「ラウ・ル・クルーゼ」の版間の差分
(→名台詞) |
|||
1行目: | 1行目: | ||
== ラウ・ル・クルーゼ(Rau Le Creuset) == | == ラウ・ル・クルーゼ(Rau Le Creuset) == | ||
+ | {{登場人物概要 | ||
+ | | 外国語表記 = Rau Le Creuset | ||
+ | | 登場作品 = [[機動戦士ガンダムSEED]]、[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] | ||
+ | <!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 --> | ||
+ | | 声優 = 関俊彦 | ||
+ | }}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 --> | ||
+ | {{登場人物概要 | ||
+ | | タイトル = プロフィール | ||
+ | | 種族 = [[ナチュラル]](クローン) | ||
+ | | 性別 = 男 | ||
+ | | 年齢 = 24歳 | ||
+ | | 没年月日 = 没年月日 | ||
+ | | 出身 = GARM R&D社L4コロニー メンデル内研究所(ヒビキ研究室) | ||
+ | | 身長 = 183cm | ||
+ | | 体重 = 77kg | ||
+ | | 血液型 = O型 | ||
+ | | 職業 = [[MS]]パイロット | ||
+ | | 所属 = [[ザフト軍]] | ||
+ | | 所属部隊 = [[クルーゼ隊]] | ||
+ | | 階級 = 白服 | ||
+ | | 主な搭乗機 = [[ジンハイマニューバ]]、[[シグー]]、[[クルーゼ専用ディン]]、[[クルーゼ専用ゲイツ]]、[[プロヴィデンスガンダム]] | ||
+ | }}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 --> | ||
− | + | == 概要 == | |
− | + | [[ザフト軍]]のクルーゼ隊指揮官。[[アスラン・ザラ]]たちの上官。若く経験が浅いとはいえエリート士官である「赤服」を率いるというだけでもその実力のほどが伺える。冷静沈着で高い指揮能力を備えているだけではなく、パイロットとしても非常に優秀で、物語開始前の世界樹攻防戦で多大な戦果を挙げてネビュラ勲章を受章し、その後のグリマルディ戦線でも高い戦果を挙げているほか、地球連合軍屈指のエースパイロットである[[ムウ・ラ・フラガ]]と互角以上に渡り合うなどその実力はザフトでもトップクラス。 | |
− | + | <br/>性格は冷静で皮肉屋。どちらかというとお喋りなほうで、仮面で顔を隠しているが人当りは悪くない。しかし優秀な軍人だがどこか戦争を楽しんでいるような節が見られ、精神が昂っていることも考えられるが戦闘中は高揚して饒舌になる傾向がある。ザフト軍全体の雰囲気もあるのだろうが、一癖も二癖もある部下たちに対してはある程度自由にさせるなど規律に関してはやや緩めな模様。その一方で仮面の下の素顔だけは決して見せようとせず、彼の指揮するクルーゼ隊では'''「クルーゼの仮面の下の素顔を知ろうとした者は何故か戦死する」'''と言うジンクスがあり、戦死した[[ニコル・アマルフィ|ニコル]]や[[ミゲル・アイマン|ミゲル]]などは過去に知ろうとしらしい。また、彼の素顔を見た[[フレイ・アルスター|フレイ]]や[[ギルバート・デュランダル|デュランダル]]、[[レイ・ザ・バレル|レイ]]も戦死している。 | |
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
