名台詞
機動戦士ガンダム
;「私は4歳ごろのキャスバル坊やと遊んであげたことがあるんだよ。お忘れか?」
:第41話より、謁見のため訪れたシャア(キャスバル・レム・ダイクン)と「再会」した際に。シャアの正体に対してストレートに問い質すが、シャアも「手の震えが止まりません」と慎重に対応した。女傑・キシリアも乙女時代にはさぞいいお姉さんだったのだろうか?<br/>一方、『THE ORIGIN』においてはこの「遊んであげた」の表現が『'''手錠をかけてキャスバル少年を恫喝する'''』という形で描写されている。これを「遊んだ」とはなんとも人を喰った物言い。しかしキャスバルは屈しないどころか「今に見ていろ」と逆に脅すほどの胆力を見せたため、後にキシリアは「キャスバル恐るべし」と評している。
;キシリア「ジオングを使ってみるか?80%しか完成していないようだが…」<br/>シャア「ジオング?」<br/>キシリア「エルメスを開発した時にな。あのサイコミュを部分的に取り入れたモビルスーツだ。お前なら使いこなせよう」
:第42話より、乗機のゲルググを損傷し出撃できずにいたシャアに対して新型機ジオングを宛がった際に。ここでの「80%」発言が後に[[ジオン兵|ジオング整備兵]]の有名な台詞へと繋がる。
;キシリア「グレートデギンには父が乗っていた。その上で連邦軍と共に。何故です?」<br/>ギレン「やむを得んだろう。タイミングずれの和平工作が何になるか?」<br/>キシリア「死なす事はありませんでしたな。総帥」<br/>ギレン「フン…冗談はよせ」<br/>キシリア「意外と、兄上も甘いようで…」
:同上。己が野心のために父殺しを平然と行い、その事を包み隠さずキシリアに言い放つ兄に対し、遂にキシリアの銃が放たれた。兄の謀殺に成功し、ジオン軍の指揮権を掌握したキシリアだったが、混戦の最中の指揮系統の崩壊は軍に多大なる混乱を与え、連邦軍に進軍の余地を与えてしまった。その点ではキシリアもまた甘かったのだが、彼女は現状よりも戦後のジオンの統治を見据えていた。しかし兄と同様、その傲慢さが自身を滅ぼす事に繋がってしまう。
;「シャアか?……!?」
:最期。前線を放棄し、密かに[[ザンジバル級]]でア・バオア・クーを脱出しようとするキシリアだったが、その事を聞きつけたシャアがブリッジの正面に現れる。彼の手にはバズーカが握られており、驚愕したのも束の間、バズーカによって撃ち抜かれ敢え無く命を落とした。一度はザビ家への復讐を捨てたシャアだったが、キシリアの行動が結果として彼を再び復讐に駆り立てる結果となってしまった。なお、射殺されたシーンではキシリアの首が吹き飛んだだけでなく、ブリッジの爆発と共にちぎれた腕が一瞬映るなど、作中でも特にグロテスクな描写となっている。
;「前世紀、コールドウォーの時代。アメリカとソ連が合作した映画に…………マ・クベに訊け!委細は!」
:ORIGINより。レビル将軍「救出」作戦『青い鳥』の開始時に副官から「なぜ青い鳥なのか」と尋ねられて。途中まで答えたがあとは投げっぱなしになってしまった。</br>単に面倒くさくなったのか、格好良く話し始めたはいいがやっぱりよく分からなくて照れ隠しなのか、いずれにせよマ・クベの文化への造詣の深さは映画にまで及んでいることがわかる。</br>ちなみに青い鳥とはチルチル・ミチルの兄妹が登場する『あの』青い鳥(の戯曲を映画化したもの)。冷戦下の東西が協力して一つのものを作り上げるという平和の象徴、ある種のプロパガンダの側面も持っていたが、映画としては単にそれのみであり、評論家からは全くなんの評価もされていない。</br>キシリアはその(デギン・ザビの意向であえてレビルを「救出」して早期停戦・平和への道筋をつけるという)欺瞞、白々しい出来レースであることを口にするのを嫌がったとも捉えられている。