Ζプラス

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Ζプラス(Ζ Plus)

エゥーゴアナハイム・エレクトロニクス社が開発した試作可変MS「Ζガンダム」のウェイブライダーモードの有効性に着目したカラバが、これを再設計した機体。

ノンオプションで大気圏へ再突入が可能なΖガンダムはエゥーゴのフラッグシップMSとして高い戦果を挙げており、地球におけるエゥーゴの支援組織であるカラバは高性能MSと航空戦力を同時に充実させるべく同機を大気圏内専用機に改修。A1型として少数ながらも生産ラインに乗せた。そして、その配備数に見合わぬ実績を踏まえた上で再び大気圏再突入能力と空間戦闘能力を持つ機体としてC1型が開発された。

Ζプラスは、Ζガンダムの大気圏突入モードであるWR形態時のフライングアーマーの形状を改善し、充分な翼面積を獲得。また、MS形態時にもデッドウェイトとならぬよう、百式のウイングバインダーを参考に、高性能のAMBACシステムとして稼働するよう配慮されている。同時に、Ζガンダム最大のネックであった変形構造[1]を極力単純化させ、コスト面での改善を試みている[2]

Ζプラスの頭部はΖガンダムの基本設計をもとにカラバが独自に開発したもので、特定のセンサーなどを除き、自主生産が可能となっている他、メガキャノンの搭載なども可能な構造的余裕を持つ。デバイスには量産型MSに採用されている標準的なものが多用されており、機体全体としてのコスト削減に貢献している。一般的な量産型MSに比べれば高価な部類に入るが、実戦運用によるデータ収集そのものを目的としていないため、実用レベルが達成できればそれ以上の機能やクオリティは不必要とされていた。

ボディはΖガンダムの構造を踏襲しつつ、形状や機構の単純化を計る事で信頼性を向上させる事に成功。ΖガンダムはWR形態時に展開するボディユニットの内部構造をフライングアーマー、シールドなどによって完全に遮蔽する必要があり、各接合部の形状や変形時のすり合わせが非常にシビアであったため、結果としてトータルコストの高騰を招いていた。一方、Ζプラスでは飛行する上での空力問題をクリアすれば、内部構造が多少露出していたとしてもほとんど問題にならなかったため、ヒンジの兼用やアクチュエーターなどに多くの規格品を導入し、歩留まりの安定した部材が多用されていた。

バリエーション

ΖプラスA1型
プロト機の高評価を受け、カラバにて大気圏内用として開発されたΖプラスシリーズの基幹機種。
Ζプラス (アムロ・レイ専用機)
デモンストレーションカラーに塗装されたA1型の内、アムロが搭乗した機体。
ΖプラスA1B型
攻撃機として改良された機体。
ΖプラスA2型
A1型の頭部にメガ・キャノンを搭載した機体。この機体で得たデータはハイ・メガ・キャノンに活かされることとなった。
ΖプラスA3型
A1の性能向上を目指した機体。D型が採用され、試作機1機のみ生産された。文字設定のみの機体。
ΖプラスB型
A1型をベースに複座式に改修した練習機。パイロットの育成に使用された。
ΖプラスBN型
対地・対艦攻撃用に改良を加えた機体。
ΖプラスC1型
A1型を宇宙用として再設計した機体。
ΖプラスC1/2型
頭部をA2型のものに換装した機体。
ΖプラスC1Bst型 (ハミングバード)
Sガンダム ディープ・ストライカーの随伴機として開発されていた機体。
ΖプラスC4型
Ζガンダムと同型のバインダーを装備した機体。
ΖプラスD型
WR形態での空戦能力を重視した機体。
ΖプラスE型
EWAC仕様の機体。文字設定のみの機体。
ΖプラスR型
バックウェポンシステムの評価試験機。リ・ガズィのプロトタイプ。文字設定のみの機体。

その他のバリエーション

以下の機体は『ガンダム・センチネル』の設定とは一切関係ないとされている。

ΖプラスCX型
C型の試作機体。
Ζ>
別名ΖプラスP型。大気圏突入を可能とした機体。
ΖプラスS2型
A2型をベースとした無人機。可変機構がオミットされている。
Ζガンダム(レストア機)
第一次ネオ・ジオン抗争で中破したΖガンダムをΖプラスのパーツで修復した機体。
Ζプラス戦術爆撃連合
アナハイムが構想した機体群。全機種をTMSで統一した部隊で、4種の戦術に特化したΖプラスが構想された。構想のみで開発も生産も行われていない。

その他の関連機体 

ゼータキュアノス
ガンダムビルドダイバーズ GIMM&BALL'S WORLD CHALLENGE』に登場する本機をベースとしたガンプラ。ウェイブライダーとウェイブシューターへの可変機構を有する他、PBWS(プロトバックウェポンシステム)を装着したウェイブダイバーに変形可能。

リンク

脚注

  1. Ζガンダムはエゥーゴのフラッグシップに相応しい画期的な高性能機であったが、反面、基礎構造のコピーが容易であるにも関わらず、要求スペック通りに建造した場合、非常にコストが高く、また乗りこなすのが難しいピーキーな機体でもあった。そのため、そのままの設計での量産化は早い時期に見送られ、いわゆる同型機が数機と主要パーツ群が制作されたに留まり、その内の何機かはカラバに供与され、大気圏内専用機開発のテストベッドとされた。
  2. それでもΖプラスが高価な機体である事に変わりはなかったが、当時ティターンズが掌握していた各拠点空域における制空権の奪還と拠点攻略を同時に行う事が可能な手段が他になかったのも事実であった