「ミネバ・ラオ・ザビ」の版間の差分
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:ガルダから脱出する際、リディの手を拒絶して超高々度から飛び降りた時に「バナージなら来てくれる」という信頼から発した。その想いはバナージに伝わり、彼と彼の駆るユニコーンガンダムに救われる。 | :ガルダから脱出する際、リディの手を拒絶して超高々度から飛び降りた時に「バナージなら来てくれる」という信頼から発した。その想いはバナージに伝わり、彼と彼の駆るユニコーンガンダムに救われる。 | ||
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+ | :ユニコーンガンダムに救出され、コクピットで[[バナージ・リンクス]]から「君は待っていてくれ」と言われた際に。特別なセリフではないのだが、実はこれまで彼女は作中で一度も相手の意見に対して、そのまま「YES」と受け入れることをしてこなかった。意見の相違やジオンの象徴としての気位がそうさせていたのかもしれないが、初めて他者の意見をそのまま受け入れた。彼女もまた「可能性の獣」に触れたことで、変化し始めていることが伺える。 | ||
;「私にも見届ける権利が……いいえ、義務があります」 | ;「私にも見届ける権利が……いいえ、義務があります」 | ||
:ユニコーンガンダムが示した最後の座標、『ラプラスの箱』のありかへとたどり着いたバナージに「君まで来ることはなかったのに」と言われた際に。『箱』をめぐる一連の結末を「ジオンの姫君」として見届けなければならないという。彼女の責任感の大きさと、また背負っているものの重さを思わせる。 | :ユニコーンガンダムが示した最後の座標、『ラプラスの箱』のありかへとたどり着いたバナージに「君まで来ることはなかったのに」と言われた際に。『箱』をめぐる一連の結末を「ジオンの姫君」として見届けなければならないという。彼女の責任感の大きさと、また背負っているものの重さを思わせる。 |
2015年8月14日 (金) 18:34時点における版
ミネバ・ラオ・ザビ(Mineva Lao Zabi)
- 登場作品:
- 声優:伊藤美紀(Ζ、ΖΖ)、平木亜夢(劇場版Ζ)、藤村歩(UC)
- 性別:女
- 年齢:0歳(1st)⇒8歳(Ζ、ΖΖ)⇒16歳(UC)
- 所属:ジオン公国⇒ネオ・ジオン
- 役職・称号など:
- キャラクターデザイン:安彦良和(Ζ)、高橋久美子(UC)
ジオン公国の宇宙攻撃軍司令ドズル・ザビとゼナ・ザビの一人娘でザビ家直系の血を引く最後の生き残り。
- 機動戦士ガンダム
一年戦争のソロモン攻防戦の際に父ドズルの手により母とともにソロモンを脱出。ジオン敗北後は他のジオン軍残党と共にアステロイドベルトにあるアクシズに向かい、そこで育つ。
- 機動戦士Ζガンダム・機動戦士ガンダムΖΖ
ミネバが物心付く前に母親のゼナは病死し、その後はアクシズの指導者であるマハラジャ・カーンの娘、ハマーン・カーンによって養育される。 グリプス戦役の時はジオン復興の旗頭として、わずか8歳ながらアクシズの総帥となり、地球圏に帰還する。しかし実権は摂政であるハマーンによって握られており、彼女は傀儡君主でしかない。 歪んだ教育により偏見の塊の人間に育てられているが、本当は年相応の子供であり、同じ年頃のシンタとクムと遊んでいた時は普通の子供の姿を見せていた。 グリプス戦役の決戦時にクワトロ・バジーナによって、どこかに連れ出され行方不明になる。その後のアクシズではハマーンによって替え玉が立てられていた。 第一次ネオ・ジオン抗争時にはシャアに匿われていたようである。それまでの教育から大きく方針を変更したようで、それからはすくすくと健常に育ったことは、のちの彼女の姿からもうかがえる。
- 機動戦士ガンダムUC
シャアの反乱収束から3年後、ラプラスの箱を巡る争いを阻止するべく単身で工業コロニーインダストリアル7に潜入する。そこで紆余曲折を経て、バナージ・リンクスと運命的な出会いを果たした。
彼女はジオンの忘れ形見として多くのジオン残党から「ジオンの再興」を望まれる立場でありながら、一方でジオンの人間として「一年戦争の再現」を避けなければならなかった。 しかし、ミネバ・ラオ・ザビとしてはしがらみが多すぎるため、「箱」を巡る争いに端を発する「戦争」をとめるために自由に行動が出来なかった。そこで、彼女は「誰でもない誰か」オードリー・バーンとなることで、ジオンと無関係な一人の民間人として振舞うこととし(その代わり当然ジオンの姫という保護も失うが)、物語の核心へと身を投じていく。
非常に意思が強く、また客観的に物事を見ることの出来る広い視野も持ち合わせており、「何のために」「何をするのか」ということをしっかりと判別する明晰さも持ち合わせている。 パイロットとしての訓練は受けておらず、モビルスーツに乗ることはあったものの、戦闘に参加するようなことはなかった。
しかし、彼女もニュータイプとしてすでにその才能を開花させており、物語中では幾度もその優れた能力で意思の疎通を行った。 彼女はサイコミュによって増幅した思念ではなく、彼女の思念をサイコミュに「拾わせる」という方法でメッセージを送るという異質な才能を見せた。これは「分かろうとする」というバナージ・リンクスや多くのニュータイプ達と異なり、「分かり合おうとしない」リディ・マーセナスにすら思念を感じ取らせたことからも明らかだが、「分かり合う」ためには、「分かってもらおうとする」ことも必要だ、という意図もあるのではないだろうか。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダム
