ガンダムダブルエックス

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ガンダムダブルエックス
外国語表記 Gundam Double-X
登場作品 機動新世紀ガンダムX
デザイナー 大河原邦男
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スペック
分類 サテライトシステム搭載型モビルスーツ
生産形態 ワンオフ機
型式番号 GX-9901-DX
頭頂高 17.0m
本体重量 7.8t
装甲材質 ルナチタニウム合金
開発組織 新地球連邦軍
開発拠点 ゾンダーエプタ
所属 新地球連邦軍 → バルチャー
母艦 フリーデン → フリーデンII
主なパイロット ガロード・ラン
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概要 [編集 | ソースを編集]

第7次宇宙戦争終結から15年後、新地球連邦軍ガンダムXよりも強力なモビルスーツとして密かに建造していた機体。

最大の特徴は、ガンダムXが装備するサテライトシステムを更に強化したサテライトシステムMk-IIの搭載で、背部に展開するリフレクターを大型化した上で新たな集光・放熱システムの採用によって、冷却効率の向上やエネルギー容量の増強を実現しており、その威力は従来のサテライトキャノンの数倍に達し、砲身も連装タイプのツインサテライトキャノンへと換装された。更に、砲撃モード時の砲身をマニピュレーターで支える必要がないよう改良されており、MS単機としての戦闘能力も大幅に改善されている。

一方で、新連邦軍はサテライトシステムのアクティベート(初期起動)に必須のフラッシュシステムに対応したニュータイプを確保できなかったため、本機は第7次宇宙戦争時にジャミル・ニートの搭乗していたGXを回収し、そのデータを使って建造されたワンオフモデルとなっている。そのため、実質的にロストテクノロジーと化していたGビットとの連携機能も維持されることとなった。また、戦争当時に開発中の各種オプション兵装との連携やリンク機能も確保されており、さらなる発展性も期待されていた。

頭部はGXの基礎設計を基にセンサー類の小型化やインテーク周りの構造見直しがされ、特にチーク部分の構造は放熱効果を高めるよう形状が変更されているのが特徴となっている。

ボディユニットはGXよりも出力が強化されたジェネレーターを搭載し、更に肩部には各種弾頭を射出可能なマルチパーパス仕様のブレスト・ランチャーが装備された。コクピットへの昇降は原型機と同様に胸部上面に設置されたハッチから行い、シート後部にフラッシュシステムのピックアップデバイスを装備し、胸部前面装甲内にスーパーマイクロウェーブとのリンクを確立するための照準用レーザーユニットが内蔵されている点も同様となる。本機の起動にはGX同様キーデバイスとなるGコントロール・ユニットが必要であり、DX専用のGコンも作られていたが、ベースとなったガンダムXのGコンでも起動可能。

脚部も基本的な構造はGXとほとんど変わらないが、各部に機動性を向上させるためのスラスターが増設され、腕部と同様にエネルギーラジエータープレートが新設された。

かくしてガンダムXは15年前の機体をベースにしてはいるものの、かつての工業力を喪失した戦後のMSの中において、最も強力な機体の一つとなった。この機体は旧連邦の後継組織である政府再建委員会が、諜報統括官アイムザット・カートラル擁する人工島ゾンダーエプタにおいて開発を進めていたが、フリーデンとの戦闘でガロード・ランらに奪取され、主にフリーデンによって運用されることになった。また、この際にゾンダーエプタもサテライトキャノンによって蒸発し、後継機開発はほぼ不可能となっている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動新世紀ガンダムX
初登場作品。第16話のクライマックスでサテライトシステムの試験を行った際に照準用レーザーをガロード・ラン達が目撃。次の旅の目的地としてそこに向かう指標となる。その後、機体は第24話で初登場し、ガロード・ランがガンダムXのGコンで起動し奪取した。以降、彼の愛機として再び戦争に向かおうとする時代の流れを食い止めるべく多くの戦いを潜り抜けてゆく。その後、新連邦よりコルレルガブルといった機能を極限まで追求した特化機を刺客として度々送り込まれるが、全ての撃破に成功。最後は月面でのフロスト兄弟との決戦において、ツインサテライトキャノンとサテライトランチャーを撃ち合い、相打ちの形で大破。そのまま放棄された。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

