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− | + | コーディネイターは遺伝子操作によって感覚・運動神経が補強され、身体制御能力の向上と感覚器官の鋭敏化、特に空間認知能力の顕著な向上が齎されている。知能及び肉体能力もナチュラルより高く、病気に対する高い抵抗力も持ち合わせている。 | |
− | + | 様々な物事を短期間で熟達する事ができ、身体能力や学力が成人年齢に達するのもナチュラルのそれよりも5年ほど早いとされ<ref>その為、プラントでの成人年齢は15歳と設定されている。</ref>、コーディネイターの知的・身体能力の優位性は社会競争の場面でナチュラルを脅かすものであった。しかし、技能的に適切な訓練や学習を行わなければ才能を完全に発揮する事はできず、能力や性格は育った環境にも左右される<ref>出生後の生活環境や本人の生活習慣などの後天的な理由で視力が低下する可能性や、運動不足によって肥満になる可能性もある。</ref>のはナチュラルと同様である。 | |
− | + | コーディネイター同士の交配も可能であり、遺伝子操作を受けたナチュラルの受精卵から誕生した者を「第一世代コーディネイター」と呼び、第一世代の親から生まれたコーディネイターを「第二世代」と区分する。第二世代コーディネイターは親の能力を継承して誕生するが、遺伝子配列が個別に複雑化した結果、受精が成立しない組み合わせの存在が発覚し、遺伝子の型が合わない者同士での出産が不可能となり、世代が進むにつれて出生率が低下していくという問題が存在する。この問題はプラントでは一般に秘匿されつつも、誕生時の遺伝子から適合性を見出しての婚姻統制を取っている。 | |
− | + | また、遺伝子調整は知能や身体能力だけでなく外見のデザインも可能であるが、事前のデザイン通りの子供が生まれてこないという事例も存在し、「希望通りの外見に生まれてこなかった」という理由で親権放棄が発生するケースも存在していた。 | |
− | + | == コーディネイターの歴史 == | |
+ | その誕生の経緯は、[[コズミック・イラ]]以前の[[再構築戦争]]にまで遡る。この戦争において、核兵器や化学兵器の使用によって人類の2割が健康な次世代を残せない遺伝子汚染の爪痕を残す事になった。この救済措置のため、本格的な遺伝子治療技術が解禁され、その結果遺伝子疾患は根絶される。この遺伝子治療は高額である反面、人間の特定の能力を伸ばす事も可能であり、支配者階級・富裕層が自らの子孫に極秘裏に遺伝子操作を行うようになっていった。 | ||
− | + | コズミック・イラ15年、人類初のコーディネイター[[ジョージ・グレン]]が自らの出生を告白すると共に、全世界に遺伝子操作技術を拡散させた。この「ジョージ・グレンの告白」の中でジョージが自らを「人類と新たに生まれるであろう新人類との架け橋、調整者(コーディネイター)」と呼んだ事で、これら遺伝子操作を受けた人類は総称して「コーディネイター」と呼ばれるようになった<ref>ただし、ジョージ本人は「コーディネイターとは新人類と人類の架け橋になる者」と定義しており、「コーディネイター=新人類」という訳ではない。後(死後)に本人も遺伝子操作された人間のみならず、その役割を担うものこそが「真のコーディネイター」であると語っている。</ref>。 | |
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+ | しかし、遺伝子操作によって常人を超える能力を持つ人間を作り出すコーディネイター技術は世論から多くの反発を受け、コズミック・イラ16年には国連遺伝子資源開発会議において、「人類の遺伝子改変に関する議定書」が可決された事で出生前の人間に対する遺伝子操作の一切は禁じられ、合法的にコーディネイターを誕生させる事は不可能となったが、一部富裕層などは違法と知りながらも遺伝子操作を行い、多くのコーディネイターが誕生し続ける事になる。更に、コズミック・イラ30年のパレスチナ公会議の失敗により伝統宗教の権威が著しく失墜すると、世間にコーディネイター寛容論が広まり、コーディネイターはその数を増やしていった。 | ||
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+ | また、コーディネイター技術は当初、その膨大な費用から富裕層を中心に恩恵を受けていたが、ジョージ・グレンの告白以降の需要の増大や、遺伝子操作をビジネスとするベンチャーの勃興により、先進国の一般家庭であれば十分遺伝子操作が可能なレベルにまでその敷居は引き下げられる事になる。 | ||
