ターンX
Concept-X6-1-2 ターンX(Turn X)
- 登場作品:∀ガンダム
- デザイナー:シド・ミード
- 分類:ターンタイプモビルスーツ
- 装甲材質:不明
- 全長:20.5m
- 全幅:不明
- 全高:15.3m
- 総重量:50.6t、30.2t(稼動重量)
- 主動力:不明
- 出力:68,000kW
- 開発組織:不明
- 主なパイロット:ギム・ギンガナム
∀ガンダムに登場するMS。同作品のラスボス的存在であるギム・ギンガナムの機体。∀らと同じく旧世代の遺産MSで月のマウンテンサイクルから発掘された機体。初登場の39話は頭部のみがマヒローに運ばれた状態で登場した。∀ガンダムを伴い冬の宮殿に乗り込んだディアナを牽制する目的で全身稼動をさせる。その際に月の都市ゲンガナムの電力を全て吸い上げようやく初回起動しており、桁外れの能力を有している事が伺い知れる。∀ガンダムと同じく月光蝶を搭載している黒歴史時代の禁忌のモビルスーツである。
デザインは∀ガンダムと同じくシド・ミード。∀ガンダムと同じくファンへのウケが心配されたが、既に∀ガンダムで見慣れていたためかターンXのデザインは思いのほかすんなりと受け入れられた。全身の細かいモールドと左右非対称のシルエットはアニメーター泣かせで、当初は「最終回まで登場しない」「ミイラ男のように包帯を巻いておく」等の対応が本気で検討されていたらしい。
出自
他の∀モビルスーツと同様に詳細不明だが、作中のギンガナムらの会話では∀ガンダムの兄弟機、監視役、などと言われており∀ガンダムと同じくターンタイプと呼ばれている。ロランは「∀ならXの兄さんだろ!」、ギンガナムは「∀のお兄さん」と呼ぶシーンがあるが、作中でどちらが先に建造されたかは明言されていない。
一部の資料では、黒歴史時代にターンXは外宇宙から地球圏に行き着いた機体とのこと。当時の地球の科学水準を遥かに凌ぐテクノロジーを有しており、かつてコロニーごと外宇宙へ旅立ったニュータイプが製造したものと地球側は推察。いつか地球が侵略されることを恐れ、ターンXを基に対抗機として∀ガンダムを建造したとのこと。
結局、侵略は起こらず杞憂に終わったが、この2機は黒歴史末期には自然回帰を望む勢力と科学技術の発展を望む勢力が対立した際に両陣営に利用された。再三にわたり交戦した結果、科学技術の発展を望む勢力であったターンXは敗北し、∀ガンダムが月光蝶により全てを無に帰したと言われている。この時の戦いで、幾たびの改修・改良が加えられた為、左右非対称のデザイン変更や背部ウェポンプラットフォームの増設などが行われた。そのため、現在のターンXは当初のデザインと大きく異なる。
メリーベル曰く「大昔∀を仕留め損なったターンXは∀を倒したくて疼いている」とのこと。これらの情報が正しいとするならば、紛れも無くターンXは「∀のお兄さん」である。
なお、胸部に刻まれているX字のモールドは、かつて∀に付けられた"傷"であり、ナノマシンを持ってしても修復できない。イザークと同じ心境なのだろうか?
登場作品と操縦者
- ∀ガンダム
- アグリッパの要請で起動させ、ギンガナムが搭乗。
黒歴史の再来を望むギンガナムにとってはこれ以上無いMSだったらしく∀との交戦を強く望む。望みどおり月面、ウィルゲム周辺、地球と再三にわたり戦闘を交えるが最終的には月光蝶の繭に巻かれ∀ガンダムと同じく機能不全に追い込まれる。
装備・機能
特殊機能
- 月光蝶システム
- Iフィールド
- キャラパス
- ターンXの背中についているウェポンプラットフォーム。ビームライフル、バズーカ、ミサイルランチャーなど独立武装が納められている。作中では弾薬が尽きた武装を使い捨てる贅沢な使い方をしていた。ジョゼフの駆る∀ガンダムとの戦闘で破壊された。
武装・必殺攻撃
- ビームライフル
- バズーカ
- ハンドビームガン
- 3連装ミサイルランチャー
- ワイヤークロー
- 右腕部に3本収められている。ギンガナムは3本それぞれが別のMSのコクピットを貫くという離れ技をやってのけた。
- 溶断破砕マニピュレーター
- 右腕部に搭載されたメガ粒子投射による短距離攻撃機構。広範囲にメガ粒子を投射する他、メガ粒子をIフィールドによって制御しビームサーベル状の刃を形成する事も可能。機構登録名は「シャイニングフィンガー」になっているらしく、ギンガナムがその名称を呟くシーンがある。これは「機動武闘伝Gガンダム」のオマージュである。ちなみに相手を掴み、零距離で発射してウォドムを爆砕するシーンは、ゴッドガンダムがゼウスガンダムに対してゴッドフィンガーを披露したシーンと同じ構図になっている。
- 3連装ビーム投射システム
- 右腕部に搭載されたビーム機構。ビームライフルのようにメガ粒子を発射する。
- メガ粒子砲
- メガ粒子砲の発射口がターンXの各部位に搭載されている。単体で使用しているものは脚部のもので、足裏からメガ粒子を発射している。後述のオールレンジ攻撃にも利用される。
- オールレンジ攻撃システム
- 間接ごとに最大10個に分離し、オールレンジ攻撃を仕掛ける。相手を包囲し、メガ粒子砲による攻撃を行う他、各部位を直接相手にぶつける、相手MSを各部位で押さえつけデータ解析を行う…等、多彩な攻撃方法を持つ。劇中のセリフではサイコミュシステムによるコントロールらしい。なお、頭部単体では月の兵器・カイラスギリのコントロールユニットを担っている。ゲームなどでは「ブラディシージ(血の包囲網)」と名称が付いている。