ロックオン・ストラトス

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ロックオン・ストラトス(Lockon Stratos)

ディランディ兄弟共通のコードネーム。アイルランド出身で、KPSAの自爆テロにより両親と妹を失った過去を持っている。

ニール・ディランディ (Neil Dylandy)

ガンダムデュナメスのパイロット。ガンダムマイスターの中では最年長であり、兄貴分としてマイスター達を引っ張っていく。

5人家族だったが、過去に刹那が所属していたテログループ・KPSAにより双子の弟・ライル以外の家族(父;オーウェン、母:リンジー、妹:エイミー)を殺され、テロ行為に激しい憎悪を抱く。その後、弟が平和に暮らせるテロのない世界を作るため、スカウトを受けてガンダムマイスターとなった。愛機のガンダムと共に特技の射撃技能を生かした狙撃手となり、自らの行為には罪悪を感じつつも、目的が達成の暁には裁きを受けると公言している。
ソレスタルビーイング殲滅のために行われた国連軍の総攻撃の際、家族の仇であるサーシェスと邂逅。言葉と銃火を交わし死闘を演じるもデュナメスを破壊され、脱出。放棄されていたGNキャノンを生身で操作し、サーシェスと刺し違えるような形で死亡する。

ちなみに彼の技量はソレスタルビーイングの中でも抜きん出たものがあり、射撃特化型のデュナメスで近接戦闘に長けるスローネツヴァイと互角以上に戦った。だが右目の負傷と、戦闘中にそれを気づかれた事が原因で、死角を突かれる形で機体を破壊されている。

彼の生き様は刹那やティエリアをはじめとするトレミーの面々に大きな影響を与え、2ndシーズンでのトレミーが「お人好し」としか思えない行動を度々取る事の遠因となっている。
家族の仇であるサーシェスを倒すことは果たせなかったが、その敵討ちは後に双子の弟であるライルによって成し遂げられることとなる。

死後も度々刹那やティエリアの前に幻影として現れる。

彼の死はGNキャノンの爆発に巻き込まれるというもので、TV版では明確な死とは受け取れ切れない部分もあったため、一部ファンからは生存説も挙げられていたが、後にPS2ゲーム「ガンダムマイスターズ」のEDにてヘルメットのバイザーが割れた状態のロックオンが宇宙空間を漂っている(スペシャルエディションにも流用された)という衝撃的な映像が流れた。この追加カットはファンの生存説を完全に断ち切るため、ということらしい。前シリーズ「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」で死亡したと思われた人物のヘルメットが宇宙空間を漂っていたが生存しており、後にこれを覆すためにヘルメット描写を修正したという過去があるため、その逆に「ヘルメットが宇宙空間を漂っていれば死が確定する」という意味合いだそうな。小説版では爆発によりロックオンの身体は消滅したとされている。また、ケロケロA版では結末が異なり、サーシェスとの対決でデュナメスを自爆させた後、宇宙空間を漂っていた所をアルヴァトーレの巨大粒子ビーム砲を受けて消滅してしまう。

その射撃の技量は弟ライルと共に競技ライフル射撃で鍛えたもので、テロ後もその腕を活かしてスナイパーをしていた経緯がある。

通常、ファンが「ロックオン」と言った場合はニールの事を指す事が多い。これは、雑誌等の名義で使用されることが多いことから来ている。

ライル・ディランディ (Lyle Dylandy)

ニールの双子の弟。ケルディムガンダムガンダムサバーニャのパイロット。兄貴分的な人物だったニールに比べて、飄々とした人物。
また、兄のニールが狙撃を得意としていたのとは対照的に、ライルは弾丸をばら撒く戦闘スタイルの方が得意な節があり、実際に「狙い撃つ」ではなく「乱れ撃つ」と言う言葉を使用したこともある。ただし、狙撃技術はニールに劣ると言うものの、実戦で十分に通用する高さを持ち、早撃ちに至ってはサーシェスですら全く敵わない(!)程の腕前を発揮した。尤もそれに関しては、サーシェスが既に撃たれライルに対して背を向けた状態で銃を手放し両手を上げた状態で、対するライルはサーシェスに銃を向けた状態で圧倒的にライルが有利な状況でサーシェスがライルの引き金にかけた指が一瞬緩む瞬間を狙っていた為、当然と言えば当然だが……劇中の発言や行動より、あくまでも好みの違いレベルやそもそも早撃ちが得意と言うのはアニューを口説く時に使われた言葉で異性を落とすスタンスを射撃に見立てたと見て取れる。

