差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
653 バイト追加 、 2020年6月14日 (日) 12:20
編集の要約なし
40行目: 40行目:  
F90の3号機である[[クラスターガンダム]]と並行する形で開発が進められ、機体の基礎設計はF90をベースに、装備などの火器管制システムは[[ガンダムF90V|F90Vタイプ]]の実戦データを参考にしてる。また、F90がコンピュータの熱問題に悩まされた事もあり、その欠点を克服する為に機体の冷却・放熱性能も重視されている。
 
F90の3号機である[[クラスターガンダム]]と並行する形で開発が進められ、機体の基礎設計はF90をベースに、装備などの火器管制システムは[[ガンダムF90V|F90Vタイプ]]の実戦データを参考にしてる。また、F90がコンピュータの熱問題に悩まされた事もあり、その欠点を克服する為に機体の冷却・放熱性能も重視されている。
   −
機体の小型化を実現するため動力炉が従来の横置きから縦置きに変更されているが、これには強度維持や伝導装置の取り回しなどの問題が積み重なった。これを解決したのが新たに考案された[[MCA構造|MCA(Multiple Construction Armor = 多機能装甲)構造]]で、高密度実装の実現によりジェネレーターの機体外マウントが可能となった。この[[MCA構造]]は、かつての[[サイコフレーム]]の技術を応用・発展し、構造材そのものに電子回路を盛り込んだ技術であり、機体フレームそのものに電装機器の機能を持たせることで機体強度を維持したまま機体内の容積の激減と飛躍的な軽量化を達成、それにより本機は高い機動性を獲得するに至った。
+
機体の小型化を実現するため動力炉が従来の横置きから縦置きに変更されているが、これには強度維持や伝導装置の取り回しなどの問題が積み重なった。これを解決したのが新たに考案された[[MCA構造|MCA(Multiple Construction Armor = 多機能装甲)構造]]で、高密度実装の実現によりジェネレーターの機体外マウントが可能となった。このMCA構造は、かつての[[サイコフレーム]]の技術を応用・発展し、構造材そのものに電子回路を盛り込んだ技術であり、機体フレームそのものに電装機器の機能を持たせることで機体強度を維持したまま機体内の容積の激減と飛躍的な軽量化を達成、それにより本機は高い機動性を獲得するに至った。
   −
機体の制御は最新鋭の[[バイオコンピューター]]が担当するが、これは機体本来の性能を発揮するには[[ニュータイプ]]、あるいはそれと同等の実力を持つパイロットが必要となる為。そのため一般兵レベルのパイロットでは操縦自体が難しく、バイオコンピューターによって乗り手に応じたリミッターの調整が行われる<ref>F91自体は通常の[[教育型コンピュータ]]でも稼働できることから、既存機器との一応の汎用性は保たれている。また後に少数量産された機体ではバイオコンピューターにリミッターを掛けた上でデチューンした状態で運用されている。</ref>。
+
機体の管制は最新鋭の[[バイオコンピューター]]が担当するが、これは機体本来の性能を発揮するには[[ニュータイプ]]、あるいはそれと同等の実力を持つパイロットが必要となる為。そのため一般兵レベルのパイロットでは操縦自体が難しく、バイオコンピューターによって乗り手に応じたリミッターの調整が行われる<ref>F91自体は通常の[[教育型コンピュータ]]でも稼働できることから、既存機器との一応の汎用性は保たれている。また後に少数量産された機体ではバイオコンピューターにリミッターを掛けた上でデチューンした状態で運用されている。</ref>。
   −
一見、スタンダードに見える機体だが、多機能の[[ビーム・シールド]]や[[ヴェスバー|V.S.B.R(ヴェスバー)]]などこの機体独自の装備も多く、中でもパイロットの能力に応じてリミッターが自動的に解除される限界稼働モードの存在が特徴的である。このモードが発動すると冷却の為に頭部フェイスカバーや肩部放熱フィンが展開し、機体全体が発光。また、その副次効果として熱を持った表面装甲を分離する事で「質量のある分身」が発生する。これは本来機体の排熱システムの一部であるが、分離した装甲表面が質量と熱を持っている事からデコイとして有効であった。
+
一見、スタンダードに見える機体だが、多機能の[[ビーム・シールド]]や[[ヴェスバー|V.S.B.R(ヴェスバー)]]などこの機体独自の装備も多く、中でもパイロットの能力に応じてリミッターが自動的に解除される限界稼働モードの存在が特徴的である。このモードが発動すると冷却の為に頭部フェイスカバーや肩部放熱フィンが展開し、機体全体が発光。また、その副次効果として熱を持った表面装甲を分離する事で「質量のある分身」が発生する。これは本来機体の排熱システムの一部であるが、分離した装甲表面が質量と熱を持っている事からデコイとして有効となるケースが有った。
    
