「ヒルドルブ」の版間の差分

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
1行目: 1行目:
== YMT-05 ヒルドルブ(Hildolfr) ==
+
{{登場メカ概要
*登場作品:[[機動戦士ガンダム MS IGLOO]]
+
| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
*分類:試作型モビルタンク
+
| 外国語表記 = Hildolfr<!-- 公式名を優先とします。 -->
*装甲材質:不明
+
| 登場作品 = [[機動戦士ガンダム MS IGLOO]]
*全高:8.5m(タンク形態)、13.3m(モビル形態)
+
<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
*全長:35.3m
+
| デザイナー = <!-- デザイナー名 -->
*全幅:14.7m
+
}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
*全備重量:220t
+
 
*主動力:[[熱核融合炉]]
+
{{登場メカ概要
*出力:3,300kW
+
| タイトル = スペック
*開発組織:[[ジオン公国軍]]
+
| 分類 = 試作モビルタンク
*所属:[[ジオン公国軍]]
+
| 型式番号 = YMT-05
*主なパイロット:[[デメジエール・ソンネン]]
+
| 頭頂高 =
 +
| 全高 =
 +
*8.5m(タンク形態)
 +
*13.3m(モビル形態)
 +
| 全長 = 35.3m
 +
| 全幅 = 14.7m
 +
| 本体重量 =
 +
| 全備重量 = 220t
 +
| 主動力 = [[熱核融合炉]]
 +
| ジェネレーター出力 = 3,300kW
 +
| スラスター総推力 =
 +
| 装甲材質 =
 +
| センサー有効半径 =
 +
| 開発組織 = [[ジオン公国軍]]
 +
| 所属 = ジオン公国軍
 +
| 所属組織 =
 +
| 所属部隊 = [[第603技術試験隊]]
 +
| 母艦 =
 +
| 主なパイロット = [[デメジエール・ソンネン]]
 +
}}
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
<!-- 本文はここから -->
+
[[ジオン軍]]の地球侵攻作戦の要として戦車に[[モビルスーツ]]の利点を組み合わせる発想の下に開発された超弩級戦闘車両。[[モビルアーマー]]ではなくモビルタンクと呼ばれる独自のカテゴリーに属している。
戦車に[[モビルスーツ]]の利点を組み合わせるという発想で開発された機体。そのためモビルタンクというカテゴリーに属する。当初は超弩級戦車として開発されていたが、[[ザクI]]がロールアウトされたことにより、汎用性の低い本機は存在価値が疑問視されてしまう。その疑念を払拭するために開発計画が見直され、本機が開発された。モビル形態時にはマニュピレーターが展開しモビルスーツ用の火器が使用可能になる他、車高を高くすることでより高い位置からの射撃が可能になり主砲も旋回できる。デメリットとしては車高が高くなるため被弾率が上昇することである。タンク形態時には被弾率が低下する他安定した射撃が可能になる。本機を含めたモビルタンク計画は不採用になったため、この機体が唯一のモビルタンクである。
+
 
 +
ジオン公国が軍事力による地球制圧を国家戦略と位置付け、大気圏内用の兵器として[[マゼラアタック]]等の主力戦車を開発する中、要塞や[[ビッグ・トレー級]]のような戦術目標を攻撃する超弩級洗車として宇宙世紀0072年に開発がスタート。当初は核融合炉と巨砲を搭載した巨大戦車として開発が進められていたが、0074年の[[ザクI]]のロールアウトによって汎用性の低い本来の存在価値が疑問視されるようになる。その疑念を払拭する為に開発計画が見直され、MSのような上半身、MSの兵装を流用可能なマニピュレータの増設などの高性能化が図られ、0077年に完成を見た。
 +
 
 +
試作後期段階に[[ザクII]]のマニピュレータを流用し、モノアイをメインカメラに搭載するなど、実用化に向けて急速に完成度を高めていたMS開発からの技術的なフィードバックは大きい。戦車としては破格とも言える巨体を誇りながら、MS用の火器を使用でき、機能のほぼ全てを搭乗員1名のオペレート賄う事が可能。
 +
 
 +
通常形態から「モビル形態」と呼ばれる半MS形態への変形機構を備え、車高を高くする事で高い位置から目視や射撃が可能となり、ある程度の対MS戦にも対応が可能だった。ただし、モビル形態は車高が増す事で特にコクピットに対する被弾率の上昇というデメリットも存在していた。なお、上半身がターレットを兼ねる構造上、主砲の旋回はモビル形態でのみ可能となり、通常形態は自走砲や駆逐戦車に近い形態となる。
 +
 
