ギレン・ザビ
| ギレン・ザビ | |
|---|---|
| 外国語表記 | Gihren Zabi |
| 登場作品 | |
| 声優 |
|
| デザイン | 安彦良和 |
| プロフィール | |
|---|---|
| 種族 | 人間 (スペースノイド) |
| 性別 | 男 |
| 年齢 |
|
| 没年月日 | 宇宙世紀0079年12月31日 |
| 出身 | サイド3 |
| 身長 | 190cm |
| 職業 | 総帥 |
| 所属 | ジオン公国 |
| 階級 | 大将 |
| 主な搭乗機 | ドロス |
概要 [編集 | ソースを編集]
ジオン公国総帥にしてジオン公国軍大将。デギン・ソド・ザビの長男であり、少年時代から父と共に政治活動に参加し、青年時代にはジオン・ズム・ダイクンの指導する独立運動に参加。デギンの隠居後はジオン公国総帥として全権を掌握し、実質的な国家最高指導者となる。
卓越した政治・軍事手腕を持ち、感情で動くことのない冷徹な政治家であり、IQ240の天才。また、宇宙世紀0071年に「優性人類生存説」を発表しサイド3住民から熱狂的な支持を受けるなど、高いカリスマ性を持ったアジテーター(扇動者)としての側面も有する。一方で、父デギンからは自身の政治姿勢を「ヒットラーの尻尾」と酷評されており、妹キシリア・ザビとも政治的に競合し、反目しあう立場にある。
その政治思想は一種の選民思想であり、「スペースノイドは選ばれた民であり、ジオン国民がその中の優良種である」と主張するものであった。一年戦争でスペースコロニーへの毒ガス攻撃やブリティッシュ作戦といった大量虐殺作戦を指揮しているが、これも増えすぎた人口を減少させ、地球環境の保全に務めることが目的であったと言われている。また、ダイクンの提唱したニュータイプ論についてもスペースノイドが優良種であるとする根拠の一つとして利用しているものの、その存在自体は軽視しており、戦後自らが管理する地球圏の中でその覚醒を待つという姿勢を取っていた。
末弟ガルマ・ザビの国葬を全世界に生中継し、ジオン国民の戦意高揚を図ったが、これが密葬を望んだ父デギンとの対立を深め、一年戦争末期にデギン独断による連邦軍艦隊への和平交渉に踏み切らせることになる。だが、父の老いた姿に見切りを付けたギレンはデギンを座乗艦であるグレート・デギンと、レビル率いる連邦軍主力艦隊ごとソーラ・レイで抹殺。その上でア・バオア・クー防衛の作戦指揮を採ったが、ギレンによる父殺しを知ったキシリアの手によって銃殺され、その命を落とした。
登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダム
- 初登場作品。戦意高揚のためにガルマの国葬を盛大に執り行い、ア・バオア・クー攻防戦の開戦前に演説を行うなど、アジテーターとしての才覚を遺憾なく発揮している。しかし、家庭内に確執を持ち、それが表層化した結果、実の妹の手によって命を落とすことになる。
- 機動戦士ガンダム (小説版)
- 最終決戦でズム・シティで作戦指揮を執り、ア・バオア・クーを囮にしてソーラ・レイでキシリアの抹殺を図ったが、クラウレ・ハモンによって情報が漏れていたために失敗。その後、ズム・シティに乗り込んだキシリアと対面し、彼女に射殺された。また、本作で秘書のセシリア・アイリーンが設定され、彼女やハモンと愛人関係にあったとされている。セシリアについてはその後『劇場版機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙』に登場している。
- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
- 第1話でガルマの国葬演説のTV放送という形でゲスト出演。作中の時系列を理解させる役割を担っている。
- 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
- 趣味趣向が掘り下げられ、庭園の手入れや刀剣(日本刀)の収集を趣味とし、OVAでは囲碁も嗜んでいるなど、日本的な趣味に耽溺している。また、冷徹だったTV版と比較すると感情的になりやすく、デギンに「ヒットラーの尻尾」と評された後には怒りの感情を露わにしている。
- 機動戦士ガンダム MS IGLOO
- 本人は登場していないが、ルウム戦役開戦直前に将兵へ向けて「諸君、歴史を生むべし」の演説を行っている(演説自体は画面上にテキストで表示されているため、台詞はない)。
- 機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画
- ギレン暗殺を企てる秘密結社「ワルキューレ」の暗躍と、それを阻止する国家公安部の戦いが描かれた。また、本作で総帥暗殺未遂事件の担当捜査官を務めたデイビッド・シラーを拉致し、サイド6に隠遁させた上で話し相手としていたなど、その人となりを断片的に読み解くことが出来る。
- 機動戦士Gundam GQuuuuuuX
- 第10話に登場。一年戦争でキシリアに暗殺されることなく生存するが、彼女との政争を戦後まで持ち越すことになり、お互いに顔を合わせることなく牽制し合っている。イオマグヌッソ竣工式典の前日にキシリアと対面するが、直後に彼女によって毒殺された。本人は一年戦争の虐殺に罪悪感を覚え、ズム・シティに姿を現すこともなく秘書官と別荘に入り浸っており、ニュータイプに対しても懐疑的な意見を述べるなど、俗人的な側面が強調されている。
人間関係[編集 | ソースを編集]
家族 [編集 | ソースを編集]
- デギン・ソド・ザビ
- 実父。ガルマの死後、臆病になった彼を老いぼれと見限り、一年戦争末期に連邦艦隊とともにソーラ・レイの犠牲にすした。
- キシリア・ザビ
- 妹。政治的に対立し、お互いに主導権を争う間柄。いずれの作品においても彼女の手で引導を渡される。
- サスロ・ザビ
- 弟。
- ドズル・ザビ
- 弟。軍事的に対立する間柄ではあったが、ソロモン攻略戦の直前には戦力としてビグ・ザムを譲渡している。
- ガルマ・ザビ
- 末弟。
- ミネバ・ラオ・ザビ
- 妻
- 小説版によれば既婚者であるが、能力がなく家政婦のような存在として軽視していたことが語られている。
ジオン公国軍 [編集 | ソースを編集]
- セシリア・アイリーン
- 秘書官。彼女とは愛人関係にあったと言われている。
- エギーユ・デラーズ
- ギレンを信奉するジオン軍将校。
- ロバート・ギリアム
- ジオン軍大佐にしてギレン親衛隊の一員。
名台詞[編集 | ソースを編集]
- ガルマ追悼演説
- 「あえて言おう、カスであると!」
- ア・バオア・クー攻防戦での演説。確かにこの時の連邦軍は烏合の衆状態だったのだが…。
- 「フ…冗談はよせ」
- ア・バオア・クーの司令部で、妹に背後から銃口を突きつけられた時の返答。自身は余裕を以て返したつもりだったが、この一言が最期の言葉となってしまう。
搭乗機体・関連機体[編集 | ソースを編集]