ビスト財団
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ビスト財団(Vist Foundation)
サイアム・ビストを宗主とするビスト一族によって運営される財団組織。
主に美術品や骨董品に代表される世界遺産をスペースコロニーに移送する公益法人であるが、その実態はサイアムが投資等で手に入れた資金をマネーロンダリングする集金窓口である。同時に、サイアムがラプラス事件で手に入れた「ラプラスの箱」を秘匿する事で地球連邦政府から無制限の便宜を図っている。表向きの事業の都合上、財団の知名度は高くはないが、その裏では「箱」を盾に連邦政府との共生関係を築き、サイアムとその一族によって勢力を拡大していった。
その影響力はアナハイム・エレクトロニクス社にも及んでおり、メラニー・ヒュー・カーバインの引退後は事実上同社を支配下に置いていた。また、連邦政府も財団を官僚の天下り先として利用している。
アナハイムとの関係は財団設立以前より続いており、宇宙世紀初期の中規模家電メーカーであった頃に抱えていた特許問題を、「ラプラスの箱」を持つサイアムが連邦政府を動かした事で解決した事から始まる。この一件でサイアムはアナハイムの役員として迎え入れられ、更に同社専務の娘と結婚(婿入り)。その後、アナハイム傘下で事業を起こすと共にビスト財団を立ち上げた。
宇宙世紀0096年、サイアムと時の財団当主カーディアス・ビストによって「箱」の開放が画策されたが、これに反対したマーサ・ビスト・カーバインがロンド・ベル隊を派遣した事によって、連邦政府やネオ・ジオン(袖付き)を巻き込んだラプラス事変が勃発。カーディアスの死後はマーサが当主代行として財団を牛耳るものの、ラプラス事変での行動が元となり逮捕・拘束。「箱」はミネバ・ラオ・ザビによって開放され、サイアムもその最中に息を引き取った事で、財団の影響力は低下していった。
登場作品
- 機動戦士ガンダムUC
- 初出作品。コロニービルダー「メガラニカ」を本拠とし、本来であれば連邦軍が行う筈のユニコーンガンダムとバンシィの試験運用を行い、連邦軍に働きかけロンド・ベルを動かすなど、連邦に対して強い影響力を伺わせた。しかし、ラプラス事変でマーサが財団のトップとなった事でその強すぎる影響力は暴走し、事変の終結と共に財団の権威は失墜する事になった。
関連人物
- サイアム・ビスト
- 初代当主。財団設立者。
- カーディアス・ビスト
- 2代目当主。サイアムの孫。
- マーサ・ビスト・カーバイン
- カーディアス死後の当主代行。カーディアスの妹。
- アルベルト・ビスト
- カーディアスの長男。アナハイム重役。
- サイアムの次男
- カーディアスとマーサの父。連邦政府によって焚き付けられ、財団の乗っ取りを企てたが、サイアムによって暗殺された。
- ガエル・チャン
- カーディアスの側近。カーディアスとは連邦軍時代からの付き合い。
保有戦力
関連用語
- 地球連邦政府
- 地球連邦の運営を行う政府機関。共生関係にあり、「箱」の存在を秘匿する代わりに莫大な利権を得ている。
- 地球連邦軍
- 地球連邦の軍事部門。連邦政府に対する発言権の強さから、財団は軍を動かす事も出来た。カーディアスも、一時は家を出て軍に入隊している。
- アナハイム・エレクトロニクス社
- 宇宙世紀の巨大コングロマリット。財団の設立以前からサイアムと共生関係にあり、ユニコーンガンダムの試験運用も行っていた。
- 袖付き
- ネオ・ジオン残党。「箱」の譲渡を画策するが、結果としてその争奪戦を繰り広げるべく敵対した。
- ラプラスの箱
- 財団が存在を秘匿している「箱」。開かれれば連邦は転覆するとされている。
- ルオ商会
- 地球ではビスト財団に並ぶ強い影響力を持つ大財閥。商売敵であり、歴史の中で両者の衝突もあったと言われている。
- 宇宙引越公社
- 宇宙移民の財産を宇宙へと運送するNGO。ビスト財団も、表向きは同様の仕事を請け負っている。
- インダストリアル7
- 新サイド4のアナハイム傘下のコロニー。ラプラス事変が勃発した場所。