ガンダムF90

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ガンダムF90
外国語表記 Gundam F90
登場作品
デザイン 大河原邦男
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スペック
分類 汎用試作型モビルスーツ
型式番号 F90
頭頂高 14.8m
本体重量 7.5t
全備重量 17.8t(各ミッションパック装備は含まない)
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 3,160kw (1,580kW×2)
スラスター推力 27,510kg×2
9,870kg×2
アポジモーター数 51
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材
ハードポイント数 11
開発組織 サナリィ
開発者
所属組織 地球連邦軍
所属部隊
主なパイロット
1号機
2号機
予備機
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概要[編集]

海軍戦略諜報機関のサナリィの「フォーミュラ計画(Fシリーズ)」により開発された地球連邦軍の試作汎用型モビルスーツ。機体名にガンダムを称しているが、これは先祖に当たるガンダムに肖った名称で正式名称は「フォーミュラー・ナインティン」。

サナリィの提言した「モビルスーツの小型化」を目標に設計されており、既存のモビルスーツから機能を落とすことなくダウンサイジングに成功している。この機体は「Fシリーズ」の「F9シリーズ」のラインを採用しており、サナリィ製モビルスーツの基本体となっている。当初は搭載OSプログラムのみ異なる2機が製造されていたが、正確な生産数は不明である[1]

小型化にあたってまずはムーバブルフレームの構成から始まり、そこにヤシマ重工から提供を受けたマイクロハニカム構造が加わった事で、フレーム断面を従来品から30%カットする事に成功。当初はMS用小型高出力ジェネレータの開発が遅れていた為、MS用ではない軌道レース衛星用の物をMS用に改造した物を2基搭載していたが、後に小型MS用ジェネレータが開発・量産されて以降はそちらを1基搭載する仕様に変更された。

外付けの換装装備規格「ミッションパック」を採用し、機体各部にハードポイントを介して多種多様なオプションを装着する事ができる。また、ミッションパックは理論上装着部位が重複しない限り、別々の装備であっても装備する事ができ、現場での即時交換も可能にしている。素体は無駄な装備の一切を取り外した機体になっているが、これは実戦を想定していない試験機としての性格が強い本機体の事情による。ただしVタイプだけは装備のジェネレータリソースの配分(特に高出力を要するヴェスバーやビームシールド)や熱配分の関係で他装備の混載は不可能となっている。

基本OSは建造当時最新式で高性能だった第五世代の「8000系ニューロコンピュータ」に、「擬似人格OSプログラム」を持ち合わせている[2]。この擬似人格プログラムは初期の1号機と2号機に試験的に採用され、1号機に搭載された物が「Type-A.R」で先読みする機能、2号機の物が「Type-C.A」で機体性能を瞬間的に約3倍に引き上げる機能をそれぞれ設定された。ただしこのニューロコンピュータは熱に弱い為格納庫での待機時でも専用の冷却設備を要する代物であった。

基本的に試験機としての側面が強く、実戦投入は後継機に委ねられる予定であったが、オールズモビル戦役など不測の出来事から実戦投入の機会が多くなり、蓄積された運用データはF91などの後継機に引き継がれていき、ブラッシュアップしていった。

宇宙世紀0111年9月に1号機がロールアウトし、A/D/S/M/Hの各種オプションも本体に先行して完成。同年10月にはAE社MSA-120を下して地球連邦軍の次期主力MSとして正式採用し、同年12月にはさらにL/V/Pのオプションも完成した。また、1号機と共に2号機も試験運用されており、当初トリコロールカラーだった2号機は試験終了後に紺色へと再塗装されている[3]

宇宙世紀0120年10月28日には新サイド4宙域で1号機と2号機のテスト飛行が行われるが、その最中、2号機がオートバランサーの設定ミスが原因でアポジなどが不調に陥り、直後に火星独立ジオン軍(オールズモビル)によって強奪されてしまう[4]。その後、強奪された2号機は指揮官機として改修され、オールズモビルの火星基地内部で1号機と交戦。両機共に大破し、戦闘不能になるがサナリィに回収される。その後、1号機はそのまま修繕、2号機はF90IIに改修され運用された。

登場作品[編集]

