「ジオン・ズム・ダイクン」の版間の差分
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コロニー独立運動の指導者。[[ジオン共和国]]初代首相。[[キャスバル・レム・ダイクン]]と[[アルテイシア・ソム・ダイクン]]の実父。ジオニズム思想の提唱者。 | コロニー独立運動の指導者。[[ジオン共和国]]初代首相。[[キャスバル・レム・ダイクン]]と[[アルテイシア・ソム・ダイクン]]の実父。ジオニズム思想の提唱者。 | ||
− | 地球から最も遠いスペースコロニー「サイド3」を「ジオン共和国」として一方的に独立宣言を行い、地球とは緊張が高まっていたがこれを是とはせず、地球と宇宙との不均衡を正したいという意思で活動を続けていた。だが志半ばにして急死。対立していた[[デギン・ソド・ザビ]] | + | 地球から最も遠いスペースコロニー「サイド3」を「ジオン共和国」として一方的に独立宣言を行い、地球とは緊張が高まっていたがこれを是とはせず、地球と宇宙との不均衡を正したいという意思で活動を続けていた。だが志半ばにして急死。対立していた[[デギン・ソド・ザビ]]による謀殺が囁かれている。その後のジオン公国におけるサビ家の専横は、臨終の際にデギン・ソド・ザビを指差したことが「後継者を指名した」と解釈されたためであるが、一部のダイクン派からは「暗殺者を告発した」と解釈されている。『[[機動戦士ガンダム]]』と『[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]』でキャラクターの描写が大きく異なり後述を参照。 |
− | == 機動戦士ガンダムにおいて == | + | === 機動戦士ガンダムにおいて === |
− | + | TVシリーズ、劇場版共に劇中ではほとんど描写がなく出番といってはテキサスコロニーでダイクン兄妹が邂逅した際の回想程度である。富野由悠季による小説版では、彼の情熱的で二枚目な扇動家としての面がギレンによって語られていた。 | |
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「ORIGIN」では強烈な選民思想を抱いた扇動者として全く別のキャラのように描かれている。「ORIGIN」での彼は「地球連邦がそうとするジオン・ズム・ダイクン像」に近いと言ってもいい。自らをイエス・キリストになぞらえ、部下達を「弟子」と称するなど政治家というよりは宗教家に近いような言動が多く、非常に独善的で情緒不安定であった。一方では彼はサイド3の自治権を認めさせるなどの政治的な実績も残しているため(これはジオン・ズム・ダイクン以外の労力もあるのかもしれないが)いずれにせよ一面だけの人間ではないようだ。 | 「ORIGIN」では強烈な選民思想を抱いた扇動者として全く別のキャラのように描かれている。「ORIGIN」での彼は「地球連邦がそうとするジオン・ズム・ダイクン像」に近いと言ってもいい。自らをイエス・キリストになぞらえ、部下達を「弟子」と称するなど政治家というよりは宗教家に近いような言動が多く、非常に独善的で情緒不安定であった。一方では彼はサイド3の自治権を認めさせるなどの政治的な実績も残しているため(これはジオン・ズム・ダイクン以外の労力もあるのかもしれないが)いずれにせよ一面だけの人間ではないようだ。 | ||
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地球への宣戦布告として完全な独立を宣言する議会の壇上で突然倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまったが、彼の死は「地球連邦による暗殺」というデマゴーグに利用されたり、閣僚同士の後継者争いに発展するなど、後の出来事を鑑みれば非常に大きな転機であったことは間違いない。 | 地球への宣戦布告として完全な独立を宣言する議会の壇上で突然倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまったが、彼の死は「地球連邦による暗殺」というデマゴーグに利用されたり、閣僚同士の後継者争いに発展するなど、後の出来事を鑑みれば非常に大きな転機であったことは間違いない。 | ||
− | + | また、彼の死因に関してTVシリーズでは暗殺説は否定されており、単なる病死であったが「死に瀕して偶然手を上げる動作をしたらその先に偶然デギンがいて、周りの人が勝手にそれを『後継者指名だ』『いや暗殺者の告発だ』と騒ぎ出しただけ」という富野氏の発言が根拠となっている(余談だが、この「当事者を置き去りにしたまま周囲が勘違いして話が大事になる」というのは後に『装甲騎兵ボトムズ』でも取られた物語展開である)。しかし「ORIGIN」ではデギン・ソド・ザビから明確に「自分がヤッた」旨が語られている。 | |
