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2016年4月4日 (月) 23:32時点における版
型式番号不明 クロスボーン・ガンダム ゴースト(Crossbone Gundam Ghost)
- 登場作品:機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト
- デザイナー:カトキハジメ
- 分類:他惑星用試作型モビルスーツ
- 装甲材質:ガンダリウム合金ハイセラミック複合材
- 頭頂高:15.9m
- 本体重量:9.5t
- 全備重量:24.8t
- 主動力:熱核融合炉
- ジェネレーター出力:5,280kw
- スラスター推力:25,000kg×4(最大30,000kg×4)
- 開発組織:サナリィ
- 主なパイロット:カーティス・ロスコ、ビル、フォント・ボー、シーブック・アノー
宇宙海賊クロスボーン・バンガード(海賊軍)の試作型モビルスーツ。
かつてサナリィが開発したクロスボーン・ガンダムの3番機であり、性能はX1、X2、X3と同等。勿論、コアブロックシステムやX字型スラスターも搭載されている。
外見はX1と酷似しているが、頭部のブレードアンテナはX3のそれと形状がよく似ている。カラーリングはかつてベラ・ロナが搭乗していたビギナ・ギナを髣髴とさせる銀色を基調としており、一説には彼女の専用機だったのではないかとも言われている。
最大の相違点は腹部のダクトの形状で、これは機動の際の推進力に排熱を利用する為のパーツを装備していると考えられているという。ただし、実際には大した効果は無かったようである。
本来はX1やX2と同時に配備されるはずだったが組立作業の遅延が原因で配備時期がずれ込み、U.C.0132年にサナリィの補給船に補給物資の一つとして積み込まれる事となった。しかし船は途中で事故にあって難破してしまい、宇宙を漂う事になりマザー・バンガードに届けられる事は無かった。それから20年後に船内を調査したカーティスらが発見して入手している。この時、一緒に積まれていた実験用の武器や装備も引き揚げられた。
U.C.0153時においては既に旧式化しており、攻撃力はさほど高くなく、またジェネレーター出力もザンスカール帝国の主力機であるゾロアットと同レベルだが、機動性に関しては現在でも全く引けは取らない。
カーティスが使用する為に機体のセンサーで感知した周囲500m内の情報をパイロットに立体音響として伝えるシステムを組み込んでいる。データベース内に情報のある敵機にはそれぞれ音が割り振られており、パイロットはそこから空間をイメージして把握する。だが情報の無い敵機の場合は警戒音しか出せず、Vガンダムのような分離してパーツを交換できる機体を相手にした場合も状況が把握できないという短所がある。またジャングルのような環境でも周囲の状況が把握しにくくなる。
マンサーナ・フロールでの正式コードは「X-0(エックス・オー)」だが、フォント・ボーは「存在しないはずの機体」という意味を込めてか「クロスボーン・ガンダム ゴースト」と勝手に呼んでいる。また一部資料では「クロスボーン・ガンダムX0」と表記される事もある。
なお、本来はこの機体こそが「クロスボーン・ガンダムX3」と呼ばれるはずだったとされる。
登場作品と操縦者
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト
- パイロットはカーティス・ロスコ。マンサーナ・フロールの艦載機、そして「クロスボーン・バンガード」を名乗るカーティスらのフラッグシップ機として運用されている。
ザンスカール軍の部隊や木星共和国タカ派のサーカス等と戦った。マリア・シティでの戦闘ではビルが一時的に搭乗したが、性能を引き出せず右腕部を斬り落とされている。またフォント・ボーがベルと共に脱走した時にも使われ、その後シーブック・アノーがザンスカール軍を撃退する為に乗り込んでいる。フォントらが帰還した後、最終決戦に備えて改装が行われた。
最終決戦終盤、コスト度外視の機体であるキゾ中将のMSであるミダスに敗れ、撃墜。コアブロックのおかげで一命はとりとめた。
装備・機能
特殊機能
- ABCマント
- MS用の追加装甲として用意された特殊装備。「ABC」は「アンチ・ビーム・コーティング」の略である。
耐ビーム材と特殊繊維から成るマントで、機体の全身を覆う事ができる対ビーム用リアクティブアーマーである。フルアーマーと違って、機体の機動力を落とす事無く防御力を向上させられる。ビームが着弾すると表面が蒸発し、エネルギーを相殺して機体を守る。ビーム・シールドと違って視認性が低く、機体のエネルギーを消費する事がないので稼働時間の延長にも繋がる。耐弾性は平均で通常のビーム・ライフル5発程度とされ、U.C.0130年代でも最強クラスのビーム兵器であったヴェスバーも1発なら相殺可能。