+ | <br />「クルーゼ」の名は偽名で、本名は「ラウ・ラ・フラガ」。[[ムウ・ラ・フラガ]]の実父、[[アル・ダ・フラガ]]と遺伝子研究の一人者である[[ユーレン・ヒビキ]]博士によって生み出された'''アル・ダ・フラガのクローン'''である。アルは不仲であった妻の影響を強く受けたムウと折り合いが悪く、自分の思想に沿った後継者を欲していた。これに完全に応える存在は自分自身であるという結論に至ったため、自身のクローン製作をヒビキ博士に打診。当時でも人体クローンは違法行為ではあったが、スーパーコーディネーター研究の資金が必要だったため、博士はこれを受諾。 | ||
+ | <br />しかしそうやって生み出された彼は、クローン元であるアル・ダ・フラガが高齢であったことやクローニングの弊害である老化の問題が解決できなかったため、完全な失敗作であった。そのためアル・ダ・フラガは自身のクローニングを早々に諦め、ユーレン・ヒビキ博士も主目的であるスーパーコーディネーター研究を再開。つまり、ラウは人のエゴによって理に反して生み出され、見捨てられた生物として不完全な人間なのである。仮面で顔を隠している理由は、肉体の年齢に対して顔(目の付近)の老化が極端に進んでしまっているため。彼は劇中で幾度も服薬しているシーンがあるが、これは老化を抑えて寿命を延長する薬品で、効果が切れると猛烈な激痛が全身を襲ううえ長期間服薬を続けると癌の発生率が飛躍的に上がるという副作用があり、時折彼が苦悶する姿が描かれていたのはそのため。 | ||
+ | <br />こういった経緯から「人の命さえも自由に操作できるという思い上がった人類の業」そのものを強く憎むようになる。こと、その始まりであったアル・ダ・フラガとユーレン・ヒビキ博士に縁のある[[ムウ・ラ・フラガ]]と[[キラ・ヤマト]]を特段敵視していた。彼がザフトに入って軍人となったのは世界に争いを蔓延させ勢力を問わず人類を抹殺するためで、ザフト軍人として地球連合軍と戦うだけでなく極秘にJOSH-Aに潜入して情報屋と接触したりフレイを拉致したり、そのフレイにNジャマ―キャンセラーのデータを地球軍へ渡させることで核攻撃を誘発したりとかなり暗躍している。また、[[カナード・パルス]]を焚きつけてキラを殺させようとした。最終的にキラ・ヤマトとの決戦においてヤキン・ドゥーエの自爆とジェネシスの発射を連動させるという事実を明かし「尽きることのない人類への憎悪」を噴出させつつも「それでも止められるならそれでいい」と世界に選択を委ねた。果たして、彼は自分自身を生み出したユーレン・ヒビキ博士の息子ともいうべき[[キラ・ヤマト]]の手で倒されることとなった。 | ||
+ | |||
+ | <br />彼自身はナチュラルのクローンであるが、コーディネーターで編成されているザフト軍で高い地位に上り詰めることができたのは想像に絶する努力と、フラガ家の能力によるものであると監督インタビューで明かされている。この能力を有していたため、ラウ・ル・クルーゼはムウ・ラ・フラガとお互いの存在を感知することができた。これは敵味方にあっては不利にも有利にも作用し、ラウ・ル・クルーゼの存在を感知したムウ・ラ・フラガがその作戦を読むといったシーンが描かれている。また前述のインタビューでは、彼はただただ人類を憎んでいただけではなく、不完全な自分を生み出した世界を憎悪しつつもそこで生きようとする人々に対して敬意や愛着を持っていたという。<!--「フレイを殺したのはイザーク」など事実と異なる記載があるため隠します。→→ 愛憎を内包した彼はただ破壊者となることができず、フレイをシャトルで脱出させるなど情のある姿を見せた。これは視聴者からは「撃ち落されることを分かっていてわざと乗せた」とされることもあるが、撃ち落したのは彼ではなく[[イザーク・ジュール]]であり、「人の業」である。もし世界が彼女を生かそうとしたのであれば生きられたはずであり、世界がそう選択した、というのである。--> | ||
+ | |||
+ | <br />言うまでもなく、「個人的な野望を達成するため軍に身を置く仮面のエース」という設定は[[シャア・アズナブル]]のオマージュであるが、その背景には大きな隔たりがある。 | ||
== 登場作品と役柄 == | == 登場作品と役柄 == | ||
− | |||
;[[機動戦士ガンダムSEED]] | ;[[機動戦士ガンダムSEED]] | ||
