「ニクスプロヴィデンスガンダム」の版間の差分
(→関連機体) |
|||
29行目: | 29行目: | ||
==概要== | ==概要== | ||
− | [[ | + | [[ザフト軍|ザフト]]によって開発された[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]を[[ライブラリアン]]が強化再設計した機体。[[型式番号]]の頭につく「LN」は「ライブラリアン・ニクス」を意味し、「ニクス」とはラテン語で「雪」を意味する。 |
− | + | 本機の改良点は、より効率の良い[[ドラグーンシステム]]の運用につきる。ドラグーンのコントロールには高い空間認識能力が求められるが、この能力はパイロットの個人差も大きかった。これに対応するため、ライブラリアンはそれぞれのドラグーンの機体上への配置をパイロットに合わせて大胆に変更して対応した結果、肩ユニットは両肩共に新設計のドラグーン用プラットフォームとなり、左右非対称の配置によってシルエットが大きく変化している。 | |
− | + | 本機はドラグーンでの戦闘だけを行うため、手持ち武器であったユーディキウムはドラグーンストライカーの一部に、複合兵装防盾システムはショルダーアーマーの一部に組み込まれており、肩部ユニットの配置も腕による格闘戦を行わない事を前提としている。また、頭部には新たに量子通信アンテナが設置され、これを加えた事でドラグーンのコントロールがより容易に、そして正確に行う事が可能となった。 | |
− | + | ニクスプロヴィデンスは大型のドラグーンを多数装備する機体であり、脚部には通常の[[モビルスーツ]]よりも大きな負担がかかるため、他のライブラリアンの機体同様に関節の設計が見直され、全長が若干大型化し機動力もアップしている。特に足首には新設計の関節が使用されているが、本機は本体での戦闘を想定せず、ドラグーンに重きをおいて設計されたため、スラスターの配置がアンバランスとなっており、その機動システムを活かす事は出来ない。 | |
+ | |||
+ | 元々のプロヴィデンスは第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦への投入のため急造された機体であり、胴体部には量子通信用ケーブルとパワーケーブルが露出したままになっていた。本機はその未完成部分がそのままになっているが、その意思は「本体が戦わない意思表示」に加え、「機体が持つ歴史的特徴」として残されている。 | ||
== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == | ||
;[[機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY]] | ;[[機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY]] | ||
− | : | + | :初登場作品。[[カーボン・ヒューマン]]として再現された[[プレア・レヴェリー (カーボン・ヒューマン)|プレア・レヴェリー]]の乗機として登場した。 |
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B]] | ;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B]] | ||
:時系列的には過去にあたり、[[ダンテ・ゴルジャーニ]]の[[ガンダムアストレイノワール]]の模擬戦の相手を勤めている。 | :時系列的には過去にあたり、[[ダンテ・ゴルジャーニ]]の[[ガンダムアストレイノワール]]の模擬戦の相手を勤めている。 | ||
46行目: | 48行目: | ||
=== 特殊機能 === | === 特殊機能 === | ||
;[[フェイズシフト装甲]] | ;[[フェイズシフト装甲]] | ||
− | : | + | :一定の電圧を持つ電流を流す事で相転移する特殊金属で構成された装甲。相転移した装甲は一定のエネルギー消費と引き換えに物理的な衝撃を無効化でき、単独での大気圏突入も可能。 |
+ | :この金属は相転移に伴って装甲面の分子配列が変化する性質があるため、パーツごとに色彩も変化する。非展開時のカラーリングは概ねメタリックグレーで、その状態は「ディアクティブモード」と呼ばれる。 | ||
;[[ニュートロンジャマーキャンセラー]] | ;[[ニュートロンジャマーキャンセラー]] | ||
− | :[[ニュートロンジャマー]]を無効化する装置。 | + | :[[ニュートロンジャマー]]を無効化する装置。[[核エンジン]]の稼働になくてはならない装備となっている。 |
;[[ストライカーパックシステム]] | ;[[ストライカーパックシステム]] | ||
− | : | + | :[[ストライクガンダム|ストライク]]と同様の装備換装システム。各種ストライカーを換装可能で、本機はドラグーンストライカーを標準装備する。中央部にはプロヴィデンスのユーディキウムがセットされているが、他の銃や固定砲との交換も可能。 |
