トランザムシステム
トランザムシステム(TRANS-AM System)
「機動戦士ガンダム00」シリーズに登場するシステム。
GNドライヴを搭載した機体の各部に高濃度で圧縮・蓄積されているGN粒子を全面開放する事で、機体の性能を通常の約三倍に引き上げるというものである。ただし時間制限がある上、第三世代以前のガンダムはトランザムの使用が前提に設計されていなかった為、使用後は性能が大幅に低下してしまうという欠点もある。使用中は機体が赤く輝いて見えるが、これは機体の周囲にあるGN粒子が高濃度の状態で装甲表面にて制御される為。
オリジナルのGNドライヴのブラックボックスに予め組みこまれていたシステムであり、1stシーズンの始めは使用する事は出来なかったが、アレハンドロ・コーナーがリボンズ・アルマークを使いヴェーダを掌握し、そこでコールドスリープしていたイオリア・シュヘンベルグが殺される事によってイオリアのメッセージやツインドライヴシステムのデータと共に解禁された。
第4世代以降のガンダムは本システムの使用を前提とした設計である為、途中で解除する事が可能となった。また、使用後もある程度の行動は可能である。また、ダブルオーライザーが使用した時は「精神接触」に代表されるように未知の能力が発現するなど、「不可思議」とも言える様々な現象を引き起こしている。
更に解析が進んだのか、プトレマイオス2がガンダムのGNドライヴと繋げた状態でトランザムの使用が出来るようになり、それによってプトレマイオス2の大気圏の離脱が可能となる。2ndシーズンの最終決戦ではGNドライヴなしで極短時間の使用をしている。但しすぐに貯蔵粒子が尽きてしまうので危険な賭けである。
当初はオリジナルのGNドライヴを搭載しているCBのガンダムのみのシステムであったが、後にエイフマンの資料を基にビリーが完成させマスラオ(スサノオ)に実装され、イノベイター勢もアニューより得た情報からガデッサやガラッゾ、ガガ、リボーンズガンダムにも実装されている。
しかしビリーの開発した物は一度使うと擬似太陽炉が焼き切れて機能が停止してしまうと言うオリジナル太陽炉以上のリスクがある。
なお、イノベイター勢のMSに搭載されている物はCBより得た情報を使っている為、ガンダム同様に途中で一旦解除し、後で再使用する事も可能となっている。
起動する際にはダブルオーライザーの場合だと、コクピット内でボタンを二つ押す事で起動している(他の機体も同様の操作で起動するのかは不明)。
また、起動時には高い確率でパイロットが「トランザム!」と叫んでいる事が多いが、これについての理由は不明。
ちなみにミスター・ブシドーはこのシステムを「奥義」と呼んでいる。
ガガの場合は特攻の為に使われており、劇中でガガに乗っていたイノベイド兵達が同時にトランザムを使った為、「トランザム祭り」と視聴者からは呼ばれている。
オリジナルのシステムとエイフマンの資料を基にビリーが完成させたシステムは微妙に違うようだが、詳細は不明である。
前述のとおり、2ndシーズン後半ではイノベイター側もトランザムの技術を手に入れているのだが、リボンズはトランザムの実装を可能にする人間としてビリーを招聘している(小説版より)。
なお作劇的には『赤くて3倍速い』のオマージュだと思われるが、すぐに使用不能になるリスクを加える事で、戦闘にウルトラマンシリーズのような緊張感を持たせている。
登場作品
- 機動戦士ガンダム00
- イオリア・シュヘンベルグが遺した最後の希望で、オリジナルGNドライヴのブラックボックスに予め組み込まれていた。リボンズ・アルマークがヴェーダを掌握した際に初起動し、以降はソレスタルビーイングの切り札となった。2ndシーズンではビリー・カタギリがレイフ・エイフマンの遺した資料を基に、擬似太陽炉搭載機に本システムを実装する事に成功している。また、アニュー・リターナーがソレスタルビーイングから持ち出したデータによって、オリジナルのデータがツインドライヴシステムと共にイノベイド側にももたらされる事となった。
- 劇場版 機動戦士ガンダム00
- ソレスタルビーイングの他、地球連邦軍でも普及しており、MS以外にも戦艦が使用する事で火星宙域などへの超長距離航海の期間短縮に一役買っている。MSの大半はELSに侵食された時に自爆する為に使われた。