- 母親ゼナ・ザビに抱かれた赤ん坊として登場。ソロモンを脱出する。
- 機動戦士Ζガンダム
- ハマーン・カーンの傀儡として歪んだ教育を受け、尊大な性格になっていた。
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- この時登場する「ミネバ」は偽者。
- 機動戦士ガンダムUC
- ヒロイン。素性を隠すため、「オードリー・バーン」という偽名を用いる。
- 機動戦士ガンダム ムーンクライシス
- ヒロイン。
人間関係
家族
ジオン公国
- シャア・アズナブル
- かつての養育係。ハマーン以上の信頼を寄せていたようである。
ネオ・ジオン
- ハマーン・カーン
- アクシズの摂政。信頼しながらもどこか恐れているそぶりを見せる。
- フル・フロンタル
- 「シャアの再来」と呼ばれる人物。そのカリスマと実力は認めているが、信頼はあまりしていない。
- スベロア・ジンネマン
- ガランシェールの艦長。長い間身近にいたからか、その不器用ながら優しい気質を感じ取ってか、かなりの信頼を寄せている。
- マリーダ・クルス
- パラオ以来、ジンネマンやガランシェール隊と共にミネバを護衛してくれていたパイロット。強化人間であるが、彼女がパラオにおいて強く信頼していた人物の1人。
民間人
- バナージ・リンクス
- 「インダストリアル7」で出会った少年。ラプラスの箱を巡る騒動に巻き込んでしまったという負い目から彼を遠ざけようとしたが、彼の強い意思や行動力に次第に惹かれていく。なお、彼には一貫して「オードリー」と呼ばれている。
- ミコット・バーチ
- バナージの同級生。「インダストリアル7」を襲った組織の象徴であるということと、バナージを異性として意識していることから、冷たい目を向けられる。
地球連邦軍
- リディ・マーセナス
- 自身を保護したネェル・アーガマ所属のパイロット。彼の父であるローナン・マーセナスの力を借りるため、共に地上に降りるが、逆に軟禁されてしまう。その直後、真実を聞かされたリディから思いを打ち明けられる。
- タクナ・S・アンダースン
ビスト財団
名台詞
機動戦士Ζガンダム
- 「やぁ、やはりシャア・アズナブルだ!遊んでくれた事はよく覚えているよ」
- わずか2歳の物心つく前の事であるにも関わらず筋書き通り言わされた台詞。幼い少女がこんな大人びた事を言わされていること自体が傀儡の君主という証である。
- 「お前は私を一番よくわかってくれるような気がする」
- シャアに対する無上の信頼がにじみ出た瞬間。
- 「気持ちが悪いのだ。ざらざらする。どこにもいかないでほしい」
- エゥーゴによるメールシュトローム作戦発動の間際、不穏な空気を感じ取ってハマーンに打ち明ける。この「気持ち悪いザラッとした感覚」は、ニュータイプが敵意を感じ取ったときによく口にする表現で、すでに彼女がニュータイプとしての素質を開花し始めていたと思われる。これは機動戦士ガンダムUCでの成長した彼女の姿からも伺える。
機動戦士ガンダムUC
- 「意気地のない人……!」
- 尻込みしてついてきてくれなかったバナージに失望した時。
原作のみで、アニメ版では口にしていない。 - 「私は、まだ…!」
- 命の危機に瀕した際によく呟く言葉。「死にたくない」ではなく「まだ死ねない」と言うところに、彼女の強い責任感が現れている。
- 「世界が広がっていく……」
- 建設途中のコロニーを見上げ、思わず感動して呟く。
- 「ミネバ・ザビである!逃げも隠れもしない、道を開けよ!」
- ダイナーの老主人と会話した後、連れ戻しに来たマーセナス家の黒服達に対して言った言葉。これまでと違って毅然とした雰囲気があらわになっている。
- 「受け止めなさい!バナージ!」
- ガルダから脱出する際、リディの手を拒絶して超高々度から飛び降りた時に「バナージなら来てくれる」という信頼から発した。その想いはバナージに伝わり、彼と彼の駆るユニコーンガンダムに救われる。
- 「……はい!」
- ユニコーンガンダムに救出され、コクピットでバナージ・リンクスから「君は待っていてくれ」と言われた際に。特別なセリフではないのだが、実はこれまで彼女は作中で一度も相手の意見に対して、そのまま「YES」と受け入れることをしてこなかった。意見の相違やジオンの象徴としての気位がそうさせていたのかもしれないが、初めて他者の意見をそのまま受け入れた。彼女もまた「可能性の獣」に触れたことで、変化し始めていることが伺える。
- 「私にも見届ける権利が……いいえ、義務があります」
- ユニコーンガンダムが示した最後の座標、『ラプラスの箱』のありかへとたどり着いたバナージに「君まで来ることはなかったのに」と言われた際に。『箱』をめぐる一連の結末を「ジオンの姫君」として見届けなければならないという。彼女の責任感の大きさと、また背負っているものの重さを思わせる。
- 「それが何であっても、これから何が起きたとしても……約束して、必ず私のところへ帰ってくる、って」
「自信があるのでしょう?やって見せなさい。そして……必ず帰ってきて。約束を違えることは許しません」 - 前半は『箱』の真実を知る前に、後半はコロニーレーザーに相対する盾となるバナージへ。ジオンの姫御子にこんなことを言われたら帰ってくるしかない。
かつてカミーユ・ビダンは高すぎるニュータイプ能力によって悲しみや悪意を抱え込みすぎた。また、搭乗するモビルスーツもユニコーンのように思念を増幅する力もなかったため、その重みに押しつぶされてしまった。この悲劇には、彼とその悲しみを分かち合ってくれる存在がいなかったことと、「帰ってくる場所」がなかったことに起因する。この結末は「新説」によって変更され、彼は「帰ってくる場所」を見出し、帰還することができた。