 +
野心的なコンセプトが多く投入された機体であったが、マゼラアタックの数倍に及ぶ膨大な製造コストが仇となり、開戦前にサイド3と月で行われていた運用試験は中断。不採用と確定され、量産・正式化される事のないまま計画は終了した。また、本機に期待されていた地上制圧の目的がMSとマゼラアタックの連帯運用により十分に賄える物と判断された事や、これだけの巨体を誇りながら移動システムに無限軌道を採用していた事も、開発中止に影響していたとされている。特に後者に関しては、本機が運用可能な路面や橋梁が存在せず、砂漠や平原以外での運用が困難であった。また、足回りの摩耗を防ぐ為の巨大トランスポーターの開発や配備は望むべくもなく、これが無ければ故障時に回収不能となるという運用上の致命的欠陥を有していた。
 +
 
 +
唯一試作された機体は降着した戦況を打破する為、再評価試験の名目で実戦投入されたが、「試験終了後は回収せず、そのまま現地配備」という指令内容から、現場からは事実上の廃棄処分と受け取られていた。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
26行目: 54行目:
 
<!-- ;機能名:説明 -->
 
<!-- ;機能名:説明 -->
 
;変形
 
;変形
:モビル形態に変形する。
+
:モビル形態に変形可能。変形によって車高が増し、主砲の旋回やマニピュレータによる火器の運用が可能となるが、被弾率が増すというリスクも孕む。
 +
;ショベルアーム
 +
:両肩に装備された塹壕作成用の大型ショベル。実戦においては格闘戦にも用いられた。
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
<!-- ;武装名:説明 -->
 
<!-- ;武装名:説明 -->
 
;30cm砲
 
;30cm砲
:本機の主砲。メガ粒子砲導入以前の宇宙戦艦のものを転用したもので様々な弾種を発射することができる。最大射程距離は32~35km。劇中では「cm」をイギリス語読みである「サンチ」で発音している。
+
:[[メガ粒子砲]]導入以前の宇宙戦艦のものを転用した主砲。戦局に応じて各種砲弾を必要に応じて装填、射撃が可能。最大射程距離は32~35km。[[ミノフスキー粒子]]散布下においても有視界で20kmの長距離砲撃が可能。
 +
:モビル形態では砲身の位置が上がり重心も上昇する為、横向きに発砲すると反動で車体が傾く程である。
 +
:劇中では「cm」をイギリス語読みである「サンチ」で発音している。
 
;スモークディスチャージャー
 
;スモークディスチャージャー
:煙幕を張るための装備。
+
:主砲の両脇に搭載された煙幕を張るための装備。
 
;ザク・マシンガン (105mm)
 
;ザク・マシンガン (105mm)
 
:[[ザクI]]の武装であるドラムマガジン式の105mmマシンガン。
 
:[[ザクI]]の武装であるドラムマガジン式の105mmマシンガン。
 
;ザク・マシンガン (120mm)
 
;ザク・マシンガン (120mm)
:[[ザクII]]の武装。敵機から奪って使用した。
+
:[[ザクII]]の武装。[[セモベンテ隊]]の[[ザクIIJ型]]から奪って使用した。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
43行目: 75行目:
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
<!-- ;[[機体名]]:説明 -->
 
<!-- ;[[機体名]]:説明 -->
;[[ザメル]][[ギガン]]
+
;[[ザメル]]/[[ギガン]]
:砲撃に特化したジオン製の機体。
+
:本機と同様に砲撃に特化したジオン製の機体。こちらはヒルドルブと異なりモビルスーツに分類される。
 +
;[[マゼラアタック]]
 +
:ジオン公国軍主力戦車。
 +
;[[ガンタンク]]
 +
:[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]で開発された、MSと戦車の間の子と呼べる機体。ヒルドルブとは異なり、こちらは広域に運用され、バリエーションにも恵まれている。
 +
;ヒルドルブ改
 +
:『[[機動戦士ガンダム0083 REBELLION]]』に登場した改良型。機体下部が脚部とする事でモビルスーツ形態に変形する事が可能となった。
 +
 
 
<!-- == 余談 == -->
 
<!-- == 余談 == -->
  
55行目: 94行目:
 
== リンク ==
 
== リンク ==
 
*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
 +
<!-- == 脚注 == -->
 +
<!-- <references /> -->
 +
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
 +
 +
<!-- {{DEFAULTSORT:}} --><!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 -->
 +
<!-- [[Category:登場メカ○行]] -->
 +
<!-- [[Category:登場作品・作品シリーズ]] -->
 +
<!-- DEFAULTSORTとCategoryを元に、各カテゴリページに表示・自動整列されます。 -->

2021年3月22日 (月) 23:20時点における版

ヒルドルブ
外国語表記 Hildolfr
登場作品 機動戦士ガンダム MS IGLOO
テンプレートを表示
スペック
分類 試作モビルタンク
型式番号 YMT-05
全長 35.3m
全高
  • 8.5m(タンク形態)
  • 13.3m(モビル形態)
全幅 14.7m
全備重量 220t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 3,300kW
開発組織 ジオン公国軍
所属 ジオン公国軍
所属部隊 第603技術試験隊
主なパイロット デメジエール・ソンネン
テンプレートを表示

