デスティニー・プラン
デスティニー・プラン(Destiny Plan)[編集 | ソースを編集]
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』作中でギルバート・デュランダルが提唱した社会構想計画。
ナチュラル・コーディネイター問わず人間の遺伝子を採集・解析し、その人が持つ適性を調査する事で、その解析結果を基に最適な職業、配偶者を決定する。意思決定の簡略化や生産性の向上などが見込め、これによって効率的な社会システムを構築し、国家間の争いを解消する事を目的としているが、このシステムは基本的に強制であり、職業選択の自由は存在しない。また、縁故や血統による能力以上の地位は得られず、後天的な努力によって職業を得た者も職を追われるといった問題も孕んでいる。また、遺伝子で人を選別するならばコーディネイターがナチュラルの上位に立つのは当然であり、少数のコーディネイターが要職を占め、ナチュラルの機会を尽く奪う事になる。
デスティニー・プランに添って生まれた社会は究極の能力主義で、能力はあるが生まれ育ちなど社会的な理由でそれを正当に評価されない者にとってある意味公平な社会と言えるが、当然、既得権益を守ろうとする支配層や富裕層にとっては全く受け入れられないシステムであり、挫折や失敗は生じないが、寛容さや変化も生じない管理社会化する事が指摘されている。
デュランダルはこのプランが社会に急速な変革をもたらす事を理解しており、安易に支持を得られるものでない事を踏まえ極秘に計画を進め、第二次連合・プラント大戦の終盤、ロゴスの一掃とともに計画の実施を発表した。
この発表による混乱の中で、オーブ連合首長国とスカンジナビア王国が真っ先に反対を表明。地球連合もアルザッヘル基地から艦隊を出撃させ事実上の反対を表明を示したが、デュランダルは鹵獲したレクイエムでアルザッヘル基地を攻撃し、基地を消滅させた。それを口実にオーブ軍がレクイエム攻略に乗り出しメサイア攻防戦が勃発。この結果、デュランダルが死亡した事で、デスティニー・プランの施行は阻止された。
登場作品[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 初出作品。物語終盤、ロゴスが一掃された後にデュランダルによってその存在が公表され、計画を推進するプラントとそれに反対を表明したオーブという対立構造が描かれた。
- 機動戦士ガンダムSEED C.E.73 ΔASTRAY
- アグニス・ブラーエを始めとするアキダリアのクルーが導入宣言を見て、即座に反対を表明した。
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 天空の皇女
- デュランダルの死後、フェアネス・ツヴァイクレがデュランダルの計画を見直した新デスティニー・プランを提唱。風花・アジャーとラス・ウィンスレットが人は遺伝子に縛られることなく進化出来る事を示した事でプランの実行は中止される事になった。
- 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
- デスティニー・プラン運用のため作られたアコードの存在が明らかとなり、彼らが運営するファウンデーション王国が国策としてプランを導入していた。その後、「ユーラシア連邦による核攻撃で国を追われた」という口実と共にプランの提唱を世界に促すが、核攻撃の実態を知るキラ・ヤマトらによって再びデスティニー・プランは否定される事になった。