『機動武闘伝Gガンダム』で物語の語り部を務める謎の人物。本編には登場せず、オープニング終了後、その回のあらすじを語る役として登場する。また、次回予告のナレーションも担当している。毎回、視聴者に向けてガンダムファイトに関する詳細で分かりやすい解説を聞かせてくれるが、プロフィールは一切明かされておらず、『G』の作中世界にいるかどうかすらも分からない謎多き人物である。
ダンディな口髭、赤いタキシードにピンク色でフリル付きのシャツ、青い蝶ネクタイ、右目に伊達眼帯を着けたリングアナウンサー姿が印象的であり、本編に入る前に、暗闇でスポットライトが当たる丸椅子に座りながらその回のあらすじを語る。そして語りが終わると共に上着と伊達眼帯を脱いで、マイクを右手にレフリー姿となり、「それでは!ガンダムファイト!レディ・ゴー!!」の掛け声と共に両腕を突き上げ、タイトルコールが始まる…というのが『Gガン』本編の流れとなっている。なお、マイクを持った右手の小指を立てる癖がある。
- 機動武闘伝Gガンダム
- 初出作品。第1話で秋元羊介氏が通常のナレーションを担当した後、第2話からストーカー本人が登場。以降、語り部として、度々怒涛の展開を見せる物語の水先案内役を担った。また、次回予告のナレーションも兼任しており、番組放送開始前の予告から最終回予告に至るまで熱いトークで盛り上げた。
- 新香港的武闘戯曲
- 劇中劇「爆裂!世界高達骨牌拳」でガンダムファイト決勝大会のレフリー役として登場。マスターアジアに優勝商品のミス・ガンダムがさらわれても無関心なシャッフル同盟の面々に「連れ戻した人が優勝」と事件解決を促した。一方、『G』本編のアナウンサーは逆に語り部として登場している。
- 超級!機動武闘伝Gガンダム
- 『G』と同様、本編前の語り部を担当。ただ『G』本編よりもキャラがはっちゃけ気味であり、淡々とした物腰はどこへやら。体を張りながらの解説やメタ台詞(作者である島本和彦氏の代弁者を兼ねているものと思われる)、他作品のパロディネタを度々披露するなど、『超級!』の作風が色濃く表れている(一応、真面目に語り部をする回もある)。
- 機動武闘伝Gガンダム外伝 天地天愕
- ストーリーテキストである同作においても変わらず語り部として登場する。
- アナウンサー
- 第13回ガンダムファイト決勝大会で実況役を務める女性アナウンサー。『新香港的武闘戯曲』ではストーカーと役割が入れ替わった状態で登場した。
- 「それではぁ!ガンダムファイト!レディィィ…ゴォォォッ!!」
- ストーカーを象徴する本編開始前の掛け声。語りの〆のこの掛け声から、BGM「運命のゴング」と共にタイトルコールが始まる流れは非常に熱い。
- 「みなさんお待ちかねぇ!」
「機動武闘伝Gガンダム「(次回サブタイトル)」にぃ、レディィィ、ゴォ!!」
- 次回予告におけるお決まりのフレーズ。この「みなさんお待ちかね!」の一言から熱い予告ナレーションが始まり、最後に「レディ・ゴー!」で〆。次話への期待を高めてくれる。
- 「I would like, if I may, to take you... おぉう、失礼…」
- 「もしよろしければ、皆様方にこのガンダムファイトを、ご説明させて頂きましょう」
- 「そもそも60年前の事です。汚れきった地球を後に、宇宙へと昇った人々が、コロニー国家間の全面戦争を避けるため、4年に一度、それぞれの代表選手を、ガンダムと名付けられたマシーンに乗せ、ファイトと称し、戦って、戦って、戦い合わせ、最後まで勝ち残ったガンダムの国が、コロニー国家連合の主導権を手にする事ができる…。なんとスポーツマンシップに溢れた戦争を作り出した事か…」
- 「ですが、残された問題が1つ…。このファイトの舞台は地球……。そう、我々の住む汚れきった地球だったのです。しかし、今回の大会は何やら様子が少し違うようです…」
- ドモン「そこのお前!この男に見覚えは無いか!」
- 「ふむ…。さて…この写真がどのようなファイトの嵐を吹き荒らすのか。今日のカードは(以下、対戦相手の紹介)」
- 第2話より、初登場時の台詞。ガンダムファイトの何たるかが、この語りにほぼ集約されている。第5話までは上記とほぼ同じ内容の語りが繰り返されるが、男の正体が分かる第6話から本格的に語り部として、その時のエピソードに沿った語りをするようになる。