サテライトシステムMk-II
月面の太陽光発電施設から大規模エネルギー供給を受ける事が出来るシステム。GXから改良が施され、リフレクターが6枚に増設された他、新開発の冷却システムと相まって更に高効率での充填・照射に対応出来るようになった。
エネルギーラジエータープレート
リフレクターの大型化に伴って装備された放熱システムの主要デバイス。サテライトキャノン稼働時に両腕部と両脚部に装備されたプレートが展開し、エネルギー回路に冷媒を添付して強制的に機体の潜熱を排出することで冷却効率を向上させている。
フラッシュシステム
ニュータイプが持つ特殊能力を利用したインターフェイスシステム。通常の電子的な手段に依存せず、遠隔誘導や索敵、機体制御や適合者認証などを可能とする技術の総称。MSなどの開発に並行して実用化されたため、それらの関連技術以外での利用方はほとんど発達していない。ダブルエックスはジャミルの使用していたGXのデータを移植しているため、サテライトシステムの初期登録の際にこれが使用されることはなかった。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ヘッドバルカン
ダブルエックスが頭部に装備する近接戦闘用の固定兵器。威力はさほどでもないが、威嚇や牽制など使い勝手が良い。
ブレストランチャー
両肩に内蔵された各種弾頭を射出可能なマルチパーパス仕様のランチャー砲。
マシンキャノン
胸部に搭載されたマシンキャノン。資料によっては胸部のもの、あるいはその両方がブレストランチャーとして記載されている場合もある。
ハイパービームソード
ガンダムDX専用の近接戦闘用の斬撃装備。サテライトシステムに対応したエネルギー供給能力に応じたGXのビームソードより更に出力が向上しており、単機能としては実質的に戦後最強の武装の一つ。
専用バスターライフル
DX専用のビームライフル。徹底的に軽量化が図られており、取り回しが容易。内部構造もシンプルに構成されているため、整備性も高く、標準的なライフルに対し数倍の威力を発揮する。ゾンダーエプタにおける強奪時には携行していなかったが、その後フリーデンによる運用で改めて装備された。
ディフェンスプレート
DX専用の防御装備。機体の最終装甲にも採用されている軽量で強靭なルナ・チタニウム合金を使用しており、正規軍以外の武装勢力が装備する各種武器、武装では傷一つ付けることさえ困難なほどの強靭さを誇る。バスターライフルと同じくフリーデンでの運用時に装備された。
ツインサテライトキャノン
月面の太陽光発電基地で発生させたスーパーマイクロウェーブを背部のリフレクターに収束させ、充填したエネルギーをダイレクトに発射する兵器。スーパーマイクロウェーブを捕らえるリフレクターが6枚に増設され、新開発の冷却システムと相まって高効率での充填・照射に対応出来るようになった結果、威力はGXの数倍となり、一瞬にして広範囲を殲滅することができるのみならず、連射も可能となった。
Gビット
GX2号機からのシステム移植により、理論上は本機もGXビットを使用可能。

オプション装備[編集 | ソースを編集]

ロケットランチャーガン
大型のロケット弾頭を銃器型のランチャー(この為、名称の末尾にガンが付く)で射出する追加オプション武装。大型弾頭の為、携行弾数は制限されるが非常に高い破壊力を持つ。不要時には腰背部の専用マウントラッチに弾頭を二発・本体をストックを折り畳んだ状態で携行する。ガンプラ「1/100 ガンダムダブルエックス」の付属品として下記のハンマー、ソード、ジャベリンと共に立体化している。
G-ハンマー
ワイヤーで繋がれた棘付き鉄球。グリップ部にはその巻き取り機構が有り不要時にはコンパクトな形で携行でき、接近戦時や水中で威力を発揮するとされる。『X』第37話のフリーデンII格納庫内のシーンで下記のビームジャベリンと共に床置きされているのが確認できる。
ツインビームソード
追加オプション武装。一般的なビームサーベルの両端にビーム発生器を取り付けた所謂双頭刃式ビームサーベル。ハンドガードが左右に増設されている。
ビームジャベリン
追加オプション武装で先端に小型のビーム刃を有する長槍。ロケットランチャーガン以外の白兵格闘用の三種の武装は専用のマウントラッチに三種纏めて携行する。

その他 [編集 | ソースを編集]

ディバイダー
ガンダムXディバイダーの装備。『X』第29話のラスヴェート戦において空中戦の最中にバックパックを損傷し飛行不能になったため、ジャミルの機転で推進器として使用した。
バスターライフル(エアマスター用)
ガンダムエアマスターバーストの専用ライフル。『X』第27話のブリトヴァ戦で切り落とされたエアマスターの右腕から抜き取り、破壊された専用バスターライフルの代わりに使用した。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

15年目の亡霊
ダブルエックス起動!
月が見えた!
月はいつもそこにある

関連機体[編集 | ソースを編集]

ガンダムX
機体データのベースとなった機体。Gコンに互換性があり、本機への流用が可能。
Gファルコン
旧連邦軍の開発したガンダム用支援戦闘機。ダブルエックスとの合体機構を備えている。
AXオベロン / AXタイターニア
ガンダムビルドファイターズA-Rに登場する本機とガンダムエアマスターガンプラをミキシングして製作された機体。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

余談 [編集 | ソースを編集]

  • ガンダムDXは、ジャミル・ニートが15年前に乗っていたガンダムXそのものを改造した機体と誤解されることが多いが、実際にはデータとシステム周りを流用しただけであり、機体そのものは完全な新造品である。アニメ本編ではGXとは異なる製造途中のフレーム姿、ツインサテライトキャノンによる恫喝を行ったDXの背後にスクラップになったGXが有線で繋がって転がっているのが確認できる。
    • この誤解が広まった原因は、アニメ本編で細かい説明がなかった事、漫画版のカトックの台詞「(ジャミルの機体を)回収し新型としてよみがえったのだよ」が原因かと思われる。加えて、巻末の四コマ漫画の「外装は最新型だが中身は15年前のパソコン」というネタがこの誤解に拍車をかけている。

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]