カラバ
カラバ(Karaba)[編集 | ソースを編集]
30バンチ事件を皮切りに結成された反連邦ネットワーク。それ以前まで独自に活動していた複数の反連邦組織[1]がティターンズに対抗するために一致団結し、急速に組織化されていった。ネットワーク組織という性質上、明確な拠点や制服などは存在しないが、中心人物には元ホワイトベースクルーも参加しており、ハヤト・コバヤシやアムロ・レイらが名を連ねている。
エゥーゴが地上で作戦行動を行う際の支援活動も行っている他、エゥーゴとは戦力のシェアも行っており、ジャブロー攻略戦に投入されたジムIIやネモ、リック・ディアス等はそのままカラバの戦力として運用されている他、宇宙への転戦を希望したメンバーへのエゥーゴ移籍も認めている。
宇宙での活動を主とするエゥーゴとは対照的に地球を中心に活動するが、カラバは単なるエゥーゴの看板違いという訳ではなく、秘密結社としての活動範囲は古くまた広い。グリプス戦役ではエゥーゴがジャブロー降下を果たした際には厳重な連邦軍の監視をくぐり抜けてハヤト・コバヤシを主要メンバーに迎え、エゥーゴ主力の宇宙経由での脱出を果たしており、少なくとも北米全域にエゥーゴとは別に組織を拡大。以後もニューギニア基地、キリマンジャロ基地とティターンズの地球拠点攻略をほぼ独力で(キリマンジャロ戦にはジオン残党軍の協力があったという異説もある)陥落させており、その武力組織としての実力は計り知れない。また、クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)のダカール演説に際してはルオ商会と協同して事前に議会制圧のために反対派の暗殺・排除も行っており、「戦後のテロ組織」としての手腕は抜きん出たものと言えた。
第一次ネオ・ジオン抗争では独自にダカール奪回のために軍事行動を行いこれを成功させており、続くダブリンへのコロニー落としに対して住民の避難活動に従事したが、この際に主力を失って以降は、歴史の表舞台から幻のように消えてしまった。これについては、エゥーゴが有名無実化して解体され、連邦政府の体制に取り込まれていく過程で、エゥーゴの「非合法な」活動、特に地上における非正規戦を遂行したカラバの活動についてはエゥーゴ派の政治家達にとって都合の悪い事実が多数含まれていることから情報公開がなされていないと考えるのが妥当という見方が存在する。
主要な人物の多くは連邦軍に吸収されたとされているが、そもそも誰が主要な人物であったのか、また組織構造がどのようなものであったかは同盟関係にあったエゥーゴにすら「秘密結社のようだ」と囁かれているため詳らかではなく、カラバという組織の総体が何を企図し、どのような指示的動向を見せていたかについては諸説あって決着を見ない。
だが、第一次ネオ・ジオン抗争後、急速に体制への迎合を行ったエゥーゴ首脳部に対してカラバの極右・極左勢力が離脱の動きを見せたのは事実であり、宇宙への強制移民に反発し地球に住み続ける民族としての利権を死守しようとするカラバ右派はFLNのような民族組織はもとよりティターンズ残党やアフリカのジオン残党とも結びつき、汎アフリカ解放同盟やアラビア人民解放戦線のような土着のテロ組織へと変貌していった。彼らの活動は宇宙世紀0090年代には一時沈静化したかに見えたが、宇宙世紀0105年の土地強制収容法案以降その活動を再燃させ、0120年代には民族の土地を奪おうとする旧先進国とその尖兵であるマハに対する抵抗運動へと変貌している。
登場作品[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士Ζガンダム
- 初出作品。ジャブロー攻略戦後に合流したハヤト、アムロらを中心にアウドムラ隊が結成され、ジャブロー攻略戦参加メンバーを宇宙へ帰還させる為に尽力。その後は香港での戦闘やキリマンジャロ基地攻略戦、ダカール演説などに参加している。なお、組織名についてはクワトロ・バジーナから「秘密結社のようで好きではない」と意見されている。
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 『Ζ』から引き続き登場。ダブリンへのコロニー落としに対して都市封鎖を試みるネオ・ジオンと交戦。住民をアウドムラへ避難させるといった救援活動を行っている。この際、アムロは宇宙へ上がっており不在。また戦闘中にハヤトも戦死した為、エゥーゴと同じく組織的な弱体化は免れなかった。
- ガンダム・センチネル
- 元カラバ所属パイロットとしてテックス・ウェストが登場する。
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation
- 物語前半における立ち位置はTVシリーズと同様だが、物語後半のキリマンジャロ基地攻略戦~ダカール演説についてはカットされており、ディジェも登場しない。
- 機動戦士ゼータガンダム1/2
- アムロ・レイの影武者作戦を展開。その際にティターンズに捕らえられた影武者を救出する為の作戦行動も展開された。
- ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者
- 反ティターンズ組織「ケラウノス」が反ティターンズ機運の高まりに伴ってカラバへ参加。アウドムラ隊と共にニューギニア基地攻略戦に参加し、その後主だったメンバーはエゥーゴへ転属となった。
- 月刊モビルマシーン
- VOLUME33にて第一次ネオ・ジオン抗争後の組織のその後が語られており、極右・極左勢力が連邦への迎合に反発して離脱し、その内右派勢力がテロ組織として離合集散を繰り返していることが語られた。
関連人物[編集 | ソースを編集]
- ハヤト・コバヤシ
- 元ホワイトベースクルー。ジャブローで鹵獲したアウドムラの指揮を預かり、実質的なリーダーとして活躍。
- アムロ・レイ
- 元ホワイトベースクルー。かつてガンダムに搭乗したニュータイプ。アポリー・ベイから譲られたリック・ディアスに搭乗し、その後ディジェに乗り換えた。
- ベルトーチカ・イルマ
- カラバ所属のジャーナリスト。
- カイ・シデン
- 元ホワイトベースクルー。一年戦争後はジャーナリストとして活躍している。
- ノーマン
- カラバのメンバー。ベルトーチカの放った伝書鳩をヒッコリーで受け取る
- テックス・ウェスト
- Ζプラスパイロット。地球連邦軍に転属し、α任務部隊に配属された。
- フォルカー・メルクス
- ケラウノスの艦長兼リーダー。隻脚の元ジオン軍人。
- ルシアン・ベント
- ケラウノスMS部隊隊長。専用ジム・キャノンIIに搭乗。フォルカーとは一年戦争以来の付き合い。
- ヴァン・アシリアイノ
- ケラウノスMS部隊パイロット。ジム改[ワグテイル]に搭乗。
- ダニカ・マクガイア
- ケラウノスMS部隊パイロット。アメリカの名門軍人一家マクガイア家の出身。
- ヨーン・ユルヤナ
- 難民キャンプ出身の義勇兵。ヴァンからワグテイルを譲り受ける。
- ボッシュ・ウェラー
- アムロの部下として所属していた。当時はジムIIIに搭乗していたと思われる。
保有戦力 [編集 | ソースを編集]
艦艇・航空機 [編集 | ソースを編集]
- ド・ダイ改
- B-70 バルキリー(戦争博物館の物を修復)
モビルスーツ [編集 | ソースを編集]
その他 [編集 | ソースを編集]
関連組織[編集 | ソースを編集]
リンク[編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ 連邦内の反ティターンズ派や反連邦のアースノイド、ジオン残党部隊、両者の寄合所帯など。