- 「ゴッドガンダム注目の第1戦!相手は優勝候補のゼウスガンダム!その圧倒的なパワーにゴッドはピーンチ!ですが!ドモンの拳は真っ赤に燃えて勝利を掴めと轟き叫ぶのです!」
- 第26話予告より。本編のドモンに先駆けてちゃっかり必殺技の前口上を言うストーカーなのであった。
- 「皆さん…。遂にデビルガンダムは倒されました…。ですが、そのために兄キョウジと、シュバルツ・ブルーダーの2人を、犠牲にしなければならなかったドモン・カッシュ。その心境は如何許りのものでしょう…。ですが、非情にもガンダムファイトはまだまだ続くのです…。そう、東方不敗マスターアジアと、ドモン・カッシュの正真正銘の決戦として…。それでは!ガンダムファイト最終決戦!レディィィ…ゴォ!!」
- 第45話より。デビルガンダムとの決着がつくと共に2人の兄を失ったドモン。その沈痛な光景を前にストーカーも涙ぐんでいる。しかし語り部としての役割がある以上、務めを最後まで果たすのが第一。気持ちを切り替え、更なる大決戦のゴングを鳴らす。
- 「こうして、マスターとドモンの悲しい対決に、一応の終止符が打たれました。ですが、物語はまだ終わりません。そう…全宇宙を巻き込んで、更なるファイトが展開されるのです。どうやら、私はまだまだ叫ばなければならないようです。それでは!ガンダムファイト!レディィィ…ゴォ!!」
- 第46話より。第13回ガンダムファイトが幕を下ろし、ドモンと風雲再起が涙と共に亡き師匠に最後の別れを告げる中、物静かに語りを始めるが、ガンダムファイトの終結は真の黒幕が全宇宙を危機に陥れる前触れに過ぎない。そして語り部として物語の最終ラウンドのゴングを鳴らすのである!
- 「皆さん、いよいよお別れです!地球を守るガンダム連合は大ピンチ!しかも!デビルガンダム最終形態へ姿を変えたレインが、ドモンに襲い掛かるではありませんか!果たして!全宇宙の運命やいかに!機動武闘伝Gガンダム 最終回「Gガンダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!!」
- 最終回である第49話の予告より。「果たして全宇宙の運命やいかに?」の直後に「ゴッドガンダム大勝利!」というロボットアニメでも屈指の熱く、そしてネタバレなナレーションである。
- 「さて皆さん…、いよいよお別れの時がやって参りました。私には、もう何も説明するべき事は残されていません。…そう!これが最後のガンダムファイト!みなさんご一緒にぃ!!」
- 「レディィィ!!ゴォォォッ!!」
- 第49話の最後の語り。最後は大勢で「レディ・ゴー!」を叫び、遂に物語最後のゴングが鳴らされる!
- 「そして!ライバルに苦戦するドモンの前で、遂にマスターの正体が明かされるのです!」
- 第14話予告より。本編でマスターガンダムのガンダムファイターの正体が明かされていない状況で「マスターの正体」と思わせぶりな発言をしたため、事実上のネタバレと化している。しかも第15話では…
- 「さて皆様。前回は、さぞ驚かれた事でしょう。ま、無理もありません。何せ、あのガンダムファイト優勝者、東方不敗こと、マスターアジアが、デビルガンダムの手先だったとは。ドモン・カッシュで無くとも信じられない事でした」
- そして第15話。次回予告でネタバレした上でこの白々しさを感じる発言である。ただ、語り部役と予告ナレーション役を別々に考えれば、語り部役としては一切のネタバレはしていないのでセーフと言えばセーフである。
- 「ちょ、ちょっと待ってください!東方不敗がマスターアジアなのは分かりますよ?でも…東西南北中央不敗なのに、マスターアジアと言うのはおかしいんじゃないですか!?」
- 「「世界高達骨牌拳」其ノ二」より、『G』本編で一切ツッコまれなかった「東西南北中央不敗」を名乗るマスターアジアに対する率直なツッコミ。これには映画を見ていた観客も大受けであり、チボデーも「ナイスツッコミ」と賞賛した。
超級!機動武闘伝Gガンダム[編集 | ソースを編集]
- 「皆さん…」
- 「「妹」はお好きですか?」
- 「しかもカワイイ妹です!俺の妹がこんなにカワイイわけがないってくらいにです!!」
- (1コマ挟んで)「そんな妹…どこにもいませんよ…」
- Round 9(テキーラガンダム回)より、冒頭で早速ライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のパロディを披露。が、発言しておきながら非情な現実に沈痛な間が流れるのだった。しかも、本編に至っては『G』本編以上にドシリアスな結末を迎える始末である。
