「ネモ」を編集中
ナビゲーションに移動
検索に移動
この編集を取り消せます。 下記の差分を確認して、本当に取り消していいか検証してください。よろしければ変更を保存して取り消しを完了してください。
最新版 | 編集中の文章 | ||
11行目: | 11行目: | ||
| タイトル = スペック | | タイトル = スペック | ||
| 分類 = 汎用量産型[[モビルスーツ]] | | 分類 = 汎用量産型[[モビルスーツ]] | ||
− | |||
| 型式番号 = MSA-003 | | 型式番号 = MSA-003 | ||
| 頭頂高 = 18.5m | | 頭頂高 = 18.5m | ||
38行目: | 37行目: | ||
[[アナハイム・エレクトロニクス社]]が[[エゥーゴ]]と共同で開発した<ref>正確には百式と同じAEアンマン工場設計・開発。</ref>量産型[[モビルスーツ]]。高コストであった[[百式]]や[[リック・ディアス]]は早々に本格的な量産は見送られ、[[マラサイ]]が政治的な事情により[[ティターンズ]]に供与される事となった為、その代替としてエゥーゴへ供給された<ref>エゥーゴは当初、マラサイを主力機とし本機はその支援機として連繋運用する予定であったが、そのマラサイはアナハイムとの政治的な取引で[[ティターンズ]]に譲渡される事になってしまった為、本機がエゥーゴの主力機として運用されたという経緯があり、マラサイの代替にはリック・ディアスが充てられている。</ref>。 | [[アナハイム・エレクトロニクス社]]が[[エゥーゴ]]と共同で開発した<ref>正確には百式と同じAEアンマン工場設計・開発。</ref>量産型[[モビルスーツ]]。高コストであった[[百式]]や[[リック・ディアス]]は早々に本格的な量産は見送られ、[[マラサイ]]が政治的な事情により[[ティターンズ]]に供与される事となった為、その代替としてエゥーゴへ供給された<ref>エゥーゴは当初、マラサイを主力機とし本機はその支援機として連繋運用する予定であったが、そのマラサイはアナハイムとの政治的な取引で[[ティターンズ]]に譲渡される事になってしまった為、本機がエゥーゴの主力機として運用されたという経緯があり、マラサイの代替にはリック・ディアスが充てられている。</ref>。 | ||
− | [[エゥーゴ]]は[[Ζ計画]]によって財政が疲弊しており、[[ジムII]] | + | [[エゥーゴ]]は[[Ζ計画]]によって財政が疲弊しており、[[ジムII]]の適正配備すら進まない状況にあったが、アナハイムはエゥーゴの為に破格の条件でネモを供給した。これは、勢力を拡大するティターンズへの対抗措置のみならず、自らのMS生産技術の底上げも企図しての事であった。[[ジオニック社]]を併呑する形でモビルスーツ開発に参入したアナハイムは保有する技術ノウハウも[[ジオン軍|公国軍]]系の物に偏向していた。だからこそ、連邦系の機体の量産は技術的な視野の拡大につながると見ていた。 |
− | 当時の[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の主力量産機である[[ジムII]]とはまた別系統の[[ジムシリーズ|ジム系]]の発展機であり、一説にはかつて[[ジム・スナイパーII]] | + | 当時の[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の主力量産機である[[ジムII]]とはまた別系統の[[ジムシリーズ|ジム系]]の発展機であり、一説にはかつて[[ジム・スナイパーII]]などを開発したスタッフの一部が開発に携わったとされ、脚部スラスターやバックパックにその影響が見受けられる。ジムIIは[[ジム]]の近代化改修機であったが、ネモは当時の最先端技術の粋を凝らした機体であり、百式やリック・ディアスの開発を経て設計された[[ムーバブルフレーム]]によって、同一コンポーネントで宇宙空間から重力下、更には熱帯から寒冷地までをほぼノンオプションでの活動領域とする事が可能な優れた環境適応性を得ている。 |
− | + | 脚部のフレームは百式やリック・ディアスの構造を基礎設計に取り入れ、ジム・スナイパーIIや[[ガンダムNT-1]]、[[ガンダム試作1号機フルバーニアン|GP01-Fb]]などを参考としたバーニア配置を採用。破損した際にはバーニアユニットごと交換が可能な構造を有していた。加えて、当初より地球降下作戦での運用も想定されていた事から、重力下における柔軟性と耐落下・衝撃性にも優れる。また、腕部のモジュール設計は百式のそれを踏襲しているが、高い耐久性を得つつ機体のポテンシャルを引き出す事が出来るようになっている。 | |