その多機能さを考えると一品物の高性能機で量産には向かない機体の様に思われるが、余程完成度が高かったらしく、[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|U.C.0133年]]頃には少数が量産されている。
 
その多機能さを考えると一品物の高性能機で量産には向かない機体の様に思われるが、余程完成度が高かったらしく、[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|U.C.0133年]]頃には少数が量産されている。
59行目: 59行目:  
=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
 
;[[バイオコンピューター]]
 
;[[バイオコンピューター]]
:機体の情報をパイロットに伝える[[サイコミュシステム|サイコミュデバイス]]。パイロットの技量を判断し、それによって機体のリミッターを制御する役割も持つ。
+
:機体主管制コンピューター兼[[サイコミュシステム|サイコミュインターフェースデバイス]]。パイロットの技量を判断し、それによって機体のリミッターを制御する役割も持つ。
 
;[[M.E.P.E.]]
 
;[[M.E.P.E.]]
 
:放熱が触媒やラジエーターだけでは間に合わない場合、過熱した機体表面の装甲を分離する事で熱を逃がす排熱システム。名称は「'''Me'''tal '''P'''eel-off '''e'''ffect(金属剥離効果)」の略であり、機体の最大稼働中に起きるもので[[MCA構造]]の副産物とされる。
 
:放熱が触媒やラジエーターだけでは間に合わない場合、過熱した機体表面の装甲を分離する事で熱を逃がす排熱システム。名称は「'''Me'''tal '''P'''eel-off '''e'''ffect(金属剥離効果)」の略であり、機体の最大稼働中に起きるもので[[MCA構造]]の副産物とされる。
 
:装甲の表面には耐ビームコーティングのような特殊加工が施されており、これが最大稼働時に剥離する事で放熱を行う。剥離したコーティングは機体の機動慣性方向にその熱量や輪郭等を残している為、これを敵機のセンサーやパイロットの肉眼がMSと誤認するという想定外の事態が起きている<ref>「質量を持った残像」と呼ばれる。なお、あくまでも残像をMSと誤認する事が想定外であり、M.E.P.E.の発生自体は当初から想定されていた。</ref>。この為、敵の撹乱等に有効であった。
 
:装甲の表面には耐ビームコーティングのような特殊加工が施されており、これが最大稼働時に剥離する事で放熱を行う。剥離したコーティングは機体の機動慣性方向にその熱量や輪郭等を残している為、これを敵機のセンサーやパイロットの肉眼がMSと誤認するという想定外の事態が起きている<ref>「質量を持った残像」と呼ばれる。なお、あくまでも残像をMSと誤認する事が想定外であり、M.E.P.E.の発生自体は当初から想定されていた。</ref>。この為、敵の撹乱等に有効であった。
 +
;フェイスオープン
 +
:フェイスマスク部装甲を開き顔面部の露出を大きくする事で頭部コンピューターの冷却機能を強化する機構。なお過熱が酷い状態の時は熱が添付蓄積され冷却機能を失った冷媒をここから直接排出する事でも冷却が行われる。
 +
:元々は他の既存ガンダムタイプ同様フェイス部には特にギミックは無かったのだが試験運用の際にバイオコンピューターが過熱し機能停止した事で急遽設けられた緊急冷却システムである。
 
