メガ粒子砲
メガ粒子砲(Mega Particle Canon)
ミノフスキー粒子をIフィールドで縮退・融合させて生成したメガ粒子を、同じくIフィールドを収束させて発射する粒子ビーム砲。MAWS(Minovsky-theory Aapplied Weapon System=ミノフスキー理論応用兵装体系)、あるいはMBW(Minovsky Bame Weapon=ミノフスキー粒子兵器)に分類される。 エネルギー効率や収束率など既存のレーザー砲や荷電粒子砲よりも優れ、出力・収束率次第ではあるがピンポイントで核兵器にも匹敵する威力のビームを照射出来る為、宇宙世紀の指向性エネルギー兵器のほとんどはメガ粒子砲に一本化された。
メガ粒子砲は高い直進性と貫通力を持ち、実体弾兵器の様な曲射こそ出来ない[1]ものの、光速に近い速度[2]で発射されたメガ粒子ビームの回避はほぼ不可能。ミノフスキー粒子がメガ粒子に縮退された際に使われたエネルギーは(見かけ上の)質量をメガ粒子に付与し、発射の際に質量の一部が運動エネルギーへ変換される。
メガ粒子は状態を維持する事が難しく、一定以上のエネルギーを消費すると元のミノフスキー粒子に戻り雲散霧消していく[3]。メガ粒子の生成には膨大な電力及びそれを供給可能な大型の機器が必要であり、エネルギーチャージにも時間が掛かる為、当初はそれ等大型機器を設置可能な戦艦や要塞にのみ使用されていた。しかし、メガ粒子に変化する直前の高エネルギーを帯びたミノフスキー粒子を貯留するエネルギーCAPが開発され、メガ粒子砲の小型化と機動兵器サイズの出力機器でも稼動可能な省力化が可能となり、これによってモビルスーツが携行可能なメガ粒子ビーム兵装として「ビーム・ライフル」や「ビーム・サーベル」が登場した。
メガ粒子砲は大規模な加速装置を必須とはしないが、メガ粒子ビームは砲身に配された加速器を通過する事で収束と加速を続ける為、収束率と射程は砲身の長さに影響を受けるので基本的には長砲身の機器の方が収束率や加速による威力を高め易いので長砲身を採用するタイプが多い、意図的に収束率を低め、メガ粒子ビームを散弾・子弾状に形成し広範囲への攻撃を狙う拡散メガ粒子砲も存在する。モデルによっては収束率の任意変更も可能であり、エネルギーCAP方式の物は構造上ビーム・サーベルのデバイスを兼ねるタイプも存在する。
欠点として地球上やコロニー内等では大気や塵の影響を受けてメガ粒子ビームの収束が低まり減衰・拡散し雲散霧消化距離が縮んでしまう点が挙げられる。また、直進性が高過ぎるが故にスペースコロニーの擬似重力に同期出来ない為、コロニー内ではビームが予期せぬ軌道を描き外壁を破壊してしまう可能性がある。このような運用上のデメリットを補う為、コロニー内や大気圏内での戦闘では実体弾兵器が使用されるケースも多く、ヘビーガン用のビームライフルでは銃身同軸のサブセンサーを搭載しコロニー内ではコロニー構造に被害を与えないレベルの出力でしか撃たない様にしている程である。
モビルスーツの用いる物はジェネレーターに直結した物と、エネルギーCAPを使用した省力型であるビーム・ライフルに大別され、前者は出力に優れるものの機体に固定、あるいは半固定される為、運用には死角が伴う[4]場合が多い。
また、メガ粒子ビームを防ぐ技術も確立されており、Iフィールド・ジェネレーターやビーム撹乱幕、耐ビーム・コーティングなどが実戦で使用されている。