− | + | 装甲材には[[ガンダリウム合金]]が採用され、これには[[マラサイ]]の生産に伴うガンダリウムγの量産化技術を活用し、さらなる高性能化とコストダウンを実現している。 | |
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
用意された武装は多くが他の機体からの流用で、特殊な兵装を運用する事は殆ど想定されていない。しかし、エネルギーチャンネルは非常にフレキシブルに設定されており、既存の武装(標準的な物のみ)も連邦・ジオン製に関係なく使用可能。練度の低い新兵でも比較的簡単に操縦できるなど操縦性も良好<ref>ただし、連邦系操縦システムでしかMSを操縦した事の無い生粋の連邦系MSパイロットにはジオン系インタフェース寄りの本機を「扱い辛い」と評する者も居た。</ref>で、結果として本機はジムIIや[[ハイザック]]以上の高性能かつ優秀な機体として完成し、「[[グリプス戦役]]時に開発された機体の中で一番トータルバランスに優れている」との評価を受けた。しかし、その完成度の高さが災いし小規模の設計変更や換装での性能向上の余地が少なくなり<ref>ロング・シールド・ブースターやGディフェンサー等のオプション装備との合体による強化は可能。</ref>、改修機や後継機に恵まれず、[[第二次ネオ・ジオン抗争]]期には[[ジムIII]]と設計を統合された[[ジェガン]]がその後継を担う事になった。 | 用意された武装は多くが他の機体からの流用で、特殊な兵装を運用する事は殆ど想定されていない。しかし、エネルギーチャンネルは非常にフレキシブルに設定されており、既存の武装(標準的な物のみ)も連邦・ジオン製に関係なく使用可能。練度の低い新兵でも比較的簡単に操縦できるなど操縦性も良好<ref>ただし、連邦系操縦システムでしかMSを操縦した事の無い生粋の連邦系MSパイロットにはジオン系インタフェース寄りの本機を「扱い辛い」と評する者も居た。</ref>で、結果として本機はジムIIや[[ハイザック]]以上の高性能かつ優秀な機体として完成し、「[[グリプス戦役]]時に開発された機体の中で一番トータルバランスに優れている」との評価を受けた。しかし、その完成度の高さが災いし小規模の設計変更や換装での性能向上の余地が少なくなり<ref>ロング・シールド・ブースターやGディフェンサー等のオプション装備との合体による強化は可能。</ref>、改修機や後継機に恵まれず、[[第二次ネオ・ジオン抗争]]期には[[ジムIII]]と設計を統合された[[ジェガン]]がその後継を担う事になった。 | ||
55行目: | 50行目: | ||
;通常カラー | ;通常カラー | ||
:緑色とダークブルーのツートンカラー。 | :緑色とダークブルーのツートンカラー。 | ||
− | ; | + | ;リック・ディアスカラー |
:『Ζ』第11話のエゥーゴMS部隊出撃シーンに一瞬登場した赤色の機体。着色ミスかスタッフのお遊びと思われる。 | :『Ζ』第11話のエゥーゴMS部隊出撃シーンに一瞬登場した赤色の機体。着色ミスかスタッフのお遊びと思われる。 | ||
;ジムII (連邦軍)カラー | ;ジムII (連邦軍)カラー | ||
− | :『Ζ』第17話で[[スードリ]] | + | :『Ζ』第17話で[[スードリ]]の格納庫内にいた赤と白のツートンカラーの機体。 |
;ジムII (エゥーゴ)カラー | ;ジムII (エゥーゴ)カラー | ||
:『星の鼓動は愛』のラストシーンに小さく映った、白と黄緑の所謂エゥーゴカラーの機体。 | :『星の鼓動は愛』のラストシーンに小さく映った、白と黄緑の所謂エゥーゴカラーの機体。 | ||
− | ; | + | ;ダカール所属機 |
− | : | + | :『UC』に登場した薄水色とダークブルーのツートンカラー。 |
− | ; | + | ;トリントン基地所属機 |
− | : | + | :『UC』に登場したデザートピンクとダークブルーのツートンカラー。 |
== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == | ||
;[[機動戦士Ζガンダム]] | ;[[機動戦士Ζガンダム]] | ||
