アリアドネ
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アリアドネ(Ariadne)
ポスト・ディザスターの惑星間航行を支えるシステムの総称、または同システムを使用した航路そのものを指す場合がある。名称はギリシア神話に登場する同名の女神に由来する。
エイハブ・リアクターを搭載した「コクーン」と呼ばれる自律浮遊する宇宙灯台を、約百万km間隔に配置し、それらを道標とする連動型装置である。コクーンはある特定周期のエイハブ・ウェーブを常に発生させるため、航行する船舶はその反応を感知する事で、コクーンの位置を特定できる。同時に、コクーン同士も隣り合うコクーンの位置をエイハブ・ウェーブから常に感知し、自身の座標を把握している。何らかの要因でズレが生じた場合は、エイハブ・スラスターにより座標の調整を自動で行う事が可能。アリアドネは惑星間に帯状に配置されており、その帯全体が惑星の位置に合わせて伸縮をしながら公転軌道を周回している。
コクーンは基本無人だが、中には船舶の整備・補給が可能な大型コクーンも存在する。また、コクーン同士が位置を把握し合う性質を利用し、通信の中継ポイントとしても使用される。コクーン同士を経由し、LCS(レーザー通信)による短距離通信を連続で行う事で、長距離の通信も可能となるが、その分タイムラグも発生し、地球~火星間の通信には約15分~20分程度の時間を要する。
元は厄祭戦以前の技術で配置されたものであり、戦火により使用可能なルートは減少してしまっている。戦後はギャラルホルンの管理下に置かれ、改修を繰り返す事で現在も利用されており、航路は所定の通行料を支払う事で利用が可能となる。一方、海賊や非合法の商船などは、ギャラルホルンの監視の目が薄いアリアドネの外周ルートを利用したり、戦後放棄された管轄外のコクーンを経由して惑星間航行を行っている。
登場作品
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
- 初出作品。一期前半の旅を支える重要なシステムであり、ギャラルホルンの監視の外にある非合法ルートを利用する為、鉄華団はテイワズとタービンズに渡りを付ける事になった。その後も、地球・火星間を行き来する際に合法・非合法ルート問わず様々な場面で利用されている。
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント
- 地球~金星間のルートが戦火で失われた事が示唆されており、それが金星圏衰退の一因となっている。
第4話ではデブリ帯に形成された回廊内の大型コクーンでウルズハントのデータ取得が行われたが、後続グループへの妨害を目的に、レンジー・ダブリスコを捨て駒にシクラーゼ・マイアーがコクーンの無人防衛システムを起動させた事で、最終的に回廊は崩壊。コクーンもデブリの中へと消えた。