生来優秀な兄のニールと比較されることが多かったためかコンプレックスを持っており、そのため家族とは離れた土地にある学校へと通うようになっていったことが小説版で明かされている。これによりテロに巻き込まれることはなかったが、テロで家族を亡くして以降、ライル自身は家族への愛情を持てない自分と葛藤を抱えるようになる。ニールの援助により、両親の死後も学校に通う事が出来、AEUにて商社に就職していたが、連邦の施政に疑念を抱き、兄の望みではないと悟りつつもカタロンの一員として活動していた。カタロンとしてのコードネームは「ジーン1」。ちなみに二ールが使っていた乗用車は国連軍との決戦の時期にライルに譲渡されている(曰く、突然送りつけてきた)。旧時代のガソリン車のレプリカという維持も一苦労なシロモノで、ライルは兄がカタロンに入った自分を暗に咎めているのではと勘繰っていたことが小説で描写されている。

本格的な登場は2ndシーズンからだが、1stシーズンで一度だけ家族の墓参りをしたニールが同じように墓参りに来ていたライルを目撃している(その際にセリフもあり、後にスーツ姿の方がライルであった事が、公式ラジオにて判明している)。

2ndシーズン第1話で、刹那の接触を受け、兄がソレスタルビーイングの一員であり、4年前に死亡した事を知り、兄の意思を継ぐ形で「ロックオン・ストラトス」としてガンダムマイスターとなる。しかし、カタロンを離脱したわけではなく、スパイとしても活動していた。尤もトレミーとカタロンは共同戦線を取ることになったので、結果的にライルは両者を橋渡しする事となった。彼がカタロンである事は刹那以外のトレミーの面々は知らず、ライルが自ら語る場面もないのだが、アレルヤ・ハプティズム救出作戦時等、ライル加入以降カタロンが狙い澄ましたタイミングで接触及び介入を仕掛けてくることやスメラギもその際の狙撃が明らかにまともにMSに乗った事のない素人ではないと見抜いており、半ば公然の事実となっていた。 ライルも露見したところで立場が危うくなる情勢でもないためか積極的にもみ消しを図っておらず、物語後半ではラッセがライルに対してカタロンに感謝する事を伝え、ライルが「伝える」と答えている。

自分を援助してくれたニールを尊敬し、兄が自慢出来る弟になりたいと願っていたが、一方で幼少時からニールと比較され続ける事には強いコンプレックスを持っており、子供の頃には兄と比較されない寄宿舎へ逃げるように身を寄せ、家族とは別居していた。 そのため、自分を通して兄を見るフェルトに「俺は兄さんじゃない」と言い放ち、荒療治(キス)であくまで別人であると分からせるなどの行動を取ってもいる。 この兄へのコンプレックスは根が深く、家族を殺害したテロリストの一味として刹那が活動していたことやその首謀者の存在について話を聞いた際にも、 「家族の死に対してCBに加入する程の強い義憤を覚えるなんて、やはり兄は責任感の強い自分より凄い人間だ」 などといった卑屈ともいえる冷めた反応を示していた。

後にトレミーの補充メンバーとして乗り込んできたアニュー・リターナーと恋人同士になるが、彼女はイノベイターであり、悲劇的な死別を迎える。なお、ライルはアニュー自身ですら知らなかった彼女の正体…すなわちアニューがイノベイターである事について察していたが、敢えて仲間達には黙っていた(原作ではアニュー生存時からイノベイターとの戦闘でそれを匂わせる発言をしているが、小説版で明確になっている)。 自分は何も出来ないままアニューを死なせてしまったことで、寄宿舎に居た自分と違って、家族が死んだその場に居合わせた兄の感じた無力感や慙愧の念がどのようなものだったかを理解し、これを切っ掛けに、兄へのコンプレックスは解消され、家族の死にも気持ちを改めて向き合うようになった。


最終決戦では家族の仇であるサーシェスを討ち取り、アニューの同位体であるリヴァイヴを撃破。その後家族の墓の隣にアニューの墓を建て、かつて兄がそうしたようにいずれ自分達が罰せられる事を承知の上でガンダムマイスター「ロックオン・ストラトス」として生きる事を決意する。

