マウンテン・サイクル

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マウンテン・サイクル(Mountain Cycle)[編集 | ソースを編集]

∀ガンダム』の劇中において、黒歴史の遺産が埋没している地を指す用語。

「黒歴史」とは、同作中においてかつて存在した戦乱の時代(詳細は同記事を参照)を指し、その戦乱の時代の文明はかつて∀ガンダムが搭載している広域ナノマシン散布装置「月光蝶」の持つ分解能力により葬られた。しかし、月光蝶は文明の全てを分解に至らしめたわけではなく、兵器の一部については理由は不明ながらその機構が分解されないまま、ナノマシンの残滓により構成された大地の中に埋没した状態となった。以上の過程を経て兵器が埋没・保存された地形を、現代では「マウンテン・サイクル」と呼んでいる。

その事実は長い時を経て半ば忘れられた状態となっていたが、アメリア大陸に住む者の間などでは「先史文明の遺産が埋没している大地がある」とする伝承が伝えられていた。実際に正暦2345年のムーンレィス地球帰還作戦の実施に呼応されるように、ビシニティ近郊のアーク山にある石像の中から∀ガンダムが発見されたことでこの説は俄かに現実味を帯び、また以前からこの伝承を元に調査を続けていた山師のシド・ムンザや代々キングスレーの谷で発掘を続けていたウィル・ゲイム一族らによって、各地から実際に兵器が発掘されるに至り、マウンテン・サイクルの実在が実証されることとなった。

構造 [編集 | ソースを編集]

マウンテン・サイクルはナノマシンの残滓が堆積した山岳地形であり、「マウンテン・サイクル(地の環)」の名が示すように、アーク山近辺の山々が環を描くように連なっていた事からシドにより命名されたとの説が囁かれている。

シドの経験則によれば「火山性地層の上に鍾乳洞もあり、各種の地層の間には妙に砂っぽい地層がウエハースのようにある」のがマウンテン・サイクルの地質であり、この「砂っぽい地層」がアポトーシス(自己死)したナノマシンの残骸である。

主な埋没物[編集 | ソースを編集]

前述の経緯から、マウンテン・サイクルには過去の戦乱の時代に活躍した多くの兵器が眠っている。これらの兵器は長期間大地に埋没していたとは思えないほど良好な状態で発掘されており、即座に起動することも可能であった。これは兵器を埋め尽くしていたナノマシンの残滓が、兵器にとっていわば保管剤の役割を果たしていたことによるもので、宇宙戦艦ウィルゲムの発掘に携わったムーンレィスの技術者ホレス・ニーベンらによってその事が明らかになっている。

発掘された兵器がそのまま戦力として転用可能であったため、ムーンレィスに比べて大幅に技術が遅れていた地球人にとってマウンテン・サイクルは貴重な戦力供給源となった。このためミリシャはマウンテン・サイクルの発掘に力を注ぎ、イングレッサ・ミリシャではカプルが、ルジャーナ・ミリシャではボルジャーノンが、それぞれ主力としての地位を得るに至っている。それ以外にも多くの兵器が発掘されており、中には前述のウィルゲムのように大型の戦艦が発掘されるケースもある。

劇中で発掘されるモビルスーツは概ね以上のようなものであるが、黒歴史とは「過去・後出のガンダムシリーズの(諸説あるものの、概ね)全作品の時代」を包含する概念であるから、その設定からすれば、過去シリーズにおいて登場したあらゆる兵器について、マウンテン・サイクルから発掘され姿を現す可能性は否定できない。発掘されたモビルスーツが過去に存在した機体(カプール旧ザクザクII等)に酷似しているのもこの点を意識しているためであるが、この点は柔軟に解釈可能な余地が非常に大きく、コミックス版では『G-UNIT』に登場するガンダムアスクレプオスと思しき機体が登場していたりもする。

ロスト・マウンテン及び月面のマウンテン・サイクル[編集 | ソースを編集]

マウンテン・サイクルの埋没物は単なる量産機動兵器や戦艦だけではなく、中には極めて危険性の高い兵器も存在する。これらの存在は伝承の中でも示唆されており、それらが埋没している可能性の高い地域は「ロスト・マウンテン」と呼ばれ通常のマウンテン・サイクルとは区別され、山師さえも近づかない禁忌の土地として忌み嫌われていた。

埋没物については恐らく何種類かのパターンがあったものと思われるが、劇中で特に取り上げられたのはサンベルト地帯近くのロスト・マウンテンに埋没していた「核兵器」であり、ギャバンはロスト・マウンテンの核兵器処理の中で命を散らすこととなった。

