ジオン共和国
ジオン共和国(The Republic of Zeon)[編集 | ソースを編集]
ジオン・ズム・ダイクンが「コントリズム(サイド国家主義)」を実証するべく、宇宙世紀0058年9月14日にサイド3に建国した国家。サイド3を中心とした宇宙世紀初のコロニー国家である。
地球連邦政府はその存在を承認せず、サイド3への経済制裁を発動。これに対しジオン共和国は武力衝突も辞さない構えを見せたが、ダイクンは対話による国家の承認を認めさせる姿勢を貫いたとされる。
宇宙世紀0068年にダイクンが没すると、次期首相に指名されたデギン・ソド・ザビが国家を掌握。ザビ家による独裁政権の下、国号をジオン公国に変更し、武力による連邦からの独立を訴え宇宙世紀0079年に宣戦布告。後に一年戦争と呼ばれる戦争を引き起こした。
一年戦争敗戦後はジオン本国がほぼ無傷のままであり、グラナダの戦力も温存されていた事を考慮し、連邦はそれらとの衝突を避けるべく、宇宙世紀0100年までの期限付きでジオン共和国の自治権を認める事になった。この連邦政府によるジオン共和国の承認は、何処かへ脱出したジオン残党勢力を牽制するという独自の思惑も孕んでいた。
連邦政府は一年戦争の戦争責任をザビ家にあるとする事で経済的な償還を求めない代わり、復興援助も行わない事とし、共和国首脳は「国として承認される」事に加え、戦争責任の免除と権力基盤が保証された事で、この裁定に従った。これには、損傷を免れたサイド3の経済力や労働力(および税収)を削ぐ事は得策ではないという経済界からの圧力が存在し、連邦政府も「莫大な戦費償還を負担させる事で連邦政府に対する無用の反発を抱かせる事もないだろう」という公式見解を出している[1]。
とは言え、連邦政府の公式見解とは裏腹に、あらゆる面で不平等な関税や施設・人員の供出などによる搾取は公然と行われていた。それでも共和国は連邦政府の要望により旧公国軍の技術や資料、人員をジオニック社の株式売却という形で提供。この際、連邦とアナハイム・エレクトロニクス社との株式取得競争により、共和国は多額の資金を手に入れ、債務を返済した。また、一年戦争で唯一戦火を免れたサイドであった事もあり、結果として各サイドの中で最も早く復興を遂げ、0083年にはコロニー再生計画の中心地として各地のコロニーがサイド3に集められ、コロニーの修復が行われた。
一方で、ジオン共和国はジオン残党からは連邦の傀儡国家と見做され、攻撃対象に数えられる事も多い。また、グリプス戦役ではティターンズから戦力供出を要求され、第一次ネオ・ジオン抗争ではネオ・ジオンによってサイド3が制圧された挙げ句、連邦によってネオ・ジオンに国土を譲渡される事になる。その結果、0090年代には反連邦気運が高まり、ラプラス事変ではモナハン・ハバロの支援する袖付きや風の会が暗躍する結果となった。
火星への資本導入も行っているが、これが最終的にオールズモビルの発生に繋がっている。
登場作品[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダム
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還
- 機動戦士ガンダムUC
- 機動戦士ガンダムNT
主な人物[編集 | ソースを編集]
- ダルシア・バハロ
- 首相。一年戦争末期にグラナダで停戦協定の調印を行い、連邦との協調路線を説き長期政権を築いた。
- モナハン・バハロ
- ダルシアの息子であり国防大臣。父とは異なり国枠主義者であり風の会最大の支援者。
- リミア・グリンウッド
- 宇宙世紀0090年時、FSSに人材交換プログラムの一環で派遣された工科大学院生。一年戦争で戦死したロイ・グリンウッドの二女。
- アマリア・グリンウッド
- リミアの姉。妹と同様、工科大学院の出身。
- レオポルド・フィーゼラー
- ジオン共和国下院議員。公国時代は国家公安部1課所属の捜査官。グリンウッド姉妹の後見人。
関連地名[編集 | ソースを編集]
関連組織[編集 | ソースを編集]
リンク[編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ また、多額の戦時債務を抱えたサイド3の併合を行えば、自身も財政的危機にある連邦にサイド3の債務を肩代わりさせる事になり、連邦はその負担に耐えられないと判断されていた。