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− | + | 重量増による運動性低下、部材のコストダウンによる反応速度の悪化により、F80はF90のような極限まで軽量化された超高性能機にはならず、近接格闘性能についてはF90に水を開けられている。だが、F80はF90の実働データのフィードバックを受け、F90用に開発されたほぼ全てのミッションパック搭載を可能とするアドバンテージを得ていた<ref>ミッションパックの高性能はサナリィにとっても予想外のものであり、計画変更して導入する理由としては十分過ぎた。</ref>。Gキャノンや[[ハーディガン]]などにもハードポイントは搭載されているが、F90と同等のハードポイントを完全な形で搭載したのはF80が初となり、これによってF90と同等の全領域作戦能力を獲得 また、バックパックはキャノンガンダムと同等のものが搭載され、オプションとして3連マシンキャノン、150mm高速砲、ビーム・キャノンのいずれか一門、または二門を搭載可能であった。ただし、コスト及び運用の問題からホロ・キューブ系大処理容量コンピュータは搭載されておらず、在来型のシステムが採用されたことから、装備換装後はシステムの書き換えを必要とし、即時の野戦換装は困難となった<ref>それでも平均の書き換え時間は26分に留まっており、実戦レベルでは即時と呼んで差し支えない。</ref>。 | |
− | + | 設計は[[サナリィ]]・ナムスド研が担当し、生産は[[グリプス|グリプスI]]工廠及び[[サイド3]]の[[ツィマット社]]が担当。[[宇宙世紀]]0116年8月に量産試験型18機が教導団による試験運用が行われた。しかし、コストと出力バランス、そしてハウゼリー・ロナの暗殺の影響が重なり、F80はRGM-X計画の選定に漏れ、[[プロト・ジェムズガン]]が採用される形となる。それでも、F80の高性能は現場から支持されており、[[エコーズ]]など特殊部隊や海兵隊向けに少数生産されることが決定。その後も、各コロニー自治体や[[コロニー公社]]などに近代化改修の上で納入されている他、[[第一次オールズモビル戦役]]において、ジュピター・サナリィが技術試験用に生産した機体を[[ダンシネイン]]が運用したことが明らかになっている。 | |
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== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == |
2024年9月27日 (金) 17:19時点における版
F80 | |
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外国語表記 | F80 |
登場作品 | 機動戦士ガンダムF90クラスター |
デザイナー | 柳瀬敬之 |
スペック | |
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分類 | 汎用量産型モビルスーツ |
型式番号 | F80 |
頭頂高 | 14.8m |
全備重量 | 20.33t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 3,850kw |
スラスター総推力 | 57200kg |
装甲材質 | ガンダリウム・セラミック複合材 |
開発組織 | サナリィ |
所属組織 | |
所属部隊 |
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主なパイロット |
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概要
ヘビーガンの後継を目的としてフォーミュラ計画で開発された汎用量産型モビルスーツ。
ATMS計画のコンペティションにおけるガンダムF90の勝利は、単に次期主力機がF9シリーズに内定したに留まらず、来たるべき小型МS時代においてМSが抜本的革新を必要とすることを立証し、ジェガンの後継機がヘビーガンの延長線上にないことを示していた。
サナリィはフォーミュラ計画の一環としてF8シリーズを汎用量産機と位置づけ、積極的に売り込みを行ったが、キャノンガンダムが高性能ではあっても量産に適さない機体であったことから、安全保障会議から量産の承認は得られずにいた。そんな折、宇宙世紀0115年12月2日に発生したファステスト・フォーミュラとエグムのMSA-0120の交戦は、敵性勢力がATMS級の戦力を手に入れた場合何をもたらすかの雄弁なシミュレートとして安全保障会議に衝撃をもたらし、これを受けて委員の1人であったハウゼリー・ロナがかねてより主張していた軍改革の一環として、ジェガンの後継機を策定するRGM-X計画を発動。その手始めとして、凍結されていたF80の試験生産が承認された。
当初、F80はF90から疑似人格AIとハードポイント・システムを排除し、高性能を徹底的に追求した汎用型МSとして開発されていた。だが、キャノンガンダムの量産計画の頓挫から、F80計画に妥協、あるいは生産性と稼働率の向上が要求され、当初案からの変更を余儀なくされる。
