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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ジオン公国]]軍が開発した量産型[[モビルスーツ]][[ザクII]]の最終生産型。
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[[ジオン公国軍]]が開発した量産型[[モビルスーツ]][[ザクII]]のバリエーションの中でも最も後期に開発されたもの。[[一年戦争]]における公国軍は多種多様なMSを開発、戦線に投入した事で知られるが、それらの機体の多くは互換性に乏しく、整備や機種転換などに大きな問題が生じることとなった。こうした問題を受け、パーツやコクピットの規格統一を目的とした「[[統合整備計画]]」が立案、実行に移され、公国軍の主力の一角を占めたザクIIにも本計画が適応されることとなり、それに準拠して開発されたのが本機となる。
  
[[統合整備計画]]」に基づいて生産されており、原型機からの全面的な改装が行われている。そのおかげで機体性能は向上し、一説には[[ゲルググ]][[ドム]]に匹敵する性能を得られたとされる。また、スラスター総推力がザクIIF型より70%向上し、短時間ながらドムのようなホバリング走行を可能としている。ただ、推進剤の量に変化は無いため、稼働時間は元のF型の半分にまで落ちている。生産が戦争末期であるため生産数は少なく、実戦に投入された機体はごく少数に留まった。
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機体各所にはサブスラスターが増設され、ランドセルのメインバーニアスラスターも大型化され3基となった。スペック的にはエースパイロット用の[[ザクIIS型|S型]]に匹敵するスラスター推力を持ちながら操作性は[[ザクIIF型|F型]]に準じおり、一説によれば[[ドム]]系の機体に匹敵する運動性を持っていたとも言われるが、これはその操作の容易さによるものと見ることも出来る。ただし、推進剤の総積載量は変わっていないため、推力全開時の作戦行動時間は従来の半分に過ぎないとされている。
  
バリエーションに頭部がドイツ軍のヘルメットのような形状になっているB型(通称「フリッツヘルム」)がある。
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統合整備計画が完了した段階で開発されたため、本機には[[ゲルググ]]などの新鋭機との間に多くの互換パーツが使用されていた事も性能の向上に寄与しており、コクピットも同計画に基づいた第2期生産分のものが搭載されている。このコクピットはパイロットの保護と操作系の整理が行われていた事で知られており、その優秀な操作性は以前からザクを愛用していたパイロットに歓迎されたのみならず、新兵や学徒動員の兵士をも助ける事になった。また、[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]が採用している機種の部品を流用する事も可能であるなど、メンテナンス性も極めて高い。
  
なお、本機は映像作品としては史上初の「(相打ちとはいえ)ガンダムを倒したザク」である。(後に[[ガンダム6号機|エース用に改修された旧ザクに大破されたガンダム]]、[[フルアーマーガンダム (サンダーボルト版)|トドメを刺そうとしたザクに暴発したバズーカで戦闘不能に追い込まれたガンダム]]などが登場した。)
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ロールアウトが一年戦争末期であったこともあり、本機の生産・配備数は少なく、投入された作戦も極わずかだが、頭部に追加装甲を施された機体も存在しており、配備先での修理や改造の際にパイロットの意見を採り入れて改装されたものと考えられている。このタイプの頭部は「B型」とされ、その形状から「フリッツヘルム」とも呼ばれていた。
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一般的に新設計であるとされる本機は、実際には既に配備されていたF型の全面改修機であるとする説もある。これは[[型式番号]]が「06F」のままで、末尾に「Z」を加えたのみであることを論拠としている。また、F型は既に多数配備されていたため、新たな型番を設けることによる混乱を恐れての処置だったとも言われている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]
 
;[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]
:劇中では[[バーナード・ワイズマン]](バーニィ)が搭乗し、B型を含む一般機と指揮官機も登場した。バーニィ機は第1話で被弾し森林公園に不時着・放置されていたが、後にバーニィと[[アルフレッド・イズルハ]]の手によって修復される。最終話のクリスマス作戦で[[クリスチーナ・マッケンジー]]の[[ガンダムNT-1]]と交戦し中破させるが、本機もコクピットを貫かれて撃墜された。
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:初登場作品。劇中では[[バーナード・ワイズマン]](バーニィ)が搭乗し、第1話ではB型<ref>ガラス張りのビルの前でMMP-80マシンガンを構えている機体。分かりにくいが頭部に僅かに繋ぎ目が描かれているのが確認できる</ref>を含む一般機と指揮官機も登場した。バーニィ機は第1話で被弾し森林公園に不時着・放置されていたが、後にバーニィと[[アルフレッド・イズルハ]]の手によって修復される。最終話のクリスマス作戦で[[クリスチーナ・マッケンジー]]の[[ガンダムNT-1]]と交戦し中破させるが、本機もコクピットを貫かれて撃墜された。
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;[[機動戦士SDガンダム MARKーIV]]
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:同作に収録されている『[[夢のマロン社・宇宙の旅]]』に登場。『0080』以前の設定であるため、ザクIIのリデザイン機としての登場となる。
 