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+ | コーディネイターの人口はコズミック・イラ45年には1000万人を突破したとされ、この頃より各方面でコーディネイターとナチュラルの能力差が歴然と示され始めるようになり、更にコーディネイター同士の生殖によりその能力が子供に引き継がれる事も明らかになった事で、ナチュラルのコーディネイターへの感情は悪化。コズミック・イラ53年にはジョージ・グレンの暗殺事件が発生し、その翌年にパンデミックを起こしたS2インフルエンザの大流行がコーディネイターによるジョージ・グレン暗殺の報復との噂が流れると、ナチュラルの反コーディネイター感情が決定的なものとなり、この事態を受けてコズミック・イラ55年には「トリノ議定書」によって再度遺伝子操作技術の違法化が決定された。 | ||
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+ | コーディネイターは[[プラント]]や[[オーブ連合首長国]]のような一部でしか生活を送る事が難しくなり、[[ブルーコスモス]]による迫害やプラント理事国によるプラントに対する各種規制も重なり、コーディネイターによる反ナチュラル感情も悪化。これが[[第1次連合・プラント大戦]]勃発の遠因となった。 | ||
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+ | 一方、[[地球連合軍]]に所属するコーディネイターも少なからず存在し、[[ジャン・キャリー]]のようにプラントから地球へ帰還した者や、先天的に戦闘能力に突出するようデザインされた戦闘用コーディネイターの存在が確認されている。 | ||
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;[[ナチュラル]] | ;[[ナチュラル]] | ||
+ | :コーディネイターとは逆に遺伝子操作を受けていない人間の総称。 | ||
+ | ;[[ハーフコーディネイター]] | ||
+ | :ナチュラルとコーディネイターの間に産まれた人間。名称に「コーディネイター」と付いてはいるが遺伝子操作をしていないという事で種族としてはナチュラルに近い。 | ||
+ | ;[[スーパーコーディネイター]] | ||
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+ | ;[[カーボンヒューマン]] | ||
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2024年3月14日 (木) 15:11時点における最新版
コーディネイター(Coordinator)[編集 | ソースを編集]
コズミック・イラにおいて、遺伝子操作を加えられて誕生した人間、或いはその人種を指す。主にスペースコロニー「プラント」等に居住しており、逆に遺伝子操作を受けないまま誕生した者を「ナチュラル」と呼ぶ。
コーディネイターは遺伝子操作によって感覚・運動神経が補強され、身体制御能力の向上と感覚器官の鋭敏化、特に空間認知能力の顕著な向上が齎されている。知能及び肉体能力もナチュラルより高く、病気に対する高い抵抗力も持ち合わせている。
様々な物事を短期間で熟達する事ができ、身体能力や学力が成人年齢に達するのもナチュラルのそれよりも5年ほど早いとされ[1]、コーディネイターの知的・身体能力の優位性は社会競争の場面でナチュラルを脅かすものであった。しかし、技能的に適切な訓練や学習を行わなければ才能を完全に発揮する事はできず、能力や性格は育った環境にも左右される[2]のはナチュラルと同様である。
コーディネイター同士の交配も可能であり、遺伝子操作を受けたナチュラルの受精卵から誕生した者を「第一世代コーディネイター」と呼び、第一世代の親から生まれたコーディネイターを「第二世代」と区分する。第二世代コーディネイターは親の能力を継承して誕生するが、遺伝子配列が個別に複雑化した結果、受精が成立しない組み合わせの存在が発覚し、遺伝子の型が合わない者同士での出産が不可能となり、世代が進むにつれて出生率が低下していくという問題が存在する。この問題はプラントでは一般に秘匿されつつも、誕生時の遺伝子から適合性を見出しての婚姻統制を取っている。
また、遺伝子調整は知能や身体能力だけでなく外見のデザインも可能であるが、事前のデザイン通りの子供が生まれてこないという事例も存在し、「希望通りの外見に生まれてこなかった」という理由で親権放棄が発生するケースも存在していた。