− | : | + | :物語開始時にヘリオポリス襲撃を指揮し、ガンダム4機を強奪。その後も[[シグー]]などの専用機でアークエンジェルと交戦するが、少しずつただの軍人ではない本性が明らかになっていく。物語終盤には廃棄コロニー「メンデル」にキラとムウを誘い込み、自身とキラの出生の真実を暴露。さらにザフトのジェネシス、地球連合の核攻撃といった大量破壊兵器による虐殺の連鎖を誘発し、自身を生んだ世界そのものへの復讐を果たそうとするが、最期は自身を否定し人類を信じたキラに討たれた。 |
+ | |||
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] | ;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] | ||
− | : | + | :デュランダルやレイの回想にたびたび登場。2人の思想に大きな影響を与えたことが分かる。 |
− | |||
== 人間関係 == | == 人間関係 == | ||
;[[アル・ダ・フラガ]] | ;[[アル・ダ・フラガ]] | ||
− | : | + | :自身のオリジナル。利己的なカネの亡者であったとされ、クルーゼが屋敷に放火したことで死亡。 |
;[[ムウ・ラ・フラガ]] | ;[[ムウ・ラ・フラガ]] | ||
− | : | + | :オリジナルの息子。宿敵でもある。2人ともフラガ家の特殊な能力を利用し、戦場で互いの存在を察知できる。 |
;[[キラ・ヤマト]] | ;[[キラ・ヤマト]] | ||
:アル・ダ・フラガと共に自分を生み出した忌むべき存在、[[ユーレン・ヒビキ]]が生み出した[[スーパーコーディネイター|成功作]]。ムウと同様にその存在を強く憎んでおり、ヘリオポリスの時からずっと意識し続けていた。最終的にヤキン・ドゥーエで彼によって討たれることになる。 | :アル・ダ・フラガと共に自分を生み出した忌むべき存在、[[ユーレン・ヒビキ]]が生み出した[[スーパーコーディネイター|成功作]]。ムウと同様にその存在を強く憎んでおり、ヘリオポリスの時からずっと意識し続けていた。最終的にヤキン・ドゥーエで彼によって討たれることになる。 | ||
;[[アスラン・ザラ]] | ;[[アスラン・ザラ]] | ||
− | :自分が率いるクルーゼ隊のMSパイロット。 | + | :[[イザーク・ジュール]] |
+ | :[[ディアッカ・エルスマン]] | ||
+ | :[[ニコル・アマルフィ]] | ||
+ | :[[ラスティ・マッケンジー]] | ||
+ | :[[ミゲル・アイマン]] | ||
+ | ;自分が率いるクルーゼ隊のMSパイロット。 | ||
;[[パトリック・ザラ]] | ;[[パトリック・ザラ]] | ||
− | : | + | :上司に当たるが、その一方で彼の過激な思想を利用していた。 |
;[[ラクス・クライン]] | ;[[ラクス・クライン]] | ||
: | : | ||
46行目: | 62行目: | ||
;[[レイ・ザ・バレル]] | ;[[レイ・ザ・バレル]] | ||
:同じ人物のクローン | :同じ人物のクローン | ||
− | + | ||
− | |||
;[[フレドリック・アデス]]、[[ゼルマン]] | ;[[フレドリック・アデス]]、[[ゼルマン]] | ||
:部下で母艦の艦長 | :部下で母艦の艦長 | ||
;[[フレイ・アルスター]] | ;[[フレイ・アルスター]] | ||
− | : | + | :アラスカ基地から拉致した連合軍の少女。「声が父に似ている」という発言から身バレを危惧して拉致したが、彼女が無関係であり亡きジョージ・アルスターの令嬢である事を知ると、後に自分の謀略を成就させるために『鍵』を持たせて[[ムルタ・アズラエル|アズラエル]]のに引き渡す。 |
;[[ムルタ・アズラエル]] | ;[[ムルタ・アズラエル]] | ||
: | : | ||
;[[カナード・パルス]] | ;[[カナード・パルス]] | ||
: | : | ||
+ | |||
== 名台詞 == | == 名台詞 == | ||
