由来の技術で改修された強化人間専用機。
:[[TR計画]]由来の技術で改修された強化人間専用機。
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;[[ハイザック (レジオン鹵獲仕様)]]
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:[[レジオン]]が鹵獲・改修した機体。赤い機体色が特徴。火星プラントで新規に製造された機体も存在する。
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:;[[グランザック]]
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::レジオン仕様のハイザックに地上走行用のグランユニットを装着した機体。
;[[ハイザック・カスタム]]
;[[ハイザック・カスタム]]
:ジェネレーターをAE社製の物に換装する等の改修が施された機体。
:ジェネレーターをAE社製の物に換装する等の改修が施された機体。
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;[[リビルドハイザック]]
;[[リビルドハイザック]]
:[[サナリィ]]がハイザックをチューンナップした機体。性能が[[ジェガン]]並みに引き上げられている。
:[[サナリィ]]がハイザックをチューンナップした機体。性能が[[ジェガン]]並みに引き上げられている。
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;[[マラサイ]] / [[ロゼット]]
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:後継機。ジェネレーター出力を引き上げ供給経路の見直しなどが施され、複数のビーム兵器が運用出来るなど、運用時の問題点が改善されている。
<!-- == 余談 == -->
<!-- == 余談 == -->
<!-- *説明 -->
<!-- *説明 -->
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<!-- ASINにはAmazonの商品ページに記載されている10桁の番号を入力してください。 -->
<!-- ASINにはAmazonの商品ページに記載されている10桁の番号を入力してください。 -->
=== [[ガンプラ]] ===
=== [[ガンプラ]] ===
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;ティターンズカラー
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;【ティターンズカラー】
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<amazon>B00030EUXK</amazon>
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;連邦軍カラー
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;【連邦軍カラー】
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