機動戦士ガンダムSEED BATTLE DESTINY

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機動戦士ガンダムSEED BATTLE DESTINY
開発元

アートディンク

リマスター版
バンダイナムコフォージデジタルズ
発売元 バンダイナムコゲームス(バンダイナムコエンターテインメント)
対応機種

PlayStation Vita

リマスター版
Nintendo Switch
Steam
発売日

2012年6月7日

リマスター版
2025年5月22日
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概要[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムSEEDを題材とした3Dアクションゲーム。対応機種はプレイステーションVITA。2012年6月7日にバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売。開発は株式会社スタジオアートディンク。後にBEST版も発売された。PSVITA唯一のバトルシリーズであり、シリーズ最新作である。

2025年5月22日にNintendo Switch、Steam向けにリマスター版が発売。開発はバンダイナムコフォージデジタルズ。

機動戦士ガンダムSEEDに特化した内容になっており、『DESTINY』と銘打ってはいるが実際はSEED、SEED DESTNY、ASTRAY、スターゲイザーまでのコズミック・イラ全体を網羅している。総機体数118と前作から大幅に減少したものの、その多くはバリエーション機ではなく、それぞれが特徴を持った独自の機体設計をされている。またプラットフォーム変更による美麗なグラフィックで描かれたモビルスーツの戦いは迫力満点。水中機体などは実装されていないが今作では水中戦がなく、宇宙・地上がメインのゲームデザインとなっているのでやむを得ないところではある。シナリオの都合上か、アストレイゴールドフレーム天ミナは登場しない。

C.E.71からC.E.73までの出来事を地球連合軍、Z.A.F.T.、その他の3つの勢力の視点から描かれるストーリーモードを軸に、協力プレイ、対戦プレイなども実装されている。プレイヤーは一般兵士として物語を進め、複数勢力を渡り歩くこともでき、ストーリーが分岐することもある(これによって開放される機体やシナリオが異なったりと隠し要素になっている)。TV版では語られなかった物語としてASTRAYの視点も加わり、より深くコズミック・イラの世界を楽しめるように作られている。なお、DESTINYシナリオをZ.A.F.T.で進めていけるので、進め方によっては最後の最後までシンが主役として描かれている稀有な作品である。

これまでのゲームシステムを踏襲し、大きなプレイ感の変更はないままにバランスを調整したことで高い完成度を誇る。アニメ作品のゲーム化とは思えないほどにしっかりと作られており、何も考えずに敵陣に突っ込んでいくとデスティニーでも簡単に撃墜されてしまう程度には骨太で、クリアするためにはしっかりとした戦術を立てる必要がある。さらにステージクリア時に高評価を得るためには強化や熟達なども要求される。ファングッズなどと思うなかれ、ロボットアクションものとしても非常に手応えのあるものになっている。3つの勢力それぞれをクリアすることで新機体や新要素が開放されていくので、全ての要素を楽しむには最低でも3回は通しでクリアする必要があるなどボリュームは過去最大級。

基本的な設計は既存シリーズと大きく変わったところはなく、ゲームを進行して条件をみたすことで恒例の制限解除が行えるようになり、時代や勢力に関係なくパイロットを起用したり、過去に最新機を持ち込んだり、機体やパイロットパラメータの成長上限を解除したり、果ては地上専用機で宇宙に出たり、コーディネーター専用機をナチュラルが自在に乗り回せるようになるといったかたちでゲームクリア後も長く遊べるように設計されている。

一方、バトルシリーズ共通の難点としては難易度の選択ができない点が挙げられる。原則としてストーリー序盤ほど難易度が低く、最終話に近づくほど難易度が高くなっていくため、通して何度もプレイするのはなかなか大変。加えて本作での隠し要素は3勢力のクリアが絶対条件なので、その都度キャラクターを育て直ししなければならないという手間の面でも敷居が高くなっている。とはいえ、ゲストとして参戦してくれるゲストキャラクターの育成は持ち越しになるため、時間や手間はかかるものの救済処置がないわけではない。

評価[編集 | ソースを編集]

バトルシリーズ最新作、ガンダムシリーズでも人気のSEEDということもあり売上は約6万5000本[1]と、携帯ゲーム機ではそこそこ。しかしタイトルが『DESTINY』だったため、TVシリーズの賛否両論から手を付けなかったというファンも少なからず存在した。しかしシリーズファンはもちろん多くのゲームプレイヤーも唸らせた丁寧なゲームデザインが知られるようになるとこぞって買い走ったという。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 『ファミ通ゲーム白書2013』