+ | :;ドラグーンストライカー | ||
+ | ::ストライカーそのものがドラグーンとなった新設計の武装。ストライカーパック対応の機体ならば全て装着可能だが、使用するにはパイロットの適性が必要となる。 | ||
+ | ;ドラグーン・プラットフォーム | ||
+ | :両肩に新設されたドラグーン・プラットフォーム。左右どちらのユニットも新設計であり、パイロットの空間認識能力に合わせて設計採用された。右肩の形状は雪の結晶に似た独特の形状であり、本機が「ニクス(雪)」と名付けられる元となった。一方、腰の左右アーマーも大型ドラグーン専用の特別なプラットフォームに変更されている。こちらはドラグーンを装着したまま前方に向け射撃する事も可能であり、ドラグーンでありながら本体武装としても使用される。 | ||
=== 武装・必殺攻撃 === | === 武装・必殺攻撃 === | ||
==== ニクスプロヴィデンス本体側 ==== | ==== ニクスプロヴィデンス本体側 ==== | ||
;MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲 | ;MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲 | ||
− | : | + | :頭部と両肩部に内蔵された対空砲。威力は低いが弾数が多く、ミサイルなどの迎撃に有効。MS戦では牽制等に使用される。本機は量子通信アンテナへの影響を考慮して頭部二門の弾倉は標準で空となっており、使用されるのは肩部の二門のみとなる。 |
;MA-V05A 複合兵装防盾システム | ;MA-V05A 複合兵装防盾システム | ||
− | : | + | :ショルダーアーマーに装備されたシールド。[[ビームサーベル]]としての機能も内蔵している。本来、機体本体での格闘戦を行わない本機には不要な装備であるが、緊急時のため予備的に装備されており、肩から外して手に装着して使用される。 |
− | ; | + | ;[[ドラグーンシステム]] |
− | : | + | :大型のものを3機、小型8機を装備。本体から切り離され、独立した戦闘マシンとして活動でき、敵をあらゆる方向から攻撃するが、使用するには特別な能力を持ったパイロットを必要とする。 |
==== ドラグーンストライカー側 ==== | ==== ドラグーンストライカー側 ==== | ||
− | ;MA-M221 | + | ;MA-M221 ユーディキウム [[ビームライフル]] |
− | : | + | :ドラグーンストライカーの中央にセットされている大型ビームライフル。敵がプロヴィデンスのデータを保有していた場合、ライフルを放ったストライカーの場所に本体がいるという誤情報を与える事が出来る。 |
== 対決・名場面 == | == 対決・名場面 == |
2024年4月5日 (金) 19:05時点における最新版
ニクスプロヴィデンスガンダム | |
---|---|
外国語表記 | Nix Providence Gundam |
登場作品 | |
デザイナー | やまだたかひろ |
スペック | |
---|---|
正式名称 | ニクスプロヴィデンス |
分類 | 試作型モビルスーツ |
型式番号 | LN-ZGMF-X13A |
全高 | 18.44m |
本体重量 | 90.99t |
主動力 | 核エンジン |
装甲材質 | フェイズシフト装甲 |
開発組織 | ライブラリアン |
所属 | ライブラリアン |
主なパイロット | プレア・レヴェリー |
概要[編集 | ソースを編集]
ザフトによって開発されたプロヴィデンスをライブラリアンが強化再設計した機体。型式番号の頭につく「LN」は「ライブラリアン・ニクス」を意味し、「ニクス」とはラテン語で「雪」を意味する。
本機の改良点は、より効率の良いドラグーンシステムの運用につきる。ドラグーンのコントロールには高い空間認識能力が求められるが、この能力はパイロットの個人差も大きかった。これに対応するため、ライブラリアンはそれぞれのドラグーンの機体上への配置をパイロットに合わせて大胆に変更して対応した結果、肩ユニットは両肩共に新設計のドラグーン用プラットフォームとなり、左右非対称の配置によってシルエットが大きく変化している。
本機はドラグーンでの戦闘だけを行うため、手持ち武器であったユーディキウムはドラグーンストライカーの一部に、複合兵装防盾システムはショルダーアーマーの一部に組み込まれており、肩部ユニットの配置も腕による格闘戦を行わない事を前提としている。また、頭部には新たに量子通信アンテナが設置され、これを加えた事でドラグーンのコントロールがより容易に、そして正確に行う事が可能となった。
