「シャア専用ザクII」の版間の差分
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2024年6月27日 (木) 15:15時点における最新版
シャア専用ザクII | |
---|---|
外国語表記 | Char's Zaku II |
登場作品 |
|
デザイナー | 大河原邦男 |
スペック | |
---|---|
分類 | 指揮官用量産型モビルスーツ |
生産形態 | パーソナルカスタマイズ機 |
型式番号 | MS-06S |
全高 | 17.5m |
本体重量 | 56.2t |
全備重量 | 74.5t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 976kW |
スラスター総推力 | 51,600kg |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
原型機 | ザクIIS型 |
開発組織 | ジオニック社 |
所属 | ジオン公国軍 |
主なパイロット | シャア・アズナブル |
概要[編集 | ソースを編集]
「赤い彗星」の異名で知られるシャア・アズナブル専用にカスタマイズされたザクIIS型。一週間戦争での戦果から同機を受領し、ルウム戦役で5隻の戦艦を撃沈。その際、赤いパーソナルカラーで塗られた機体と、独特の機動によってシャアは「赤い彗星」の異名を取る事になった。
S型は基本的にザクIIのバリエーションとして認識されているが、実際には別の機体であると言っても過言ではなく、市販車をベースにレースカー並みにチューンナップを施したようなものであると例えられている。そのため、生産性や操作性を重視したF型等と比較して大幅な機能向上が図られている反面、かなり扱いにくい機体となっており、積極的に機体バランスを崩せるような熟練者以外には乗りこなせなかった。俗に「通常のザクの3倍のスピード」などと評価される挙動もパイロットの腕によるものであった。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダム
- 初登場作品。第2話から登場し、アムロ・レイのガンダムを圧倒するものの、本機の武装では致命打を与える事はかなわなかった。しかし、大気圏突入まではガンダムに対しては終始優勢のままであり、その存在を印象付けた。地上降下後も幾度かガンダムと交戦したが、ガルマ戦死後にシャアが左遷されてからの本機の動向は不明となっている。
- 機動戦士ガンダム (小説版)
- シャアの第1巻での搭乗機として登場。ガンダムとの交戦では既に相手がニュータイプとして覚醒し始めていたため、TV版とは異なり、ほぼ互角の戦いとなっている。第8話ではテキサス・コロニー内でガンダムと交戦の末、大きく損傷。エルメスの加勢を受け逃れた後、コロニー内に放棄された。
- ガンダムセンチュリー / MSV
- ザクIIの一機種としてS型が設定されたため、本機もS型に分類された。以降、各媒体において「MS-06S」として扱われるようになる。
- 機動戦士ガンダム MS IGLOO
- 『一年戦争秘録』第1話に登場。観測機に搭乗していたマイとワシヤにモノアイの発光信号で、戦闘が艦隊戦からモビルスーツによる奇襲戦に移行した事を伝えた。直後、敵の戦艦を立て続けに撃沈している。
- 機動戦士ガンダム フラナガン・ブーン戦記
- 第3話から登場。フラナガン・ブーンの水中用ザクと模擬戦を行い、水中から一方的に攻撃されるも、自機も水中に入ることで頭部を破壊し、水中から出てきたところをバズーカで攻撃して勝利した。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]
- ザク・マシンガン
- ジオニック社製のMS用実体弾火器。口径は120mm。新旧ザクのもっとも一般的な携行火器で、通常弾の他、徹甲弾や榴弾など複数の弾種が用意されていた。
- ザク・バズーカ
- 280mm口径のMS用携行無反動砲。装弾数は5発、または単発であるとする説がある。開戦当初は核弾頭の射出にも使用されたが、南極条約締結後は通常弾頭を装備する。その威力は高く、ガンダムのシールドを貫通するほどであった。