;「遅いな。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさば、その代価…いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」 | ;「遅いな。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさば、その代価…いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」 | ||
69行目: | 85行目: | ||
;「ならば『次は正しい』と、確かに言えるのか?」 | ;「ならば『次は正しい』と、確かに言えるのか?」 | ||
:デュランダルの回想の中で語った言葉。 | :デュランダルの回想の中で語った言葉。 | ||
+ | <!-- できる限り作品順・時系列順に記述してください。基本的に代表的な台詞にしてください。 --> | ||
+ | <!-- :セリフ:説明 --> | ||
+ | <!-- 長すぎないよう、原作の一連の会話全てを引用するなどは控えてください。 --> | ||
== 搭乗機体・関連機体 == | == 搭乗機体・関連機体 == | ||
− | |||
− | |||
;[[ジンハイマニューバ]] | ;[[ジンハイマニューバ]] | ||
: | : | ||
83行目: | 100行目: | ||
;[[プロヴィデンスガンダム]] | ;[[プロヴィデンスガンダム]] | ||
: | : | ||
+ | <!-- == 余談 == --> | ||
+ | <!-- *説明 --> | ||
− | == 商品情報 == | + | <!-- == 商品情報 == --> |
− | <!-- | + | <!-- <amazon>ASIN</amazon> --> |
+ | <!-- ASINにはAmazonの商品ページに記載されている10桁の番号を入力してください。 --> | ||
− | == | + | == リンク == |
− | + | *[[登場人物]] | |
− | == | + | <!-- == 脚注 == --> |
− | <!-- | + | <!-- <references /> --> |
+ | <!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 --> | ||
− | + | {{DEFAULTSORT:らう る くるうせ}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 --> | |
− | + | [[Category:登場人物ら行]] --> | |
+ | [[Category:機動戦士ガンダムSEED]] | ||
+ | <!-- DEFAULTSORTとCategoryを元に、各カテゴリページに表示・自動整列されます。 --> |
2019年5月21日 (火) 15:41時点における版
ラウ・ル・クルーゼ(Rau Le Creuset)
ラウ・ル・クルーゼ | |
---|---|
外国語表記 | Rau Le Creuset |
登場作品 | 機動戦士ガンダムSEED、機動戦士ガンダムSEED DESTINY |
声優 | 関俊彦 |
プロフィール | |
---|---|
種族 | ナチュラル(クローン) |
性別 | 男 |
年齢 | 24歳 |
没年月日 | 没年月日 |
出身 | GARM R&D社L4コロニー メンデル内研究所(ヒビキ研究室) |
身長 | 183cm |
体重 | 77kg |
血液型 | O型 |
職業 | MSパイロット |
所属 | ザフト軍 |
所属部隊 | クルーゼ隊 |
階級 | 白服 |
主な搭乗機 | ジンハイマニューバ、シグー、クルーゼ専用ディン、クルーゼ専用ゲイツ、プロヴィデンスガンダム |
概要
