ゾゴック

スペック
スペック
分類	水陸両用試作型モビルスーツ
型式番号	MSM-08
頭頂高	18.2m
全高	18.8m
本体重量	77.4t
全備重量	107.3t
主動力	熱核融合炉
ジェネレーター出力	1,688kW
スラスター総推力	97,400kg
装甲材質	超硬スチール合金
開発組織	ジオン公国軍
所属	ジオン公国軍
主なパイロット	ジオン兵
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ゾゴック
ゾゴック
外国語表記	Zogok
登場作品	MSV; 機動戦士ガンダムΖΖ; 機動戦士Ζガンダムデイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―; 機動戦士ガンダムUC;
デザイナー	富野由悠季 (ラフスケッチ); 大河原邦男 (クリンナップ);
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概要 [編集 | ソースを編集]

一年戦争時にジオン公国軍が開発したモビルスーツ。水陸両用機ズゴックの発展型であり、格闘能力を向上させた試作機である。

伸縮式の腕部によるアーム・パンチ、頭頂部に装備する射出兵器ブーメラン・カッターなど、他のMSには見られない個性的な兵装を有している。これは本機自体の運用目的が、一年戦争時に地球連邦軍が本拠地としていた南米のジャブロー基地を攻略するという個性的なものであったためであり、この特務を帯び、独自開発が行われたMS群の中でも、本機はそれらの前衛を担う機体として誕生した。

水陸両用機ながらも陸戦能力にも優れるズゴックを設計母体としていた本機の陸戦格闘能力は確かなものだったが、マニピュレーター自体が近接兵器として機能するアームユニットや、メガ粒子砲やミサイルなどの発光・発火系兵器を採用しない質量・切断兵器のみで統一された本機の固定兵装類はあまりにも割り切った設計だと評せるものであった。だが、これは厳重な戦力配備が常時敷かれていたジャブローの潜入時において、本機が敵に感知される可能性を最大限まで抑え、特務を遂行するための必然であったと言われている。

水陸両用機は水中での抵抗を軽減するために独立したヘッドユニットが存在せず、機体胸部にそれらの機能を集中させており、その法則はゾゴックも例外ではなく、中央に位置する大型モノアイ・カメラは広範囲に稼働し、それを防御するカバーも堅牢な作りとなっている。

バックパックはズゴックと異なり陸戦を主体とするため、その舞台で最大級の力を発揮できる方式へと改められている一方、足裏には他の水陸両用機と同様、水中航行用のスクリュー式推進装置が備えられている。

残念ながらジャブロー攻略戦に本機を含む特務機が参加したという記録は公的に残されていないが、宇宙世紀0096年に発生したジオン残党による連邦軍トリントン基地襲撃事件において、残党側の戦力として本機の姿が確認されている。他機種からの兵装流用や、本来設定されていた腹部の内装兵器を廃し、排熱機能を重視した仕様となってはいたが、これらの選択もまた、17年の時を経て本気が与えられた作戦を遂行するための必然だったとされる。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

MSV: 出典元。アッグなどと共にジャブロー攻略戦に投入されるはずだったが、公式な資料では本機を含む特務機の出撃は確認されていないとされている。
機動戦士ガンダムΖΖ: 第41話にスタンパ・ハロイが保有する機体が一瞬登場。初の映像化であるが、登場直後に頭上から現れたビーチャ・オーレグのΖガンダムにアッグガイ共々踏みつけられるという損な役回りだった。
機動戦士Ζガンダムデイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―: ジオン公国軍が複数機所有しており、カイ・シデンやゲーツ・キャパ、ローレン・ナカモトらがいた艦を襲撃したが、ゲーツのアッシマーによって撃墜された。
機動戦士ガンダムオレら連邦愚連隊: ホーク・ロイザーのジム改と格闘戦を演じており、最終的には撃破される。
機動戦士ガンダムUC（アニメ版）: 独自のトリントン基地襲撃に参加しており、守備隊のジムIIを撃破している。
その後、バイアラン・カスタムと交戦するも、全く歯が立たず左腕を破壊されたため、ゼー・ズールにヒート・ソードを渡し後退した。
機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う: トリントン戦後に残存していたカークス隊と共に撤退していた。左腕は修復されているがシュツルム・ファウストやブーメラン・カッターなど武装の一部が喪われている状態であり、それを補うために右腕のマニピュレーターは武器が持てるように交換されている。カークス隊の勢力低下を見越して基地を奪取しようと攻撃してきた海賊達と交戦し、作戦により基地は放棄されるが、無事脱出に成功している。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ブーメラン・カッター: 本機の個性的な兵装類の代表格とも言える質量切断兵器。頭頂部に仕込まれた大型の刃を内蔵アームで射出する。片側に5基ずつの軽10基を備えており、その一つ一つがガンダリウム合金製の装甲をも穿つ威力を有している。
ワイド・カッター: 腹部に内蔵されている大型兵装。ブーメラン・カッターを大型化したものと思われるが、ジオン残党軍の運用する機体ではオミットされている。
アーム・パンチ: 打突に適した形状のマニピュレーターと、伸縮式アームユニットの組み合わせによる近接兵器。前腕部の機構上、アームユニットの伸縮範囲は限られているが、一説には20m以上も伸びたとする資料が存在する。
ヒート・ソード: 巨大な実体剣としての用途に加え、刀身部を赤熱化させることにより敵装甲の溶断を可能とする近接携行兵装。ジオン残党仕様機が装備しているが、本来は本機専用の装備ではなく、グフの装備を流用していた。
シュツルム・ファウスト: ジオン残党仕様機がトリントン基地襲撃事件の際に装備していた対MS用大型ロケット弾。弾頭容量が大きい分破壊力は高いが、命中には熟練を有する。本装備もゾゴックの専用装備ではなく、腰背部にマウントラッチを新設して携行している。
BR-87A ビーム・ライフル: ハイザックやマラサイ等が使用していたタイプのビーム・ライフル。海賊との戦闘時に使用しているが、アーム・パンチのマニピュレーターでは持つ事ができない為、右腕のみ通常タイプのマニピュレーターへと換装されている。