;[[機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画]]
 
;[[機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画]]
:白く塗装されたB型が首都防衛大隊機として登場している。
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:白く塗装されたB型が[[首都防衛大隊]]の所属機として登場している。
 
;[[機動戦士ガンダムUC|機動戦士ガンダムUC(OVA版)]]
 
;[[機動戦士ガンダムUC|機動戦士ガンダムUC(OVA版)]]
 
:Episode 4にジオン残党軍のB型が登場。
 
:Episode 4にジオン残党軍のB型が登場。
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;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
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:7、8話でB型が海賊側のMSとして登場。ジオン残党から奪った機体だと思われる。カークス隊基地まで侵入するが、カークス隊基地の崩落に巻き込まれる。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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<!-- :機能名:説明 -->
 
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
<!-- :武装名:説明 -->
 
 
;ヒート・ホーク
 
;ヒート・ホーク
:接近戦用の武装。腰部にマウントしている。
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:接近戦闘用の斬撃装備。ブレード部分が赤熱化し、敵の装甲などを溶断する。FZ型が装備したモデルはグリップ部分に伸縮機構が採用されており、より運用性が向上している。
;MMP-80マシンガン
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;[[MMP-80]] 90mmマシンガン
:従来のザク・マシンガンに代わる主力武装。口径は90mm。
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:一年戦争後期に多用されたMS用マシンガン。90mm実体弾を射出する他、グレネード・ランチャーの装着が可能。予備マガジンが左サイドスカートに格納されており、継戦能力の拡大につながっている。
 
:;グレネード・ランチャー
 
:;グレネード・ランチャー
 
::マシンガンに追加装備が可能な実弾兵装。
 
::マシンガンに追加装備が可能な実弾兵装。
 
;ハンド・グレネード
 
;ハンド・グレネード
:腰部右側に3つ装備している武器。『ポケットの中の戦争』ではバーニィがワイヤートラップ用に使用した。
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:左側のサイドスカートアーマーに3基装備されている投擲型の手榴弾。FZ型の標準装備で、使用時にはグリップ部分が伸びる仕組みとなっている。<br/>『ポケットの中の戦争』作中ではバーニィがワイヤートラップとして使用した。
 
;シュツルム・ファウスト
 
;シュツルム・ファウスト
 
:使い捨ての無誘導ロケット推進弾。
 
:使い捨ての無誘導ロケット推進弾。
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;[[ザクII]]
 
;[[ザクII]]
 
:ベース機。
 
:ベース機。
;[[ザクII中期量産F型]]
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;ザクII中期量産F型
:本機から逆算してデザインされた[[ザクIIF型]]。
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:本機から逆算してデザインされた[[ザクIIF型]]。[[ガンプラ]]旧キット「1/144 ザク改」の解説書に掲載されている。
  
 
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
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=== フィギュア ===
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== リンク ==
 
== リンク ==
 
*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
  
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[[Category:登場メカさ行]]
 
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2024年9月5日 (木) 12:11時点における最新版

ザクII改
外国語表記 ZAKU II CUSTOM
登場作品
デザイン 出渕裕
テンプレートを表示
スペック
分類 汎用量産型モビルスーツ
型式番号 MS-06FZ
全高 17.5m
本体重量 56.2t
全備重量 74.5t
動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 976kW
スラスター総推力 79,500kg
装甲材質 超硬スチール合金
センサー有効半径 3,200m
開発 ジオニック社
所属 ジオン公国軍、他
主なパイロット
テンプレートを表示

概要[編集 | ソースを編集]

ジオン公国軍が開発した量産型モビルスーツザクIIのバリエーションの中でも最も後期に開発されたもの。一年戦争における公国軍は多種多様なMSを開発、戦線に投入した事で知られるが、それらの機体の多くは互換性に乏しく、整備や機種転換などに大きな問題が生じることとなった。こうした問題を受け、パーツやコクピットの規格統一を目的とした「統合整備計画」が立案、実行に移され、公国軍の主力の一角を占めたザクIIにも本計画が適応されることとなり、それに準拠して開発されたのが本機となる。