F80はムーバブルフレームの基礎設計こそキャノンガンダムのものを流用しているが、コンピュータ及びアビオニクスはGキャノンと同等の部材に変更されている。また、装甲材は高価かつ軽量なマイクロハニカム装甲は廃され、通常のガンダリウム・セラミック複合材に変更[1]。キャノンガンダム量産時に稼働率の低さを指摘されていた各種の革新的機構も廃され、ヘビーガン、Gキャノンとのパーツ共有性が高められている。
ジェネレーターも、当初はGキャノンと同型のAE/MG-3200J(出力3,350kw)が搭載されていたが、試験運用で出力不足が指摘された結果、ブロック20以降の制式量産型ではキャノンガンダム用の主機をツィマット社が改修したTi-103"シリウス"(出力3,850kw)に変更された。
重量増による運動性低下、部材のコストダウンによる反応速度の悪化により、F80はF90のような極限まで軽量化された超高性能機にはならず、近接格闘性能についてはF90に水を開けられている。だが、F80はF90の実働データのフィードバックを受け、F90用に開発されたほぼ全てのミッションパック搭載を可能とするアドバンテージを得ていた[2]。Gキャノンやハーディガンなどにもハードポイントは搭載されているが、F90と同等のハードポイントを完全な形で搭載したのはF80が初となり、これによってF90と同等の全領域作戦能力を獲得 また、バックパックはキャノンガンダムと同等のものが搭載され、オプションとして3連マシンキャノン、150mm高速砲、ビーム・キャノンのいずれか一門、または二門を搭載可能であった。ただし、コスト及び運用の問題からホロ・キューブ系大処理容量コンピュータは搭載されておらず、在来型のシステムが採用されたことから、装備換装後はシステムの書き換えを必要とし、即時の野戦換装は困難となった[3]。
設計はサナリィ・ナムスド研が担当し、生産はグリプスI工廠及びサイド3のツィマット社が担当。宇宙世紀0116年8月に量産試験型18機が教導団による試験運用が行われた。しかし、コストと出力バランス、そしてハウゼリー・ロナの暗殺の影響が重なり、F80はRGM-X計画の選定に漏れ、プロト・ジェムズガンが採用される形となる。それでも、F80の高性能は現場から支持されており、エコーズなど特殊部隊や海兵隊向けに少数生産されることが決定。その後も、各コロニー自治体やコロニー公社などに近代化改修の上で納入されている他、第一次オールズモビル戦役において、ジュピター・サナリィが技術試験用に生産した機体をダンシネインが運用したことが明らかになっている。
登場作品と操縦者
- SUPER MJ 機動戦士ガンダム 最新МS造形資料集
- 出典元。フォーミュラ計画の一環として開発が進められていることが語られるのみで、詳細な設定は明かされていない。
- 機動戦士ガンダムF90FF
- 名称のみ登場。ルナツーでのファステスト・フォーミュラとルナツー教導団との模擬戦の際、FF隊に配備される予定であったが、制御コンピュータの問題とサナリィとアナハイムの政治的な駆け引きもあり、配備が見送られた。
- 機動戦士ガンダムF90クラスター
- 初登場作品。柳瀬敬之氏によってデザインが起こされ、第一次オールズモビル戦役の際デス・ガンズによって運用された。
装備・機能
特殊機能
- 換装
- 各部ハードポイントを介してオプションパーツを換装可能。ハーディガンやGキャノンはF90のミッションパックの一部のみを搭載可能だったが、本機ではほぼ全てのミッションパックの換装に対応する。
また、キャノンガンダムと同等のバックパックが搭載されているため、各種支援火器もオプションとして搭載できた。 - ステルスポンチョ
- デス・ガンズ仕様機が装備する耐ビームコーティング繊維を素材としたポンチョ。スラスターとの干渉が著しく、ビームの直撃にもせいぜい一発程度の効力しか発揮しないため、後のABCマントほどの高性能は発揮できていない。
武装・必殺攻撃
- バルカン砲
- 頭部に搭載された機関砲。
- ビーム・ライフル
- 携行型ビーム兵器。
- ショート・ビーム・ライフル
- 取り回しに優れた短銃身型ビーム・ライフル。
- ショットガン
- 散弾などを発射可能な実体弾砲。
- ビーム・サーベル
- バックパックに装備された近接格闘兵装。
- シールド
- 腕部にマウント可能な専用シールド。裏面にミサイル・ランチャーが搭載されている。
- ミサイル・ランチャー
- シールド裏面に搭載された4連装ミサイル発射管。
- ハイパー・バズーカ
- 肩掛け式の大口径ロケット砲。
- 3連マシンキャノン / 150mm高速砲 / ビーム・キャノン
- バックパックを介して装備可能なオプション装備。いずれもキャノンガンダムと同型。
対決・名場面
関連機体
- ガンダムF90
- 原型機。コストダウンや稼働率の向上を計った結果、近接格闘性能などに水を開けられたが、ハードポイント・システムをほぼ完全な形で継承している。
- キャノンガンダム
- フォーミュラ計画のF7シリーズ。ムーバブルフレームは本機の設計を流用している他、開発時の反省がフィードバックされている。