− | == ジオニズム == | + | === ジオニズム === |
− | 多くの作品では彼のジオニズム思想は「人類を生み出した地球を守るために、人類は宇宙に出なければならない」「宇宙に出た人間は誤解なく分かり合える新人類へと革新できる」というある種の博愛主義的な聖人であったとされている一方、割りと強硬な手段でジオン共和国を独立させようとするなど人柄に関しては様々な解釈がなされている。「機動戦士ガンダム」では[[ギレン・ザビ]] | + | 多くの作品では彼のジオニズム思想は「人類を生み出した地球を守るために、人類は宇宙に出なければならない」「宇宙に出た人間は誤解なく分かり合える新人類へと革新できる」というある種の博愛主義的な聖人であったとされている一方、割りと強硬な手段でジオン共和国を独立させようとするなど人柄に関しては様々な解釈がなされている。「機動戦士ガンダム」では[[ギレン・ザビ]]によって本来の解釈である「人の革新」や博愛主義的な側面を完全に否定した「選民主義の発露」と「扇動のためのアジテーション」に捻じ曲げられていたが、「ORIGIN」では彼自身の口から近い意味で語られている。『[[機動戦士ガンダムUC]]』では正反対に「太陽の光も届かない過酷な環境で生きていくために必要だった光」と評されている。いずれにせよ、結果的に彼のジオニズム思想が発端となって後々にも大きな禍根を残すことになってしまった。 |
なお、1年戦争の開戦や悪名高いコロニー落としはタカ派であったザビ家が主導権を握ってから起きたことであり、彼自身は開戦には慎重で否定的であった。 | なお、1年戦争の開戦や悪名高いコロニー落としはタカ派であったザビ家が主導権を握ってから起きたことであり、彼自身は開戦には慎重で否定的であった。 | ||
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:演説中に倒れ、急死。対連邦強硬派として描かれていた。 | :演説中に倒れ、急死。対連邦強硬派として描かれていた。 | ||
== 人間関係 == | == 人間関係 == | ||
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:キャスバルとアルテイシアの母。ダイクンの愛人。 | :キャスバルとアルテイシアの母。ダイクンの愛人。 | ||
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+ | :正妻。彼女自身はジオンを愛したが、子供に恵まれなかった。 | ||
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:独立運動の盟友。死の直前あたりでは路線の違いで対立していた。 | :独立運動の盟友。死の直前あたりでは路線の違いで対立していた。 | ||
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:独立運動の盟友。デギンとは当初から対立していた模様。 | :独立運動の盟友。デギンとは当初から対立していた模様。 | ||
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<!-- キャラクターが大きく関わった(開発した、搭乗した)機体を記述してください。 --> | <!-- キャラクターが大きく関わった(開発した、搭乗した)機体を記述してください。 --> | ||
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== 商品情報 == | == 商品情報 == | ||
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2019年5月27日 (月) 11:14時点における版
ジオン・ズム・ダイクン | |
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外国語表記 | Zeon Zum Deikun |
登場作品 | |
声優 | 津田英三(ORIGIN) |
デザイナー | 安彦良和 |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 人間(スペースノイド) |
性別 | 男性 |
生年月日 | 宇宙世紀0009年 |
没年月日 | 宇宙世紀0068年 |
髪色 |
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職業 | 独立運動の指導者、ジオン共和国初代首相 |
所属 | ジオン共和国 |
概要