- 「ガンダムファイトをやめて!?あたしのために!?建築物や自然や民間人を巻き込んでの破壊はやめてですかっ まったくふざけてんじゃねぇですよ!!」
- 「ええいそれでもやらせたいなら止めませんよ! ほらっ「ガンダムファイト」だろっ!?」
- Round 13(ミナレットガンダム回)より、読者に向けた「元カレと今カレから告白されたら」という議題が加熱した末、河合奈保子氏のシングル「けんかをやめて」の歌詞を引き合いに出しながらの発言。過熱しすぎで口調も完全に素が出てしまっている。果てには自棄を起こし、大元の原因であるレインに「レディ・ゴー」を無理強いさせるのだった。
- 「筆文字読み辛いですかっ!?頑張って読んで下さいっ!!」
- Round 17より、「レディ・ゴー」後に読者へ向けた(筆者からの)切実なお願い。
- 「さて皆さん お久しぶりでございます 何と言っても新宿編はテンション高くてシリアス過ぎて… 私の出る間がなかったんですから まあこれからも展開はシリアスなものが続きますが」
- Round 23より、ギアナ高地修行編に入って久々に登場した際に。これまで登場できなかった鬱憤晴らしか、ここから暴走具合が更に加熱していくようになる。
- 「TVアニメではそんなことなかった?いえいえこれはコミック版ですので!!」
- 上記のRound 23など、ドモン以外の面々の機体が強化されるといったコミック版独自の展開が起こった時のお決まりのメタ台詞。場合によっては含み笑いをしながら発言するので、妙に読者を煽っているような印象を受ける。
- 『G』のレーザーディスク Vol.2に付属している今川監督のロングインタビュー(第2回)で語り部としてのストーカーの元ネタが語られている。「トワイライト・ゾーン (邦題:ミステリーゾーン)」の案内人(ロッド・サーリング)、「ウルトラQ」のナレーターである石坂浩二、「ヒッチコック劇場」や「スタートレック」など数々の作品のナレーターからインスパイアされているようだ。
- レフリーとしてのストーカーの元ネタであるかは不明だが、70~80年代に東京12チャンネルで放送されたスポーツ番組「勝抜き腕相撲」でレフリーを務めたチャーリィ湯谷氏に、「レディ、ゴー!」の掛け声、髪型、Yシャツ姿、時折リボンを着ける等々、いくつか類似点が見られる。
- 上記のロングインタビューでは他にもストーカー誕生の経緯が語られており、それによると当初ストーカーの登場予定は無かったとの事。『1st』のようにナレーションで設定説明をして従来のガンダムの流れになるのを避けるため、作品世界の人間の視点からガンダムファイトを説明する役として第1話ではベルチーノを登場させた。しかし連続で登場させる訳にもいかず、結果「説明なんだから説明でいこう」という発想に至り、登場に至った。本来の目的としては一話一話の深みを整理させる役であり、第6話以降はストーリー解説以外にも物語に間接的に関わるシーン(キョウジの写真を拾う、観客と共にネーデルガンダムVSゼウスガンダム戦を観戦するetc.)が描かれるなど、作品の中にどこまで入って来てどこからどこまで線を引いているキャラなのかが明確化された。
- 第9話冒頭のカジノにも当初は登場予定で、ドモンとチャップマンが対戦している会場でポーカーをやりながら解説を始めるという形で群衆の中にストーカーを入れる予定だったが、サブタイトルまでの尺の上限が90秒という事もあり断念したとの事。
- 今でこそ「ストーカー」は「相手を付け回す不審者」という意味で周知されているが、実際に日本で流行語となったのは『G』放送終了から2年ほど経った1997年頃である。
- ストーカー役を務めた秋元羊介氏はPS3用ソフト「ARMORED CORE VERDICT DAY」の登場人物であるファットマンも演じているが、彼の職業である傭兵の運び屋は「ストーカー」と呼称されている。綴りはコウノトリを意味する「Storker」だが、作中では「金の亡者」として「Stalker」の意味合いを以って使われるケースもある様子。
- 他にもアニメ「宇崎ちゃんは遊びたい!」で亜細 亜紀彦役を演じた際、第6話冒頭でストーカーの語りをパロディした中の人ネタが披露された。