機体各所にはサブスラスターが増設され、ランドセルのメインバーニアスラスターも大型化され3基となった。スペック的にはエースパイロット用のS型に匹敵するスラスター推力を持ちながら操作性はF型に準じおり、一説によればドム系の機体に匹敵する運動性を持っていたとも言われるが、これはその操作の容易さによるものと見ることも出来る。ただし、推進剤の総積載量は変わっていないため、推力全開時の作戦行動時間は従来の半分に過ぎないとされている。

統合整備計画が完了した段階で開発されたため、本機にはゲルググなどの新鋭機との間に多くの互換パーツが使用されていた事も性能の向上に寄与しており、コクピットも同計画に基づいた第2期生産分のものが搭載されている。このコクピットはパイロットの保護と操作系の整理が行われていた事で知られており、その優秀な操作性は以前からザクを愛用していたパイロットに歓迎されたのみならず、新兵や学徒動員の兵士をも助ける事になった。また、連邦軍が採用している機種の部品を流用する事も可能であるなど、メンテナンス性も極めて高い。

ロールアウトが一年戦争末期であったこともあり、本機の生産・配備数は少なく、投入された作戦も極わずかだが、頭部に追加装甲を施された機体も存在しており、配備先での修理や改造の際にパイロットの意見を採り入れて改装されたものと考えられている。このタイプの頭部は「B型」とされ、その形状から「フリッツヘルム」とも呼ばれていた。

一般的に新設計であるとされる本機は、実際には既に配備されていたF型の全面改修機であるとする説もある。これは型式番号が「06F」のままで、末尾に「Z」を加えたのみであることを論拠としている。また、F型は既に多数配備されていたため、新たな型番を設けることによる混乱を恐れての処置だったとも言われている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
初登場作品。劇中ではバーナード・ワイズマン(バーニィ)が搭乗し、第1話ではB型[1]を含む一般機と指揮官機も登場した。バーニィ機は第1話で被弾し森林公園に不時着・放置されていたが、後にバーニィとアルフレッド・イズルハの手によって修復される。最終話のクリスマス作戦でクリスチーナ・マッケンジーガンダムNT-1と交戦し中破させるが、本機もコクピットを貫かれて撃墜された。
機動戦士SDガンダム MARKーIV
同作に収録されている『夢のマロン社・宇宙の旅』に登場。『0080』以前の設定であるため、ザクIIのリデザイン機としての登場となる。
機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画
白く塗装されたB型が首都防衛大隊の所属機として登場している。
機動戦士ガンダムUC(OVA版)
Episode 4にジオン残党軍のB型が登場。
機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
7、8話でB型が海賊側のMSとして登場。ジオン残党から奪った機体だと思われる。カークス隊基地まで侵入するが、カークス隊基地の崩落に巻き込まれる。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ヒート・ホーク
接近戦闘用の斬撃装備。ブレード部分が赤熱化し、敵の装甲などを溶断する。FZ型が装備したモデルはグリップ部分に伸縮機構が採用されており、より運用性が向上している。
MMP-80 90mmマシンガン
一年戦争後期に多用されたMS用マシンガン。90mm実体弾を射出する他、グレネード・ランチャーの装着が可能。予備マガジンが左サイドスカートに格納されており、継戦能力の拡大につながっている。
グレネード・ランチャー
マシンガンに追加装備が可能な実弾兵装。
ハンド・グレネード
左側のサイドスカートアーマーに3基装備されている投擲型の手榴弾。FZ型の標準装備で、使用時にはグリップ部分が伸びる仕組みとなっている。
『ポケットの中の戦争』作中ではバーニィがワイヤートラップとして使用した。
シュツルム・ファウスト
使い捨ての無誘導ロケット推進弾。
ザク・バズーカ
ザク系列機が使用するバズーカ。『UC』に登場したB型が装備。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ガンダムNT-1

関連機体[編集 | ソースを編集]

ザクII
ベース機。
ザクII中期量産F型
本機から逆算してデザインされたザクIIF型ガンプラ旧キット「1/144 ザク改」の解説書に掲載されている。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

フィギュア[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. ガラス張りのビルの前でMMP-80マシンガンを構えている機体。分かりにくいが頭部に僅かに繋ぎ目が描かれているのが確認できる