概要

ジオン軍の地球侵攻作戦の要として戦車にモビルスーツの利点を組み合わせる発想の下に開発された超弩級戦闘車両。モビルアーマーではなくモビルタンクと呼ばれる独自のカテゴリーに属している。

ジオン公国が軍事力による地球制圧を国家戦略と位置付け、大気圏内用の兵器としてマゼラアタック等の主力戦車を開発する中、要塞やビッグ・トレー級のような戦術目標を攻撃する超弩級洗車として宇宙世紀0072年に開発がスタート。当初は核融合炉と巨砲を搭載した巨大戦車として開発が進められていたが、0074年のザクIのロールアウトによって汎用性の低い本来の存在価値が疑問視されるようになる。その疑念を払拭する為に開発計画が見直され、MSのような上半身、MSの兵装を流用可能なマニピュレータの増設などの高性能化が図られ、0077年に完成を見た。

試作後期段階にザクIIのマニピュレータを流用し、モノアイをメインカメラに搭載するなど、実用化に向けて急速に完成度を高めていたMS開発からの技術的なフィードバックは大きい。戦車としては破格とも言える巨体を誇りながら、MS用の火器を使用でき、機能のほぼ全てを搭乗員1名のオペレート賄う事が可能。

通常形態から「モビル形態」と呼ばれる半MS形態への変形機構を備え、車高を高くする事で高い位置から目視や射撃が可能となり、ある程度の対MS戦にも対応が可能だった。ただし、モビル形態は車高が増す事で特にコクピットに対する被弾率の上昇というデメリットも存在していた。なお、上半身がターレットを兼ねる構造上、主砲の旋回はモビル形態でのみ可能となり、通常形態は自走砲や駆逐戦車に近い形態となる。

野心的なコンセプトが多く投入された機体であったが、マゼラアタックの数倍に及ぶ膨大な製造コストが仇となり、開戦前にサイド3と月で行われていた運用試験は中断。不採用と確定され、量産・正式化される事のないまま計画は終了した。また、本機に期待されていた地上制圧の目的がMSとマゼラアタックの連帯運用により十分に賄える物と判断された事や、これだけの巨体を誇りながら移動システムに無限軌道を採用していた事も、開発中止に影響していたとされている。特に後者に関しては、本機が運用可能な路面や橋梁が存在せず、砂漠や平原以外での運用が困難であった。また、足回りの摩耗を防ぐ為の巨大トランスポーターの開発や配備は望むべくもなく、これが無ければ故障時に回収不能となるという運用上の致命的欠陥を有していた。

唯一試作された機体は降着した戦況を打破する為、再評価試験の名目で実戦投入されたが、「試験終了後は回収せず、そのまま現地配備」という指令内容から、現場からは事実上の廃棄処分と受け取られていた。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダム MS IGLOO

装備・機能

特殊機能

変形
モビル形態に変形可能。変形によって車高が増し、主砲の旋回やマニピュレータによる火器の運用が可能となるが、被弾率が増すというリスクも孕む。
ショベルアーム
両肩に装備された塹壕作成用の大型ショベル。実戦においては格闘戦にも用いられた。

武装・必殺攻撃

30cm砲
メガ粒子砲導入以前の宇宙戦艦のものを転用した主砲。戦局に応じて各種砲弾を必要に応じて装填、射撃が可能。最大射程距離は32~35km。ミノフスキー粒子散布下においても有視界で20kmの長距離砲撃が可能。
モビル形態では砲身の位置が上がり重心も上昇する為、横向きに発砲すると反動で車体が傾く程である。
劇中では「cm」をイギリス語読みである「サンチ」で発音している。
スモークディスチャージャー
主砲の両脇に搭載された煙幕を張るための装備。
ザク・マシンガン (105mm)
ザクIの武装であるドラムマガジン式の105mmマシンガン。
ザク・マシンガン (120mm)
ザクIIの武装。セモベンテ隊ザクIIJ型から奪って使用した。

対決・名場面

関連機体

ザメル/ギガン
本機と同様に砲撃に特化したジオン製の機体。こちらはヒルドルブと異なりモビルスーツに分類される。
マゼラアタック
ジオン公国軍主力戦車。
ガンタンク
地球連邦軍で開発された、MSと戦車の間の子と呼べる機体。ヒルドルブとは異なり、こちらは広域に運用され、バリエーションにも恵まれている。
ヒルドルブ改
機動戦士ガンダム0083 REBELLION』に登場した改良型。機体下部が脚部とする事でモビルスーツ形態に変形する事が可能となった。


商品情報

リンク