ザフト軍のクルーゼ隊指揮官。アスラン・ザラたちの上官。若く経験が浅いとはいえエリート士官である「赤服」を率いるというだけでもその実力のほどが伺える。冷静沈着で高い指揮能力を備えているだけではなく、パイロットとしても非常に優秀で、物語開始前の世界樹攻防戦で多大な戦果を挙げてネビュラ勲章を受章し、その後のグリマルディ戦線でも高い戦果を挙げているほか、地球連合軍屈指のエースパイロットであるムウ・ラ・フラガと互角以上に渡り合うなどその実力はザフトでもトップクラス。
性格は冷静で皮肉屋。どちらかというとお喋りなほうで、仮面で顔を隠しているが人当りは悪くない。しかし優秀な軍人だがどこか戦争を楽しんでいるような節が見られ、精神が昂っていることも考えられるが戦闘中は高揚して饒舌になる傾向がある。ザフト軍全体の雰囲気もあるのだろうが、一癖も二癖もある部下たちに対してはある程度自由にさせるなど規律に関してはやや緩めな模様。その一方で仮面の下の素顔だけは決して見せようとせず、彼の指揮するクルーゼ隊では「クルーゼの仮面の下の素顔を知ろうとした者は何故か戦死する」と言うジンクスがあり、戦死したニコルやミゲルなどは過去に知ろうとしらしい。また、彼の素顔を見たフレイやデュランダル、レイも戦死している。
「クルーゼ」の名は偽名で、本名は「ラウ・ラ・フラガ」。ムウ・ラ・フラガの実父、アル・ダ・フラガと遺伝子研究の一人者であるユーレン・ヒビキ博士によって生み出されたアル・ダ・フラガのクローンである。アルは不仲であった妻の影響を強く受けたムウと折り合いが悪く、自分の思想に沿った後継者を欲していた。これに完全に応える存在は自分自身であるという結論に至ったため、自身のクローン製作をヒビキ博士に打診。当時でも人体クローンは違法行為ではあったが、スーパーコーディネーター研究の資金が必要だったため、博士はこれを受諾。
しかしそうやって生み出された彼は、クローン元であるアル・ダ・フラガが高齢であったことやクローニングの弊害である老化の問題が解決できなかったため、完全な失敗作であった。そのためアル・ダ・フラガは自身のクローニングを早々に諦め、ユーレン・ヒビキ博士も主目的であるスーパーコーディネーター研究を再開。つまり、ラウは人のエゴによって理に反して生み出され、見捨てられた生物として不完全な人間なのである。仮面で顔を隠している理由は、肉体の年齢に対して顔(目の付近)の老化が極端に進んでしまっているため。彼は劇中で幾度も服薬しているシーンがあるが、これは老化を抑えて寿命を延長する薬品で、効果が切れると猛烈な激痛が全身を襲ううえ長期間服薬を続けると癌の発生率が飛躍的に上がるという副作用があり、時折彼が苦悶する姿が描かれていたのはそのため。
こういった経緯から「人の命さえも自由に操作できるという思い上がった人類の業」そのものを強く憎むようになる。こと、その始まりであったアル・ダ・フラガとユーレン・ヒビキ博士に縁のあるムウ・ラ・フラガとキラ・ヤマトを特段敵視していた。彼がザフトに入って軍人となったのは世界に争いを蔓延させ勢力を問わず人類を抹殺するためで、ザフト軍人として地球連合軍と戦うだけでなく極秘にJOSH-Aに潜入して情報屋と接触したりフレイを拉致したり、そのフレイにNジャマ―キャンセラーのデータを地球軍へ渡させることで核攻撃を誘発したりとかなり暗躍している。また、カナード・パルスを焚きつけてキラを殺させようとした。最終的にキラ・ヤマトとの決戦においてヤキン・ドゥーエの自爆とジェネシスの発射を連動させるという事実を明かし「尽きることのない人類への憎悪」を噴出させつつも「それでも止められるならそれでいい」と世界に選択を委ねた。果たして、彼は自分自身を生み出したユーレン・ヒビキ博士の息子ともいうべきキラ・ヤマトの手で倒されることとなった。
彼自身はナチュラルのクローンであるが、コーディネーターで編成されているザフト軍で高い地位に上り詰めることができたのは想像に絶する努力と、フラガ家の能力によるものであると監督インタビューで明かされている。この能力を有していたため、ラウ・ル・クルーゼはムウ・ラ・フラガとお互いの存在を感知することができた。これは敵味方にあっては不利にも有利にも作用し、ラウ・ル・クルーゼの存在を感知したムウ・ラ・フラガがその作戦を読むといったシーンが描かれている。また前述のインタビューでは、彼はただただ人類を憎んでいただけではなく、不完全な自分を生み出した世界を憎悪しつつもそこで生きようとする人々に対して敬意や愛着を持っていたという。