- ヒート・ホーク
- MS用の近接格闘用兵器。セラミック系高分子化合物の刃を赤熱化させる事で対象を溶断する。当初は艦艇や建造物を目標としていたが、敵MSの出現に伴い、対MS用兵器としても使用された。
- シュツルム・ファウスト
- 使い捨て式のロケットランチャー。
MS「MS-06S ザクII」に付属した他、『IGLOO』のルウム戦役でマゼラン級に対して使用し、撃沈している。 - レーザー・ビーム
- 小説版『1st』にのみ登場。指先に内蔵されている。ガンダムとの交戦時には武器として使用し、ランドセルや頭部に損傷を与えている。
対決・名場面など[編集 | ソースを編集]
機動戦士ガンダム [編集 | ソースを編集]
- 赤い彗星のシャア、ガンダムとの初対決
- 第2話より。オスカの「通常の三倍」、パオロ艦長の「赤い彗星のシャア」といった印象的な言葉をよそに、テレビ画面いっぱいに映るシャア専用ザクは視聴者に強烈なインパクトを与えた。
ビーム・ライフルのビームを初見で、しかも発射後に易々と避けた上、逆に直撃弾を与えるなど、実力差をこれでもかと見せ付けた。しかし、圧倒的な性能差を覆す事は叶わず、攻撃は悉く装甲に阻まれ、僚機のスレンダーを一撃で撃墜されてしまったためやむなく撤退。初対決は引き分けに終わった。
短い戦闘でありながら「見せてもらおうか~」「戦艦並みのビーム砲を~」といったシャアの名台詞が多く生まれたシーンでもある。
機動戦士ガンダム MS IGLOO [編集 | ソースを編集]
- ルウム戦役での戦い
- 『一年戦争秘録』第1話より。第603技術試験隊のマイ中尉たちに後退を促した赤いザクは直後、艦隊戦の真っ只中に飛び込み、弾幕が飛び交う中、サラミス級1隻、マゼラン級1隻を瞬く間に撃沈せしめた。ルウム戦役初の公式映像化という事もあり、「赤い彗星」の異名を得るに相応しい軽快な動きを見せている。
関連機体[編集 | ソースを編集]
- シャア専用ザクII (THE ORIGIN版)
- 本機のTHE ORIGIN版デザイン。型式番号はそのままだが、武装面に違いが見られる。
- ザクIIS型
- 一般用の隊長機。
余談[編集 | ソースを編集]
- シャア専用ザクII以前、ライバル機といえば「黒」であった。これは黒=悪そう、という印象と、『鉄人28号』に登場するライバル機「ブラックオックス」からの伝統と言われていたが、まさに彗星のごとくアニメ界に現れたシャアによって、以降は「ライバル=赤」という新しい定説を作り出した。これは機体を黒一色にしてしまうと宇宙空間の背景に溶け込んでしまうため、非常に都合が悪かった。黒い三連星の乗るドムは「黒い」とはいうものの、ヘッドパーツの後部、胴、肩、スカート以外はどちらかというとむしろ紫の面積が多い。また、黒い三連星は地上戦で登場したが、ライバルであるシャアは地上と宇宙で登場する必要があったため、と言われている。
- なお、時々取沙汰される「シャア専用ザクIIがピンク色なのは絵具が一番余っていたから」という説は当時の製作チームから否定されており、赤はガンダムのパーツ、こと腰部(コアファイター部)と盾に多めに使われているが、同じ色を全体に使ってしまうと機体の印象が薄れてしまうため、生理科学的に「目が赤と認識する」明るい赤を用いたというのが実際なのだという。余談の余談だが、プラモデルキットのシャア専用ザクIIもこの色をかなり忠実に再現している。ところがピンクに近い赤に違和感を持つ一部のファンはより赤い塗料で塗りなおしたため模型店では赤が飛ぶように売れ、嘘かまことか、一時はタミヤカラーの赤だけが棚にないという現象が見られたのだそうな。しかし21世紀に入って映像技術が飛躍的に向上したことから、現在では設定に近いワインレッドで彩色されており、プラモデルのキットも同様の深い赤色になっている。
- ルウム戦役の設定が固まりきっていなかった頃のゲーム作品 (Gジェネやギレンの野望の初期作品)では、ブレードアンテナ無しの本機が登場している。その後、ルウム戦役の戦闘風景が描写された『MS IGLOO』においてはブレードアンテナ付きで登場している。
商品情報[編集 | ソースを編集]
ガンプラ[編集 | ソースを編集]
フィギュア[編集 | ソースを編集]