− | : | + | :初登場作品。主なパイロットは[[カツ・コバヤシ]]、[[ファ・ユイリィ]]、[[ロザミア・バダム|ロザミア・バダム(ロザミィ時)]]。[[アーガマ]]を始めとするエゥーゴの各部隊にジムIIと入れ替わる形で配備され、主力機として活躍した。 |
:また[[ジャブロー]]降下作戦で使われた機体は[[カラバ]]に譲渡され、こちらでも主力機として運用された。 | :また[[ジャブロー]]降下作戦で使われた機体は[[カラバ]]に譲渡され、こちらでも主力機として運用された。 | ||
:量産機の宿命か、劇中では一撃で易々と撃墜されるやられ役の印象があるが、ロザミア搭乗時は百式の攻撃を数度躱し、また[[Ζガンダム]]に追従するといった実績も上げている。劇中では通常カラーの機体以外にリックディアスと同じ赤色の機体、スードリの鹵獲機(ジムII連邦軍仕様と同一カラー)が登場している。 | :量産機の宿命か、劇中では一撃で易々と撃墜されるやられ役の印象があるが、ロザミア搭乗時は百式の攻撃を数度躱し、また[[Ζガンダム]]に追従するといった実績も上げている。劇中では通常カラーの機体以外にリックディアスと同じ赤色の機体、スードリの鹵獲機(ジムII連邦軍仕様と同一カラー)が登場している。 | ||
76行目: | 71行目: | ||
:サイド2の守備隊や[[アラハス]]と合流予定だった護衛艦の艦載機として登場。どちらもやられ役としての扱い。 | :サイド2の守備隊や[[アラハス]]と合流予定だった護衛艦の艦載機として登場。どちらもやられ役としての扱い。 | ||
;[[機動戦士ガンダムUC]] | ;[[機動戦士ガンダムUC]] | ||
− | : | + | :ダカール(アニメ版)とトリントン基地の防衛戦力として登場。ダカールの機体は青系、トリントン基地の機体は[[ジム改]]と同じデザートカラーと、2種類のカラーリングの機体が存在している。 |
;[[機動戦士ガンダムNT]] | ;[[機動戦士ガンダムNT]] | ||
:劇中の回想で[[オーガスタ研究所]]を占拠した機体が登場。また、コミカライズ版では[[30バンチ事件]]当時の[[イアゴ・ハーカナ|イアゴ]]の搭乗機としても登場するが、時期的に機体の開発が始まる以前の出来事であるため、描写に疑問が残る。 | :劇中の回想で[[オーガスタ研究所]]を占拠した機体が登場。また、コミカライズ版では[[30バンチ事件]]当時の[[イアゴ・ハーカナ|イアゴ]]の搭乗機としても登場するが、時期的に機体の開発が始まる以前の出来事であるため、描写に疑問が残る。 | ||
84行目: | 79行目: | ||
;60mmバルカン砲 | ;60mmバルカン砲 | ||
:頭部に左右一対2門内蔵。60mmの実体弾を連射する事で近接戦闘時には充分な威力を発揮する。主に武装の換装・転進時における相手の牽制・ミサイル迎撃等に使用される。 | :頭部に左右一対2門内蔵。60mmの実体弾を連射する事で近接戦闘時には充分な威力を発揮する。主に武装の換装・転進時における相手の牽制・ミサイル迎撃等に使用される。 | ||
− | ;BR-S85-C2 [[ビーム・ライフル]] | + | ;BR-S85-C2[[ビーム・ライフル]] |
:本機の主兵装。ジムIIなどが使用している物の同等品で、[[ジム]]が標準装備としていたビームスプレーガンの強化兵装。エネルギー供給は旧式の内蔵[[エネルギーCAP]]方式であるものの、ネモのエネルギーサプライドライバーなどが改良された事によってエネルギー供給能力が改善され、より効率的な運用が可能となっている。 | :本機の主兵装。ジムIIなどが使用している物の同等品で、[[ジム]]が標準装備としていたビームスプレーガンの強化兵装。エネルギー供給は旧式の内蔵[[エネルギーCAP]]方式であるものの、ネモのエネルギーサプライドライバーなどが改良された事によってエネルギー供給能力が改善され、より効率的な運用が可能となっている。 | ||
;[[ビーム・サーベル]] | ;[[ビーム・サーベル]] | ||
− | :リアアーマーのホルダーに2基マウント<ref>左右どちらでも取れる様に対となる配置にされている</ref> | + | :リアアーマーのホルダーに2基マウント<ref>左右どちらでも取れる様に対となる配置にされている</ref>されている。リック・ディアスや百式等に採用されているエゥーゴ標準仕様ビームサーベル。 |
;シールド | ;シールド | ||