なお、2ndシーズン第1話で初めて刹那と出会ったかのような描写がなされているが、実はその1年前に一度刹那とは会った事があると番外編漫画で描かれている。この時も刹那は共に戦う仲間を求めていたが、平和に暮らすライルを見て、彼を誘う事無く立ち去る。ちなみに、他のトレミーメンバーの誰もが知らなかったライルを刹那が知っているのは、生前ニールからその存在を聞かされていたからである。CB壊滅から再起までの間にニールの墓参りにきていたティエリアを目撃している。

また、小説版では彼の心の闇がより細かく描かれており、何にも執着も愛着も持てず、家族の死ですら悲しむ事は出来ても泣く事が出来ず、アニューに出会うまでそんな自分を「誰も愛せない欠陥人間ではないか」と苦悩していた。カタロンに入ったのも、そんな自分を壊したかったからだとアニューの死の際に悟っていた。

劇場版では、紛争根絶の為、連邦軍が介入できない小規模な武力抗争に武力介入する日々を送っていた、恋人であったアニューとの写真を大切に持っている場面が描写されており、ELSとの交戦の中でもアニューへの想いを大事にしていることが明かされている。ELSとの対話後の描写はないが、旧人類と新人類との対話を信じて戦い続けたとも考えられている。

登場作品と役柄

機動戦士ガンダム00
劇場版 機動戦士ガンダム00

人間関係

刹那・F・セイエイ
ニールにとっては弟分。かつてKPSAの少年兵であったことを知った時は銃口を向けるが、それにひるまず信念と覚悟を語る彼に「ガンダム馬鹿」と言いながらも真に認める。
ライルにとっては兄の後を継ぐきっかけを与えてくれた人物。アニューの死に際しては彼の背中に銃を向けるも、彼の言葉で既に思いを理解していたせいか、すぐ銃を下ろす。殴りはしたが。また、キャラクター原案の高河ゆんが描いた『機動戦士ガンダム00 in those days』では、酒に酔って自らの境遇を愚痴るライルをたしなめたりもしている。
ティエリア・アーデ
ニールとの出会いが、彼を「人間」にした。
アレルヤ・ハプティズム
ニールともライルともあまり目立ったエピソードはない。これは両者の機体としての相性があり、ガンダム鹵獲作戦の際に奇襲・離脱といった少数戦力を迅速に処理する場合など以外ではあまり組むことがなかったようだ。しかし、両者とも人間的に大人だったため、険悪でもなく疎遠というわけでもなかった。
タリビアに介入した際に操作を失敗してニールからの抗議を軽口で返すなど、アレルヤにしては非常に珍しく、よほど信頼していたことが伺える。実際、ニールが死亡したと悟ったときや、ライルと初対面のときには普段冷静なアレルヤが動揺するほどだった。
フェルト・グレイス
ニールは両親の命日に沈む彼女を自身の本名を打ち明けることで激励、その優しさにフェルトは彼に好意を抱くようになる。
ライルの方は自身を通じて亡くなったニールを追い続けた彼女に荒療治。頬を張られるがそれ以上に兄と比較されるのは嫌だったようだ。
王留美
ニールは刹那と共にミッションの援助や情報を提供し、1st13話では紅龍を同行させたりしている。
アニュー・リターナー
後にライルと恋仲に。小説版によると最初は「年格好的に自分と釣り合うぐらいの年頃の女性がいたらそりゃ気になるだろう」ということだったらしいが、本質的には似た者同士であり、お互いの心の闇を感じ取り惹かれ合った。彼女の最期に立ち会うことでお互いを理解し合いライルは人類と異種の対話を信じてガンダムマイスターのロックオン・ストラトスとして戦うことを決意する。イノベイドは同じDNA配列を持つ型番で管理されるため、アニューと同じ容貌を持った情報収集タイプのイノベイドが世界中にたくさんいるが、別人である事が語られている。人格データについては「リボンズの支配を断ち切るためにリンクが切断されている」ため回収されておらず、パーソナルデータの消滅となっている。
アリー・アル・サーシェス
家族の仇。ニールにとってはもっとも憎むべき仇。ライルは彼と直接対峙する事によって、失くしていたと思っていた家族への愛情を取り戻す事となった。兄のニールは敵討ちを果たすことができなかったが、弟のライルがそれを見事に成し遂げた。
グラーベ・ヴィオレント
外伝00Pの2ndシーズンの主役で、ガンダムマイスターをスカウトする任務のイノベイド。射撃が得意なニールをデュナメスのマイスターとして調査し、アニメでも描写された「チームのまとめ役」の資質があることを看破。ヴェーダに推挙する。ライルも候補者リストには加えていたが、この兄弟の微妙な関係を慮って保留する。

