GUNDフォーマット
GUNDフォーマット (GUND Format) [編集 | ソースを編集]
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に登場するモビルスーツ用インターフェース。
人類が宇宙での生活に適応する上で必要とされる身体機能拡張技術「GUND」をモビルスーツ用に軍事転用した物であり、パーメットを媒介として人体と機械を有機的にリンクさせることで人間機能を拡張することを目的とし、GUNDフォーマットを搭載したMSはGUND-ARM(ガンダム)と総称される。
GUNDは本来、宇宙放射線対策としてモビルクラフトや医療技術用の義肢に搭載されるなど、人類が宇宙での生存に適応するためにヴァナディース機関で開発された福祉工学技術であったが、ヴァナディース機関をオックス・アース・コーポレーションが買収し、モビルスーツ用の基幹システムとして転用。その結果、GUNDフォーマットへと発展した。
GUNDによる情報処理のフィードバックは、操作対象の大きさ、複雑さに左右され、義肢レベルのサイズであれば問題なく使用できるが、モビルスーツのような複雑で巨大な対象を操作する場合、操縦者は膨大な情報のフィードバック(=データストーム)を受けてしまう。GUND-ARMに搭乗し、データストームに晒された搭乗者は異常な発汗、呼吸困難、空間認識能力の低下、言語障害や神経障害など様々な症状が現れ、最悪の場合死に至るケースもある。その危険性はデリング・レンブランからも「呪い」と糾弾され、ドミニコス隊によるオックス社及びヴァナディース機関に対する武力制圧の口実とされた。しかし、GUNDフォーマットを介してパーメットを制御すれば一定空間内に拡散しているパーメット群を即座に操作可能となり、操縦者もパーメットの情報を受けることで空間認識の増大やガンビットの操作などの恩恵を受けられるため、一般的なMSに対する大きなアドバンテージとなっている。
登場作品 [編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 PROLOGUE
- 初登場作品。フォールクヴァングで開発されていたガンダム・ルブリス及びその量産試作モデルに搭載されていた。量産試作モデルは搭乗時の負荷が大きく、ガンビットを敵機へ吸着、爆発させた際のフィードバックもあって未完成である事が強調されていたが、エリクト・サマヤとエルノラ・サマヤが搭乗した際のルブリスは、エリクトの生体コードとデータストームが完全に同調しており、そのような負担を見せる事なく、敵を撃墜している。
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女
- ガンダム・エアリアルに搭載。エアリアルもまたパイロットのスレッタ・マーキュリーに負担をかけることなく運用が可能になっている。GUND-ARMの開発・運用は協約で禁止されており、それが明るみになった事でエアリアルは解体処分を言い渡されたが、プロスペラ・マーキュリーの政治的な根回しとミオリネ・レンブランの啖呵によって処分は保留。結果、エアリアルの運用データがベネリットグループ各社へ提供される事になり、ミオリネも後にGUNDフォーマットの安全運用と管理を目的とした株式会社ガンダムを立ち上げる。
また、ペイル・テクノロジーズもガンダム・ファラクトを開発しているが、こちらはデータストームの問題を解決できず、強化人士の搭乗を前提としている。 - 機動戦士ガンダム 水星の魔女 ヴァナディースハート
- 元ヴァナディース研究員であったシジマことクレイグ・イーオンが、ヴァナディース事変の際に量産型ルブリスに搭乗。事前に埋め込んでいたGUND製の人工心臓によって僅かながらにデータストーム耐性を得られた事が語られている。クレイグはこの際の体験を元に、研究目的でアーシアンの子供たちにGUNDの心臓を植え付け、彼らをガンダムのパイロットに仕立て上げて来た。
関連用語 [編集 | ソースを編集]
- GUND-ARM
- GUNDフォーマットを搭載したモビルスーツ。その名の通り「GUNDを使用した兵器」であるが、同時に「ガンダム」とも呼ばれている。
- パーメット
- 技術の基幹となる元素。
- 阿頼耶識システム
- 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場する有機デバイスシステム。同じく人体と機械を直結するインターフェース。施術の安全性に難点を残すが、使用者への情報の流入を抑えるリミッターが存在している。
- シャーマン・フレーム
- 宇宙世紀に登場する準サイコミュシステム。技術の由来が電子義肢や強化外骨格と医療関連の物に由来している。