言うまでもなく、「個人的な野望を達成するため軍に身を置く仮面のエース」という設定はシャア・アズナブルのオマージュであるが、その背景には大きな隔たりがある。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダムSEED
- 物語開始時にヘリオポリス襲撃を指揮し、ガンダム4機を強奪。その後もシグーなどの専用機でアークエンジェルと交戦するが、少しずつただの軍人ではない本性が明らかになっていく。物語終盤には廃棄コロニー「メンデル」にキラとムウを誘い込み、自身とキラの出生の真実を暴露。さらにザフトのジェネシス、地球連合の核攻撃といった大量破壊兵器による虐殺の連鎖を誘発し、自身を生んだ世界そのものへの復讐を果たそうとするが、最期は自身を否定し人類を信じたキラに討たれた。
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- デュランダルやレイの回想にたびたび登場。2人の思想に大きな影響を与えたことが分かる。
人間関係
- アル・ダ・フラガ
- 自身のオリジナル。利己的なカネの亡者であったとされ、クルーゼが屋敷に放火したことで死亡。
- ムウ・ラ・フラガ
- オリジナルの息子。宿敵でもある。2人ともフラガ家の特殊な能力を利用し、戦場で互いの存在を察知できる。
- キラ・ヤマト
- アル・ダ・フラガと共に自分を生み出した忌むべき存在、ユーレン・ヒビキが生み出した成功作。ムウと同様にその存在を強く憎んでおり、ヘリオポリスの時からずっと意識し続けていた。最終的にヤキン・ドゥーエで彼によって討たれることになる。
- アスラン・ザラ
- イザーク・ジュール
- ディアッカ・エルスマン
- ニコル・アマルフィ
- ラスティ・マッケンジー
- ミゲル・アイマン
- 自分が率いるクルーゼ隊のMSパイロット。
- パトリック・ザラ
- 上司に当たるが、その一方で彼の過激な思想を利用していた。
- ラクス・クライン
- ギルバート・デュランダル
- 友人
- レイ・ザ・バレル
- 同じ人物のクローン
- フレドリック・アデス、ゼルマン
- 部下で母艦の艦長
- フレイ・アルスター
- アラスカ基地から拉致した連合軍の少女。「声が父に似ている」という発言から身バレを危惧して拉致したが、彼女が無関係であり亡きジョージ・アルスターの令嬢である事を知ると、後に自分の謀略を成就させるために『鍵』を持たせてアズラエルのに引き渡す。
- ムルタ・アズラエル
- カナード・パルス
名台詞
- 「遅いな。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさば、その代価…いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」
- 「私がお前を感じるように、お前も私を感じるということか……不幸な宿縁だな、ムウ・ラ・フラガ……」
- 「既に遅いさ、ムウ!私は『結果』だよ…だから知る!」
「自ら育てた闇に喰われて、人は滅ぶとな!!」 - ヤキン・ドゥーエ宙域戦でムウと対峙した時の台詞。世界に対する行き場のない憎悪と人類に対する怨嗟を示した言葉。
- 「知れば誰もが望むだろう、『君の様でありたい』と!『君の様になりたい』と!」
「故に許されない、君と言う存在を!!」 - スーパーコーディネイターとして生まれたキラと戦場で対峙し、その存在を『在ってはならない』と断じながら怨嗟をぶつける。自身の呪いの元凶である父親と同じく、成功作として生を受けたキラの存在もまたラウにとっては憎悪の対象でしかなかった。
但し徹頭徹尾憎んでいるというより、同じ様に「人のエゴによってつくられた存在」として憎しみ以外の感情をも抱いていたと思われる。
- 「ならば『次は正しい』と、確かに言えるのか?」
- デュランダルの回想の中で語った言葉。
搭乗機体・関連機体
リンク
- 登場人物 -->