;[[サイコフレーム]]
 
;[[サイコフレーム]]
 
:極小サイズのサイコミュチップを鋳込んだサイコミュ素材。サイコミュのサブ増幅器として操縦席の背に組み込まれておりパイロットとサイコミュの橋渡し役を担っている。<br/>また、機体を構成する[[MCA構造]]も、サイコフレームを発展させた技術である。
 
:極小サイズのサイコミュチップを鋳込んだサイコミュ素材。サイコミュのサブ増幅器として操縦席の背に組み込まれておりパイロットとサイコミュの橋渡し役を担っている。<br/>また、機体を構成する[[MCA構造]]も、サイコフレームを発展させた技術である。
76行目: 79行目:  
:本機専用のビームライフル。性能自体は当時の小型MS用の標準の物と大差は無い。原型はF90と同Vタイプのビームライフルとされている。
 
:本機専用のビームライフル。性能自体は当時の小型MS用の標準の物と大差は無い。原型はF90と同Vタイプのビームライフルとされている。
 
;ビーム・ランチャー
 
;ビーム・ランチャー
:高出力のパルス式ビーム砲。一年戦争から使用されて来た「ビーム・バズーカ」の発展系。[[ガンダムF90-Aタイプ]]のメガビームバズーカの発展形の一つとされ、後述のV.S.B.R.とは違い手持ち式を採用する。
+
:高出力のパルス式ビーム砲。一年戦争時から存在はしていた「ビーム・バズーカ」の発展系。[[ガンダムF90-Aタイプ]]のメガビームバズーカの発展形の一つとされ、後述のV.S.B.R.とは違い手持ち式を採用する。
 
;V.S.B.R.([[ヴェスバー]])
 
;V.S.B.R.([[ヴェスバー]])
 
:ビームの弾速や収束率などを無段階連続帯域レベルで調整する事で発射されるメガ粒子ビームの性質を変更する事が出来る新機軸のビームライフル。「Variable Speed Beam Rifle」の略。一応ビームライフルという名称を有するが、基本は機体のジェネレーターから直接エネルギー供給を受けて使用されるので戦艦や大型MSなどが扱う[[メガ粒子砲]]に近い。これによって高速で高貫通力のビーム、低速で破壊力を重視したビームという様にビームの「弾種」の切り替えが可能となっている。
 
:ビームの弾速や収束率などを無段階連続帯域レベルで調整する事で発射されるメガ粒子ビームの性質を変更する事が出来る新機軸のビームライフル。「Variable Speed Beam Rifle」の略。一応ビームライフルという名称を有するが、基本は機体のジェネレーターから直接エネルギー供給を受けて使用されるので戦艦や大型MSなどが扱う[[メガ粒子砲]]に近い。これによって高速で高貫通力のビーム、低速で破壊力を重視したビームという様にビームの「弾種」の切り替えが可能となっている。
121行目: 124行目:  
:この機体の運用結果から本機のヴェスバーの使用時位置が腰部に設定された。
 
:この機体の運用結果から本機のヴェスバーの使用時位置が腰部に設定された。
 
;[[クラスターガンダム]]
 
;[[クラスターガンダム]]
:同時期に建造されたとされる「F90」の3号機兼Y型仕様。
+
:同時期に建造されたとされる「F90」の3号機兼ミッションパックYタイプ仕様。
 
;[[シルエットガンダム]]
 
;[[シルエットガンダム]]
 
:F90Vタイプやバックキャノンタイプなど本機の開発初期のデータを盗用し開発された模造実験機。
 
:F90Vタイプやバックキャノンタイプなど本機の開発初期のデータを盗用し開発された模造実験機。
匿名利用者

案内メニュー