名台詞

ニール・ディランディ

1st

「目標を狙い撃つ!」
決め台詞。狙い『打つ』は誤字であるので注意。
「あぁいやだいやだ、こういう『弱い者イジメ』みたいなの……早く武装解除しろって……!狙い撃つぜ?」
「おりこうさん」

南アフリカの鉱物資源の採掘権を発端とした内戦に介入した際に。全く相手にならない敵戦力を威嚇射撃だけで追い払っていく。ソレスタルビーイングは武力でもって戦争を駆逐していく組織だが、決して虐殺が目的ではない。むしろ戦争を強く憎むからこそ戦わなくていい世界にするために戦う、という自己矛盾を内包していることを示している。

「今日の俺は容赦ねぇぞ…!」
テロ組織の拠点を攻撃する時の台詞。テロを憎む彼の本音でもある。
「全く…お前は、とんでもねぇガンダム馬鹿だ」
過去KPSAの構成員ではあったものの、今はマイスターとして戦争を根絶する決意を語る刹那に。彼が理解したようにほめ言葉だろう。
「心配すんな、生きて帰るさ…」
視聴者から見るとすさまじい死亡フラグ。
「何やってんだろうな、俺は…」
「けどな、こいつをやらなきゃ…仇を取らなきゃ…俺は前に進めねぇ。世界とも、向き合えねぇ…」
「だからさぁ……狙い撃つぜぇぇぇっ!!」
サーシェスとの交戦でデュナメスが大破した後、GNアームズの残骸を用いて生身で狙撃を敢行する際の台詞。サーシェスのスローネツヴァイを大破させるが、同時に攻撃を受けて相打ちの形になる。
「父さん…母さん…エイミー…」
「わかってるさ…こんなことをしても、変えられないかもしれないって…。元には戻らないって…」
「それでも、これからは、明日は…ライルの、生きる未来を…」
「よぉ、お前ら…満足かぁ…?こんな世界で……」
「俺は、嫌だね…!」
上記二つに続く台詞。この直後、GNアームズの爆発に巻き込まれて死亡する。

2nd

「刹那、お前は変われ。変われなかった、俺の代わりに…」
刹那の夢の中で現れた際の台詞だが、小説版では死の直前に同様の述懐をしている。

劇場版

「言ったはずだぜ、刹那。おまえは変わるんだ。変われなかった俺の代わりに」
「生きている。そうだ…おまえはまだ、生きているんだ…!」
ELSとの対話に失敗して意識の無い刹那にリヒティとクリスと共に現れて刹那に。いつもの飄々とした微笑はなく、まるで刹那を叱咤するかのような厳しい表情だった。

