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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[木星共和国]]の試作型[[モビルスーツ]]。「[[サウザンド・カスタム]]」の1機で、7番目に開発認可を得ている。
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[[木星共和国]]の開発した「[[サウザンド・カスタム]]」7番目の機体。先に認可の下りたサーカス6機種のすべての能力の結集を目指した「能力統合機」であり、その開発計画書を見た[[ユピテル財団]]の担当者が思わず吹き出したという逸話を持つ。実際には[[ファントム]]の[[ミノフスキードライブ]]の再現に失敗している為、5機の能力統合に留まっている。
  
他の[[サーカス]]機が持つ能力を一つに集約した「能力統合機」をコンセプトとしており、それを達成する為に[[MS]]からかけ離れた非常に奇妙な姿となった。大小2種類あるアームのうち大型アームには[[ガラハド]]と[[ラロ]]の能力を、小型アームには[[デスフィズ]]のビーム・ファングを備えている。両肩部と両脚部にもそれぞれ[[バンゾ]]のミサイルと[[バイラリナ]]の[[ヴェスバー]]を装備し、これらは全てオリジナルから性能を保ったまま引き継がれている。なお、唯一[[ファントム]]の[[ミノフスキードライブ|ファントムライト]]だけは再現できなかったので搭載されていない。
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通常の[[モビルスーツ]]の3倍の容積と、2倍近いエンジン出力を持つ重量級の機体に仕上がっているが、MS5機分の特殊能力を持っているとすればこれでも充分小型化されていると言える。MSとしては極めて奇怪なフォルムを成しているのも、能力統合を達成したようとした結果であった。
  
容積は通常の3倍に及び、エンジンの出力も2倍近いなど、[[U.C.]]0150年代の一般的なMSと比較してかなりの重量級機体と化している。しかしこれでも十分すぎる程に小型化されていると言え、単体で5機分の能力を併せ持つとなればこれ以上の小型化は不可能である。またその異質とも言える形状や多数の能力を持ち合わせている事から操縦体系も複雑化しており、使いこなすにはかなり高い技量が要求される。
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機体上面から張り出した巨大なアームは強力な[[Iフィールド]]発生装置を内蔵し、[[ガラハド]]のIフィールド・ハンドと[[ラロ]]のライドボールの能力を併せ持ち<ref>先端のリングは展開してハサミにする事で前者の、リングを閉じて高速回転させて車輪とする事で後者の能力を発揮する。</ref>、腕部と同時に脚部としても使用出来る。
  
5機のサーカス機の能力を併せ持つ事から本機は「一騎当千」ならぬ「一騎当'''五千'''」を売り文句としている。ちなみに[[ユピテル財団]]の担当者が本機の開発計画書に目を通した際、思わず吹き出してしまったという逸話がある。
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もう2本の腕には[[デスフィズ]]のビーム・ファング、脚部には[[バイラリナ]]の[[ヴェスバー]]を備える。上体のアームを脚部として使用した場合でもこの二つの兵装によって統合的な火力は維持される。両肩には[[バンゾ]]と同様のマイクロミサイルをドラム状の弾倉に装備。この弾倉は、状況に応じて追加装備する事も可能であった。
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いずれの機能もオリジナルの性能を維持しており、本機はまさにサーカスシリーズの完成形と言える。一方で、特異な形状と搭載能力の多さから操縦体系が複雑になっている為、サーカスの中でも特に扱いの難しい機体となってしまっている。
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[[クォ・グレー]]は本機をして「一騎当'''五千'''」を売り文句としているが、本機を用いてその実力を発揮出来るのは、第一級のパイロットだけである。
  
本機は『サーカス部隊MS募集』企画の大賞作品を採用したもので、元々は「[[ミノフスキードライブ]]と同じ原理の武装を持つ中距離支援機」というコンセプトであった。
 
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
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<!-- :機能名:説明 -->
 
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;[[Iフィールド]]
 
;[[Iフィールド]]
:大型アームに内蔵されている。ビーム攻撃を無効化可能。
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:大型アームに内蔵されたIフィールド発生装置。ビーム攻撃を逸らす事で無効化可能。
  
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
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:小型アームに内蔵されている近接戦闘用の武装。[[デスフィズ]]から受け継いだ物だが、ビームの発生器の数は各2基、計4基に減らされている。高速回転させる事によって敵機を容易く破壊できるだけの攻撃力を持たせ、またビーム・シールドとしても使用可能。なお搭載位置の関係上、[[ビーム・ローター]]としての使用はできない可能性が高い。
 