弱点として物理攻撃に対しては特に効果が無く、またビーム兵器であっても同じ部分を長時間攻撃し続けられると破られてしまう。製造コストも高額で、複数が造られたものの後に量産化は断念されている。なお本機がマントで全身を覆えるのはフレキシブルスラスターユニットを採用しているからで、通常のMSではメインスラスターまでマントで覆う事になる為に一部分でしか使用できない。 - 分離
- コアファイターに分離可能。
ABCマントを脱ぎ捨てる。
武装・必殺攻撃
- バルカン砲
- 頭部に2門内蔵されている。口径は不明。主に牽制やミサイルの迎撃等に使用される。
- ビーム・サーベル
- 両肩部に1本ずつ、計2本を格納されている。
- ビーム・ガン
- ビーム・サーベルは格納したままでもビーム・ガンとして使用可能。コア・ファイターの武装としても使用される。
- バタフライバスター
- 本機の主兵装で、両腰に2挺マウントしている。名称は折り畳みナイフを「バタフライナイフ」と呼称する事が由来。
通常は「ガンモード」と呼ばれる2門の銃口を持つビームライフルとして運用されるが、銃身を折り畳む事で「サーベルモード」となる。カーティスはサーベルモードの二刀流で戦う事も少なくないが、これは本来想定されていない使用法である。
分離・合体して使い分けるザンバスターとどちらが使い勝手が良いかを検証する為に造られたので、性能はザンバスターと全く変わらない。その為、U.C.0153時では最新式ビームシールド相手では全く通用しなくなっている。また、実験用であるが故に本機とX1、X2用に計6挺しか用意されなかった。 - バタフライバスターB
- ブラックロー運送が一年前にカーティスから発注を受けて開発した武器。銃身を折り畳む事でガンモードからサーベルモードになる。
名前からも分かる通り、設計のコンセプトはバタフライバスターを基にしているが、最新技術で一新された結果、出力が12%程度向上している。
ちなみに原型品と同じパーツが現存していないので、形状は全く違う。 - ヒート・ダガー
- 両脚部に格納されている実体式の短剣。発熱機能は無く、スラスターの排熱を使って刀身部を加熱する。
脹脛部から取り出して手に持つ以外に足裏から刀身を出せば蹴りの威力を強化できる。或いは足裏から射出して攻撃する事も可能。
本機の物は他の3機とは形状が若干異なっている。 - ブランド・マーカー
- 両腕部に装備されている格闘武器。ナックルガードのようにマニピュレーターに被せて四角錘状のビーム刃を形成した後、殴りつけて敵機の頭部やコクピット等を破壊する。そのままの状態でも肘打ちの要領で攻撃可能。
- ビーム・シールド
- ブランド・マーカーから展開可能。四角錘状のビーム刃の先端からシールドを形成する仕組みである為、通常のMSのそれとは異なり発生器をも覆う事ができる。
発生器は腕部から分離できるようになっているので、その状態でも内部に貯蔵されたエネルギーでシールドの形成を維持できる。 - シザー・アンカー
- フロントスカートを展開し、射出式のアンカーとしたもの。本体とはチェーンで接続されている。主に敵機の拘束や自機のポジション固定、接近戦時の牽制、間合い取り等に使用される他、手放したバタフライバスターを掴んで振り回した事もある。
- 多目的攻撃兵装「クジャク」
- ブラックロー運送が一年前にカーティスから発注を受けて開発した武器。ムラマサ・ブラスターとピーコック・スマッシャーの機能を併せ持つ複合兵装であり、「バスターモード」と「スマッシャーモード」に変形する。
「バスターモード」では片側7本、計14本のビーム刃を展開でき、内蔵された小型ジェネレーターに加えてMS本体からの出力も合わせる事で並みのビーム兵器を凌駕するビーム圧を与えている。これによって相手をビーム・シールドごと切断できる。また先端部にはビーム砲が1門内蔵されている為、大型ビーム・ライフルとしても使用可能。
「スマッシャーモード」は「バスターモード」の刀身部をボウガン状に展開し、15門の砲口からビームを一斉に発射する。
性能が高い反面、MS1機分に匹敵する製造コストがかかる。
名称は「ピーコック」を「ムラマサ」の語源となる言語に翻訳したもの。
対決・名場面
関連機体
- クロスボーン・ガンダムX-0 フルクロス
- フルクロスを装備したX-0。
- クロスボーン・ガンダムX1、クロスボーン・ガンダムX2
- 1番機と2番機。補給船にはこの2機の予備パーツも一緒に積まれていて、X-0の予備パーツとして利用している。
- クロスボーン・ガンダムX3
- 同型機。
- フリント
- クロスボーン・ガンダムの地球圏仕様機。
- ゴーストガンダム
- X-0の予備パーツを使って改修されたファントム。