ニクスプロヴィデンスは大型のドラグーンを多数装備する機体であり、脚部には通常のモビルスーツよりも大きな負担がかかるため、他のライブラリアンの機体同様に関節の設計が見直され、全長が若干大型化し機動力もアップしている。特に足首には新設計の関節が使用されているが、本機は本体での戦闘を想定せず、ドラグーンに重きをおいて設計されたため、スラスターの配置がアンバランスとなっており、その機動システムを活かす事は出来ない。
元々のプロヴィデンスは第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦への投入のため急造された機体であり、胴体部には量子通信用ケーブルとパワーケーブルが露出したままになっていた。本機はその未完成部分がそのままになっているが、その意思は「本体が戦わない意思表示」に加え、「機体が持つ歴史的特徴」として残されている。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY
- 初登場作品。カーボン・ヒューマンとして再現されたプレア・レヴェリーの乗機として登場した。
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B
- 時系列的には過去にあたり、ダンテ・ゴルジャーニのガンダムアストレイノワールの模擬戦の相手を勤めている。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
特殊機能[編集 | ソースを編集]
- フェイズシフト装甲
- 一定の電圧を持つ電流を流す事で相転移する特殊金属で構成された装甲。相転移した装甲は一定のエネルギー消費と引き換えに物理的な衝撃を無効化でき、単独での大気圏突入も可能。
- この金属は相転移に伴って装甲面の分子配列が変化する性質があるため、パーツごとに色彩も変化する。非展開時のカラーリングは概ねメタリックグレーで、その状態は「ディアクティブモード」と呼ばれる。
- ニュートロンジャマーキャンセラー
- ニュートロンジャマーを無効化する装置。核エンジンの稼働になくてはならない装備となっている。
- ストライカーパックシステム
- ストライクと同様の装備換装システム。各種ストライカーを換装可能で、本機はドラグーンストライカーを標準装備する。中央部にはプロヴィデンスのユーディキウムがセットされているが、他の銃や固定砲との交換も可能。
- ドラグーンストライカー
- ストライカーそのものがドラグーンとなった新設計の武装。ストライカーパック対応の機体ならば全て装着可能だが、使用するにはパイロットの適性が必要となる。
- ドラグーン・プラットフォーム
- 両肩に新設されたドラグーン・プラットフォーム。左右どちらのユニットも新設計であり、パイロットの空間認識能力に合わせて設計採用された。右肩の形状は雪の結晶に似た独特の形状であり、本機が「ニクス(雪)」と名付けられる元となった。一方、腰の左右アーマーも大型ドラグーン専用の特別なプラットフォームに変更されている。こちらはドラグーンを装着したまま前方に向け射撃する事も可能であり、ドラグーンでありながら本体武装としても使用される。
武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]
ニクスプロヴィデンス本体側[編集 | ソースを編集]
- MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲
- 頭部と両肩部に内蔵された対空砲。威力は低いが弾数が多く、ミサイルなどの迎撃に有効。MS戦では牽制等に使用される。本機は量子通信アンテナへの影響を考慮して頭部二門の弾倉は標準で空となっており、使用されるのは肩部の二門のみとなる。
- MA-V05A 複合兵装防盾システム
- ショルダーアーマーに装備されたシールド。ビームサーベルとしての機能も内蔵している。本来、機体本体での格闘戦を行わない本機には不要な装備であるが、緊急時のため予備的に装備されており、肩から外して手に装着して使用される。
- ドラグーンシステム
- 大型のものを3機、小型8機を装備。本体から切り離され、独立した戦闘マシンとして活動でき、敵をあらゆる方向から攻撃するが、使用するには特別な能力を持ったパイロットを必要とする。
ドラグーンストライカー側[編集 | ソースを編集]
- MA-M221 ユーディキウム ビームライフル
- ドラグーンストライカーの中央にセットされている大型ビームライフル。敵がプロヴィデンスのデータを保有していた場合、ライフルを放ったストライカーの場所に本体がいるという誤情報を与える事が出来る。
対決・名場面[編集 | ソースを編集]
関連機体[編集 | ソースを編集]
- プロヴィデンスガンダム
- ベース機。
- ゲイルストライクガンダム / レーゲンデュエルガンダム / ヘイルバスターガンダム
ネブラブリッツガンダム / ヴァンセイバーガンダム / ガンダムアストレイ ミラージュフレーム - 他のライブラリアンに所属する機体。
商品情報[編集 | ソースを編集]
ガンプラ[編集 | ソースを編集]