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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[宇宙海賊クロスボーン・バンガード]](海賊軍)の試作型[[モビルスーツ]]。[[サナリィ]]によって開発された、地球圏初の他惑星での運用を前提とした機体である。
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[[宇宙海賊クロスボーン・バンガード]](海賊軍)の主力[[モビルスーツ]]。同軍のフラッグシップ機であり、宇宙海賊風の装飾やデザインは海賊軍によって現地で施された<ref>例として頭部の髑髏は[[ウモン・サモン]]の提案によるもので、「少し地味だから」とハッタリを目的として施された。</ref>。[[サナリィ]]によって開発された地球圏初の他惑星での運用を前提とした機体であり、強度の高い対放射線措置も施されている。
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メインスラスターとして背部にX字状に配された4基のフレキシブルスラスターユニットを装備しており、これの向きを自在に変更する事によって高い機動性を発揮し、大気圏内での単独飛行をも可能とする。ラダー部にはコンフォーマルタンクを搭載し、そこから複数の燃焼材を選択可能となっている。既存の[[MS]]のメインスラスターと比較して構造的に違いはないが、機体の質量重心から離れた位置に作用点が存在するので方向転換や姿勢制御をよりアクティブで効率良く行えるようになった。このような方式となったのは木星の高重力に対処する為で、「全身にスラスターを設置する」という従来の方式ではスラスターの一つ一つが大型化してしまい、機体自体も大型化、その大型スラスターの稼働の為に大型ジェネレーターを搭載せざるを得ず、それによって重量も余計に増加するのでそれを補う為に更なる大型スラスターを搭載し……という悪循環が起きる為、抜本的な解決策として採用される事になった。ちなみに過去に一部の機体で採用されたシュツルムスラスターユニットと構造が似ているが、設計の意図はかなりの差があるとされる。
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メインスラスターとして背部にX字状に配された4基のフレキシブルスラスターユニットを装備しており、これの向きを自在に変更する事によって高い機動性を発揮し、大気圏内での単独飛行をも可能とする。ラダー部にはコンフォーマルタンクを搭載し、そこから複数の燃焼材を選択可能となっている。既存の[[MS]]のメインスラスターと比較して構造的に違いはないが、機体の質量重心から離れた位置に作用点が存在するので方向転換や姿勢制御をよりアクティブで効率良く行えるようになっている。
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[[U.C.]]0130年代におけるMS戦は、敵味方共にビーム・シールドを装備しているせいでビーム・ライフルのような遠距離攻撃が勝敗を分ける要素とはなりにくくなっている為、「敵の懐に飛び込んで攻撃する」という戦い方を海賊軍が採っている事から本機は接近戦を重視した機体として設計されており、ビーム・ザンバーやブランド・マーカー、ヒート・ダガー等といった接近戦用の武器を多数装備している。また装甲が厚く造られ、胸部の排熱ダクトもなるべく小面積化して搭載されている。そのため機体の内部が加熱しやすくなっており、頭部のフェイスカバーを展開して頻繁に強制冷却している。この強制冷却機構や頭部メインフレームの構造は[[ガンダムF91]]に準じた物を採用しており、アーキテクチャも[[クラスターガンダム]]の物を原型としている。[[バイオコンピューター]]も頭部に格納され、機体制御のサポートを行っている。右眼部には精密射撃用のターゲッティングデバイスも格納され、使用時には眼帯のように実装される。この他、他惑星での運用の為に強度の高い対放射線処置等も施されている。
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[[U.C.]]0130年代におけるMS戦は敵味方共にビーム・シールドを装備した結果、遠距離攻撃が勝敗を分ける要素とはなりにくく、それを打開する為に本機は接近戦を重視した機体として設計され、接近戦用の武器を多数装備している。また肉弾戦に耐えられるよう装甲が厚く造られ、胸部の排熱ダクトもなるべく小面積化して搭載されている。ただし、その構造によって内部が加熱しやすくなっており、頭部のフェイスカバーを展開して頻繁に強制冷却している。この強制冷却機構や頭部メインフレームの構造は[[ガンダムF91]]に準じた物を採用しており、アーキテクチャも[[クラスターガンダム]]の物を原型としている。[[バイオコンピューター]]も頭部に格納され、機体制御のサポートを行っている。右眼部には精密射撃用のターゲッティングデバイスも格納され、使用時には眼帯のように展開される。
 
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[[コアブロックシステム]]も採用され、コクピットブロックは機体から分離して[[コア・ファイター]]となる。基礎構造はクラスターガンダムのコア・ファイターを参考にしつつもよりマルチプルな運用を可能とする事を目標とし、システマチックに洗練されている。この状態でもその高推力を活かし木星の大気上層からの離脱が可能。
      