ライル・ディランディ

2nd

「ケルディムガンダム、ロックオン・ストラトス。狙い撃つぜぇ!」
ライルの初陣。ハロにニールの戦う前に良く口にしていたセリフを聞き、自身も言っている。中の人は同じだが、『狙い撃つぜぇ!』と微妙にイントネーションが違う。
「その名の通り、狙い撃つぜ!!」
兄の決め台詞も継ぐ。しかし「ロックオン」と呼ばれることなど、二代目であることに葛藤はあったようだ。
「ハロ、命中率は?」-『ナナジュウハチパーセント ナナジュウハチパーセント』
「兄さんのようにはいかないな……」
ケルディムのシミュレーターで射撃訓練を行いながら。78%の命中率というのは割とすごい数値なのだが、ニールの命中率はほぼ常時90%台をたたき出していたと小説版で語られている。
「その時、お前が止めてたとしてもテロは起こってたさ。そういう流れは変えられねえんだ」
「全て過ぎたことだ。昔を悔やんでもしかたねえ」
「そうさ…俺たちは過去じゃなく、未来のために戦うんだ」
刹那から、自分は過去ディランディ家を襲ったテロを起こしたKPSAのメンバーだったと打ち明けられるが、このセリフで返す。さすがに一瞬は表情が変わったものの、テロで個人を憎んでも仕方がない、というスタンスは兄とは決定的に違うものである。もっとも刹那に対しては別件で遺恨を残してしまうが。
『変われなかった』ニールと異なり、すでに家族の死を割り切っているかのような印象を受けるが、実はライルが「家族の死に感情が希薄な、どこかおかしい自分」という心のゆがみを抱えている点を示唆している。
「お前らをぶちのめせば、アニューがどこの誰だろうが!」
アニメ版において、ライルがアニューの正体に気付いていた事を示唆した台詞。
「もう一度お前を、俺の女にする!」
なかなかアダルトだが、二枚目なら許されるセリフ。一方で枕を抱いて涙を流した女性ファンは多かったという…。
待ってくれ、アニュー!
お前と出会えるまで、おれはずっと虚ろで。
ひとりぼっちで。
空っぽだった!
小説版におけるアニューとの死別のシーンの地の文の一部。
「こいつが…父さんを…母さんを…兄さんを…エイミを…!」
生身のサーシェスを初めて見た時。
「アニュー…お前と会えて人と人が解り合える世界も夢じゃないって分かったんだ」
「だから俺は戦う…ソレスタルビーイングのガンダムマイスター「ロックオン・ストラトス」として!」
銃を向けたアリー・アル・サーシェスを迷わず撃ち、改めて「ロックオン・ストラトス」として生きることを誓う。小説版では、「ライルは救いの手を差し伸べようとしたが、アリー・アル・サーシェスがその手を振り払った」と描写しており、個人の憎しみから仇を討ったのではなく「戦いを生み出す権化」を「ロックオンストラトス」として撃ったのだった。
「システムの助けがなきゃあ、イノベイターもその程度かよ!」
リボンズ達イノベイドとの最終決戦で。左腕と右足を失い、武装はGNビームピストルⅡと両脚のGNシールドビット2門という半壊といっていい機体状況で、粒子量も少なく敵機にビームが直撃しても装甲を貫けないほど。にも関わらず、リヴァイヴ・リバイバルガデッサを圧倒。突如ヴェーダのバックアップを失い、機体制御がままならないであろうことは容易に推察できるが、その卓越した技量が伺える。
「ハロ!トランザムは!?」
-ワンセコンドカノウ!ワンセコンドカノウ!
「…上等!」
リヴァイヴに追い詰められケルディムの機体状態はもはや限界。さらに右マニュピレーターの人差し指と中指が破損し、武装のGNビームピストルⅡとGNシールドビットを失い絶体絶命。被弾の衝撃からかヘルメットのバイザーにヒビが入り、流血で右目が塞がっている。しかし止めを刺そうと肉薄するガデッサに逆転のワンセコンド・トランザムで見事撃破する。このシーンは、1stでニールが右目が塞がっていたことでアリー・アル・サーシェスに敗れた場面の対比となっている。この活躍で、やや地味なケルディムのガンプラの売り上げが一時急上昇したというまことしやかな噂がある。

劇場版

「鈍いんだよ。イノベイターの癖に……」
PVでは作中では使われなかったサバーニャの狙撃シーンで使われていた為、戦闘中にもう一人のイノベイターデカルト・シャーマンに対して、反応速度などが鈍いと言い意味で使うかと思われたが、実際は刹那がマリナに会う理由がないから会わないと言った事に対して鈍感と言う意味で使われた。
「悪いな、休暇は終わりだそうだ」
ガンダムデュナメスリペアで太陽光発電施設に現れたELSを一掃し、アレルヤとピーリスを救出して。台詞通り、贖罪の旅を続けていたアレルヤはこれ以降ソレスタルビーイングに復帰することになる。
「乱れ撃つぜぇぇぇぇ!」
ガンダムサバーニャで攻撃する時に。余談だが、2ndシーズン開始前にライルの決め台詞に使われる筈だったらしい。
「その通り!俺達はソレスタルビーイングッ!!」
絶体絶命の状況で尚未来を繋ぐことを諦めない覚悟を示した台詞。同時に、ソレスタルビーイングとして生きるという2ndシーズンのラストでのライルの決意を改めて視聴者に示したものでもある。この後、アレルヤとピーリスの台詞に繋がる。
「アニューとだって分かり合えた!お前らとだって!」
最終決戦時の台詞。

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