:小型アームに内蔵されている近接戦闘用の武装。[[デスフィズ]]から受け継いだ物だが、ビームの発生器の数は各2基、計4基に減らされている。高速回転させる事によって敵機を容易く破壊できるだけの攻撃力を持たせ、またビーム・シールドとしても使用可能。なお搭載位置の関係上、[[ビーム・ローター]]としての使用はできない可能性が高い。
 
;大型アーム
 
;大型アーム
:機体の外側に装着されており、[[ガラハド]]の左腕と[[ラロ]]のライドボールの機能を一つにしている。先端部に備えられたリングをクローのように展開し有線で射出して敵機を捕らえ、それを質量弾として振り回したり叩きつけたりする事で相手を破壊する(当然、捕らえられたパイロットも振り回した際の遠心力で死亡する)。更に捕らえた敵機を物理的・心理的なシールドとして使う事も出来る。またリング部を高速回転させれば車輪となり、本来の脚部とはまた別の「脚」としても使用可能となる(ちなみにこの状態でもビーム・ファングとニードル・ヴェスバーによって総合的な火力は保たれている)。
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:[[ガラハド]]の左腕と[[ラロ]]のライドボールの機能を統合した大型アーム。先端部のリングをクローのように展開して敵機を捕らえる事でガラハドの、リングを高速回転させる事でラロの特性を再現している。
 
;マイクロ・ミサイル
 
;マイクロ・ミサイル
:両肩部に内蔵されている[[バンゾ]]の武装。発射口が各2門、計4門存在し、側面にはドラム状の弾倉が装着されている。状況によってはこの上から更なる装備の追加が可能。サイズがかなり小さく一発辺りの威力はかなり低い為、一撃で敵機を破壊する事は不可能。また遠隔誘導装置等といった複雑なシステムも載せられていない。その為、基本的には直進する物ばかりだが、一定の割合で旋回や反転する物も含んでおり、発射される数も膨大である事も手伝って回避・防御はほぼ不可能(ただし、ビーム・シールドで全身を覆う事が出来ればその限りではない)。これによって相手の推進器等を損傷させて機動力を奪う事を目的としている。
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:両肩部に搭載された[[バンゾ]]と同様の小型ミサイル。発射口が各2門、計4門存在し、側面にはドラム状の弾倉が装着されている。状況によってはこの上から更なる装備の追加が可能。一定の割合で旋回・反転する小型ミサイルを散布する事で敵の[[ビーム・シールド]]の防御の虚を突き、推進器等の破壊を主目的としているが、これ自体にMSを破壊するだけの威力はない。
 
;ニードル・ヴェスバー
 
;ニードル・ヴェスバー
:両脚部に1門ずつ、計2門内蔵しているビーム砲。[[バイラリナ]]から受け継がれた。ジェネレーターから供給されるエネルギーを使って発射されるが、通常の[[ヴェスバー]]と違って発射するビームを「絞り込む」のに特化させており、少なめのエネルギー供給量で驚異的な貫通力と射程距離、速射性を得ている。
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:両脚部に1門ずつ、計2門内蔵した、[[バイラリナ]]と同型の[[ヴェスバー]]。通常の[[ヴェスバー]]と違って発射するビームを「絞り込む」のに特化しており、少ないエネルギー供給で驚異的な貫通力と射程距離、速射性を得ている。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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;[[キルジャルグ]] / [[カルメロ]] / [[エスピラル]]
 
;[[キルジャルグ]] / [[カルメロ]] / [[エスピラル]]
 
:地球侵攻用のサウザンド・カスタム。正式な開発認可が下りていない為か、これらの機体の能力も持たされてはいない。
 
:地球侵攻用のサウザンド・カスタム。正式な開発認可が下りていない為か、これらの機体の能力も持たされてはいない。
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== 余談 ==
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*本機は『サーカス部隊MS募集』企画の大賞作品を採用したもので、元々は「[[ミノフスキードライブ]]と同じ原理の武装を持つ中距離支援機」というコンセプトであった。
 
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*[[登場メカ]]
 
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2020年11月24日 (火) 21:23時点における最新版

グレゴ
外国語表記 Grego
登場作品 機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト
デザイナー
  • 長谷川裕一
  • 樹季 (原案)
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スペック
分類 試作型モビルスーツ
型式番号 EMS-TC07
本体重量 不明(通常のMSの3倍の容積)
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 不明(通常のMSの2倍近い出力)
開発組織 木星共和国
所属組織 木星共和国
所属部隊 サーカス
主なパイロット クォ・グレー
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概要[編集 | ソースを編集]