U.C.0133年時の最強のMSとして名高いが、機体バランスや接近戦に特化した武装等からその性能を引き出すにはパイロットにも相応の技量が要求される。
 
U.C.0133年時の最強のMSとして名高いが、機体バランスや接近戦に特化した武装等からその性能を引き出すにはパイロットにも相応の技量が要求される。
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「XM-X(不明)」の型式番号はサナリィが海賊軍に協力している事を露見させない為に与えられたもので、本来の正式名は「F97」である。
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宇宙海賊風の装飾やデザインは海賊軍が受領した後に施されたとされる。例として頭部の髑髏は[[ウモン・サモン]]の提案によるもので、「少し地味だから」とハッタリを目的として施された。
      
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]
 
;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]
:パイロットは[[キンケドゥ・ナウ]][[トビア・アロナクス]]や[[ウモン・サモン]]も搭乗した事がある。
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:初出作品。海賊軍のエースパイロット[[キンケドゥ・ナウ]]の専用機として登場したが、[[トビア・アロナクス]]や[[ウモン・サモン]]も搭乗した事がある。
 
:木星の基地や輸送船等を襲撃して多数の木星軍MS・[[MA]]を撃破し、多大な戦果を挙げた。地球圏へ向かう木星軍を追撃する途中で起きた戦闘では「[[死の旋風隊]]」に翻弄されて両腕部を斬り落とされるが、辛うじて撃退に成功。戦闘終了後、[[クロスボーン・ガンダムX1改|X1改]]へと改修を受ける事になった。
 
:木星の基地や輸送船等を襲撃して多数の木星軍MS・[[MA]]を撃破し、多大な戦果を挙げた。地球圏へ向かう木星軍を追撃する途中で起きた戦闘では「[[死の旋風隊]]」に翻弄されて両腕部を斬り落とされるが、辛うじて撃退に成功。戦闘終了後、[[クロスボーン・ガンダムX1改|X1改]]へと改修を受ける事になった。
 
;[[機動武闘伝Gガンダム]]
 
;[[機動武闘伝Gガンダム]]
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== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
;ABCマント
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;[[ABCマント]]
 
:MS用の追加装甲として用意された特殊装備。「ABC」は「アンチ・ビーム・コーティング」の略である。
 
:MS用の追加装甲として用意された特殊装備。「ABC」は「アンチ・ビーム・コーティング」の略である。
:耐ビーム材と特殊繊維から成るマントで、機体の全身を覆う事ができる対ビーム用リアクティブアーマーである。フルアーマーと違って、機体の機動力を落とす事無く防御力を向上させられる。ビームが着弾すると表面が蒸発し、エネルギーを相殺して機体を守る。ビーム・シールドと違って視認性が低く、機体のエネルギーを消費する事がないので稼働時間の延長にも繋がる。耐弾性は平均で通常のビーム・ライフル5発程度とされ、当時最強クラスのビーム兵器であるヴェスバーも1発なら相殺可能。
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:耐ビーム材と特殊繊維から成るマントで、機体の全身を覆う事ができる対ビーム用リアクティブアーマーである。フルアーマーと違い、機体の機動力を落とす事無く防御力を向上させられる。ビームが着弾すると表面が蒸発し、エネルギーを相殺して機体を守る。ビーム・シールドと違って視認性が低く、機体のエネルギーを消費する事がないので稼働時間の延長にも繋がる。耐弾性は平均で通常のビーム・ライフル5発程度とされ、[[ヴェスバー]]も1発なら相殺可能。
:弱点として物理攻撃に対しては特に効果が無く、またビーム兵器であっても同じ部分を長時間攻撃し続けられると破られてしまう。製造コストも高額で、複数が造られたものの後に量産化は断念されている。なお本機がマントで全身を覆えるのはフレキシブルスラスターユニットを採用しているからで、通常のMSではメインスラスターまでマントで覆う事になる為に一部分でしか使用できない。
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;[[コアブロックシステム]]
:なお、作者の作画の負担を少しでも減らそうと考案された装備である。
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:コクピットブロックは機体から分離して[[コア・ファイター]]となる。基礎構造はクラスターガンダムのコア・ファイターを参考にしつつもよりマルチプルな運用を可能とする事を目標とし、システマチックに洗練されている。
 
;ブースターユニット
 
;ブースターユニット
 
:メインスラスターに接続されるオプション装備。機体の機動力向上や航続距離の延伸が可能となる。
 
:メインスラスターに接続されるオプション装備。機体の機動力向上や航続距離の延伸が可能となる。
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:ゲーム『[[SDガンダム GGENERATIONシリーズ|SDガンダム GGENERATION]]』シリーズの一部でのみ採用されたオリジナル設定。キンケドゥがX1に乗っている場合にのみ発動可能。
 
:ゲーム『[[SDガンダム GGENERATIONシリーズ|SDガンダム GGENERATION]]』シリーズの一部でのみ採用されたオリジナル設定。キンケドゥがX1に乗っている場合にのみ発動可能。
 
:本来は[[ガンダムF91]]に発生する現象であり、原作で発生した事はないが、高速移動の演出として残像が出ているような描写が見られる。これをM.E.P.E.として解釈し、ゲームで実装したものと思われる。
 
:本来は[[ガンダムF91]]に発生する現象であり、原作で発生した事はないが、高速移動の演出として残像が出ているような描写が見られる。これをM.E.P.E.として解釈し、ゲームで実装したものと思われる。
;分離
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:コアファイターに分離可能。
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:ABCマントを脱ぎ捨てる。
      