コーディネイターの歴史 [編集 | ソースを編集]
その誕生の経緯は、コズミック・イラ以前の再構築戦争にまで遡る。この戦争において、核兵器や化学兵器の使用によって人類の2割が健康な次世代を残せない遺伝子汚染の爪痕を残す事になった。この救済措置のため、本格的な遺伝子治療技術が解禁され、その結果遺伝子疾患は根絶される。この遺伝子治療は高額である反面、人間の特定の能力を伸ばす事も可能であり、支配者階級・富裕層が自らの子孫に極秘裏に遺伝子操作を行うようになっていった。
コズミック・イラ15年、人類初のコーディネイタージョージ・グレンが自らの出生を告白すると共に、全世界に遺伝子操作技術を拡散させた。この「ジョージ・グレンの告白」の中でジョージが自らを「人類と新たに生まれるであろう新人類との架け橋、調整者(コーディネイター)」と呼んだ事で、これら遺伝子操作を受けた人類は総称して「コーディネイター」と呼ばれるようになった[3]。
しかし、遺伝子操作によって常人を超える能力を持つ人間を作り出すコーディネイター技術は世論から多くの反発を受け、コズミック・イラ16年には国連遺伝子資源開発会議において、「人類の遺伝子改変に関する議定書」が可決された事で出生前の人間に対する遺伝子操作の一切は禁じられ、合法的にコーディネイターを誕生させる事は不可能となったが、一部富裕層などは違法と知りながらも遺伝子操作を行い、多くのコーディネイターが誕生し続ける事になる。更に、コズミック・イラ30年のパレスチナ公会議の失敗により伝統宗教の権威が著しく失墜すると、世間にコーディネイター寛容論が広まり、コーディネイターはその数を増やしていった。
また、コーディネイター技術は当初、その膨大な費用から富裕層を中心に恩恵を受けていたが、ジョージ・グレンの告白以降の需要の増大や、遺伝子操作をビジネスとするベンチャーの勃興により、先進国の一般家庭であれば十分遺伝子操作が可能なレベルにまでその敷居は引き下げられる事になる。
コーディネイターの人口はコズミック・イラ45年には1000万人を突破したとされ、この頃より各方面でコーディネイターとナチュラルの能力差が歴然と示され始めるようになり、更にコーディネイター同士の生殖によりその能力が子供に引き継がれる事も明らかになった事で、ナチュラルのコーディネイターへの感情は悪化。コズミック・イラ53年にはジョージ・グレンの暗殺事件が発生し、その翌年にパンデミックを起こしたS2インフルエンザの大流行がコーディネイターによるジョージ・グレン暗殺の報復との噂が流れると、ナチュラルの反コーディネイター感情が決定的なものとなり、この事態を受けてコズミック・イラ55年には「トリノ議定書」によって再度遺伝子操作技術の違法化が決定された。
コーディネイターはプラントやオーブ連合首長国のような一部でしか生活を送る事が難しくなり、ブルーコスモスによる迫害やプラント理事国によるプラントに対する各種規制も重なり、コーディネイターによる反ナチュラル感情も悪化。これが第1次連合・プラント大戦勃発の遠因となった。
一方、地球連合軍に所属するコーディネイターも少なからず存在し、ジャン・キャリーのようにプラントから地球へ帰還した者や、先天的に戦闘能力に突出するようデザインされた戦闘用コーディネイターの存在が確認されている。
登場作品[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダムSEED
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
- 機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY
- 機動戦士ガンダムSEED C.E.73 ΔASTRAY
- 機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS
- 機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY
- 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
関連用語[編集 | ソースを編集]
- ナチュラル
- コーディネイターとは逆に遺伝子操作を受けていない人間の総称。
- ハーフコーディネイター
- ナチュラルとコーディネイターの間に産まれた人間。名称に「コーディネイター」と付いてはいるが遺伝子操作をしていないという事で種族としてはナチュラルに近い。
- スーパーコーディネイター
- カーボンヒューマン
- アコード
- プラント
- ザフト軍