木星共和国の開発した「サウザンド・カスタム」7番目の機体。先に認可の下りたサーカス6機種のすべての能力の結集を目指した「能力統合機」であり、その開発計画書を見たユピテル財団の担当者が思わず吹き出したという逸話を持つ。実際にはファントムミノフスキードライブの再現に失敗している為、5機の能力統合に留まっている。

通常のモビルスーツの3倍の容積と、2倍近いエンジン出力を持つ重量級の機体に仕上がっているが、MS5機分の特殊能力を持っているとすればこれでも充分小型化されていると言える。MSとしては極めて奇怪なフォルムを成しているのも、能力統合を達成したようとした結果であった。

機体上面から張り出した巨大なアームは強力なIフィールド発生装置を内蔵し、ガラハドのIフィールド・ハンドとラロのライドボールの能力を併せ持ち[1]、腕部と同時に脚部としても使用出来る。

もう2本の腕にはデスフィズのビーム・ファング、脚部にはバイラリナヴェスバーを備える。上体のアームを脚部として使用した場合でもこの二つの兵装によって統合的な火力は維持される。両肩にはバンゾと同様のマイクロミサイルをドラム状の弾倉に装備。この弾倉は、状況に応じて追加装備する事も可能であった。

いずれの機能もオリジナルの性能を維持しており、本機はまさにサーカスシリーズの完成形と言える。一方で、特異な形状と搭載能力の多さから操縦体系が複雑になっている為、サーカスの中でも特に扱いの難しい機体となってしまっている。

クォ・グレーは本機をして「一騎当五千」を売り文句としているが、本機を用いてその実力を発揮出来るのは、第一級のパイロットだけである。


登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト
パイロットはクォ・グレー
エンジェル・コールを巡る最終決戦で投入され、キゾミダスと互角の戦いを繰り広げたが、ミダス・タッチ・フラッシュシステムによって行動不能にされた上にカオスレルのギムレット・ビットを撃ち込まれてしまう。最後はミダスの一撃を受けて撃破されたが、その際にクォ・グレーが歩兵用のバズーカで相手のセンサーを一つ破壊しており、それがフォント・ボーがミダスの光の謎を解く手掛かりとなっている。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

Iフィールド
大型アームに内蔵されたIフィールド発生装置。ビーム攻撃を逸らす事で無効化可能。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ビーム・ファング
小型アームに内蔵されている近接戦闘用の武装。デスフィズから受け継いだ物だが、ビームの発生器の数は各2基、計4基に減らされている。高速回転させる事によって敵機を容易く破壊できるだけの攻撃力を持たせ、またビーム・シールドとしても使用可能。なお搭載位置の関係上、ビーム・ローターとしての使用はできない可能性が高い。
大型アーム
ガラハドの左腕とラロのライドボールの機能を統合した大型アーム。先端部のリングをクローのように展開して敵機を捕らえる事でガラハドの、リングを高速回転させる事でラロの特性を再現している。
マイクロ・ミサイル
両肩部に搭載されたバンゾと同様の小型ミサイル。発射口が各2門、計4門存在し、側面にはドラム状の弾倉が装着されている。状況によってはこの上から更なる装備の追加が可能。一定の割合で旋回・反転する小型ミサイルを散布する事で敵のビーム・シールドの防御の虚を突き、推進器等の破壊を主目的としているが、これ自体にMSを破壊するだけの威力はない。
ニードル・ヴェスバー
両脚部に1門ずつ、計2門内蔵した、バイラリナと同型のヴェスバー。通常のヴェスバーと違って発射するビームを「絞り込む」のに特化しており、少ないエネルギー供給で驚異的な貫通力と射程距離、速射性を得ている。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ミダス

関連機体[編集 | ソースを編集]

ラロ / バイラリナ / デスフィズ / ガラハド / バンゾ
サウザンド・カスタムの機体群。これらの能力を統合している。
ファントム
サウザンド・カスタムの1機。しかしミノフスキードライブが搭載できなかった為、この機体の能力までは持つ事ができなかった。
キルジャルグ / カルメロ / エスピラル
地球侵攻用のサウザンド・カスタム。正式な開発認可が下りていない為か、これらの機体の能力も持たされてはいない。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 本機は『サーカス部隊MS募集』企画の大賞作品を採用したもので、元々は「ミノフスキードライブと同じ原理の武装を持つ中距離支援機」というコンセプトであった。

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 先端のリングは展開してハサミにする事で前者の、リングを閉じて高速回転させて車輪とする事で後者の能力を発揮する。