南極条約

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南極条約(Antarctic Treaty)[編集 | ソースを編集]

宇宙世紀0079年1月31日に地球連邦政府ジオン公国の間で結ばれた戦時条約。名称は条約が締結された南極に由来する。

当初は一週間戦争からルウム戦役の快進撃を背景にジオンが連邦に持ちかけた休戦条約であった。その実態はジオン優勢の降伏勧告であり、連邦側もそれを飲まざるを得ない状況にまで追い込まれていたが、ルウム戦役でジオン側の捕虜になったレビル将軍が連邦特殊部隊の手によって救出され、全地球規模で「ジオンに兵無し」の演説を行った事でジオンの内情を暴露し、ジオンとの徹底抗戦を主張。この演説によりジオン側は休戦条約を取り下げ、戦時条約へと変更される事になった。

NBC兵器および大質量兵器の使用禁止[1]グラナダを除く月面都市やサイド6など中立地帯の承認、捕虜の取扱いなどが定められている。しかし、条約締結が成された後もオデッサ作戦におけるマ・クベによる水爆の使用、両軍によるサイド6への研究・開発機関の設立、捕虜の虐待や殺害など、遵守されないケースも目立った。

あくまで一年戦争中の戦時条約である為、戦争が終結した0080年1月1日にその効力は失効しているが、後に勃発した諸紛争においてもその基本概念は受け継がれており、特に「放射能汚染をもたらす核兵器の使用」に関しては地球圏における戦闘中のタブーとして不文律的に扱われている。

登場作品[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム
初出作品。第16話でホワイトベースの捕虜となったコズン・グラハムブライト・ノアとの会話で初めて言及された。マ・クベがオデッサ作戦で水爆ミサイルを使用しているが、これが条約違反に当たる。
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
キリングサイド6への核攻撃を計画した際、ルーゲンスに南極条約違反だと指摘されている。
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
核搭載型MSであるガンダム試作2号機をしてエギーユ・デラーズが南極条約違反であると非難。ただし、デラーズは「連邦と停戦を行ったのはジオン公国ではなくその志を継がないジオン共和国であり、戦争は継続している」と主張しており、連邦側は既に戦争は終結している物と認識している為、それぞれの主張に食い違いが見受けられる。
機動戦士ガンダム 第08MS小隊
ユーリ・ケラーネがオデッサからの撤退時に気化弾頭の名目で核を使用。また、イーサン・ライヤーラサ基地の制圧作戦中、基地への突入口を作るために事故に見せかけて陸戦型ジムの熱核反応炉を意図的に暴発させた。何れも条約違反から逃れるために詭弁が用いられた例となる。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
クラックス・ドゥガチの核攻撃に対して連邦軍司令官が南極条約違反を主張する。しかし、ドゥガチは地球の取り決めなど知らぬと一蹴した。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
条約締結とその裏で行われたレビル救出劇が描かれている。戦争の継続を望むキシリア・ザビと早期終結を望むデギン・ソド・ザビがそれぞれ裏から手を回したとされる。なお、レビル救出作戦の際、連邦とジオンのパイプ役となったのがエルランである。
トニーたけざきのガンダム漫画
『機動戦士ガンダム』第16話の尋問シーンのパロディが登場。食事の際、手足を縛られた状態のコズンに熱々のおでんが提供される。コズンはこれを条約違反と主張するが、ブライトはこれを関東炊きと主張[2]して十分に汁の染み込んだ大根をコズンに押し付けた。

関連用語[編集 | ソースを編集]

地球連邦政府
地球連邦軍
ジオン公国
ジオン軍
核ミサイル
ガンダム試作2号機

リンク[編集 | ソースを編集]

余談 [編集 | ソースを編集]

  • 現実にも同名の条約が締結されており、日本やアメリカ、ロシアなど主要な国家が署名している。本来の南極条約は南極大陸の領有権の凍結や、平和的利用を目的とした条約である。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 毒ガスや核によるコロニーへの攻撃及びコロニー落としへの対応の為。
  2. 実際は地域によって名前が違うだけでどっちも同じ物。