=== 武装 ===
 
=== 武装 ===
 
;バルカン砲
 
;バルカン砲
:頭部に2門内蔵されている。口径は不明。主に牽制やミサイルの迎撃等に使用される。
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:頭部に2門内蔵されている機関砲。小口径ながらも必要充分な威力を持ち、主に牽制やミサイルの迎撃等に使用される。
 
;ビーム・サーベル
 
;ビーム・サーベル
 
:両肩部に1本ずつ、計2本を格納されている。
 
:両肩部に1本ずつ、計2本を格納されている。
;ビーム・ガン
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:;ビーム・ガン
:ビーム・サーベルは格納したままでもビーム・ガンとして使用可能。コア・ファイターの武装としても使用される。
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::ビーム・サーベルは格納したままでもビーム・ガンとして使用可能。コア・ファイターの武装としても使用される。
 
;ザンバスター
 
;ザンバスター
:本機専用のビーム・ライフル。前後で分離する事でバスターガンとビーム・ザンバーとして使用可能。腰部にマウントする際も分離される。
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:本機専用のビーム・ライフル。前後で分離する事でバスターガンとビーム・ザンバーとして運用出来るようにした装備。
;グレネード・ランチャー
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:;グレネード・ランチャー
:小型の実弾兵器。どこから取り出されるのかは不明。発射時にはザンバスターの銃口に装着するようになっている。
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::小型の実体弾兵器。ザンバスターの銃口に装着して発射する。
;バスターガン
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:;バスターガン
:ザンバスターのバレル部を構成するビーム・ピストルで、威力は低め。不使用時は右腰部にマウントされる。
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::ザンバスターのバレル部を構成するビーム・ピストルで、威力は低め。非使用時は右腰部にマウントされる。
 
;ビーム・ザンバー
 
;ビーム・ザンバー
 
:ザンバスターのグリップ部を構成する大型ビーム・サーベルで、名称は「斬馬刀」から取られている。本機の主兵装であり、バスターガンとの合体によるライフルとしての機能はあくまでも補助的なものでしかない。
 
:ザンバスターのグリップ部を構成する大型ビーム・サーベルで、名称は「斬馬刀」から取られている。本機の主兵装であり、バスターガンとの合体によるライフルとしての機能はあくまでも補助的なものでしかない。
:大型の高出力ビーム刃を形成し、粒子を縦方向に偏向加速させている。これによって敵機をビーム・サーベルや[[ビーム・シールド]]諸共両断できるようになった。だが相手のビーム出力の方が高い場合はその限りではない。
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:大型の高出力ビーム刃を形成し、粒子を縦方向に偏向加速させている。これによって敵機をビーム・サーベルや[[ビーム・シールド]]ごと斬り裂く程の威力を発揮する。
:不使用時は左腰部にマウントされる。
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:非使用時は左腰部にマウントされる。
 
;ヒート・ダガー
 
;ヒート・ダガー
 
:両脚部に格納されている実体式の短剣。発熱機能は無く、スラスターの排熱を使って刀身部を加熱する。
 
:両脚部に格納されている実体式の短剣。発熱機能は無く、スラスターの排熱を使って刀身部を加熱する。
:脹脛部から取り出して手に持つ以外に足裏から刀身を出せば蹴りの威力を強化できる。或いは足裏から射出して攻撃する事も可能。
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:脹脛部から取り出して手に持つ以外に足裏から刀身を出せば蹴りの威力を強化できる。或いは足裏から射出または露出させて攻撃する事も可能。
 
;ブランド・マーカー
 
;ブランド・マーカー
 
:両腕部に装備されている格闘武器。ナックルガードのようにマニピュレーターに被せて四角錘状のビーム刃を形成した後、殴りつけて敵機の頭部やコクピット等を破壊する。そのままの状態でも肘打ちの要領で攻撃可能。
 
:両腕部に装備されている格闘武器。ナックルガードのようにマニピュレーターに被せて四角錘状のビーム刃を形成した後、殴りつけて敵機の頭部やコクピット等を破壊する。そのままの状態でも肘打ちの要領で攻撃可能。
;[[ビームシールド|ビーム・シールド]]
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:;[[ビームシールド|ビーム・シールド]]
:ブランド・マーカーから展開可能。四角錘状のビーム刃の先端からシールドを形成する仕組みである為、通常のMSのそれとは異なり発生器をも覆う事ができる。
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::ブランド・マーカーから展開可能。四角錘状のビーム刃の先端からシールドを形成する仕組みである為、通常のMSのそれとは異なり発生器をも覆う事ができる。
 
:発生器は腕部から分離できるようになっているので、その状態でも内部に貯蔵されたエネルギーでシールドの形成を維持できる。
 
:発生器は腕部から分離できるようになっているので、その状態でも内部に貯蔵されたエネルギーでシールドの形成を維持できる。
 
;シザー・アンカー
 
;シザー・アンカー
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*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
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