アフターウォー

アフターウォー (After War) 

『機動新世紀ガンダムX』の世界観及び、その世界観で使用される暦号。ひとつのコロニーの独立運動に端を発する第7次宇宙戦争の終結に前後して移行した時代となっている。

宇宙革命軍の実行したコロニー落とし作戦で地球全土が壊滅状態となり、百億を誇った人口の大半が死滅。地球連邦政府の政府機能も失われる事態に陥った。大規模シェルターなどに避難して戦争を生き延びた人々は、コロニー落下時に巻き上げられた粉塵による太陽光の遮断、異常気象の発生や疫病の流行などに見舞われつつも、少しずつ復興を進めていった。

しかし、旧連邦の瓦解から復興地域は狭い範囲にとどまった結果、地球上の大半は無政府地帯となり、残置された兵器を装備する窃盗団が横行。一方で旧連邦軍の施設からモビルスーツや電子部品などを回収し売りさばく「バルチャー」も誕生し、戦後復興の一翼を担った。復興地域が拡大すると、戦後独立国家と呼ばれる小国家や大都市が誕生。これにより経済交流が活発化し、武装強盗団などへの対処も容易となるが、国家間の反目も発生している。

アフターウォーの文化 

生活圏

地球では第7次宇宙戦争時の地上戦によって各地に被害が出たが、それ以上にコロニー落とし作戦の被害により、コロニーの直撃を受けて「消滅」した地域は多数に及び、特に旧連邦の本拠地があった南米大陸は壊滅的な被害を受けている。そのため、各地で誕生した戦後独立国家や復興都市はこの直撃エリアの外に作られたものが多く、地域による復興の進み具合にも影響することになった。一方で、宇宙ではコロニーも甚大な被害を受けて生存が危ぶまれる状態となっていたが、戦後はクラウド9を中心に復興し、軍の再整備を進めながら地球への再進攻を見据えた戦略を執った。

政治

連邦政府の瓦解によって地球上の大半が無政府地帯となり、特に北米では悪質なバルチャーやMS乗りが復興地域を襲う事例が多発。これに対抗するための自警団も拡大していった。一方でアジアでは戦後独立国家が林立し、欧州は政府再建委員会の根拠地として復興を遂げている。特に沿岸地域の復興は早く、無政府地帯は内陸部で目立った。また、コロニーではニュータイプとスペースノイドを同一視するニュータイプ主義を掲げており、戦後もこの主義を土台とした統治を行っている。

流通

地球上では戦後の治安悪化もあって都市同士の往来にも危険が伴うため、武闘派ジャンク回収業者であるバルチャーが交易の一翼を担っており、バルチャーは陸上戦艦を移動拠点として都市や大陸を行き来する。

軍事

第7次宇宙戦争後、地上に残された兵器はMS乗りやバルチャーに回収され、彼らの戦力として使用されているが、戦争のダメージは工業力の低下を招き、長く新型兵器の開発を不可能にしていた。特に空戦能力を有した機体は希少であり、ガンダムエアマスターなどの航空戦力は脅威となった一方、政府再建委員会及びそこから発展した新地球連邦軍はガンダムダブルエックスやバリエントなどを開発している。

用語 

第7次宇宙戦争

アフターウォー制定の切っ掛けとなった旧連邦軍と宇宙革命軍による戦争。革命軍のコロニー落とし作戦によって地球の総人口の9割以上を喪失する甚大な被害をもたらした。

ニュータイプ

人の革新とされる新人類。連邦ではフラッシュシステムを扱える特殊能力者と定義しており、一方の宇宙革命軍では宇宙移民者こそがいずれニュータイプに覚醒する新人類であるとするニュータイプ主義を掲げている。

バルチャー

戦後、軍の施設や戦場跡からモビルスーツや電子部品などを回収し売りさばく者たち。「バルチャー」とはハゲワシの意。

年表 

時期	出来事	作品名	備考
AW以前	旧地球連邦軍と宇宙革命軍との間で軍事衝突が頻発 第1～第6次宇宙戦争が勃発する		戦前の年紀法については不明
A.W.001	連邦軍、フラッシュシステムの研究を開始 第7次宇宙戦争勃発 宇宙革命軍、ライラック作戦を実施するも失敗 宇宙革命軍、コロニー落とし作戦を強行 地球人口の95％が失われ、更に連邦軍、宇宙革命軍共に壊滅的な被害を受けた結果、第7次宇宙戦争は終結 アフターウォー制定	機動新世紀ガンダムX 機動新世紀ガンダムX外伝 ニュータイプ戦士ジャミル・ニート
A.W.005	地球環境に対するコロニー落としの影響が薄れ地球の復興が本格化 政府再建委員会が活動を開始
A.W.015	新地球連邦政府樹立宣言 宇宙革命軍、ダリア作戦を実行するも失敗 第8次宇宙戦争	機動新世紀ガンダムX
第8次宇宙戦争後	バルチャー更生法制定 宇宙革命政府の協力によりコロニー風邪に対する特効薬「リカヴェリン」が完成、地球への供給を開始	機動新世紀ガンダムX NEXT PROLOGUE「あなたと、一緒なら」
A.W.22	第7次宇宙戦争で中破したマイクロウェーブ中継衛星を発電衛星「BATEN」としてサルベージ、慢性的なエネルギー不足解消のために管理・運用が開始される	機動新世紀ガンダムX外伝 UNDER THE MOONLIGHT
A.W.24	シルバーホライズン事件	機動新世紀ガンダムX外伝 UNDER THE MOONLIGHT

リンク

• 歴号・世界観