:主に実体弾などに対して有効な防御用兵装。かつて[[ジム・コマンド]]用に開発された曲面シールドを参考にスライド伸縮機構を採用。耐ビーム・コーティング処理も施され裏面にオプション兵装を装備・携行可能なラッチを備える。上部先端は打突用のアキュートとして格闘戦にも用いる事が可能。 | :主に実体弾などに対して有効な防御用兵装。かつて[[ジム・コマンド]]用に開発された曲面シールドを参考にスライド伸縮機構を採用。耐ビーム・コーティング処理も施され裏面にオプション兵装を装備・携行可能なラッチを備える。上部先端は打突用のアキュートとして格闘戦にも用いる事が可能。 | ||
− | |||
− | |||
;クレイ・バズーカ | ;クレイ・バズーカ | ||
:リック・ディアスが携行している物と同型のバズーカ。リック・ディアスと同じ赤いカラーの機体などが使用している。 | :リック・ディアスが携行している物と同型のバズーカ。リック・ディアスと同じ赤いカラーの機体などが使用している。 | ||
104行目: | 97行目: | ||
;ビーム・カノン | ;ビーム・カノン | ||
:[[メガ・バズーカ・ランチャー]]を小型化する方針で開発された携行型ビーム砲。遠距離射撃時には頭部にゴーグル型の狙撃用センサーユニットが装着され、砲身側のセンサーユニットとケーブルで接続される他、伸縮可能なバレル部分には下部に多目的ランチャーや固定用パイル等のオプション装備を装着可能。本兵装で得られたデータは後に[[FAZZ|ハイパー・メガ・カノン]]の開発にも活かされている。小説『AOZ』(電撃ホビー連載版)の[[ロサ・ギガンティア]]防衛戦で使用<ref>本来であれば同話にネモ・カノンを登場させる予定だったものの、急な決定だったためデザイン製作が間に合わず、急遽ビーム・カノンをモデラーの松本尚文氏に製作してもらったという経緯を藤岡建機氏がTwitter上で明かしている。([https://twitter.com/omechaunit_go/status/1565592582805405696?s=20&t=SR8zLCuVxCQRzLnq1g-upg 藤岡建機氏のツイート])<br/>作例はプラ板をメインに使用しており、デザインは[[Jr.モビルスーツ (月面作業用)|Jr.モビルスーツ]]のビーム砲をモチーフとしている。小説のフォトストーリーではフィギュア「HCM-Pro 14-00 ネモ」に持たせた状態で登場した。</ref>し、[[カール・マツバラ|カール]]の[[ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]|アドバンスド・ヘイズル]]を撃墜している。 | :[[メガ・バズーカ・ランチャー]]を小型化する方針で開発された携行型ビーム砲。遠距離射撃時には頭部にゴーグル型の狙撃用センサーユニットが装着され、砲身側のセンサーユニットとケーブルで接続される他、伸縮可能なバレル部分には下部に多目的ランチャーや固定用パイル等のオプション装備を装着可能。本兵装で得られたデータは後に[[FAZZ|ハイパー・メガ・カノン]]の開発にも活かされている。小説『AOZ』(電撃ホビー連載版)の[[ロサ・ギガンティア]]防衛戦で使用<ref>本来であれば同話にネモ・カノンを登場させる予定だったものの、急な決定だったためデザイン製作が間に合わず、急遽ビーム・カノンをモデラーの松本尚文氏に製作してもらったという経緯を藤岡建機氏がTwitter上で明かしている。([https://twitter.com/omechaunit_go/status/1565592582805405696?s=20&t=SR8zLCuVxCQRzLnq1g-upg 藤岡建機氏のツイート])<br/>作例はプラ板をメインに使用しており、デザインは[[Jr.モビルスーツ (月面作業用)|Jr.モビルスーツ]]のビーム砲をモチーフとしている。小説のフォトストーリーではフィギュア「HCM-Pro 14-00 ネモ」に持たせた状態で登場した。</ref>し、[[カール・マツバラ|カール]]の[[ガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]|アドバンスド・ヘイズル]]を撃墜している。 | ||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
== 対決・名場面 == | == 対決・名場面 == | ||
125行目: | 114行目: | ||
;[[ネモ・リメス]] | ;[[ネモ・リメス]] | ||
:強化改修機。 | :強化改修機。 | ||
− | |||
− | |||
=== 技術的関与のある・疑われる機体 === | === 技術的関与のある・疑われる機体 === |