機動戦士ガンダムF90
初登場作品。漫画では1号機が主役機として登場。後に火星独立ジオン軍との決戦で、強奪された2号機と対決し勝利。大きく損傷しながらもパイロットのデフと共に生還を果たした。
超戦士ガンダム野郎
1990年6月号に漫画『F90』に先駆けて登場。アサルトタイプの状態で初登場し「G研が大河原先生に依頼して製作しているスーパーウェポンシステム装備の超強化型ガンダム」と紹介されている。これ以外にも三代目頑駄無大将軍のSDスピリットと合体し、復活闇将軍と死闘を演じるなどの活躍を見せた。
機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122
主役機として登場。パイロットのベルフと共に再びオールズモビルに挑む。この戦いで得られた戦闘データがF91完成に大きく貢献している。
機動戦士ガンダム クライマックスU.C. 紡がれし血統
第二世代編でVタイプ及びII-Lタイプが登場。クロスボーン・バンガードとの戦闘の際にナナ・タチバナがF90Vに急遽搭乗。この戦闘の後、F90IIのパイロットに任命されることになる。原作ゲームにもVタイプが登場している。
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人
ミノル・スズキがIタイプ木星決戦仕様に搭乗。「鋼鉄の7人」作戦を生き延びている。
機動戦士ガンダムF90FF
パッツィ・アンゲリカがロールアウトカラーの2号機に搭乗。宇宙世紀0112年に第13実験戦団に編成され、1号機はチームA、2号機はチームBにて個別に試験運用が行われた。

装備・機能[編集]

特殊機能[編集]

換装
機体各所に配置されたハードポイントを介しミッションパックを換装可能。なお一部の装備を除いて混載が可能な様になっている。
A.R(TYPE ”A・R”)
1号機に搭載されている擬似人格プログラム。小回りが利く他、敵の動きを先読みするかのような操縦サポートを行う。劇中ではダメージコントロールを自律的に行う描写がある[5]
C.A(TYPE ”CA-III”)
2号機に搭載されている擬似人格プログラム。機動性が高く、通常のモビルスーツの3倍の速度を出す事が可能。

基本武装[編集]

バルカン砲
頭部(こめかみ横)に左右一対二基内蔵。設計側では必要無しと排除されていたが用兵側からの自衛装備の要求から急遽盛り込まれた装備。
ビームサーベル
背部バックパックに2基装備。配置はRX-78こと初代ガンダムと同じ。
ビームライフル
本機専用のビームライフルで当時の一般仕様ビームライフルより威力は高い。Eパック式を採用しており、ライフルの後部に差し込んだEパックがそのまま銃床になる。予備EパックはDタイプの様にハードポイントに接続する事が可能。シールド裏に取り付ける事も可能である。
シールド
本機専用デザインの1枚板の実体盾。

ミッションパック[編集]

(Aタイプ)アサルトタイプ
長距離侵攻仕様。敵陣深くに単独で侵攻し、重要拠点をビームバズーカで奇襲する。両肩にミノフスキークラフト式の機動ユニット、手足のハードポイントに大量の推進剤タンクを備え、長時間の大気圏飛行を可能にしている。
(Bタイプ)ボンバードタイプ
爆撃仕様。
(Cタイプ)コールドネスタイプ
寒冷地仕様。
(Dタイプ)デストロイドタイプ
接近・制圧戦仕様。敵主力の面制圧用の装備を備える。実体弾かつ、近距離用の重火器が多い。
(Eタイプ)エレクトリックタイプ
電子戦仕様。早期警戒仕様とも。書籍『ENTERTAINMENT BIBLE.25 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.4 MS開発戦争編』に掲載されている物と、プラモデル『MG 1/100 ガンダムF90用ミッションパック Eタイプ&Sタイプ』用の新規デザインとで、ミッションパックの形状が異なる。
(Fタイプ)ファイトタイプ
格闘戦仕様。
(Gタイプ)ガードタイプ
護衛仕様。
(Hタイプ)ホバータイプ
陸上機動戦仕様。
(Iタイプ)インターセプトタイプ
迎撃・追撃戦仕様。巨大な「フライトシールド」を装備しており、この盾はSFSとして飛行から大気圏突入までをサポートできる。
(Jタイプ)ジャケットタイプ
増加装甲仕様。
(Kタイプ)キープタイプ
守備隊仕様。
(Lタイプ)ロングレンジタイプ
長距離狙撃仕様。主武装のロングレンジライフルは、ビーム、実体弾のどちらも撃てる仕様となっており、状況に応じて使い分ける事ができる。
(Mタイプ)マリンタイプ
水中戦仕様。全身に魚雷など水中用武装を装備している。
(Nタイプ)不明
核武装=Nucleaとも、ニュータイプ=NewTypeとも、またそのダブルミーニングとも言われているが、詳細は不明。書籍『機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』の記載によれば、本タイプを基にF91が開発されたとされる。
(Oタイプ)オフィサータイプ
指揮官仕様。
(Pタイプ)ブランジタイプ
大気圏突入仕様。WR形態への変形が可能。
(Qタイプ)クイックタイプ
高機動型。
(Rタイプ)レコノイタータイプ
偵察、調査仕様。
(Sタイプ)サポートタイプ
長距離支援仕様。足を止めての遠隔支援砲撃用であり前線運用は考えられていない。この仕様の試験結果からキャノンガンダムGキャノンが派生機種として誕生する。
(Tタイプ)トレーサータイプ
追撃戦仕様。
(Uタイプ)アップリフトタイプ
大気圏離脱仕様。
(Vタイプ)ヴェスバータイプ
新規格火器試験仕様。実質的なF91のプロトタイプ。F91の設計仕様がある程度固まってから作られた。
(Wタイプ)ウォーバードタイプ
飛行試験型。ノウハウはレコードブレイカーに活用された。
(Xタイプ)エキストラタイプ
詳細不明。Gアーマーに相当する装備とも。
(Yタイプ)ヤングスタータイプ
詳細はクラスターガンダムを参照。
(Zタイプ)ゼロタイプ
詳細不明。F0-1号機とも。