コロニー独立運動の指導者。ジオン共和国初代首相。キャスバル・レム・ダイクンとアルテイシア・ソム・ダイクンの実父。ジオニズム思想の提唱者。 地球から最も遠いスペースコロニー「サイド3」を「ジオン共和国」として一方的に独立宣言を行い、地球とは緊張が高まっていたがこれを是とはせず、地球と宇宙との不均衡を正したいという意思で活動を続けていた。だが志半ばにして急死。対立していたデギン・ソド・ザビによる謀殺が囁かれている。その後のジオン公国におけるサビ家の専横は、臨終の際にデギン・ソド・ザビを指差したことが「後継者を指名した」と解釈されたためであるが、一部のダイクン派からは「暗殺者を告発した」と解釈されている。『機動戦士ガンダム』と『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でキャラクターの描写が大きく異なり後述を参照。
機動戦士ガンダムにおいて
TVシリーズ、劇場版共に劇中ではほとんど描写がなく出番といってはテキサスコロニーでダイクン兄妹が邂逅した際の回想程度である。富野由悠季による小説版では、彼の情熱的で二枚目な扇動家としての面がギレンによって語られていた。
機動戦士ガンダム THE ORIGINにおいて
「ORIGIN」では強烈な選民思想を抱いた扇動者として全く別のキャラのように描かれている。「ORIGIN」での彼は「地球連邦がそうとするジオン・ズム・ダイクン像」に近いと言ってもいい。自らをイエス・キリストになぞらえ、部下達を「弟子」と称するなど政治家というよりは宗教家に近いような言動が多く、非常に独善的で情緒不安定であった。一方では彼はサイド3の自治権を認めさせるなどの政治的な実績も残しているため(これはジオン・ズム・ダイクン以外の労力もあるのかもしれないが)いずれにせよ一面だけの人間ではないようだ。
地球への宣戦布告として完全な独立を宣言する議会の壇上で突然倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまったが、彼の死は「地球連邦による暗殺」というデマゴーグに利用されたり、閣僚同士の後継者争いに発展するなど、後の出来事を鑑みれば非常に大きな転機であったことは間違いない。
また、彼の死因に関してTVシリーズでは暗殺説は否定されており、単なる病死であったが「死に瀕して偶然手を上げる動作をしたらその先に偶然デギンがいて、周りの人が勝手にそれを『後継者指名だ』『いや暗殺者の告発だ』と騒ぎ出しただけ」という富野氏の発言が根拠となっている(余談だが、この「当事者を置き去りにしたまま周囲が勘違いして話が大事になる」というのは後に『装甲騎兵ボトムズ』でも取られた物語展開である)。しかし「ORIGIN」ではデギン・ソド・ザビから明確に「自分がヤッた」旨が語られている。
ジオニズム
多くの作品では彼のジオニズム思想は「人類を生み出した地球を守るために、人類は宇宙に出なければならない」「宇宙に出た人間は誤解なく分かり合える新人類へと革新できる」というある種の博愛主義的な聖人であったとされている一方、割りと強硬な手段でジオン共和国を独立させようとするなど人柄に関しては様々な解釈がなされている。「機動戦士ガンダム」ではギレン・ザビによって本来の解釈である「人の革新」や博愛主義的な側面を完全に否定した「選民主義の発露」と「扇動のためのアジテーション」に捻じ曲げられていたが、「ORIGIN」では彼自身の口から近い意味で語られている。『機動戦士ガンダムUC』では正反対に「太陽の光も届かない過酷な環境で生きていくために必要だった光」と評されている。いずれにせよ、結果的に彼のジオニズム思想が発端となって後々にも大きな禍根を残すことになってしまった。
なお、1年戦争の開戦や悪名高いコロニー落としはタカ派であったザビ家が主導権を握ってから起きたことであり、彼自身は開戦には慎重で否定的であった。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダム
- 既に故人。シャアの回想で死ぬ間際の様子が描かれている。
- 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
- 演説中に倒れ、急死。対連邦強硬派として描かれていた。
人間関係
家族
- シャア・アズナブル
- 本名キャスバル・レム・ダイクン。長男。
- セイラ・マス
- 本名アルテイシア・ソム・ダイクン。長女。
- アストライア・トア・ダイクン
- キャスバルとアルテイシアの母。ダイクンの愛人。
- ローゼルシア
- 正妻。彼女自身はジオンを愛したが、子供に恵まれなかった。
ジオン共和国
- デギン・ソド・ザビ
- 独立運動の盟友。死の直前あたりでは路線の違いで対立していた。
- ジンバ・ラル
- 独立運動の盟友。デギンとは当初から対立していた模様。
- カレル・カーシム
- 協力者。当初はジオニズムに一定の理解を示してたが、ある時期を境に彼の元から離れムーン・ムーンに移住した。