概要
セカンドロッド系に属する4番目に開発された[[ガンダム]]。
[[サイド7]]においてトライアルを行っていたガンダムを始めとするRXシリーズは、原則的に3機ずつ建造され、それぞれ1~3号機としてある程度独自の設計が施されていたと言われている。[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]においては最高ランクのAAAの機密事項でもあったため、開発や量産の目処が立つまで、その詳細を知る者は軍上層部でもごく一部に限られていた。ガンダムのロールアウトから間もなく、MS開発計画そのものの情報が制限が緩和され、計画全体の進捗状況を鑑みた上であったものの、MSを必要とする各部門が独自に機体の開発と調達を行うことが可能となり、この結果、いわゆる「4号機」以降のガンダムが複数存在することになる。
元々連邦軍全体の方針としては、本格的な標準機の設計完了と共に生産ラインが既存のものから転換される予定であったが、技術士官や各方面軍司令部などの要望もあって、極端な設計変更や規格外品でなければ独自の設計に基づく機体の試作や量産は担当部局の裁量に任されることとなったため、本来の生産計画は変更され、緊急性の高い地域への早期配備や、後の技術発展を見越したカスタマイズなどが可能になった。こういった事情から、投入から3ヶ月程度の期間内で[[ジム]]系の[[モビルスーツ]]に多数のバリエーションが存在したり、また開発当初の段階で独自のコンセプトに基づく複数のリファレンス機が存在することとなった<ref>同様に、ある程度の開発能力を持つ研究所や工廠が各地に点在することになり、兵装や外装、オプション規格などの混乱や乱立を招いたものの、このことが結果的に連邦軍全体のMS開発・生産能力の底上げに繋がった。</ref>。
かくしてサイド7において収集されたガンダムのトライアルデータを基に再設計を施された[[G-3ガンダム|3号機]]以降の[[ガンダムタイプ]]の機体群は、生産性を優先したジム系の機体とは異なり、いわゆる「高性能化」や「特殊化」を指標として開発されることになった。MSの本格的な投入に伴い、[[ジオン軍]]への反攻を開始した連邦軍は、[[ソロモン]]や[[ア・バオア・クー]]、ひいては[[ジオン公国]]本土攻略の主戦力として使用する目的で、既に開発途上にあったガンダム4号機及び[[ガンダム5号機|5号機]]を宇宙仕様のタイプ4、タイプ5に改装することを決定した。
主な改装点は、あくまでRX-78-2を基本としつつ、ランドセルの換装と各部サブスラスターの増設、プロペラント容量の増加などを施すことで、空間戦闘時における機動力を40%程度向上させている。また、オプションのプロペラントタンクなどを装着することで稼働時間も延長され、長時間の戦闘、特に要塞攻略などにおける多大な戦果が期待されていた。一方で、[[コアブロックシステム]]は代替装備の完成やコストの問題などから採用は見送られ、それによって余裕が出来たスペースを冷却システムなどに使うことでジェネレーターの能力や稼働効率が向上し、より強力なビーム兵器の運用が可能となっている。それにより、武装は[[ビーム・ライフル]]を強力にしたハイパー・ビーム・ライフルに変更されたのに加え、ビーム・ガンを左右腕部に一門ずつ装備している。
この改装は4号機及び5号機の双方に施されたもので、4号機には更にメガ・ビーム・ランチャーを装備する計画があった。このため、4号機のジェネレーターはさらに高出力化されており、それに合わせて冷却システムなども強化されたため、胸部の冷却フィンなどの形状が5号機と異なっている。ただし、[[エネルギーCAP]]の容量不足の問題が解決されておらず、実際に運用可能であるかどうかの判断がくだされないまま、出撃後も調整を続けていたと言われており、実戦で運用されたかどうかは定かではない。
同機は[[ペガサス級]]準同型強襲揚陸艦「[[サラブレッド]]」を旗艦とする[[第16独立戦隊]]に5号機などとともに配備され、[[宇宙世紀]]0079年12月2日に南米[[ジャブロー]]基地より出撃した。隠密行動を主任務とする同艦隊の目的は、公国軍月面基地[[グラナダ]]と[[ソロモン]]の補給路を寸断することにあった。