また、劇中の後半では月面にも地上同様にマウンテン・サイクルが存在することが明らかになっており、そこからはバンデットなど、地上のマウンテン・サイクルより数段性能の高いモビルスーツが発掘されている[1]。更には∀ガンダムの兄弟機・ターンXも月面のマウンテン・サイクルで発見され、ギム・ギンガナムの野望を実現するための道具として、地上で猛威を揮う事となった。

関連人物 [編集 | ソースを編集]

シド・ムンザ
著名な山師であると共に黒歴史研究の第一人者。黒歴史の実証をライフワークとし、兵器発掘以前からマウンテン・サイクルの発掘を続けていた。
ウィル・ゲイム
先祖代々、キングスレーの谷で発掘を続けていたウィル・ゲイム一族の末裔。先祖の初代ウィル・ゲイムは地球を訪れたディアナ・ソレルと婚約していた。
ホレス・ニーベン
月から帰還民として地球に訪れたムーンレィスの技師。技術者としての興味と関心からシド達ミリシャに協力している。
ラルファ・ゼノア
ゼノア隊を率いるディアナ・カウンターの士官。ロスト・マウンテンでムットゥーの発掘に成功するものの、その後、貯蔵されていた核弾頭も発見。核爆発を未然に防ごうとするも叶わず、残された核弾頭の処理をロランに託した。

発掘物 [編集 | ソースを編集]

地球 [編集 | ソースを編集]

機械人形 (モビルスーツ)[編集 | ソースを編集]

∀ガンダム
イングレッサ領ビシニティ北部のアーク山に長年祀られてあった石像「ホワイトドール」の中に埋もれていたモビルスーツ。かつて月光蝶により文明を崩壊させたとされる。
カプル
シド達によってアーク山付近のマウンテン・サイクルから発掘されたカプール似のモビルスーツ。コレンカプルなどの改修機も作られた。
ボルジャーノン
ルジャーナ領のマウンテン・サイクルで発掘されたザクII似のモビルスーツ。領主の名前に肖って「ボルジャーノン」と名付けられた。
ギャバン専用ボルジャーノン
ボルジャーノンと共に発掘されたザクI似のモビルスーツ。
キャノン・イルフート
キングスレーの谷付近でウィル・ゲイムにより発掘されたモビルスーツ。ジム系列機のような外見を持つ。
ムットゥー / バウンド・ドック
ゼノア隊によってロスト・マウンテンから発掘された可変モビルスーツ。ボンボン版『∀ガンダム』ではバウンド・ドックがその代わりとして登場する。
ガンダムアスクレプオス
ボンボン版『∀ガンダム』にてコレンカプルの代わりに登場。『ガンダムEXA』第26話の∀回にも同様に登場した。
ゾゴック / ペスカトーレ
ガンダムEXA』第26話にてミリシャの戦力として登場。

艦船 [編集 | ソースを編集]

ウィルゲム
キングスレーの谷付近でウィル・ゲイム一族により発掘が進められていた宇宙戦艦。ミリシャにより発掘と修復が終了した後、主力艦となった。
ギャロップ (∀)
キングスレーの谷付近でウィルゲムとは別の場所から発掘された陸戦艇。外見はギャロップに酷似しており、ディアナにより偶然にも同名の「ギャロップ」と命名された。

その他の兵器 [編集 | ソースを編集]

核弾頭
ゼノア隊によってロスト・マウンテンの核貯蔵施設で発見された旧世紀の大量破壊兵器。8発発見され、内6発が地球での戦闘中に爆発。残り2発が∀ガンダムのロランに託され、後にミスルトゥの月落下阻止のために使用された。

月 [編集 | ソースを編集]

モビルスーツ[編集 | ソースを編集]

ターンX
ゲンガナム近郊のマウンテン・サイクルから発掘された謎のモビルスーツ。∀ガンダムと同じターン・タイプに分類される。
バンデット
ゲンガナム近郊のマウンテン・サイクルから発掘されたモビルスーツ。
ズサン
ゲンガナム近郊のマウンテン・サイクルから発掘されたズサ似のモビルスーツ。

関連用語[編集 | ソースを編集]

黒歴史
月光蝶による文明崩壊に伴い封印された戦乱の歴史。その遺物の数々がマウンテン・サイクルに埋没している。
ビシニティ
イングレッサ領内にある街。近郊のアーク山から∀ガンダムを始めとする機械人形が発掘された他、街の祭壇地下にはMS用の武器類が保管されているDOC (デバイス・オペレーション・コントローラー)基地が隠されていた。
マニューピチ
南アメリア大陸北部の赤道下にある、アデスカの民が住む町。ここにナノマシン層に埋没したマスドライバーが存在している。

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. この理由について、ファンの間では「アナハイムやグラナダが月面に存在していたことに起因する技術力の差」であるとする俗説も存在する