関連機体[編集]

ガンダムF90 (A.D.S.混合装着時)
Aタイプ、Dタイプ、Sタイプの各パーツを装着した状態。火星のオールズモビル基地へ突入する際、デフとシドの手によって換装された。戦闘中、使用済みのパーツを任意でパージすることが可能。
ガンダムF90火星独立ジオン軍仕様
オールズモビル(火星独立ジオン軍)が強奪した2号機を独自に改修した機体。機体色はオレンジと白。ハードポイントによるミッションパック換装機能を排除しセンサーの大型化やアポジモーターの増設などを行ったため、機体性能は向上している。V字アンテナが撤去された頭部と旧ジオン系を彷彿させる左肩のスパイクアーマーが特徴。
ガンダムF90II
1号機との戦闘で大破した2号機(火星独立ジオン軍仕様)を回収し、機体パーツの6割を新造して製作された機体。試作型バイオコンピュータの搭載や小型MS規格の新型ジェネレータ搭載などにより性能が向上。デザインも変更され、F91に近いものとなった。カラーリングはトリコロール基調である面は変わらないが色の付いた部分が増え白い部分が減った物となっている。ミッションパックが使用出来る様にハードポイントシステムも戻され、本機の製造後に作られたミッションパックも存在する。なお、当wikiを含む各種サイトでは原則機種依存文字の使用は控えられる為英大文字の「I(アイ)」で代替表記されているが本来はローマ数字の「2」表記である。
ガンダムF90Iタイプ (木星決戦仕様)
鋼鉄の7人』に登場した1号機にIタイプを装備させた決戦仕様。パイロットはミノル・スズキ。肩パーツがF90IIの物に変更されている他、ビームランサーの代わりに小型核ミサイルを装備したショットランサー兼ビームライフルを装備しているのが特徴。
F90改
書籍『機動戦士ガンダムF91 モビルスーツ・イン・アクション U.C.0123』に模型作例と画稿が掲載されている機体。F90の後期バージョンとされている。
クラスターガンダム
F90の3号機かつY型仕様。コアブロックシステムを採用している。
ガンダムF91
F90V型装備仕様から発展開発された新型試作機。
シルエットガンダム
V型仕様などF91開発初期のデータを盗用しアナハイムのシルエットフォーミュラプロジェクトで開発された実験試作機。
ガンダムF89
F90開発の前段階として開発された機体。この機体をダウンサイジングした物がF90となる。本来、F80シリーズは次期汎用量産機に分類されるため、「F89」というコードは設定と矛盾しているように見えるが、実際はサナリィ社内で付けられたコードというだけであり、F80シリーズとは一切関係がない。
ガンダム[ケストレル]
青と白を基調とした機体色、換装機能、システムによる機体動作の補助など共通点が多い機体。「刻に抗いし者」最終話では技術の流れを匂わせる描写も存在している。

商品紹介[編集]

ガンプラ[編集]

フィギュア [編集]

書籍 [編集]

余談[編集]

  • 元々はF91の初期案であり、没案にこそなったものの、そのままにしておくには惜しいデザインだったため、F90として設定を構築しプラモデル展開に至った。
  • 1990年8月発売の『B-CLUB』57号に『F91』の速報記事が掲載されており、当該ページにはF91のシルエットと共にデザインが若干異なるF90の挿絵が掲載されている。原画は後藤雅巳氏(後に『F91』で原画を担当)によるもの。武装は肩部にビームバルカン、ミサイルポッド、レーダー。両腕にミサイルランチャーを装備している。
  • 大河原邦男作品集『IRON WORKS』の表紙に本機に似たガンダムが描かれているが、これはRX-78 ガンダムを今風に描いたら?というコンセプトで表紙用に描き下ろした物である。

資料リンク [編集]

リンク[編集]

脚注[編集]

  1. 3号機であるクラスターガンダムの存在が明らかになり、さらには他の予備機が存在していたなどの事情による
  2. GGENRATIONシリーズ』では交換可能なアイテムにする為に「A.Rチップ」「C.Aチップ」とされているが原典である漫画版や当時の文字設定ではその様な交換可能なプログラムチップモジュールである描写や言及は無い
  3. 模型誌『B-CLUB』74号掲載のジオラマ写真と解説文より
  4. 機体の不調と襲撃のタイミングが重なっている事から、機体調整は工作員によって行われた可能性がある。
  5. 強奪された2号機との交戦中、胴体への直撃弾を左腕を引き換えにして防いでいる。